岳飛伝 十一 烽燧の章

岳飛伝 十一 烽燧の章

616円 (税込)

3pt

4.2

七星鞭が吼え、胡土児が宙天に翻る。梁山泊軍と金軍は今、最終決戦の時を迎えようとしていた。米の不審な流れを追っていた南宋が陣家村を殱滅させた。致死軍に救出された蕭けん材は、小梁山から金国にいたる広大な大地に、国の垣根を超えた物流網を整備していく。一方、北に蒙古という強敵の姿も見え始めていた。岳飛は南宋に残った臣下達との邂逅を果たす。新たな時代の胎動を予感させる第十一巻。

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岳飛伝 のシリーズ作品

1~17巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~17件目 / 17件
  • 岳飛伝 一 三霊の章
    616円 (税込)
    負けたのだ。「替天行道」と「盡忠報国」というふたつの志の激突だった。半年前の梁山泊戦。瀕死の状態の楊令に右腕を切り飛ばされた岳飛は、その敗戦から立ち直れずにいた。頭領を失った梁山泊は洪水のために全てが壊滅状態にあった。一方、金国では粘罕(ネメガ)が病死した後、軍を掌握したのは兀朮(ウジュ)。そして青蓮寺が力を失った南宋も混沌とした状態だった。十二世紀中国で、熱き血潮が滾る「岳飛伝」開幕! 大水滸伝・最終章、待望の文庫電子版全17巻刊行開始。
  • 岳飛伝 二 飛流の章
    616円 (税込)
    淮水で金軍の兀朮が岳家軍と、ほぼ同時に撻懶が梁山泊軍と交戦するが、それぞれ退く形で一旦収束する。兀朮は楊令の遺児・胡土児を養子に迎え、南宋の宰相に復帰した秦桧は漢土の統一を目指し奔走する。一方、梁山泊の新頭領・呉用からの命令は相変わらず届かず、新体制下の模索が続いていた。子午山では妻・公淑の死を想い、王進は岩の上に座す――。静かに時は満ち、戦端の火蓋が切られる、第二巻。
  • 岳飛伝 三 嘶鳴の章
    616円 (税込)
    金軍総帥・兀朮が梁山泊の北に展開すると同時に、撻懶の軍も南進を始めた。戦いの幕がついに切って落とされた。呼延凌率いる梁山泊軍との全面対決となる激突だった。史進の遊撃隊の奇襲により、大打撃を蒙った金軍は後退し、戦いは収束。梁山泊は若い宣凱を単身金に差し向け、講和の交渉に入った。一方、岳飛は来るべき戦いに向け準備を開始する。それぞれの思惑が交錯し、血の気配漂う第三巻。
  • 岳飛伝 四 日暈の章
    616円 (税込)
    ついに金国と南宋が激突! 兀朮率いる三十万の金軍が南下、南宋は岳飛軍、張俊軍などを併せ二十万で迎え撃つ。緒戦から激しいぶつかりあいが続く。金軍の沙歇が、張俊軍の辛晃が、戦場を縦横無尽に駈け回る。胡土児も必死に兀朮を守り戦うが容赦ない攻めに難渋する。岳飛はついに乾坤一擲の策を繰り出した。一方、漢人による豊かな国を目指す秦檜の思惑は如何に――。中原で蠢動する第四巻。
  • 岳飛伝 五 紅星の章
    616円 (税込)
    南宋の宰相・秦桧は闇の中で戦いが終わってからのことを考えていた。そんな中、梁山泊の宣凱が岳飛を訪ね対話をする。岳飛は答えた。「中華を中華の民の国にしたい」と。一方、梁山泊の南の開墾地は本格的に始動。戦場では南宋軍の岳飛と金国総帥・兀朮が互いを求め、渾身の力を込めた激闘を繰り返していた。突然、秦桧から南宋軍に帰還命令が届く――。岳飛の決断とは。思惑が交錯する第五巻。
  • 岳飛伝 六 転遠の章
    616円 (税込)
    金軍・兀朮と呼吸を合わせたかのように戦を停止し、本拠に戻った岳飛。一方、呉用は宣凱に「岳飛を救え」と言い遺していた。梁山泊が救出に動き始める。ようやく臨安府に赴いた岳飛は、帝に拝謁後監禁されてしまう。独立軍閥を貫く姿勢が、宰相・秦桧の国造りにおける理念と衝突する。ついに、岳飛に死罪の処断が――。シリーズ前半、最大のクライマックスを迎える緊迫の第六巻。
  • 岳飛伝 七 懸軍の章
    616円 (税込)
    南宋の根本を揺るがす「印璽・短剣」と引き換えに、秘密裏に南宋を脱出した岳飛。直後、許礼ら南宋軍に追われるも、梁山泊の致死軍に守られ南下、大理の近くで居を構えることに。そんな中、弱体化したかに思われた青蓮寺の不穏な気配が其処彼処で感じられるようになる。一方、秦容のいる南の開墾地は銭が流通し、町としての機能が整い始めていた―。独り聳立する岳飛。ついに岳家軍、再起の第七巻。
  • 岳飛伝 八 龍蟠の章
    616円 (税込)
    『飛』の旗を掲げた岳飛のもとに、かつての仲間、孟遷や于才も加わり、さらに梁山泊からの援助を受けつつ、本格的に岳家軍が再興されていく。金国と講和した南宋は、韓世忠率いる水軍が、次の相手を梁山泊水軍と見据え準備を始めていた。南方では南宋軍が阮廉の村を襲い、岳家軍と衝突し惨敗したが、景〓(ろう)に寨を築く。ついに小梁山の秦容も守りを固めるため調練を開始する。深慮遠謀の第八巻。
  • 岳飛伝 九 曉角の章
    616円 (税込)
    戦いの気配が次第に濃厚になっていた。岳都で高山の民を加え調練の日々を送る岳飛。南宋水軍の韓世忠は遭難した梁紅玉を救うため、張朔の交易船を襲った。南下してくる南宋軍に対し岳飛は警戒を強め、小梁山の秦容と手を組むことに。金国では轟交賈の蕭けん材が、物流の動きがおかしいことを察知する。そんな中、小梁山と甘蔗園が何者かに襲撃された――。本格的な水上戦と新たな山岳戦に臨む第九巻。
  • 岳飛伝 十 天雷の章
    616円 (税込)
    梁山泊が南宋と金、それぞれと戦争状態に入った。呼延凌と兀朮が一進一退の攻防をしている最中、丞相・撻懶が病死した。金国内の混乱に乗じ、轟交賈の蕭けん材が監禁されるも、梁山泊の致死軍が救出した。水上では梁山泊の狄成らが、南宋の造船所を奇襲し、すべて焼失させた。一方、南では南宋の辛晃の動きを警戒する岳飛と秦容が互いに手を組むことを決める――。譎詐百端、風雲急を告げる第十巻。
  • 岳飛伝 十一 烽燧の章
    616円 (税込)
    七星鞭が吼え、胡土児が宙天に翻る。梁山泊軍と金軍は今、最終決戦の時を迎えようとしていた。米の不審な流れを追っていた南宋が陣家村を殱滅させた。致死軍に救出された蕭けん材は、小梁山から金国にいたる広大な大地に、国の垣根を超えた物流網を整備していく。一方、北に蒙古という強敵の姿も見え始めていた。岳飛は南宋に残った臣下達との邂逅を果たす。新たな時代の胎動を予感させる第十一巻。
  • 岳飛伝 十二 瓢風の章
    616円 (税込)
    呼延凌率いる梁山泊軍と兀朮率いる金国軍が、激戦を展開していた。両軍とも勇将を失うも、勝敗はつかず。そんな中、梁山泊水軍も動き出す。李俊は、交易船を狙う不穏な動きを見せていた韓世忠をついに追い詰め、打ち斃す。そして秦容と手を組んだ岳飛は、北への進撃の手始めとして南方・景〓(ろう)にいる辛晃軍五万に対して攻撃を開始――。あらゆる事態が急展開。各々が剛毅果断に挑む第十二巻。
  • 岳飛伝 十三 蒼波の章
    616円 (税込)
    奇策・霞作戦で挑んできた辛晃だったが、岳飛は高山兵を遣って景ろうを奪取した。劣勢の辛晃軍は、梁岳道を突くが、秦容と岳飛に阻まれ敗走。南宋の太子暗殺計画を知った燕青は李師師の元に向かうが、自身は深手を負い、彼女は既に毒に冒されていた。梁山泊水軍の李俊は、南宋の手に落ちた沙門島の奪回に成功する。金国の海陵王は、大軍で子午山を挑発し、史進の逆鱗に触れ――。生滅流転の第十三巻。
  • 岳飛伝 十四 撃撞の章
    616円 (税込)
    岳飛と秦容は、本格的な北進を前に戦略を練り、激しい調練を繰り返していた。中華統一の野望を抱く金の海陵王は、臨安府を狙い進軍するが、南宋軍の程雲に敗れる。十三湊で王清と再会した李俊はついに絶息する。岳飛は投降してきた辛晃の首を刎ね、秦容と南宋に侵攻を開始する。そんな中、史進から“吹毛剣”を届けられた胡土児は、兀朮より北辺に赴くことを命じられた。初志貫徹に挑む第十四巻。
  • 岳飛伝 十五 照影の章
    616円 (税込)
    狙うは、岳飛の首。しばらくの間、人夫となって潜伏していた南宋の程雲は、ついに岳飛に奇襲をかけた。岳飛は重傷を負い辛くも一命を取り留めたが、その際、程雲も負傷。そして岳飛と呼応し東進する秦容軍は快進撃を続けていた。梁山泊軍の呼延凌は、金軍との全軍対決に向け、準備を整えつつあった。一方、南宋で秦檜の病が深刻な事態となっていた――。三つ巴の最終決戦前夜、機略縦横の第十五巻。
  • 岳飛伝 十六 戎旌の章
    616円 (税込)
    中華全土が戦場と化していた。沙門島沖では狄成と項充が、攻めてきた敵の海鰍船に忍び込み、船もろとも消失させた。一方、海陵王は刺客を使い胡土児の暗殺を企てていた。羅辰は、南宋水軍が南の甘蔗園を狙っていることを察知し、象山の造船所に火を放つ。梁山泊軍は、姑息な手を使う海陵王に激怒し奇襲をかけた。岳飛と秦容は、中原で死闘を繰り返している。一つの中華を目指す忠肝義胆の第十六巻。
  • 岳飛伝 十七 星斗の章
    616円 (税込)
    梁山泊軍と金軍の果てしなく続く消耗戦。その最中、戦場に切り込んできた史進は兀朮にとどめを刺すも、深手を負い戦線を離脱。岳飛は南宋・程雲の首を獲り、臨安府に入る。一足先に呼延凌と合流した秦容は、金の沙歇との最終決戦に挑む――。激動の中華の地で、国とは何かを問い、民を救うために崇高な志を掲げ、命を賭した漢たちの生き様を余すところなく描き切った中国歴史巨編、遂に完結!

※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません

岳飛伝 十一 烽燧の章 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2019年01月17日

    呼延凌と兀朮との激しい戦い。
    すごい光景が目に飛び込んでくるようでのめり込んで読んでました。
    まだまだ長い戦いは続くようですが。
    結果は如何に??
    ハッピーエンド?
    バッドエンド?

    0

    Posted by ブクログ 2017年09月29日

    蒙古の影が見え隠れして、さすがにチンギスハンまで絡めてってのは無理あるやろ、と思ってしまったけど、単に自分の不勉強でした。12世紀初めが水滸伝の舞台で、その1-2世代後にはもう、元の時代になるんですね。となると、彼の侵略を受けるあたりまでが本大水滸伝のゴールになるんでしょうか。いやはや壮大。そして今...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年07月06日

    金軍と梁山泊の戦い
    蕭玄材の物流への躍動
    秦容と公礼の結婚

    物流、水軍、北、南で南宋、金、梁山泊が凌ぎあう

    0

    Posted by ブクログ 2022年11月02日

    またまた、色々ココロ揺さぶられる。
    久々の決戦あり、そして結婚あり。
    北ではきな臭い匂いが漂い始めた。
    クライマックスに向かっている、まだまだ楽しめるけど、少し寂しくなってる。

    0

    Posted by ブクログ 2022年04月05日

    3.8

    兀朮強くなったな〜
    秦檜もそうだけど、スーパーヴィラン的な存在がいるわけでもなく、登場人物も読者も感情という足が地に着いていなそう

    0

    Posted by ブクログ 2018年11月26日

    今まで志を持たないと言っていた李俊が、志を秦容に語るようになるなんて。
    ”「自分が思った通りに、生きて生きて、生ききる。人間が志を全うするというのは、そういうことだ。替天行道の志は、人間らしく生ききることを、ただ言葉にしたのだと、俺は最近、思うようになった」”

    長老と呼ばれる李俊と史進に隠れて目立...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2018年01月28日

    さまざまなことが行き過ぎる中で、秦容が山の女兵士である公礼を妻とします。替天行道の国づくりが進む中、それぞれの思いはどこに向かうのか、複雑な思いで読み進めています。

    0

    Posted by ブクログ 2017年12月16日

    金国軍と梁山泊軍の最終決戦
    並行して、南宋と梁山泊の水上の覇権をめぐる戦い
    そんな中、国家から独立した物流網をつくりあげる蕭炫材
    そして、岳飛が北への侵攻を決意する。
    何かが終わり、何かが始まろうとしている。
    飛脚網と物流網を重ね合わせた結果どうなるかは、未だ描かれていないが、国家、軍、物流と情報、...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2017年10月01日

    梁山泊が金と激突。しかし決着はつかず。そう言う中で、南のベトナムの近くで、サツマイモから作った糖を交易に使って財を生み、南で米を北で小麦を買い占めて、南宋と金を食料で苦しめる梁山泊。物流を武器にそれぞれの国と戦うというのは現在の経済戦争を1000年以上前に行ったと言う事か。そんなところが垣間見える話...続きを読む

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