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Posted by ブクログ
「プレゼント」は96年に刊行。それから18年後に刊行された本書では、完全脇役の新米刑事だった御子柴くんが、なんと主演を務めている。警視庁に出向していて、日々仕事の合間に上司のお菓子を調達をしていた。
葉村晶シリーズがあっという間に終わりそうなので、浮気して彼女のデビュー作から派生した本書を紐解く。よくある、仕事はできるけど実は甘味に異様に執着を持っている主人公という設定、というわけではない。彼は真面目で、かつ優秀な捜査員なんだけど、作者の趣味で甘味を登場させざるを得なかったというのが実態のようだ。あと味が良い方ではない事件が次々と起こるのだけど、電電くるみ餅や、酒饅頭本舗つるやの酒饅頭や、軽井沢プリンや、駒ヶ根ファームスの信州味噌ピッツァや、飯田屋飴店のあめせんべいなど、長野県名物の甘味が綺麗にあと味を甘くしていて、読者は読後コメディミステリを読んだ気にさせられてるというわけだ。かつて葉村晶と主演を分け合った小林警部補が、ほぼ声だけ出演だけど、必ず美味しい所を持っていくのでした。
まてよ、この設定ならば、警視庁への県警パイプ役の刑事ならば全国から来ているわけだから、岡山県警版もできるではないか?岡山には、廣榮堂の吉備団子だけがあるわけではないのですよ、皆さん。橘香堂のむらすずめ、落合羊羹、映画「三丁目の夕日」で本店がロケ地になった藤戸まんじゅうなど、お勧めの甘味がたくさんあるぞ!
Posted by ブクログ
東京都出身なのに山岳遭難救助隊に憧れて長野県警に入ったものの容疑者確保時の事故で膝を壊して夢破れ、さらには江戸留守居役とも呼ばれる警視庁捜査共助課出向中の主人公、御子柴 将。しかし、周囲からは「長野」とかスイーツ刑事(名物スイーツの手配や土産も留守居役のお仕事)と呼ばれる日々。
そんな主人公が担当する事件は、信州名物のスイーツ(は、甘党のもやし刑事に食べられて口にできない)と、事件のあらましを聞いた元上司の小林警部補の思いつき(名推理)で謎が明かされ、ようやく口にできたスイーツのうまさに感心して終了というパターン。
語り口の軽さ、独り言のツッコミが楽しい。
18-88
Posted by ブクログ
長野県警から、上野の警視庁捜査共助課へ出向中の御子柴将(みこしば すすむ)くん推定30代前半。
共助課というのは、他県と東京がらみの事件(意外に多い)の捜査がうまくいくよう、お国から遣わされた橋渡し役、時代小説好きの同僚は「江戸お留守居役」と言うが、全くその通りだ。
接待と贈答用菓子の使いどころが上手くないと務まらない。
…というか、ちゃんとした警察ものミステリなんですが、恐るべき甘党の捜査一課主任の玉森や、長野県警にいる、御子柴の元相棒であり上司であった小林警部補など、個性的キャラとの絡みが実にコミカル。
でも、御子柴くんの立場を考えるとちょっと同情、そして、おいしそうな銘菓の類が出てくるたびにウェブで検索してしまい、たびたび読書が中断してしまう…という連作短編集だ。
御子柴くんはもともとは東京の出身だが、山岳遭難救助隊に入りたくて長野県警に入った。
ある事故で膝を痛めてその夢はついえたが…
無駄に引っ張ることなく、事件がらみで明かされてすっきり。
『哀愁のくるみ餅事件』
『根こそぎの酒饅頭事件』
『不審なプリン事件』
『忘れじの信州味噌ピッツァ事件』
『謀略のあめせんべい事件』
Posted by ブクログ
久しぶりの再読。
『プレゼント』に登場した御子柴くんが主役。小林警部補と組んでいた時とは違い、警視庁と長野県警とを繋ぐ政治的な役割を担わされていて、そのためにあちこちからスイーツを手配させられて、本来の捜査以外のお仕事に振り回されている。
それでも毎回登場するスイーツは美味しそう。
最終的には元上司の小林警部補が探偵役となって御子柴君に真相を指南。小林警部補らしく謙虚にさりげなくではあるけれど、それで真相が明かされるのだからやっぱり小林警部補って名探偵。
元々は小林警部補を主役をする作品を依頼されたそうだが、若い御子柴くんを主役にしてくれたおかげで彼のキャラクターも明らかになったし、これはこれで面白かった。
最近シリーズ新作も出たようなので、そのうちに読んでみたい。
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