海外小説作品一覧

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  • わたしはイザベル
    4.2
    イザベルは母親からいつも「うそつき」だと言われ,虐げられてきた.成長してからも自分が正しく振る舞っているのかわからない.生きるための苦闘を続けるイザベルがやがて見出したのは,両親から否定されつづけた言葉の才能だった.繊細な心理描写をまじえ,ティーンエイジャーの自立と「毒親」からの決別を描く成長小説.

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  • 紙の心
    3.3
    「はじめまして,だれかさん!」少年はある日,図書館でほこりをかぶる本の間にはさまれていた手紙を見つける.顔も名前も知らないまま文通を重ねるうちに,思いをつのらせるふたり.お互いの日常をつづるなか,ふたりが暮らす「研究所」の不穏な実体が暴かれていくが…….紙のようにもろく燃えやすい心を繊細にえがいた青春書簡小説.

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  • アンチ
    3.4
    アンチはテルアビブに住む14歳.反抗期.気に入らないことがあると,すぐにお腹のなかで「ハラネズミ」が暴れ出す.おじさんが自殺して絶望のどん底にいる時に,アンチの心をとらえたのは,ヒップホップだった.やがてみるみるラップが上達したアンチは,魅力的な少女,リサとクルーを結成し,ラップの大会に挑む.

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  • マルセロ・イン・ザ・リアルワールド
    4.1
    「リアルな世界」を経験してほしいという父親の望みに応え,ひと夏の間,法律事務所で働くことになった,マルセロ.心を揺さぶられる日々のなかで,次第に自らの進むべき道を見いだしていきます.社会に出ていく若者が経験する不安や成長を,発達障害をもつ17歳の少年の内面から描いた,さわやかな青春小説.

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  • ホワイト・ティース(上下合本)
    -
    ロンドン下町出身の優柔不断な中年男・アーチーと、バングラデシュ出身の誇り高きムスリム・サマード。第二次大戦で親友になったふたりは、ロンドンで新たな人生を模索する。 成長したアーチーの娘・アイリーとサマードの双子の息子・ミラトとマジドは、遺伝子工学者のチャルフェン一家と関わり、生命倫理にふれる研究をめぐる問題の渦中へ……。 移民家族が直面する悲喜劇を知的でユーモラスに描く、ジャマイカ系イギリス人作家の衝撃作。カリブ海やインド亜大陸からヨーロッパにわたる壮大な家族の物語を背景に、歴史、信条、遺伝子などさまざまな差異を抱えて混沌の街ロンドンで生きる人々を描く。分断と混沌の深まる時代に希望の光を放つ、21世紀の必読書 ブレイディみかこさん推薦! 「この本、いちおう社会派で、すでに古典と呼ばれているんです。 こんなにヤバくて笑えてぶっ飛んでるのに。 繚乱と咲く、移民たちのサーガ! ストリートの歴史はなんと猥雑でカオスなことか。 多文化共生の諸問題をごった煮にしておおらかに笑い飛ばす、才気煥発な本である。」 西加奈子さん推薦! 「これはすべての呪われた、そして祝福された人間の物語だ。 きっと100年後も、200年後も読み継がれるだろう。 人間がどうしようもなく、抗い難く、救い難く、人間でしかないことを、こんなに面白おかしく、鮮やかに、完璧に書かれた小説がこの世界に存在することに感謝したい。 20年前に誕生したこの傑作を、これから初めて読むことが出来る人に嫉妬する。そう思っていたけれど、何度目だって衝撃は変わらなかった。いや、増した。著者が描いたこの世界に、私たちは近づけているのだろうか。」
  • ロード・ジム
    4.0
    東洋の港で船長番として働く男を暗い過去が追う。流れ着いたスマトラで指導者として崇められるジムは何を見るのか。『闇の奥』のコンラッドが人間の尊厳を描いた海洋冒険小説の最高傑作。
  • 理由のない場所
    3.8
    母親の「私」と自殺してまもない16歳の息子との会話で進められる物語。著者の実体験をもとに書かれた本書からは、母親の深い悲しみが伝わり、強く心を打つ。他に類をみない秀逸な一冊。
  • 誘拐の日
    値引きあり
    3.9
    豪邸の奥には、いつでも秘密が眠っている―― 頭脳明晰な天才少女をさらった間の悪い“誘拐犯”。 身に覚えのない死体の謎を解かねば、絶体絶命に! ドラマ化決定、話題の韓国ミステリー登場! 絶賛の声続々!! 「驚きの展開が繰り返され、全く結末を想像する事ができず、一気に読み終えてしまいました」(へそまき/40代) 「ラストはパズルのピースが嵌まっていくかのように、するすると謎が解けていくのが気持ち良く、最近読んだミステリの中では最も満足度が高く、謎解きの爽快感をたっぷり味わった!  前知識を何も持たずに読んで、二度三度とたっぷり驚いてほしい」(紫花/ブクログ) 娘の手術費用のため、やむなく誘拐を決意したミョンジュン。 ところが目的の豪邸から飛び出してきた少女ロヒをうっかり車ではね、その衝撃でロヒは記憶を失ってしまう。 ミョンジュンはとっさに父親を名乗るものの、天才児と評判のロヒに口で敵わずこき使われる。 そんななかロヒの家から両親の死体が発見され、ミョンジュンは殺人の容疑者に――。 韓国で話題沸騰、巻き込まれ型ミステリー!
  • 怪奇疾走
    値引きあり
    3.0
    モダンホラーの名手が案内する、悪夢のドライブ旅行。 Netflix映画原作のスティーヴン・キング共作を含む傑作13篇! 著者自身による作品ノート付き。 顔の見えないトラック運転手に執拗につけ狙われる父と子――『激突!』の親子版「スロットル」、草むらに足を踏み入れた双子を恐怖が襲う「イン・ザ・トール・グラス」。 S・キングとの共作2篇をはじめ、死者が訪れる不思議な移動図書館「遅れた返却者」、お伽噺のような扉の先が血塗れの狩場に変わる「フォーン」、イタリアの港町を舞台に描く実験的作品「階段の悪魔」他、怪奇と奇想に満ちたアクセル全開の短篇集! ■収録作品一覧 「スロットル」(スティーヴン・キング共作)白石 朗 訳 「闇のメリーゴーラウンド」白石 朗 訳 「ウルヴァートン駅」玉木 亨 訳 「シャンプレーン湖の銀色の水辺で」高山真由美 訳 「フォーン」安野 玲 訳 「遅れた返却者」高山真由美 訳 「きみだけに尽くす」安野 玲 訳 「親指の指紋」玉木 亨 訳 「階段の悪魔」安野 玲 訳 「死者のサーカスよりツイッターにて実況中継」高山真由美 訳 「菊(マム)」玉木 亨 訳 「イン・ザ・トール・グラス」(スティーヴン・キング共作)白石 朗 訳 「解放」白石 朗 訳
  • スクリーム
    4.3
    最新作にして最高到達点! 異常な手口で“口を閉ざされた”犠牲者たち―― 戦慄の連続殺人、再び。 ミステリー界の新女王が放つ、ノンストップ・スリラー。 〈ウィル・トレント〉シリーズ最新刊! ※カリン・スローター特設ウェブページはこちら。 https://www.harpercollins.co.jp/karinslaughter/ 刑務所内の暴動中に起きた殺人事件の捜査にあたるウィルは、服役中の男から犯人を教える代わりに8年前の連続強姦殺人事件を再捜査するよう取引を持ちかけられる。 不正捜査によって男を逮捕したという人物は声望の高い前グラント郡警察署長、ウィルもよく知る人物だった。 時を置かず当時と同じ異様な手口で傷つけられた女性の遺体が発見され――。 過去と現在の因縁が衝突する、シリーズ最高傑作! ■カリン・スローターの好評発売中既刊 〈グラント郡〉シリーズ 『開かれた瞳孔』 『ざわめく傷痕』 〈ウィル・トレント〉シリーズ 『ハンティング 上・下』 『サイレント 上・下』 『血のペナルティ』 『罪人のカルマ』 『ブラック&ホワイト』 『贖いのリミット』 『破滅のループ』 『スクリーム』 一話完結作品 『グッド・ドーター 上・下』 『彼女のかけら 上・下』 『プリティ・ガールズ 上・下』
  • 不滅の子どもたち
    4.0
    マンハッタンに住むゴールド家のきょうだいは、幼いころ、近所で評判の占い師に会いにいき、自分が死ぬ日を告げられる。しっかり者のヴァーヤが13歳、リーダー的存在のダニエルが11歳、好奇心旺盛なクララが9歳、末っ子サイモンが7歳の夏のことだ。その後4人は生物学者、軍医、マジシャン、ダンサーと、それぞれの道に。これは、予言された「あの日」に繋がる道なのか。刊行後直ちにニューヨークタイムズ紙のベストセラー入りを果たし、ワシントンポスト紙で「注目の一冊」に、その他いくつものメディアで年間ベストブックに選ばれ、世界33か国で出版された話題の書。
  • 波〔新訳版〕
    4.0
    遠い太陽の光が海辺の一日に降り注ぎ、生まれては消える波のうねりを情感豊かに描きだす。男女六人の独白が物語るのは、幻想のように過ぎた半生の思い出。くり返す描写と語りが重なるとき、意識が風景に打ち解けていく。ウルフの傑作、四十五年ぶりの新訳!
  • 蜂の物語
    4.3
    果樹園の蜂の巣は、教理により厳重に管理される世界だった。その最下層の蜂として生を享けたフローラは、育児室の世話をし、花蜜を集めるうちに、女王にのみ許される神聖な母性を手にするが……実際の蜜蜂の生態をもとに、蜂の視点で描かれたディストピア文学
  • 天皇の密偵 ~ミスター・モトの冒険
    -
    ピュリッツァー賞受賞作家ジョン・P・マーカンドが、戦前から戦後まで書きつづけた、日本人主人公の冒険譚が復活! ミスター・モト。彼こそは、007=ジェイムズ・ボンドに先立つスパイ・ヒーロー。小説のみならず続々製作された映画でも一世を風靡した大人気キャラクターである。 第二次世界大戦前夜の1938年に発表され、各国が進出する中国大陸を舞台にミスター・モトが活躍する、注目の一作を復刊。 青年カルビン・ゲーツは、ニューヨークから遠く離れた日本にいた。朝鮮半島へと船で渡り、そこから内モンゴルへ向かうのだ。現地へ学術調査に入った博士に会うためだったが、じつは人に言えない目的があったのだ……そんな彼のもとに、小柄で慇懃な日本人、ミスター・モトが現われる。すべてを見とおすようなミスター・モトは、ゲーツの旅につきまとう。 おなじ目的地へ向かう美しきアメリカ人女性、ディラウェー嬢と同行するゲーツだが、広大な中国大陸を進むにつれて、不穏な空気がつきまとうようになる。そして、ついに謎の殺人事件が! 複雑な国際闘争に巻きこまれていく米国人の男女。そして、彼らを守るのは、軍すら超越して動く、天皇の密偵ミスター・モト。日米露中の危険なパワーゲームを、彼らは生き延びることができるのか?
  • そして彼女は消えた
    4.5
    NYタイムズ・ベストセラーリスト44週ランクイン!! 2018年goodreadsベスト・ミステリ&サスペンス賞第5位! 平凡な「幸せ」が「悲劇」の始まりで―― ローレルの15歳の娘エリーが図書館に行くといったまま戻らず、なんの手がかりもなく10年が過ぎたとき、エリーの持ち物と骨が見つかる。車に轢かれて森に埋められたと警察は結論づけるが、10年の間に夫との関係は破綻、子供たちも家を出て家族はバラバラになっていた。ひとりぼっちになってしまったローレルはある男性と出会い、10年の孤独を埋めるように激しい恋に落ちていくが、この新たな愛が全ての悲劇の始まりで……平凡で幸せな人生の裏でじわじわ起きていた恐怖を描く戦慄のサイコスリラー! 原題:Then She Was Gone
  • いつわりの夜をあなたと
    3.0
    2017年アウディ賞受賞作家!  まるで映画『Mr&Mrsスミス』みたいなスピード感! ちょっと太めのヒロインが恋に落ちたことから、危ない事件に巻き込まれていき…… /アンディ・J・クリストファー(ベストセラー作家) 花屋で働くベティは、婚約者のトムと別れようと、彼の家で自分の荷物をまとめていた。お堅い会社員のトムはいい人だけれど情熱的とは言えず、セックスだって薄暗がりのなかでしかしたことがないほどだ。だが外に出たとたんに家が爆発し、知らない部屋で目覚めると、入ってきたのは――トムだった! 黒いブーツにジーンズという見たこともない出で立ちで、Tシャツの下の筋肉は危険なほど盛り上がっている。実は彼はある組織の工作員で、退屈な男を演じていたと聞かされ、ベティは呆然とするが…… 原題:Lies
  • 短編回廊 アートから生まれた17の物語
    4.3
    その芸術はいま、語りはじめる――。 ゴッホ、ルノワール、葛飾北斎ら 美の巨匠に捧げる短編集。 名だたる作家17人による文豪ギャラリー第2弾! 作家ローレンス・ブロックは頭を悩ませていた――エドワード・ホッパーの絵から紡いだアンソロジー『短編画廊』の第2弾を計画しているのだが、いったい今度は誰の絵をモチーフにするべきか。思い悩んだ末、ブロックはある考えにたどり着く。何もひとりの画家でなくていい。今度は作家たちに、好きに名画を選んでもらおう。かくして、ジェフリー・ディーヴァーはラスコー洞窟壁画を。S・J・ローザンは葛飾北斎を。リー・チャイルドはルノワール、ジョイス・キャロル・オーツはバルテュス……といった具合に、今回も個性豊かなアートから物語が生まれ、新たなる〈芸術×文学〉の短編集が完成する。ここに文豪ギャラリー第2弾が幕を開けた――。 ○収録作品 「安全のためのルール」ジル・D・ブロック/田口俊樹 訳 「ピエール、ルシアン、そしてわたし」リー・チャイルド/小林宏明 訳 「扇を持つ娘」ニコラス・クリストファー/芹澤 恵 訳 「第三のパネル」マイクル・コナリー/古沢嘉通 訳 「意味深い発見」ジェフリー・ディーヴァー/池田真紀子 訳 「理髪師チャーリー」ジョー・R・ランズデール/鎌田三平 訳 「ジョージア・オキーフの花のあと」ゲイル・レヴィン/田口俊樹 訳 「アンプルダン」ウォーレン・ムーア/芹澤 恵 訳 「オレンジは苦悩、ブルーは狂気」デイヴィッド・マレル/浅倉久志 訳 「美しい日々」ジョイス・キャロル・オーツ/芹澤 恵 訳 「真実は井戸よりいでて人類を恥じ入らせる」トマス・プラック/田口俊樹 訳 「グレートウェーブ」S・J・ローザン/直良和美 訳 「考える人たち」クリスティン・K・ラッシュ/田口俊樹 訳 「ガス燈」ジョナサン・サントロファー/芹澤 恵 訳 「陽だまりの中の血」ジャスティン・スコット/田口俊樹 訳 「ビッグタウン」サラ・ワインマン/芹澤 恵 訳 「ダヴィデを探して」ローレンス・ブロック/田口俊樹 訳 ○収録アート一例 ※全18点をフルカラーで挿入 Cypresses―「糸杉」フィンセント・ファン・ゴッホ The Empire of Light―「光の帝国」ルネ・マグリット Greatwave―「神奈川沖浪裏」葛飾北斎 Bouquet of Chrysanthemums―「菊の花束」ピエール=オーギュスト・ルノワール The Thinker―「考える人」オーギュスト・ロダン David―「ダヴィデ像」ミケランジェロ・ブオナローティ
  • 一杯の珈琲から
    -
    夏をオーストリアのザルツブルクで過ごそうと、ゲオルクは国境をはさんで目と鼻の先にあるドイツの町に宿をとった。為替管理のからくりで、毎日オーストリアに無一文で行っては友人にたかり、夜になるとドイツ側に帰ってきて豪遊するという喜劇的な生活を送ることができた。ところがある日、待ち合わせたカフェに友人がやってこない。コーヒー代が払えなくてどうしようかと思っていると、カフェにいた美女が立て替えてくれて、しかもその美女(実は伯爵令嬢)と恋におちた!「消え失せた密画」「雪の中の三人男」につづくケストナーのユーモア三部作。
  • ストロング・メディスン
    -
    企業における利潤追求と社会的使命の調和という、永遠のテーマを追求する、著者の会心作。大手製薬会社で働くシーリアは、医者たちに新薬を紹介する仕事に情熱を注いでいた。利潤追求のみを目的とした新薬開発競争を目にし、男性社会が持つ様々な偏見や障害と闘ううちにも、彼女の健全な良心は揺らぐことはなかった。アメリカの製薬業界で、鋭い直観力と強烈な野心を武器に成功していく一人の女性と、その周辺に展開される多彩な人間模様を描ききる。
  • マネー・チェンジャーズ
    -
    銀行内部の人間模様を、詳細に、赤裸々に描ききった長編野心作。アメリカ中西部最大の銀行の次期頭取の椅子を争う二人の副頭取は、地域開発計画への出資をめぐって鋭く対立した。利潤の追求か、それとも公共性の重視か。大企業シューナトコーヘの大口融資を図って主導権を握ろうとするロスコー、その危険な経営内容を知ってこれをはばもうとするアレックス。ついにロスコーは賄賂を受けとった……。暗躍する大クレジット・カード偽造団や、取付け騒ぎなども絡んで、事態は緊迫の度を深める。アーサー・ヘイリーは緻密な取材に基づいて様々な業界の内幕を活写した作品群でよく知られる英国生まれの作家。2004年に亡くなった。
  • ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ
    4.5
    バスク文学の新星による珠玉のデビュー作 著者と同名の語り手は、バスクの中心都市ビルバオから、講演する予定のニューヨークへ向けて飛行機で旅立つ。心に浮かんでは消えていく、さまざまな思い出や記憶……祖父の船の名前をめぐる謎。スペイン内戦に翻弄されたバスクの画家アウレリオ・アルテタと、ピカソの《ゲルニカ》にまつわる秘話。漁師として世界各地の海を渡り歩いた父や叔父たちのこと。移民や亡命者たちのささやかな人生。新たな家族への思い。そして今書いている小説のこと。無数に繰り返されていく連想の働きによって、それぞれのエピソードがまるで漁網の目のように編み合わされていく。 本書はスペイン国民小説賞を受賞、国際的にも注目され、これまでスペイン国内外の14の言語に翻訳された。失われゆく過去を見送りながら、新たな世界へと船出していく、バスク文学の旗手による珠玉の処女小説。
  • イングランド・イングランド
    3.0
    ブッカー賞受賞作家が描くテーマパーク・イングランド。そこにはウェストミンスター寺院、ガーデニング、ロビン・フッド、紅茶、シェイクスピア、生ぬるいビール、ハロッズ、王室までもがある。そんなプロジェクトに参加したマーサだったが。レプリカが本物を凌駕するのか。アイロニーと風刺に満ちた傑作!/解説=古川日出男
  • 女たちのニューヨーク
    4.3
    1940年、アメリカ。小さな町のお嬢様ヴィヴィアンは、大学を辞め、NYのショーの世界に飛び込んだ。華やかで刺激的な毎日。だが、それは突然終わる。彼女の過ちが、街中を騒がす醜聞になったのだ。恋人も友達も居場所も失い、彼女は初めて自分と向き合う
  • 夜

    4.3
    全仏ベストセラー第1位。 北欧で起きた奇怪な殺人事件。 それは悪夢の序章だった―― Netflixドラマ化&累計300万部突破の 絶賛ミステリー・シリーズ最新刊! ノルウェーの教会で女性の惨殺体が見つかった。 遺体にはオスロ警察の女性刑事シュステンの名を記したメモが残され、 被害者が勤めていた北海の石油プラットフォームから悪名高き連続殺人鬼 ジュリアン・ハルトマンのDNAが検出される。 彼の部屋にあった大量の隠し撮り写真の被写体が警部セルヴァズだと知った シュステンはフランスに合同捜査を申し入れるが、 それこそは底深き罠の入り口で――。
  • 黄金の少年、エメラルドの少女
    4.0
    現代中国を舞台に、代理母問題を扱った衝撃の話題作「獄」、心を閉ざした四〇代の独身女性の追憶「優しさ」、愛と孤独を深く静かに描く表題作など、珠玉の九篇。O・ヘンリー賞受賞作二篇収録。
  • 爆弾魔: 続・新アラビア夜話
    3.0
    『宝島』『ジキル博士とハイド氏』で名高い、英国の文豪スティーヴンソンの知られざる傑作小説。 恐怖の爆弾テロリストたちの暗躍を物語の経糸にして、黄昏の世紀末ロンドン、合衆国の荒野、はたまたカリブ海の小島を舞台に繰り広げられる、怪奇で波瀾万丈な奇談の数々。ドイルやマッケンにも大きな影響を与えた連作小説、本邦初訳なる!!

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  • フランス組曲
    4.6
    20世紀が遺した最大の奇跡 アウシュヴィッツに散った作家のトランクに眠っていた遺作長編。戦時下の人間の心理を鮮やかに描き出す、世界350万部のベストセラー。 1940年初夏、ドイツ軍による首都陥落を目前に、パリの人々は大挙して南へと脱出した。その極限状態で露わとなる市井の人々の性を複線的かつ重層的に描いた第一部「六月の嵐」と、ドイツ占領下のブルゴーニュの田舎町を舞台に、留守を守る女たちと魅惑的な征服者たちの緊迫した危うい交流を描く第二部「ドルチェ」。動と静、都会と地方、対照的な枠組みの中で展開する珠玉の群像劇が、たがいに響き合い絡み合う―。 著者は1903年キエフ生まれ、ロシア革命後に一家でフランスに移住したユダヤ人。42年アウシュヴィッツで亡くなった。娘が形見として保管していたトランクには、小さな文字でびっしりと書き込まれた著者のノートが長い間眠っていた。連行の直前まで書き綴られたこの小説が60年以上の時を経て世に出るや、たちまち話題を集め、2004年にルノードー賞を受賞(創設以来初めての死後授賞)、フランスで75万部、全米で100万部、世界で350万部の売上げを記録した(2014年に映画化)。巻末に収められた約80ページに及ぶ著者のメモや書簡からは、この奇跡的な傑作のもう一つのドラマが生々しく立ち上がる。カバー写真は名匠ロベール・ドワノー。
  • 琥珀捕り
    -
    本書には、A(対蹠地(アンチポーズ))からZ(回転のぞき絵(ゾエトロウプ))の一見無関係な単語にまつわる、二十六の物語が収められている。それぞれの物語は登場する言葉やイメージによって次々と別の物語に飛躍し、終点にたどりついたとき、読者はひとつの長い物語を読んでいたことに気づくだろう。分類不可能な「カモノハシの文学」。/解説=柴田元幸
  • 時のかなたの恋人
    4.0
    All About Romanceが選ぶベスト・ロマンス5度選出、「ロマンス小説史上ベスト100」40位選出! タイムトラベル・ロマンスの金字塔! すべての女性が思い描く夢そのものだ。/シカゴ・デイリー・ヘラルド 恋人とのイギリス旅行中、喧嘩して身一つで置き去りにされたダグレス。十六世紀を生きた伯爵ニコラス・スタフォードの墓の前で泣いていると鎧をまとった男が現れ、ニコラス本人だと名乗った。いかれたコスプレイヤーにも思えたが、ホテル代すらないダグレスは、仕方なく男と行動をともにする。だが実は三日後に処刑されるはずで、現代にも「謀反人」として名の伝わるニコラスに同情を感じはじめた彼女は、その無実を証明するため、奮闘しはじめる――時を超えて愛し合う恋人たちを描く永遠の名作! 原題:A Knight in Shining Armor
  • 闇のなかで口づけを
    4.3
    2017年ダフネ・ドゥ・モーリア賞受賞! ホットなサスペンスが話題! J・D・ロブの愛読者は、ザネッティに興味を持つことだろう。/ブックリスト(書評サイト) 心に傷を負って刑事を辞めたマルコムは、あるカルト教団への潜入捜査を打診される。教団の教祖が大規模なテロを計画しているらしい。教祖の妻になる予定だった女性ピッパがマルコムの隣に住んでいるというので、まずは彼女から情報を引き出そうと偶然を装って言葉を交わすが、ピッパは犯罪に関与するような女性とはとても思えなかった。そこでピッパの身の潔白を証明するため、捜査を引き受けるマルコム。互いに惹かれていくが、自分の身分も、なぜピッパに近づいたのかも明かせないマルコムは…… 原題:Hidden
  • 亡国の戦闘艦<マローダー>を撃破せよ!(上)
    -
    新生オレゴン号、堂々出航。 荒波を越えて謀略の大海へ! カブリーヨと仲間たちの新たなる闘い。 対するはプラズマ砲装備のハイテク三胴船(トリマラン)! マラッカ海峡で、インド人テロリストの一 派によってクウェートの石油タンカーが攻 撃を受ける。一方、メルボルンでは会議に 訪れたアメリカ人上院議員の家族を狙った テロ攻撃が企てられる。ふたつの事件にい ち早く介入し早期の解決に導いたのは、フ ァン・カブリーヨ船長率いる、生まれ変わ った新生オレゴン号のメンバーだった。勝 利の余韻に浸る間もなく、新たな救難信号 を受信したオレゴン号は、寄港地のバリを 出てオーストラリア北西のティモール海に 駆けつける。そこで目にしたものとは……。
  • キリギリスのしあわせ
    3.8
    森のはずれの川のそばにあるキリギリスのお店には、どうぶつたちのほしがるものが〈なんでも〉ある。五本脚の椅子、なくならないケーキ、着替え用のうろこや羽毛、〈絶望〉や〈時間〉まで……。生きにくい時代にありのままであることを肯定し、そっと励ましてくれる『ハリネズミの願い』に続く大人のためのどうぶつ物語第三弾。
  • 地中のディナー
    3.5
    2014年、イスラエルのネゲブ砂漠。秘密軍事施設には“将軍”の命令により、ただ一人の囚人Zが長年監禁されており、一人だけの看守に見張られている。ユダヤ系アメリカ人の学生からイスラエルの諜報員になり、自国の権力者に監禁されるに至った囚人Zの数奇な人生とは──。Zの存在を隠したまま何年も意識不明でベッドに横たわる将軍の回想、パレスチナ難民の青年の受難、パリで恋に落ちたZとウエイトレスのかつての逃避行。幾つかの物語が循環しつつ重なり合い、悲哀、諦観、希望を繰り返しもたらす不条理なパレスチナ紛争と、それに翻弄されながら生きる人々の姿を描き上げる。『アンネ・フランクについて語るときに僕たちの語ること』がフランク・オコナー国際短編賞受賞、ピュリッツアー賞最終候補となった著者による傑作長編!
  • シグマフォース シリーズ⑭ タルタロスの目覚め 上
    3.8
    もしタルタロスを目覚めさせたのならば、 それは最後の目覚めとなり、 次の眠りは永遠のものになるであろう…… ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』は空想の産物なのか? それとも真実なのか? 世界35カ国で翻訳、全世界累計2,000万部突破 ベストセラー・シリーズ最新作! ■歴史的事実から──ホメロスによる二大叙事詩『イリアス』と『オデュッセイア』 ホメロスが実在の人物なのかは疑問がある一方で、物語そのものは実際に起きた大きな戦争を記述したらしいという説は、今では受け入れられている。事実、二作の叙事詩は古代ギリシアの「暗黒時代」として知られ、ギリシアのミケーネ、アナトリアのヒッタイト、そしてエジプトという三つの青銅器文明が崩壊した激動の時代に光を当てている。なぜ、どのようにして、文明の崩壊が起きたのか? 最近の発見から、地中海一帯が立て続けに複数の争いに見舞われたことが明らかになった。戦いが広範囲に及んだことから、一部の歴史家はそれが初めての世界規模での大きな戦争に当たると主張、「第零次世界大戦」とまで呼んでいる。この暗黒時代の争いの多くは謎に包まれたままだが、今では考古学者の間から、この戦いに第四の文明が関与していたとの見解も示されている。その文明はほかの三つの文明を駆逐した後、歴史の流れの中に消えてしまったという。それが本当ならば、その失われた人々は何者なのか? ホメロスの物語はその文明の起源と行方について、手がかりを提供してくれるのか? ――神々や怪物たちの登場する物語のすべてがフィクションだとは限らない……。 タルタロス―― それはギリシア版の地獄であり、 苦痛と苦難の奈落。 そこはハデスの一角で、オリュンポスの十二神に先立つ巨神族の、 タイタンが封じ込められていた場所。 それらはすさまじい力を持つ神々で、炎と破壊の化身……。
  • シグマフォース シリーズ⑭ タルタロスの目覚め【上下合本版】
    5.0
    もしタルタロスを目覚めさせたのならば、 それは最後の目覚めとなり、 次の眠りは永遠のものになるであろう…… ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』は空想の産物なのか? それとも真実なのか? 世界35カ国で翻訳、全世界累計2,000万部突破 ベストセラー・シリーズ最新作! ■歴史的事実から──ホメロスによる二大叙事詩『イリアス』と『オデュッセイア』 ホメロスが実在の人物なのかは疑問がある一方で、物語そのものは実際に起きた大きな戦争を記述したらしいという説は、今では受け入れられている。事実、二作の叙事詩は古代ギリシアの「暗黒時代」として知られ、ギリシアのミケーネ、アナトリアのヒッタイト、そしてエジプトという三つの青銅器文明が崩壊した激動の時代に光を当てている。なぜ、どのようにして、文明の崩壊が起きたのか? 最近の発見から、地中海一帯が立て続けに複数の争いに見舞われたことが明らかになった。戦いが広範囲に及んだことから、一部の歴史家はそれが初めての世界規模での大きな戦争に当たると主張、「第零次世界大戦」とまで呼んでいる。この暗黒時代の争いの多くは謎に包まれたままだが、今では考古学者の間から、この戦いに第四の文明が関与していたとの見解も示されている。その文明はほかの三つの文明を駆逐した後、歴史の流れの中に消えてしまったという。それが本当ならば、その失われた人々は何者なのか? ホメロスの物語はその文明の起源と行方について、手がかりを提供してくれるのか? ――神々や怪物たちの登場する物語のすべてがフィクションだとは限らない……。 タルタロス―― それはギリシア版の地獄であり、 苦痛と苦難の奈落。 そこはハデスの一角で、オリュンポスの十二神に先立つ巨神族の、 タイタンが封じ込められていた場所。 それらはすさまじい力を持つ神々で、炎と破壊の化身……。
  • 花嫁殺し
    値引きあり
    4.0
    蟲に殺された美しき花嫁。 7年前のおぞましい猟奇殺人の模倣か、それとも―― 累計40万部突破、 スペイン警察・特殊分析班シリーズ第1弾! “王道の警察小説でありながら、従来の常識を打ちやぶる圧倒的な筆力”――〈エル・パイス紙〉 “力強い女警部、そして力強いストーリー。その前に誰もがひれ伏す”――〈ABC紙〉 マドリードの公園で、結婚を控えた若い女性の遺体が見つかった。 被害者は頭蓋にあけた穴に蛆を埋められ内部から殺されたと判明。 難事件のみ扱うスペイン警察の精鋭チーム〈特殊分析班〉を率いる警部エレナは、 被害者の姉も7年前に同じ手口で殺されていたと知るが、犯人は捕まり服役中だという。 単なる模倣犯の仕業か? 捜査を進めるうち、2つの事件の壮絶な闇が浮上し…… 覆面作家によるデビュー作が異例のベストセラーに。 “スペイン出版界の一大事件”と称された警察小説、ついに邦訳。
  • ミステリアム
    値引きあり
    4.3
    少年とその犬の運命が重なったとき、 邪悪な“何か”が蠢きはじめる―― 不朽の名作『ウォッチャーズ』を継承する 巨匠クーンツの全米ベストセラー! 高機能自閉症で言葉を発した事のない11才の少年ウッディ。 IQ186の天才ハッカーでもある彼は、父の事故死の真相を密かに探っていた。 そんななか父が関連するハイテク企業の極秘研究所で爆破事故が発生、 ウッディのパソコンに不気味な文字が現れだす。 同じ頃、1頭のゴールデンレトリバーがかすかな声に導かれるように ウッディの元へ向かっていた。 邪悪な“何か”が同じ道を辿っているとも知らずに……。
  • 花の子ども
    3.9
    母が遺した珍しいバラを持って、僕は出発する。めざすは、外国の庭園。でも旅はトラブル続き。機内で腹痛にもだえ、森でさ迷う。当の庭園は荒れ果て、意外な客が現れる。僕と一夜だけ関係をもった女性が、赤ん坊を預けにきたのだ。父親ってどうなればいいの?
  • 狂女たちの舞踏会
    4.0
    19世紀末、パリ。少女ウジェニーは「霊が見える」と告白したために、家族に勘当され精神病院に入れられた。そこでは女性の苦悩やトラウマが「狂気」と診断されていた。病院で行われた公開講義や舞踏会の史実を元に、社会から排除された女性たちを描いた小説。
  • 小公女
    4.7
    裕福なクルー大尉の娘セーラは、預けられた寄宿学校でも特別待遇を受け、「プリンセス」と呼ばれていた。だが、ある日父の急逝と破産が知らされるや、すべてが取り上げられ、寒い屋根裏部屋で下働きとして暮らすことに。持ち前の聡明さと空想力、プリンセスの気位で仕打ちに耐えるが……。小3以上の漢字は総ルビ。大人も子供も楽しめる新訳。1905年初版時のカラー口絵8点も収録。(解説・安達まみ)
  • 語りなおしシェイクスピア2 リア王 ダンバー メディア王の悲劇
    3.5
    あの「リア王」が、現代のメディア王に。巨大な企業王国をめぐる三人の娘の忠誠と裏切り。テレビ局や新聞社を傘下に収めるメディア王ダンバーは、会社の乗っとりを狙う娘たちによって療養所に入れられるも、脱走。末娘だけが父の身を案じて捜索にのりだすが…。父親から虐待を受け、クスリと酒におぼれた自らの体験を基にイギリス上流階級の腐敗を描き続ける作家が、強烈で横暴な父親「リア王」を語りなおす。解説・河合祥一郎。
  • テスラの超兵器を粉砕せよ(上)
    -
    海と陸が割れるとき―― 天才発明家ニコラ・テスラが予言した恐るべき重力兵器に存在が明らかに! NUMA(国立海中海洋機関)のオースチンは休暇を利用してシドニーでの学会に出席 していたが、退屈しのぎに会場を抜け出したところでヘリコプターがパワーボートを銃撃するのを目撃する。ボートはシドニー湾を逃げ回ったあげくデッキに乗り上げて大破。唯一の生存者は駆け寄ったオースチンに「約束のものを持ってきた・・・・・・タルタ ロスの心臓」と洩らして事切れる。男の残した謎の言葉、そしてその体に見られた蔵圧症の症状に疑念を抱いたオースチンは相棒ザバーラとともに事件の調査に乗り出す。
  • かつて愛した人
    -
    ゴールデン・ハート賞受賞作家! ロビン・ペリーニのロマンティック・サスペンスは決して読者を裏切らない。 FBI捜査官とシールズ隊員が、入り組んでしまった新旧の謎を解いていくさまは見事としか言えない。 /シャロン・サラ(ベストセラー作家) ライリーは15年前、姉を目の前で誘拐され、その罪悪感からFBIのプロファイラーとなって今も姉の行方を追い続けている。当時、シンギング・リヴァーという町でも酷似した事件が起きていて、記録を調べにやってきたライリーはシールズ隊員のセインと恋に落ちたが、仕事のために別離を余儀なくされていた。一年が経ち、セインからの連絡にライリーは再びシンギング・リヴァーに向かう。今度はセインの姉が誘拐されたのだという。調査を続けるうち、小さな町の抱える驚きの秘密が明らかになっていき…… 原題:Forgotten Secrets
  • 赤と白とロイヤルブルー
    4.2
    2019年goodreadsベスト・ロマンス賞第1位 王子との恋を描く全米ベストセラー! 真実の愛は、ときに奪い取るもの―― アメリカ大統領の息子と英国の王子が恋に落ちたなら…… アメリカ初の女性大統領の長男アレックスは、英国のフィリップ王子のロイヤル・ウエディングへの参列を前に憂鬱だった。フィリップの弟ヘンリーとアレックスは、女性誌に載る回数を競うライバル同士だと言われるが、いつも冷淡なヘンリーがアレックスは苦手だ。その夜の晩餐会でも、冷ややかな態度をとる王子の肩に思わず手をかけた次の瞬間、一緒にウエディング・ケーキの上に倒れ込んでしまった。米英戦争勃発かと世間は大騒ぎになり、二人は全世界に向けて仲のよさをアピールすることになるが…… 原題:Red, White & Royal Blue
  • 30年目の待ち合わせ
    3.3
    1989年パリ。20歳のアメリはヴァンサンに恋をする。だが待ち合わせの日、二人はすれ違ってしまう。再会は10年後、彼は結婚していた。彼女も家庭を築くが、人生を間違えたのではないかという思いが消えず、20歳の記憶は輝きを増す。そんな彼女の前に彼が現れ……
  • デイジー・ミラー(新潮文庫)
    3.2
    青年はレマン湖畔の美しい町で運命の美女デイジーと出会い、一目で恋に落ちる。その奔放なふるまいは、保守的で狭量な人々からは嫌われていたが、青年は彼女のあとを追うようにして、マラリアの猖獗するローマへと向かう。婚約者と思しき男を紹介され、さらに翻弄されるが、二人の恋路は思いもしない衝撃的な結末を迎えるのだった――。ジェイムズの名声を高めた傑作中編、待望の新訳版。
  • パリ・オペラ座バレエ学校物語 コンスタンスの新しいダンス
    -
    ◇フランスで大人気の児童書 ◇パリ・オペラ座バレエ監修 名門バレエ学校の新入生たちは、友だちでライバル! バレエ・ダンサーになることを夢みる子どもたちが集まる パリ・オペラ座バレエ学校。 新入生の仲良し6人組の中でも、まじめでコンスタンスはまじめでがんばり屋。 でもある日、大事なデモンストレーション(発表会)で転んでしまい、舞台に立 つのが怖くなってしまう。 そんなとき、新しいダンスをすすめられて……。 ◆パリ・オペラ座バレエ団プルミエール・ダンスーズ オニール八菜さん推薦! 「新しいドアを開けるのはあなた。この本のコンスタンスのように!」
  • 理不尽ゲーム
    4.1
    欧州最後の独裁国家ベラルーシ。その内実を、小説の力で暴く。群集事故によって昏睡状態に陥った高校生ツィスク。老いた祖母だけがその回復を信じ、病室で永遠のような時を過ごす一方、隣の大国に依存していた国家は、民が慕ったはずの大統領の手によって、少しずつ病んでいく。10年後の2009年、奇跡的に目覚めたツィスクが見たものは、ひとりの大統領にすべてを掌握された祖国、そして理不尽な状況に疑問をもつことも許されぬ人々の姿だった。時間制限付きのWi-Fi。嘘を吐く国営放送。生活の困窮による、女性の愛人ビジネス。荒唐無稽な大統領令と「理不尽ゲーム」。ジャーナリストの不審死。5年ごとの大統領選では、現職が異常な高得票率で再選される……。緊迫の続く、現在のベラルーシの姿へとつながる物語。
  • 結婚という物語
    4.0
    生まれる愛、誓う愛、試される愛―― 2019年 女性小説賞受賞! 世界累計100万部突破の話題作。 “冤罪という悲劇であると同時に、感動的な物語” ――バラク・オバマ(アメリカ元大統領) “深い感銘を受けた。そして、考えさせられた” ――ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者) “アメリカが歴史の大きな転換点にある今、必読の書。人々を引き裂くのはナイフや銃弾とは限らない。でも、結びつけるのはいつも愛なのだ” ――鴻巣友季子(翻訳家・文芸評論家) “アメリカの人種問題を扱いつつも「結婚」が個人や家族に与える普遍的な問題を描いており、読後に誰かと共感や反感を分かち合いたくなる” ――渡辺由佳里(書評家・エッセイスト) ありふれた幸せな夫婦、ロイとセレスチャル。 ある日、町の寂れたホテルに泊まった二人だが、 その夜に女性客が強姦され、犯人と疑われたロイは警察に連行されてしまう。 とんでもない濡れ衣だと誰もが釈放を信じたが 夫の無実を訴えるセレスチャルの証言もむなしく ロイに言い渡されたのは懲役12年の刑だった。 唐突に、理不尽に引き裂かれた二人は、 刑務所のなかと外とで手紙をやり取りしつづけるが―― 愛とは、結婚とは、人種とは、社会とは。魂に訴えかける各賞受賞の話題作。 *女性小説賞受賞 *NAACPイメージ・アワード受賞 *アスペン・ワーズ文学賞受賞
  • マインクラフト 勇気の旅
    4.0
    世界中で愛される超人気ゲーム『マインクラフト』のオフィシャル小説第5弾! 親の会社を受けついで気楽な一人ぐらしをおくるスタックスは、ある日やってきた海賊にすべてをうばわれ、「絶望の湾」の浜辺にとり残されてしまう。恐ろしいゾンビの攻撃を命からがら生きのびたスタックスは、海賊を追ってボートで海へとこぎ出すが!? 人づきあいの苦手な青年が初めて広大なオーバーワールドにふれ、冒険を通して仲間とのきずなを結んでゆく、成長の物語。
  • 死ぬまでにしたい3つのこと
    値引きあり
    3.5
    北欧新星デュオが放つ 進化形、警察小説! 肌に刻まれた3つのチェックボックス。 すべてを埋めたとき、少女たちは姿を消す―― あなたもきっと騙される。 ・スウェーデンで100人に1人が読んだ話題作! ・世界16カ国で刊行決定! ・オーディオブック部門ベストセラー1位! ・2020年度クライム・タイム賞新人賞受賞! スウェーデンを代表する企業の社長令嬢が大量の血痕を残して失踪した。 少女は腕に3つのチェックボックスのタトゥーを入れ、直前に最後の1つを埋めていた。 10代の少年が容疑者に浮上したものの遺体は発見されず、 未解決のまま時が過ぎた10年後、同じタトゥーを入れた少女の死が判明する。 ある事情から素性を隠し再捜査に加わったFBI捜査官ジョンは、 事件の深い闇に囚われていき……。
  • 教皇のスパイ
    4.0
    シリーズ連続全米初登場1位! ローマ教皇の逝去とともに消えた禁断の書。 そこには歴史を覆す驚愕の真実が……。 ヴァチカンの闇を暴く、世紀の問題作! ローマ教皇が心臓発作により逝去した。 数日後、イスラエル諜報機関長官ガブリエルは教皇の個人秘書に極秘裏に呼びだされる。 当日の警備担当者が失踪し、教皇が旧友ガブリエルに宛てた手紙が持ち去られたというのだ。教皇暗殺を疑い、わずかな手がかりを追うが、その先には新教皇選挙に不穏な影を落とす秘密組織と、歴史を覆す禁断の書の存在が――。 ヴァチカンに史上最大の危機が迫る!
  • シルクロード
    3.0
    ラビリンスの奥深く、香の匂いが立ち込める部屋で、ジー・ムーンが導くヨガクラスが行われている。参加者は、文学者、記録家、植物学者、守護者、位相幾何学者、地理学者、氷屋、コック。彼らは屍のポーズをとりながら、それぞれの過去をめぐる旅に出る……。
  • 賢い血
    -
    軍隊から戻ると、空き家になった家には母が残していった整理箪笥しかなかった。ヘイズは汽車に乗り、知らない街へ行き、説教師の帽子を被ったまま売春宿に入った。やがて彼は中古自動車の上に立ち、「キリストのいない教会」を説きはじめた。祖父の志を継いだのだ。どす黒いユーモア、人々への容赦ない眼差し、登場する人びとのやり取りはぎくしゃくして、しばしば意味不明に。「賢い血」とはいったいなにをさすのか。
  • ナボコフの一ダース
    -
    ロシア生まれのアメリカ作家ナボコフ(1899~1977)の作品は、『ロリータ』をはじめ多くの長編が翻訳されている。しかし、ナボコフの小説は読みやすくないから、努力して取りくみながら途中でついて行けなくなる読者もありそうだ。その点、この短編集は、ナボコフには珍しく平明に書いたのもあるし、短いながらもナボコフ的な特徴がよく出ているのもあり、かれの作品へ接近するのに手ごろな踏み石といえる。色彩ゆたかな濃厚な文体、驚くばかり奔放な構成、瀑布のような雄弁、石ころのような寡黙、にじみ出る詩情、痛切なノスタルジヤ、新鮮で強烈なメタファー、容赦ないユーモアなど、どれもナボコフ的世界を美事に展開している…訳者のことば。
  • ラーオ博士のサーカス
    -
    アメリカはアリゾナ州の片田舎にやってきたラーオ博士の大サーカス。そこでは、蛇の髪のメデューサ、火を吹くキマイラ、両性具有のスフィンクスなどなど、神話上でしか知られていない怪物たちをひとつひとつの特設テントで目にすることができるというので大賑わい。すべては博士の頭の中で作り出された出し物。魔女たちの饗宴あり、奇妙で少しわいせつな要素を盛り込んだものあり、しかも入場料はたった10セント。作者フィニーは寡作な作家だが、1935年本書は「今年もっとも独創的な小説」と評され、全米書籍業協会賞を受賞した。
  • 消え失せた密画
    -
    ナチスによってほとんどの著作が焚書にされるなかで、作者ケストナーは祖国にとどまり、ユーモア犯罪小説3作を書いた。本書と「雪の中の三人男」「一杯の珈琲から」がそれだ。デンマークのコペンハーゲンで時価60万クローネの高価なホルバインの密画が盗まれる。肉屋のキュルツという気のいいおやじがこの事件に巻き込まれるが、窃盗団と警察、美人秘書、正体不明の若者が登場してのてんやわんやの大騒ぎ。本物はどこに? 偽物はどちら? 洒落た雰囲気が充満したおもしろ犯罪小説!
  • 感情教育(上)
    -
    青年フレデリックはパリからの帰郷の途次、船上で偶然知ったアルヌー夫人に深い思慕を寄せる。再びパリに出て、ふとしたきっかけからアルヌー家に親しく出入りするようになるが、臆病で恋を打明けられない。作家を夢み、絵画に志し、といたずらな夢想に日々を送る彼は、社交界にも出入りし、高級娼婦ロザネットらとも知り合うようになる…。二月革命前後の動乱のパリに生きる青年と女たちを描く恋愛小説の最高傑作。
  • ナナ(上)
    -
    ナナはパリのヴァリエテ座の俗悪なオペレッタでデビューし、怪しい魅力によって男たちの注目を集める。老銀行家ステネール、喜劇役者ホンタンの女となる経験をへてナナは売春婦となることを決意し、寄って来る男たちを次々と破滅におとしいれることに生きがいを見いだす。伊達男ヴァンドーヴル、放蕩者のファロワーズ、さらにユゴン大尉と遍歴を続け、ついにはナポレオン三世の高官ミュファ伯爵との交渉がはじまる。彼女は老伯爵をまるで下男のように鼻であしらい、公衆の面前で恥ずかしい思いをさせることに無上の喜びを感じる。伯爵に建てさせた屋敷に引きこもり、取り囲む男たちを互いに反目させ、彼らの家庭の秘密を片っぱしから暴露する。ナナは伯爵家を破滅させるが、同時にそれは自身の破滅になる。ナナは見すぼらしいホテルの一室で生涯を終わる。ゾラは「居酒屋」についでこの「ナナ」で、腐敗した時代の社会の悪を、大きな壁画のように描こうとした。
  • ローマは光のなかに
    -
    かつては映画俳優として華々しく活躍していたジャックは、第二次大戦を経て今はパリで目立たない公務員の仕事を粛々とこなす生活を送っている。ある日、長らく疎遠になっていた映画監督のデラニーに請われて二週間ローマに滞在することになるが、そこでの出会いや目まぐるしいほどの出来事によって、ジャックは若かりし頃の栄光や挫折を振り返り、今後の人生について思いを馳せる。美しいイタリア人女性のヴェロニカ、暴力的だが若く才能のあるブレサック、戦争ジャーナリストのデスピエール、石油王のホルト、それぞれが日常に直面しながらローマの光のなかで織りなしていくカレイドスコープのような物語。表紙挿画─和田誠。
  • 知性と感性
    3.0
    「理性のまさった」姉エリナと、「感性のまさった」妹マリアンが、19世紀の英国の田園を舞台にくりひろげる愛と結婚の物語。エリナが思いを寄せるエドワードは、地味で誠実な青年。一方マリアンが恋するウィロビーは、ハンサムで気品のある情熱的な男性だ。だが、それぞれの道に障害は多く、なかなかストレートには運ばない。恋愛小説の傑作。
  • 魔術師
    -
    モームは、アレスター・クロウリーという特異な人物とパリでめぐりあった経験をもとに、オリヴァ・ハドゥーなる悪魔的怪紳士を創作し、それにふさわしい怪奇な筋をもつ一編の怪奇小説、恐怖小説を造りあげた。それが本書である。「常識」と「迷信」との対決という主題を掘り下げたのであるが、こうしたプロットを効果的に運ぶためには、作者は自身の経験にもなく、知識もなかった《魔術》という奇怪なカルトが、現実のヨーロッパ社会に存在していることについて、同じく無知な読者に納得させなくてはならない。すなわちこの小説は、小説としての意匠から必然的に、魔術とは何か? という問いに対する解明と考察とを含む一種の思想小説、文明批評小説として仕立てあげられることになった。
  • 賢者ナータン
    4.0
    十字軍の停戦協定が成立したエルサレム。キリスト教徒のテンプル騎士に養女を助けられたユダヤの商人ナータンが、イスラムの最高権力者から「3つの宗教のうち本物はどれか」と問われる。18世紀、カントとならんで、啓蒙の世紀をリードした思想家レッシングの代表作であり、「寛容と人間愛」を説いた思想劇。付録に〈指輪の寓話〉(『デカメロン』)、〈寓話〉(レッシング)。
  • 犯罪文学傑作選(上)
    -
    ほとんどすべての世界的に有名な作家は犯罪文学に貢献してきたのであります。この選集の目的は、「純文学」畑で名をあげた作家たちによって書かれた、ミステリと殺人、犯罪と探偵を扱った、粒よりの物語を読者に提供することにあります。それはディケンズ、マーク・トウェイン、ウィラ・キャザー、R・L・スティーヴンスン、リング・ラードナー、ジョン・スタインベック、ウィリアム・フォークナー、パール・バック、オールダス・ハックスリー、ウォルター・デ・ラ・メア、H・G・ウェルズ、モーパッサンなど、天分のある物語作家や練達の技巧家たちの手になったものばかりであります。そうです、だれか著名な作家を、「当代えりぬきの巨匠」を、だれでもいいから一人あげてごらんなさい。きっと、あなたはミステリ作家を名ざすことになります。そしてそのことを26回も繰り返して証明するために、わたしたちはこの短編の宝庫をあなたにささげるしだいです。これこそまさしく「犯罪の粋(クレーム・ド・クライム)」、読者大衆へのキャヴィアと申すべきでしょう…エラリー・クイーン。
  • 八月の光
    -
    白い肌の体内に黒い血の流れを信じたショー・クリスマスの性と暴力と殺人……暗い呪われた南部社会の人種的宗教的偏見への反逆の果てに、集団的リンチを受け自滅するこの主人公を柱に、貧乏白人の娘リーナ・グローヴと製板工場で働く実直なバイロン・バンチの楽天性とユーモアに満ちた交渉、さらにすべてのなりゆきをバイロンから聞く長老派牧師ハイタワーの深い動揺らを交えて描く重厚な物語。今世紀最大の文学者と目される作家の代表作。
  • 小公子
    4.0
    心優しく美しい少年セドリックは、ニューヨークで母親と暮らしていたが、7歳のある日、自分が英国の貴族ドリンコート伯爵の唯一の跡継ぎフォントルロイ卿であることを知らされる。渡英して祖父の住む城で教育を受けることになるが……。格調高くて読みやすい新訳と、C・E・ブロックによる壮麗な挿絵・口絵で蘇る不朽の名作。
  • ミドルマーチ1
    3.9
    知的で美しいドロシア・ブルックは二十歳前の娘だが、自分の人生を偉大な目的に捧げることを熱烈に願い、温厚でハンサムな准男爵を退けて、学究生活に打ち込んでいる厳めしい五十がらみの牧師と婚約する……。地方都市ミドルマーチを舞台に緻密な人間描写で織りなす壮大な物語。「偉大なイギリス小説100」第1位(2015年、BBC調べ)に選ばれた、英国小説の最高峰、ついに開幕。〈全4巻〉
  • キム
    3.7
    植民地時代のインド。英国人孤児のキムは現地民に溶け込み逞しく暮らしていたが、チベットから聖なる川を探しに来たという老僧に感化され、弟子として同道する。だが現地語と変装が得意な彼は英国軍の目にとまり、やがて重大な任務を担うことになる……。ノーベル賞作家の代表長篇。
  • 守銭奴の娘
    -
    1744年のある晩のこと、馬に乗った一人の青年がロンドンに到着する。青年ランドルフは、亡き父の手紙を携えて、金貸し業を営む守銭奴スカーヴの屋敷に立ち寄り、娘ヒルダと出会う。 1688年の名誉革命以来、スチュアート再興の夢を抱き抵抗を続けるジャコバイト団の策略、陰謀に翻弄される二人のロマンスの行方は? 本邦初訳。『守銭奴の娘』の作者ウィリアム・エインズワースはディケンズやサッカレーと同時代を生きた多作の歴史小説家。日本で翻訳として紹介されているのは『ロンドン塔』ぐらい。 十八世紀の古めかしいロマンスだが、当時の英国社会、庶民の生活、ロンドンの町並みに興味と関心をお持ちの読者は、物語展開の面白さのみならず、歴史的資料としての価値を見出すに違いない。

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  • クララとお日さま
    4.1
    ノーベル文学賞受賞第一作。カズオ・イシグロ最新作、2021年3月2日(火)世界同時発売! AIロボットと少女との友情を描く感動作。
  • あなたとめぐり逢う予感
    4.4
    2010年All About Romanceが選ぶベスト・コンテンポラリー・ロマンス!! 受賞歴数多! キャメロンは、FBI捜査官のジャックと再会する。 因縁ある相手だが、ボディガードとして彼がキャメロンの自宅に寝泊まりすることに…… 検事補のキャメロンはシカゴのホテルに滞在中、夜中に隣室から激しい男女の営みの音を聞く。フロントに電話したあと男が出ていき、後ろ姿を目撃したのちにホテルの担当者が発見したのは女性の死体だった。女性はコールガールで、最後の客が上院議員だったことからFBIが捜査に乗りだし、やってきた捜査官を見て体が凍りついた。ジャック・パラス! 三年前、私のせいでシカゴを追い出されたと、今でも私を恨んでいる男だ。だが重要な目撃者である彼女は、ジャックと寝食をともにすることになり……。 原題:Something About You
  • 過去からの口づけ
    -
    愛した人はわたしを殺したの? それとも、救ってくれた? 殺人未遂事件の被害者レイキン。新たな恋に落ちた彼女に再び恐怖が……端麗な言葉で綴られたサスペンス! 犯罪作家のレイキンは、4年前、フロリダで何者かによってナイフでめった刺しにされて川に投げ込まれ、当時の記憶も失っている。今はFBI特別捜査官のリースとともに未解決事件の取材を続け、被害者の気持ちに寄り添う日々だ。そんなときフロリダで新たな事件が起こり、女性の遺体が見つかるが、自分を襲った事件との数々の類似点に気づいたレイキンは現地に向かう。事件の関係者も共通していることから、悪夢の記憶を取り戻していくレイキン。だが、事件はまだ終わっていなかったと思い知り…… 原題:Lotus Effect
  • オルラ/オリーヴ園~モーパッサン傑作選~
    3.8
    部屋の中に目に見えない何かがいる……。妄想と狂気に呑み込まれていく男の日記「オルラ」。若き日の苦い思い出を浄化し、穏やかに過ごす老司祭のもとに、ある日、みすぼらしい身なりの若者が訪ねて来る。人生を揺さぶる直視し難い過去との対峙を描く「オリーヴ園」など、病魔に冒され、寡作になりつつある後期の作品のなかから8篇をセレクト。素材・テーマともに厳選されたからこそ顕出したモーパッサンの真髄がここにある。
  • 現代の英雄
    3.3
    「私」はカフカス旅行の道中に知り合った壮年の二等大尉マクシム・マクシームイチから、彼のかつての若い部下ペチョーリンの話を聞く。身勝手だがどこか憎めないペチョーリンの人柄に興味を覚えた私は、彼の手記を手に入れるが……。決闘で夭折した、ロシアのカリスマ的作家の代表作。
  • わたしが鳥になる日
    4.3
    傷ついた心に響く希望に満ちた物語。   わたしは、鳥。翼は、ブルーだ。   その翼で飛んで自分の家を見つける。   ついにその時が来た。   あとは枝をけって飛びだせばいい。   わたしは空を飛ぶ。 主人公の少女デセンバーは、鳥が大好きで『鳥類完全ガイド』を丸暗記している。そして、自分も鳥で、背中から翼が生えてくると信じていた。ある日、動物保護センターで傷ついたノスリが自力で飛ぶ訓練をすることになる。 空を飛びたいと願う11歳の少女の悲しくも希望に満ちた感動物語。
  • ヤーガの走る家
    4.6
    鳥の足がはえた家にすむ少女の成長物語。 「わたしの家には鳥の足がはえている。家は、年に二、三度、夜中にすっくと立ち上がり、猛スピードで走り出す。」(冒頭文抜粋) 少女マリンカが祖母のバーバと住む不思議な家には、あの世とこの世の境界を守る秘密の「門」がある。バーバはこの門の番人で、マリンカも将来番人になることを運命づけられて育った。 毎晩「門」を目指して訪ねてくる死者達を、美味しい料理と楽しい音楽でもてなし、星へ還すバーバの仕事を手伝うマリンカ。 でも本当は、その仕事に明け暮れる人生ではなく、生きている人たちの世界で友だちを作って遊ぶことを夢みている。 自分の運命は自分で決めたいという気持ちが強くなり、もがき、あらがい、行動していく。 ロシア民話「バーバ・ヤーガ」をモチーフに、家族の愛情と絆、少女の葛藤と成長、そして人生を自分の足で歩むことへのエールを描いた長編ファンタジーです。
  • グレゴワールと老書店主
    3.9
    老いた元老書店主は朗読を通して青年を読書へと誘う。老人の読書案内は、そのまま人生の道案内でもあった! 本と友情、本と愛情……本は人と人を結び合わせる。老人介護施設で働き始めた18歳の落ちこぼれ青年グレゴワールは、本だらけの居室で本に埋もれるように暮らす元書店主のピキエ老人に出会い、まったく無縁だった本の世界に足を踏み入れる。体も目も不自由になってきているピキエ老人に朗読をするのが日課となり、それは他の入居者たちにも波及する。ある日はサリンジャー、ある日はラブレー、ある日はアレッサンドロ・バリッコ……。そして、二人は下水管を通して発禁本の朗読を希望者にこっそり聞かせるイベントまで企画する! 青年は本のソムリエのような老人の案内に従って様々な本に出会い、その魅力に取り憑かれていく。
  • 老いた殺し屋の祈り
    4.0
    この命が、尽きる前に。 最強の殺し屋、〈熊(オルソ)〉。 組織に背を向けた男の、最後の仕事とは―― マリアーノ・ロミーティ文学賞デビュー作部門受賞 イタリアン・ノワールの傑作 還暦をとうに過ぎながらも組織一の殺し屋として名を轟かすオルソ。ある日心臓発作に見舞われて生死の境を彷徨った彼は、40年前に生き別れた恋人と娘に一目会いたいと願うように。オルソは忠実に仕えてきた〈組織〉に楯突き、二人が暮らすというイタリア中部の小さな町へ向かうが、道中の列車内で男に襲われる。その男の連れにはどこか見覚えがあり――。イタリア映画界の旗手が放つ慟哭の傑作ノワール。
  • 消失の惑星【ほし】
    4.3
    カムチャツカの街で幼い姉妹が行方不明になった。事件は半島中に影を落とす。2人の母親、目撃者、恋人に監視される大学生、自身も失踪した娘をもつ先住民の母親……女性たちの語りを通し、事件、そして日々の見えない暴力を描き出す、米国作家のデビュー長篇
  • 少年は世界をのみこむ
    4.2
    全豪50万部突破 オーストラリアABIA 年間大賞受賞作 壊れた家族。ろくでもない毎日。 それでも少年は、 濁った日常のなかに色彩を探しつづける―― 危うさと眩さが織りまざる少年期を色彩豊かに描いた、 34カ国展開のベストセラー小説。 1980年代ブリスベン郊外。少年イーライは犯罪と暴力はびこる小さな町に暮らしている。母親は薬に溺れ、母に薬を教えた麻薬の売人が父親代わり。本当の父の顔はもう覚えていない。兄はある時から言葉を発しなくなり、時おり予言めいた言葉をその人差し指で宙に綴る。唯一の“まともな大人”は元脱獄犯として悪名高いスリムで、親友であるこの老人に人生の真髄を教わりながら、イーライはいつしか“世界を変えることのできる”ジャーナリストになりたいと夢見るように。だがある日、町を牛耳る悪の手が、彼から大事な人を奪っていき――。 世界34カ国展開。「2019年オーストラリアで一番売れた小説」がついに日本上陸。 *ABIA賞 大賞ほか4部門制覇 *インディ・ブック・アワーズ2019ブック・オブ・ザ・イヤー受賞 *MUD Literary Prize 2019金賞受賞 *New South Wales Premier's Literary Awards読者投票部門・新人部門受賞
  • 19世紀イタリア怪奇幻想短篇集
    3.3
    野生の木苺を食べたことがきっかけで、男爵の心と体が二重の感覚に支配されていく「木苺のなかの魂」、〈真実の口〉ドン・ペッピーノの忠義心が試練の数々に直面する寓話風の「三匹のカタツムリ」ほか、世紀をまたいで魅力が見直される9作家の、粒ぞろいの知られざる傑作を収録。全9作、本邦初訳。
  • アヒル命名会議
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    神「お前、なんで生きとる?そんなことで次の天地創造までやっていけると思うのか?」ーー仕事、友だち、家族、恋人、性別、神様…新時代の自由を拓く稀代のアーティスト、待望の初小説集。後藤正文氏推薦
  • 愛しているが言えなくて
    -
    美人だがふくよかな体つきのアヴェリン。初夜の床で、太めの体を隠そうと… 許婚ペーンとの婚姻を前に、アヴェリンは憂鬱だった。ペーンの完璧な妻となるために、このふくよかな体型をどうにかしなくては。そこで婚礼用の衣装を小さめに作るが、無理がたたって式の最中に気を失いかけ、祝宴の席ではとうとう限界を迎えた衣装が縫い目から裂けてしまう。ようやく初夜を迎えたものの、太めの体を隠すために蝋燭の火を消そうとしたせいで火事を引き起こしてしまった。手で火を消そうとしたペーンが火傷を負い、床入りはおあずけとなるが、妻の務めを果たしたいアヴェリンは…… 原題:The Perfect Wife
  • 禁断のキスを重ねて
    -
    警官のノアは、偶然知り合ったアプリルと恋に落ちる。 だが彼女は、ギャングの元妻だった……。 南カリフォルニア、チュラビスタ――『美しい景色』を意味する名にかかわらず犯罪の多発するこの町で警官を務めるノアは、巡回中、女性の遺体を発見した。女性がバーの従業員と判明したことから、バーを訪ねたノアは話を訊いたアプリルという女性に強く惹かれる。派手なメイクと髪形の下にある淋しげな表情が気になって仕方ない。一方のアプリルも、彼を気にかけながらも、ある理由から、自分がふさわしくない相手であることを自覚し……。様々な運命に翻弄される恋人たちの姿をホットに描く話題作! 原題:The Edge of Night 大金持ちでもアルファメールでもない。 ありのままのヒーローが、禁断の恋に落ちる姿をホットに描く! /All About Romance
  • 恋するアダム
    4.3
    独身男のチャーリーは、母親の遺産を使って最新型アンドロイドを購入した。名はアダム。どんな問題も瞬時に最適解を出すAI能力を利用して、チャーリーは上階に住む女子学生ミランダと恋仲になることに成功した。だが彼女は重大な過去を秘めており、アダムは彼女に恋心を抱きはじめる。人工知能時代の生命倫理を描く意欲作!
  • アナグマ国へ
    -
    アナグマ保護活動家だった祖母の足跡をたどり、イギリスで古くから親しまれてきた謎多きアナグマの生態と受難の歴史を繙き、ウシ型結核の温床として駆除の対象となり大きな社会問題となるまでを丹念に取材。フィールドワークをもとにした精緻な自然描写で、現代における動物と人間のあり方を問うネイチャー・ライティングの傑作。(解説・梨木香歩)
  • ラウィーニア
    4.6
    トロイア滅亡後の英雄の遍歴を描く『アエネーイス』に想を得て、英雄の妻を主人公にローマ建国の伝説を語り直した壮大な愛の物語。『ゲド戦記』著者が古代に生きる女性を生き生きと描く晩年の傑作長篇。
  • 夜の果ての恋人
    -
    セクシー、ワイルドで、狂おしいほどの情熱がどんどんヒートアップする作品!/Dreamy Reads(書評サイト) 初めて知るこの愛に身も心もすべて捧げたい―― 妻の殺害をテレビ電話で目撃したペン。 やはり心に闇を抱えたコーラと出会い…… 遠く離れた場所から妻とテレビ電話で話している最中、電話の向こうで妻を殺害されたペン。以来4年、心に闇を抱えて生きてきた。コーラもかつて目の前で夫を殺され、その過去を忘れることができずにいた。ふとしたことで知り合い、一つ屋根の下で暮らすことになった二人。急速に惹かれあい、互いの心の傷を埋めあわせるように時間を重ねながらも、なかなか愛を打ち明けあうことができない。そんな折、また新たな事件が起こり、巻き込まれていくが……。真実の愛とは何かを問う、全米騒然の衝撃作! 原題:The Truth About Lies
  • 許されざる情事
    4.5
    RITA賞三度ノミネート! ダフネ・ドゥ・モーリア賞受賞! 連続性犯罪事件を追う刑事のアンジー。 男性との情事の最中、呼ばれて現場に駆けつけると、新任担当刑事はその情事の相手だったが…… 性犯罪課の刑事アンジーは、凄惨な現場を目にすることから大きなストレスを抱え、心のバランスを取るため、夜な夜な見ず知らずの男性と一夜を過ごす日々を送っていた。危険は百も承知だが、それが彼女なりの生き抜き方だ。そんなある夜も、いつものクラブで一人の男から目が離せなくなり、部屋へ誘って彼の体を堪能しているところに携帯が鳴り出した。意識不明の少女が発見されたという。だが特別捜査本部が立ち上がり、その担当者を見ると目を疑った。あの夜、情事の最中に置き去りにした男だわ! 原題:The Drowned Girls
  • エレホン
    3.9
    羊飼いの青年が迷い込んだ謎の国「エレホン」。人びとはみな優しく、健康的で美しく――。でも、それには“しかるべき理由”があった。自己責任、優生思想、経済至上主義、そしてシンギュラリティ……。社会の幸福とはいったい何なのか? ディストピア小説の源流とされる幻の長篇が、現代人の心の底に潜む宿痾をあぶり出す。
  • 突囲表演
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    若き絶世の美女であり皺だらけの老婆、煎り豆屋であり国家諜報員――X女史が五香街(ウーシャンチェ)をとりまく熱愛と殺意の包囲を突破する!世界文学の異端にして中国を代表する作家が紡ぐ想像力の極北
  • 最後のひと葉
    3.9
    感動的な「最後のひと葉」「賢者の贈り物」「よみがえった良心」,どんでん返しが面白い「金の神と恋の使者」「警官と讃美歌」,ユーモラスな「犠牲打」「株式仲買人のロマンス」など,読者の意表をつく,機知にあふれた楽しいお話14編.

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  • 走れ、走って逃げろ
    4.3
    1942年,ポーランド.ユダヤ人強制居住区で家族と生き別れになった少年スルリックは,壁の外に脱出したとき,まだ八歳だった.農村と森を放浪する生活は過酷そのもの.片腕と過去の記憶を失いながらも,少年は知恵と力をつくし,嵐の月日を生きぬく.実話にもとづく勇気と感動の物語.映画「ふたつの名前を持つ少年」原作.

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  • 若い兵士のとき
    3.8
    17歳で志願し入隊してから20歳で敗戦を迎えるまで,ナチ政権下のドイツで,〈ぼく〉が実際に体験した戦争のなまなましい姿.前線で左腕を失い,将校になってまた前線へ──壮絶な日々のできごとを短いエピソードで淡々とつづる.『あのころはフリードリヒがいた』『ぼくたちもそこにいた』に続く,3部作の完結編.

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  • ぼくたちもそこにいた
    4.0
    優等生のハインツ,時代の流れに素直には従えないギュンター,そして〈ぼく〉.ヒトラー政権下のドイツで,青少年組織ヒトラー・ユーゲントに入団した少年たちが経験したことは? すさまじい勢いで戦争へ突入していく日々を,その時代に生きた〈ぼく〉が,克明に,そして淡々と描く.『あのころはフリードリヒがいた』の続編.

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  • ロボット RUR
    4.0
    無限の労働力「ロボット」によって、人類は苦役と貧困から解放され、真の幸福を得るはずだった――。1920年、中欧の小国で発表されたこの戯曲から「ロボット」という言葉が生まれた。今なお多くの問いを投げかける名作を、発表より100年を記念し新訳する。 資料 カレル・チャペックによる記事 「今一度、ロボット(RUR)について」(1921年)ほか 訳者解説 「『ロボット』あるいは世界文学のつくりかた」阿部賢一
  • 赤いモレスキンの女
    4.0
    パリの書店主ローランが道端で女物のバッグを拾った。中身はパトリック・モディアノのサイン本と香水瓶、クリーニング屋の伝票と、文章が綴られた赤い手帳。バツイチ男のローランは女が書き綴った魅惑的な世界に魅せられ、わずかな手がかりを頼りに落とし主を探し始める。英王室カミラ夫人も絶賛、洒脱な大人のおとぎ話第二弾。
  • オリーヴ・キタリッジ、ふたたび
    4.1
    癖があり頑固だが、ときにやさしく勇敢なオリーヴ・キタリッジ。老境を迎えた彼女の日々と、海岸沿いの町クロズビーの隣人たちの悲喜こもごもをつづった傑作ぞろいの13篇を収録。ピュリッツァー賞を受賞した傑作『オリーヴ・キタリッジの生活』11年ぶりの続篇
  • バグダードのフランケンシュタイン
    3.8
    連日自爆テロの続く2005年のバグダード。古物商ハーディーは町で拾ってきた遺体のパーツを縫い繋ぎ、一人分の遺体を作り上げた。しかし翌朝遺体は忽然と消え、代わりに奇怪な殺人事件が次々と起こるようになる。そして恐怖に慄くハーディーのもとへ、ある夜「彼」が現れた。自らの創造主を殺しに……!!
  • ダリウスは今日も生きづらい
    4.4
    イラン出身の母と白人の父をもつ、ペルシア系アメリカ人のダリウス。家でも学校でも疎外感を覚える彼は、母の故郷ヤズドを家族で訪れることに。そこではじめての友達を見つけ……。アメリカの様々な年間ベストブックスに次々と選出されたベストセラー! 民族、人種、性的指向、うつ病、多重のアイデンティティに悩む16歳の青春物語。

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