ラリーンポールの作品一覧

「ラリーンポール」の「蜂の物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 蜂の物語
    4.3
    1巻3,300円 (税込)
    果樹園の蜂の巣は、教理により厳重に管理される世界だった。その最下層の蜂として生を享けたフローラは、育児室の世話をし、花蜜を集めるうちに、女王にのみ許される神聖な母性を手にするが……実際の蜜蜂の生態をもとに、蜂の視点で描かれたディストピア文学

ユーザーレビュー

  • 蜂の物語

    Posted by ブクログ


    初めは、話というか世界観に付いていくのがやっとだったけれど
    気がつけばフローラを取り巻く、蜜蜂の世界にどっぷりと浸かってしまっていた。

    こんなに無我夢中でページをめくったのは久しぶりかもしれない。

    女王が絶対の縦社会というか、管理された巣の中で生きるフローラ。
    最下層生まれのフローラへの当たりは強く、扱いも酷い。

    巣の中で起こる蜜蜂の"族"同志の対立であったり
    巣の中だけではない、外の世界の他の生き物達の襲撃、
    そして、移り行く季節さえも蜜蜂たちは翻弄されていく。

    そんな中でフローラは蜜蜂としての使命を
    力の限り果たしていく。

    久しぶりに物語にのめり込んだ気がす

    0
    2024年09月02日
  • 蜂の物語

    Posted by ブクログ

    小学生の時、国語の教科書で読んだ「みつばちのダンス」を今でも覚えている。9歳くらいの子供にとって、ダンスで花蜜の在処を教えるという蜜蜂の話しの何が衝撃だったかというと、群れで暮らす生き物が、言葉ではないコミュニケーション手段を持っている、という事だった。それも、ダンスで地図を教えるなんて。人間のジェスチャーであの角を曲がって2番目の信号を…とか一度に伝えるの無理って思い、蜜蜂はすごいなぁ、と純粋に感心して、その感動が、ファーブル昆虫記や、地球科学系の本を読むきっかけになっていった。さすが教科書。先達の意図した通りにわたしは学習していったんだね〜。専門家にはならなかったけど。子供の学習に「意図さ

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    2023年01月29日
  • 蜂の物語

    Posted by ブクログ

    養蜂場の蜂の生態を調べて読みました。
    蜂の世界は、人間社会のように階級社会であり、人間社会よりもかなり厳しいことが分かった。
    ディストピア文学と帯にあり、まさに弱肉強食。
    コロニーの中で生きる蜂たちの力強さ、階級社会に負けない主人公の蜂の下克上ストーリーでもある。
    雀蜂や蜘蛛、鼠などに襲撃されながら、蜜蜂を誇りに思い、またどう春夏秋冬を乗り越えていくかも醍醐味であった。

    0
    2021年10月09日
  • 蜂の物語

    Posted by ブクログ

    珠玉の小説ではないだろうか。この表紙もクラシックさを感じて引き込まれる。果樹園の蜂の巣の中の社会で、最下層の汚物処理係の衛生蜂として生を享けたフローラ七一七。“受け入れ、したがい、仕えよ”という言葉が何度も出てくる。逆らうことはできない。女王を崇拝し労働を生きる全てとして厳重に管理された蜂社会。フローラは女王にのみ許される聖なる母性を手にするのだ。言葉を教育されない階級のフローラなのだがフローラだけが言葉をも話せる。蜂の視点で綴られているディストピア文学。蜂の生態に則って階級ごとの蜂や虫たちが魅力的だ。

    0
    2021年09月23日
  • 蜂の物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    久しぶりに強烈な読書体験をさせて貰った。

    働き蜂のフローラ七一七が主人公。
    だが、彼女は蜂の世界では最下層に属する。身体が大きく異形だった為に処分されそうになった所を助けられたことから、彼女の運命が動き出す。

    上手く言葉にならないが、出会うことができて良かったと心から思う一冊。

    落ち着いたら、いつものようにブログに感想をあげたいと思う。

    0
    2021年09月18日

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