ラリーンポールのレビュー一覧

  • 蜂の物語

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    初めは、話というか世界観に付いていくのがやっとだったけれど
    気がつけばフローラを取り巻く、蜜蜂の世界にどっぷりと浸かってしまっていた。

    こんなに無我夢中でページをめくったのは久しぶりかもしれない。

    女王が絶対の縦社会というか、管理された巣の中で生きるフローラ。
    最下層生まれのフローラへの当たりは強く、扱いも酷い。

    巣の中で起こる蜜蜂の"族"同志の対立であったり
    巣の中だけではない、外の世界の他の生き物達の襲撃、
    そして、移り行く季節さえも蜜蜂たちは翻弄されていく。

    そんな中でフローラは蜜蜂としての使命を
    力の限り果たしていく。

    久しぶりに物語にのめり込んだ気がす

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    2024年09月02日
  • 蜂の物語

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    小学生の時、国語の教科書で読んだ「みつばちのダンス」を今でも覚えている。9歳くらいの子供にとって、ダンスで花蜜の在処を教えるという蜜蜂の話しの何が衝撃だったかというと、群れで暮らす生き物が、言葉ではないコミュニケーション手段を持っている、という事だった。それも、ダンスで地図を教えるなんて。人間のジェスチャーであの角を曲がって2番目の信号を…とか一度に伝えるの無理って思い、蜜蜂はすごいなぁ、と純粋に感心して、その感動が、ファーブル昆虫記や、地球科学系の本を読むきっかけになっていった。さすが教科書。先達の意図した通りにわたしは学習していったんだね〜。専門家にはならなかったけど。子供の学習に「意図さ

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    2023年01月29日
  • 蜂の物語

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    養蜂場の蜂の生態を調べて読みました。
    蜂の世界は、人間社会のように階級社会であり、人間社会よりもかなり厳しいことが分かった。
    ディストピア文学と帯にあり、まさに弱肉強食。
    コロニーの中で生きる蜂たちの力強さ、階級社会に負けない主人公の蜂の下克上ストーリーでもある。
    雀蜂や蜘蛛、鼠などに襲撃されながら、蜜蜂を誇りに思い、またどう春夏秋冬を乗り越えていくかも醍醐味であった。

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    2021年10月09日
  • 蜂の物語

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    珠玉の小説ではないだろうか。この表紙もクラシックさを感じて引き込まれる。果樹園の蜂の巣の中の社会で、最下層の汚物処理係の衛生蜂として生を享けたフローラ七一七。“受け入れ、したがい、仕えよ”という言葉が何度も出てくる。逆らうことはできない。女王を崇拝し労働を生きる全てとして厳重に管理された蜂社会。フローラは女王にのみ許される聖なる母性を手にするのだ。言葉を教育されない階級のフローラなのだがフローラだけが言葉をも話せる。蜂の視点で綴られているディストピア文学。蜂の生態に則って階級ごとの蜂や虫たちが魅力的だ。

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    2021年09月23日
  • 蜂の物語

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    ネタバレ

    久しぶりに強烈な読書体験をさせて貰った。

    働き蜂のフローラ七一七が主人公。
    だが、彼女は蜂の世界では最下層に属する。身体が大きく異形だった為に処分されそうになった所を助けられたことから、彼女の運命が動き出す。

    上手く言葉にならないが、出会うことができて良かったと心から思う一冊。

    落ち着いたら、いつものようにブログに感想をあげたいと思う。

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    2021年09月18日
  • 蜂の物語

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    蜂のフローラ717は衛生蜂だけど産まれたときから話ができた。身体は大きく醜いといわれた。でも賢く状況判断を素早くして情報を集め、女王蜂のために巣の仲間たちのために一生懸命働き、蜂の小さな世界の中で大きな存在となっていく。同じフローラ族はみんな喋れないのに心で繋がってだんだん言葉を取り戻したり、サルビア族の秘密を知ったり、雌の蜂どおしの連帯のようなシスターフッドとか反駁とかマウントとかめちゃくちゃ面白かったです。

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    2021年08月20日
  • 蜂の物語

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    蜂の一生を物語に変えてしまった一冊です。不思議な読書体験。
    ページを開くたびにずっと不思議な世界に浸れますが、意外と感情に起伏なく読み終え。

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    2023年03月17日
  • 蜂の物語

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    ディストピア小説的な要素がしんどくなるかもと思ったのですがそんなこともなく。
    むしろ蜂のドキュンタリーを読んだような、生態がリアルに感じられて、勉強になりました(笑)

    蜂の巣の規律の中で、個ではなく、集団の中の種として生きなくてはならず、ひとつの意識体としても動いているはずなのに。
    特殊生はあってはならないことなのに、それを認められて身分不相応な経験を重ねることで、母性や恋愛感情を獲得していく七一七。

    最下層の蜂種として、全ての他の種達に命令されても従うしかなかったのに。
    様々な出会いを通して多くの経験を積み、充実した人生を歩めたであろう七一七の生き方に共鳴しまくりでした。

    それにしても

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    2023年03月01日
  • 蜂の物語

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    ディストピアモチーフと漏れ聞いていたので、蜂みたいな社会を形成している人の話なのかと勘違いしていたが、完全に昆虫の蜂の話だった。ハダカデバネズミや蜂といった真社会性の生物のことを知らないほうがかえって楽しめるかもしれない。主人蜂が産んだ卵をオスだと最初勘違いしていたのはなぜ…?ここは新約聖書味を出すため?
    追記→『ミツバチと文明』によると、女王バチがいなくなったときに働きバチが産む卵はすべてオスになる…勉強になりました。

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    2022年09月11日
  • 蜂の物語

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    表紙が素敵で手に取った一冊。
    蜂の世界を擬人化し話。どうなるか続きが気になりすぎて、一息に読んだ作品。
    フローラの秘密がばれないかハラハラしすぎた。
    心を読まれるとか、集合意識とか、女王の愛など、蜂ならではのフェロモンの世界もすごいなーと思った。
    『侍女の物語』になぞらえたとのことで、『侍女の物語』も気になる。

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    2022年02月20日
  • 蜂の物語

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    人間にような視点で描かれる蜂社会に引き込まれる
    長く地球を生き抜いた蜂が後発の人間に危機に晒されるとこは辛い

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    2022年03月26日
  • 蜂の物語

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    ネタバレ

    主人公のフローラ717は或る巣箱の中で生まれた蜜蜂。フローラ族(フローラ=植物。花の種類も特定されていない、蜜蜂の世界では最下層の一族)は仲間の死骸の廃棄や巣の掃除を担当する「衛星蜂」の中の一匹。並よりはるかに身体が大きい規格外として生まれ、奇形を排除する警察蜂によって「排除」されるところを巫女を務めるシスター・サルビアに救われる。
    そして、「実験」として、特別に育児室で働けるという破格の待遇を受けるが、シスター・サルビアからはサルビア族と対立する育児蜂のオニナベナ族の蜂たちの動静を報告するように命令される。
    フローラ717には拒否する選択がなかった。
    「受け入れ、したがい、仕えよ」
    蜜蜂の世

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    2021年10月17日