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Posted by ブクログ 2021年04月30日
『十六歳はやめてほしいなあ、と彼は言った』―『お母さんに見つかるな』
自殺した息子と残された母親の会話。それは当然残された母親の頭の中にだけ立ち上がる世界での出来事。その構図が既に、会話自体が想像上のものであること物語っているし、あくまでそのような設定で書かれた創作であるというのが小説を読む前提の...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年07月11日
初めは少し読みづらく感じたが、読んでいくうちに文体に慣れていけた。また訳者あとがきにもあるが、本書は母である主人公が亡くなった息子との会話を妄想するものなので、このような文体となっている。
子供や友人を亡くす小説は読んだことがあるが、そういう"物語"ではなく、ニコライがどうして...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年02月15日
とても辛い。
魅力的なニコライ。
優しくて賢くてユーモアに富んでて、母親へ子供とは思えない鋭い指摘を生意気にしてくる。音楽とお菓子作りを愛し、友人や大人たちからも愛される。
おそらく本当にそんな子だったんだろう。
大好きなイーユン・リーの新作だったが、とても辛い内容で読むのに1年以上かかってしま...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月29日
著者と同い歳、息子の歳も同じという事で読み始めた。17歳というのに成熟した息子に呆気に取られ、こんな会話、うちはした事もない…と何だか劣等感を感じてしまうほどだった。生きてる時に本当にこんな風に口論になったのだろうか…。こんな風に話したかったのかな…と思ったり。
著者が鬱になったり自殺未遂をしたり...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月19日
自死を選んだ16歳の息子とのふたりだけの対話。
いつまでも続くようでいて、それでもいつか終わってしまう、彼は母の記憶や思考に同化していってしまう、それまでの、彼が彼としていられる間の最後のやりとり。
ふたりはただ対話を重ねる、祈る、あらゆる理由も霧散する最後の場所で。
時折、どちらが話しているのか...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年01月06日
"親の愚かさとは、自分にないものを子供に与えたがることだ。"(p.68)
"なんでかっていうと、覚悟をするのは体験することとは違うから。前もって感じるのはそれを実際に生きることとは違うから。私は悲しい。今日も明日も、一週間後も一年後も。永遠に、悲しいよ。"...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年06月05日
なんだかすごいものを読んでしまった。
純文学は苦手であまり手に取らないようにしていたので、サヴァブッククラブでこれを選んでくれてありがたい。
(そうでなければ、おそらく一生読むことはなかっただろうから)
おそろしく複雑で、人の心を殺してしまうような内容を、こんなふうに小説にできるのか、と。
知的...続きを読む
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