柳谷あゆみの作品一覧

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作品一覧

2020/12/16更新

ユーザーレビュー

  • バグダードのフランケンシュタイン
    ーー今は全くの混乱状態である。起きているどの事件の陰にも論理など存在しない。(p.378)

    正直なことを言うと、読みやすい作品ではない。まず、名前が覚えられないからなかなか先に進まない。「あれ?これホテルのオーナーだっけ?ジャーナリストだっけ?ん?死んでる??」といちいち人物紹介に戻りながら読み進...続きを読む
  • バグダードのフランケンシュタイン
    怪物は、ネットリンチ、世論、戦争というシステムのような自己目的化するタイプの集合的行為なのではないか。
    フランケンシュタインの怪物に特定の顔がない、多くの人が顔を見ようとしても見られないのと、物語のわかりやすい筋が用意されていない、中心人物がいないというのは重なっている。イラクという場所が、多くのア...続きを読む
  • バグダードのフランケンシュタイン
    作者はイラクの小説家、詩人、脚本家、ドキュメンタリー映画監督。
    湾岸戦争が終わり、イラクに暫定政権が樹立した2005年のバクダードを舞台にしたイラク小説。未だに爆弾テロは日常的で、住民たちは民族も宗教も人種も入り混じり、彼らの使うものも世界中から集められた中古品。
    そんな混在の象徴として出てくるのが...続きを読む
  • バグダードのフランケンシュタイン
    『これらの法則に従って何かが起きるとき、人間は不思議に思い、こんなことは考えられない、超自然現象だと言う。また、最良の状況であれば奇蹟だと言う。そしてそれを作動させている法則を自分は知らないのだとは言わない。人間は自らの無知を決して認めない、大いに勘違いをする生き物である』―『第九章 録音』

    「誰...続きを読む
  • 無の国の門:引き裂かれた祖国シリアへの旅
     2011年のアラブの春を契機とした反アサド政権運動、武力闘争に発展した。シリアのイドブリ県等のトルコとの国境地域では、そこで生活していた市民の一部が武力蜂起し、一方で、この混乱に乗じ信仰の名の下に他国の傭兵で構成されるダーイシュ(イスラム国)等のテロ集団が跋扈する。元市民は、生活が困窮するなか、ア...続きを読む

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