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その芸術はいま、語りはじめる――。
ゴッホ、ルノワール、葛飾北斎ら
美の巨匠に捧げる短編集。
名だたる作家17人による文豪ギャラリー第2弾!
作家ローレンス・ブロックは頭を悩ませていた――エドワード・ホッパーの絵から紡いだアンソロジー『短編画廊』の第2弾を計画しているのだが、いったい今度は誰の絵をモチーフにするべきか。思い悩んだ末、ブロックはある考えにたどり着く。何もひとりの画家でなくていい。今度は作家たちに、好きに名画を選んでもらおう。かくして、ジェフリー・ディーヴァーはラスコー洞窟壁画を。S・J・ローザンは葛飾北斎を。リー・チャイルドはルノワール、ジョイス・キャロル・オーツはバルテュス……といった具合に、今回も個性豊かなアートから物語が生まれ、新たなる〈芸術×文学〉の短編集が完成する。ここに文豪ギャラリー第2弾が幕を開けた――。
○収録作品
「安全のためのルール」ジル・D・ブロック/田口俊樹 訳
「ピエール、ルシアン、そしてわたし」リー・チャイルド/小林宏明 訳
「扇を持つ娘」ニコラス・クリストファー/芹澤 恵 訳
「第三のパネル」マイクル・コナリー/古沢嘉通 訳
「意味深い発見」ジェフリー・ディーヴァー/池田真紀子 訳
「理髪師チャーリー」ジョー・R・ランズデール/鎌田三平 訳
「ジョージア・オキーフの花のあと」ゲイル・レヴィン/田口俊樹 訳
「アンプルダン」ウォーレン・ムーア/芹澤 恵 訳
「オレンジは苦悩、ブルーは狂気」デイヴィッド・マレル/浅倉久志 訳
「美しい日々」ジョイス・キャロル・オーツ/芹澤 恵 訳
「真実は井戸よりいでて人類を恥じ入らせる」トマス・プラック/田口俊樹 訳
「グレートウェーブ」S・J・ローザン/直良和美 訳
「考える人たち」クリスティン・K・ラッシュ/田口俊樹 訳
「ガス燈」ジョナサン・サントロファー/芹澤 恵 訳
「陽だまりの中の血」ジャスティン・スコット/田口俊樹 訳
「ビッグタウン」サラ・ワインマン/芹澤 恵 訳
「ダヴィデを探して」ローレンス・ブロック/田口俊樹 訳
○収録アート一例 ※全18点をフルカラーで挿入
Cypresses―「糸杉」フィンセント・ファン・ゴッホ
The Empire of Light―「光の帝国」ルネ・マグリット
Greatwave―「神奈川沖浪裏」葛飾北斎
Bouquet of Chrysanthemums―「菊の花束」ピエール=オーギュスト・ルノワール
The Thinker―「考える人」オーギュスト・ロダン
David―「ダヴィデ像」ミケランジェロ・ブオナローティ
Posted by ブクログ 2023年04月17日
順番としてはアートが先に存在していて、物語はそれにヒントやインスピレーションを得て、更にこのアンソロジーのために創られたはずなのに。まるで作品の解説だったり、小説が先で挿し絵として描かれたかのような錯覚に陥るほど。
名画にはそれを見る人の想像力を掻き立てる何かがあるんでしょう。そしてそれを受け止め...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月30日
ある絵(あるいは、一部、彫刻のような美術作品)をモチーフにした短編小説を17人の作家に書いてもらい、それを1冊の本にまとめあげるというコンセプトに基づいて編まれた短編集の2冊目。編者は2冊とも同じくローレンス・ブロック。
1冊目の書名は「短編画廊」といい、エドワード・ホッパーというアメリカの画家の描...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年06月25日
ローレンス・ブロックの編纂による美術品にまつわるアンソロジーの第二弾。書き手は、ブロックと交流のある著名な作家や著述家達で、基本はこのアンソロジーの為に書き下ろされた何れも宝珠の短編ばかり。
前作は、エドワード・ホッパーの絵画に触発されて書かれた作品集『短編画廊』。堪能できた一冊だった。
そして本作...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年07月31日
自分は「54字美術館」というものをインスタグラムにあげています。
訪れた美術館の展示で惹かれた絵画に自分の妄想を足して、54字の物語として作品発表しているのです。
それに通ずるものをこの本に感じたのがこの本を手にしたきっかけでした。
序文も読まずに目次で目についた『オレンジは苦悩、ブルーは狂気』を...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月01日
新年1冊目はローレンス・ブロックがアートをテーマに編んだアンソロジーの2作目である。
1作目である『短編画廊』(既読)は、エドワード・ホッパーの絵画にインスパイアされた17の短篇が収められていた。今回は、アートという以外の制約はない。誰のどんな作品でも構わない。基本的には絵画だが、彫刻や壁画を基にし...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月16日
前回の「短編画廊」はホッパーメインのコンセプト、今回は多種多様の絵を題材に繰り広げられている。ダヴィンチからゴッホ、北斎迄!
ボリュームあると感じたけれど、読み始めるとなかなか楽しく、啓されている絵を見ているだけでもすっかり『その世界』に入り込み、作者の妄想カオスの世界へ泳ぎ出していくような気分は愉...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年07月14日
絵画をテーマにしているので面白そうだなと思い、リクエストしたら第二弾のこの本が先に来た。
表紙の「光の帝国」が良い。アンソロの中にもあった。
「安全のためのルール」
Remember all the safety rules,1953
Art Frahm (American, 1906–1981)...続きを読む
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