残雪の作品一覧
「残雪」の「黄泥街」「カッコウが鳴くあの一瞬」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「残雪」の「黄泥街」「カッコウが鳴くあの一瞬」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
一日中灰が降る街。
街はあらゆる汚物に塗れ、雑多で騒がしく、住人は不潔で無知で、陰謀論と噂好きの怠惰人々。
と想像してこんな感じかなと思っても、その何十倍も汚いのだろう。その始まりは、街の人々の行いから始まったのだから、人がこのような街にしたのだろうか。それとも街がそうなるような環境だったのだろうか。
汚穢を気にせず、偶然から運命を妄想し、外からの権力を気にしながらも外に行こうとはしない。ぼんやりとなんだか浮かんできそうで、自分が浮かんできそうになって考えるをやめる。
もし住人であったならもう逃げ出すしかないけれど、逃げ出すのさえ理由をつけて出ないだろう。
この街は私の中にあるのだろうか。
Posted by ブクログ
噛み合わない会話
あいまいな説明
突然の場面転換
あぁ、ぐちゃぐちゃの茶色の中に灰色が紛れ込み、埃となってまぶたを擦る……もうだめだ〜目が開けられない。
しかし、
それもやがて(「天国の会話」を過ぎた頃から)、
当たり前にあるように何も考えずに、文字を呑んで行く。
子どもの頃読んだ、つげ義春のマンガのような、読みたくないのに読みたくなる、不思議さ……。
さあ、読んだから現世に戻ろうかなぁ。
(巻末に訳者による「残雪一夜の語り手」という文章がある。まるで文学部の研究論文のようではあるが、なんとなくいま自分が読んでいたものが何であったのか、朧げにわかる……かもしれない、自信はない)