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山伏地蔵坊の放浪
洒落者の猫井は紳士服店の若旦那、禿頭が眩しい藪歯医者の三島に写真館の床川夫妻、そしてレンタルビデオ屋の僕、青野良児。年齢も職業もまちまちな僕らは、土曜の夜になるとダンディなマスターの店『えいぷりる』に集い、地蔵坊先生の話を聴く。この先生、鈴懸に笈を背負い金剛杖や法螺貝を携え……と十二道具に身を固めた正真正銘の山伏なのだ。放浪中の体験談といって披露してくれるのは、およそ実話とは思えない怪しい事件揃い。額面通りに受け取れば、彼はさながら遍歴する名探偵だが。さて、眉に唾をつけつつ今宵も幕を開けるとしよう――「面白そうですね。ぜひ聞かせてください」/【目次】第一話 ローカル線とシンデレラ/第二話 仮装パーティーの館/第三話 崖の教祖/第四話 毒の晩餐会/第五話 死ぬ時はひとり/第六話 割れたガラス窓/第七話 天馬博士の昇天/あとがき/文庫版あとがき/解説=戸川安宣 -
木洩れ日に泳ぐ魚
恩田陸にしか書けない、緊迫の舞台型ミステリー 舞台は、アパートの一室。 別々の道を歩むことが決まった男女が、最後の夜を徹し語り合う。 初夏の風、木々の匂い、大きな柱時計、そしてあの男の後ろ姿――共有した過去の風景に少しずつ違和感が混じり始める。 濃密な心理戦の果て、朝の光とともに訪れる真実とは。 不思議な胸騒ぎと解放感が満ちる傑作長編! 「一つの部屋に、男女が一人ずつ。具体的な登場人物はこの二人だけ。そして、章ごとに男の視点と女の視点が入れ代わる。 読み進むうちに、どうやら、二人は今まで同居していて、引っ越しを決め、最後の夜を共に過ごそうとしていると分かってくる。 そして、さらに読み進めれば、二人はある殺人事件に関わっているのかもしれないという予感がしてくる。 ……まだ、小説を読まないまま、先にこの解説を読み始めた人に伝えられるのはここまでです。」 (解説・鴻上尚史) -
月光ゲーム
夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々――江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。矢吹山が噴火し、偶然一緒になった三グループの学生たちは、一瞬にして陸の孤島と化したキャンプ場に閉じ込められてしまったのだ。その極限状況の中、まるで月の魔力に誘われでもしたように出没する殺人鬼。その魔の手にかかり、ひとり、またひとりとキャンプ仲間が殺されていく……。いったい犯人は誰なのか? そして、現場に遺されたYの意味するものは何? 平成のエラリー・クイーン=有栖川有栖の記念すべきデビュー長編。 -
罪人の選択
2年半の沈黙を破り、満を持して世に放つ貴志祐介ワールド全開の作品集。 最新SF「赤い雨」は、パンデミックが起きたときあらわになる人間の本性を描いた、今読むべき一作。 表題作は、著者自身が「ここまで強いテンションを維持した作品は、書いたことがありません」と断言する手に汗握るミステリー。 人間の愚かさが絶望で世界を塗りつぶすとき、希望が一筋の光となって未来を照らし出す。 〈収録作〉 「夜の記憶」――『十三番目の人格‐ISOLA‐』『黒い家』で本格デビュー前に書かれた貴重な一編。水生生物の「彼」は、暗黒の海の中で目覚め、「町」を目指す。一方三島暁と織女の夫婦は、南の島のバカンスで太陽系脱出前の最後の時を過ごす。二つの物語が交錯するとき、貴志祐介ワールドの原風景が立ち上がる。 「罪人の選択」――1946年8月21日、磯部武雄は佐久間茂に殺されようとしていた。佐久間が戦争に行っている間に、磯部が佐久間の妻を寝取ったからだ。磯部の前に出されたのは一升瓶と缶詰。一方には猛毒が入っている。もしどちらかを口にして生き延びられたら磯部は許されるという。果たして正解は? ほか「呪文」「赤い雨」の全4作。 ※この電子書籍は2020年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
虜囚の犬 元家裁調査官・白石洛
穏やかな日常を送る、元家裁調査官の白石洛(しらいし らく)は、友人で刑事の和井田(わいだ)から、ある事件の相談を持ち掛けられる。白石がかつて担当した少年、薩摩治郎(さつまじろう)。7年後の今、彼が安ホテルで死体となって発見されたという。しかし警察が治郎の自宅を訪ねると、そこには鎖につながれ、やせ細った女性の姿が。なんと治郎は女性たちを監禁、虐待し、その死後は「肉」として他の女性に与えていたという。かつての治郎について聞かれた白石は、「ぼくは、犬だ」と繰り返していた少年時代の彼を思い出し、気が進まないながらも調査を開始する。史上最悪の監禁犯を殺したのは、誰? 戦慄のサスペンスミステリ! -
ホーンテッド・キャンパス きみと惑いと菜の花と
雪越大学 オカルト研究会に所属する、超草食系大学生の森司。 しかし、奇跡は起きた。 なんと、こよみちゃんと、菜の花の有名な福島潟で初デートすることになったのだ! その日に向け、森司は着る服(と自らの体型)に頭を悩ませる。 オカルト研究会のメンバーも、二人のデートに興味津々だ。 けれど依頼人は容赦なくやってくる。 連続殺人事件現場の横に立つ豪華な洋館に現れた、女の足だけの霊。 森司がかつて経験した、先輩の同時二重体(バイロケーション)の謎。 そしてデート当日にまで、恐怖は忍び寄ってきて!? 甘甘なのに身の毛もよだつ、青春オカルトミステリ第10弾! -
をんごく
第43回横溝正史ミステリ&ホラー大賞 史上初の三冠受賞作! 嫁さんは、死んでもまだこの世にうろついているんだよ―― 大正時代末期、大阪船場。画家の壮一郎は、妻倭子の死を受け入れられずにいた。 未練から巫女に降霊を頼んだがうまくいかず、「奥さんは普通の霊とは違う」と警告を受ける。 巫女の懸念は現実となり、壮一郎のもとに倭子が現われるが、その声や気配は歪なものであった。 倭子の霊について探る壮一郎は、顔のない存在「エリマキ」と出会う。 エリマキは死を自覚していない霊を喰って生きていると言い、 倭子の霊を狙うが、大勢の“何か”に阻まれてしまう。 壮一郎とエリマキは怪現象の謎を追ううち、忌まわしい事実に直面する――。 家に、死んだはずの妻がいる。 この世に留めるのは、未練か、呪いか。 選考委員満場一致、大絶賛! 第43回横溝正史ミステリ&ホラー大賞 史上初の三冠受賞作! -
臨床犯罪学者・火村英生のフィールドノート 朱色の研究【新装版】
臨床犯罪学者・火村英生と、推理作家・有栖川有栖の名コンビが未解決事件の解明に挑む!!収録作品「朱色の研究 夕陽丘殺人事件」 -
近畿地方のある場所について【分冊版】
WEBに投稿され大きな反響を呼んだ正体不明のモキュメンタリー・ホラー小説がコミック化。 行方不明になった友人・小沢。 オカルト雑誌の編集者であった彼は、失踪する前に「●●●●●」という地域にまつわる怪談を取材していた。 過去の雑誌記事からの引用、読者からのおかしな体験談、インターネット掲示板の書き込み―― 彼の足取りを追うため、彼が収集していた資料を読み解いていくと、別々の怪談として扱われていたそれらには ある繋がりが浮かび上がってくるのであった。分冊版第1弾。 ※本作品は単行本を分割したもので、本編内容は同一のものとなります。重複購入にご注意ください。 -
spring プレミアムブックレット
2025年本屋大賞ノミネート! 稀代のストーリーテラー・恩田陸の新たな代表作! 一人の天才少年をめぐる、傑作長編バレエ小説『spring』のこれまでの軌跡を振り返るプレミアムブックレット。(非売品) 立ち読み感覚で、本書からの抜粋や読者が選んだ推し文を試し読みできます。登場人物の詳細なプロフィールや朝井リョウさんの感想などを紹介。本屋大賞ノミネートに寄せた著者からのメッセージ、キャリア30年を迎えた作家・恩田陸さんのデビューから現在までの作品年表なども収録。『spring』をまだ読んでいない人も、すでに読んだ人も楽しめる一冊! (筑摩書房編 恩田陸さん協力) -
コミック鵜頭川村事件分冊版
2022年夏、連続ドラマ化。原作・櫛木理宇(『死刑にいたる病』)、作画・河野那歩也(『監禁嬢』)のパニックサスペンス。 一九七九年・六月。亡き妻・節子の田舎である鵜頭川村へ、三年ぶりに墓参りにやってきた岩森明と娘の愛子。 突如、山間の村は豪雨に見舞われ、一人の若者の死体が発見される。村の有力者・矢萩吉朗の息子で問題児の大助が犯人だと若者たちは息巻くが、矢萩家に誰も反抗できず、事件はうやむやとなる。 抱えていた家同士の対立が顕在化し出し、若者たちは自警団を結成する――。 孤絶した村で巻き起こる狂気の惨劇。 ※この電子書籍は『鵜頭川村事件 上』の分冊版です -
有栖川有栖の密室大図鑑
本格ミステリの魅力的な要素のひとつ、密室トリック。犯行状況を思い浮かべたり、作品に挿入されている図版に心躍らせたりする読者の方も多いはず。本書は、1892年~1998年に発表された国内外の名短編、名長編、中でも魅惑的な密室が登場する作品を有栖川有栖がセレクトし、磯田和一の詳細なイラストとともに贈るブックガイドである。発表順に“世界最初の長編密室ミステリ”といわれるイズレイル・ザングウィル『ビッグ・ボウの殺人』をはじめとした海外20作、横溝正史『本陣殺人事件』など国内20作、さらに有栖川作品から磯田がセレクトした『スウェーデン館の謎』を加えた全41作を紹介する。密室ファン必携の書。/【目次】/はじめに/新潮文庫版まえがき/ビッグ・ボウの殺人/十三号独房の問題/黄色い部屋の謎/急行列車内の謎/八点鐘/犬のお告げ/密室の行者/エンジェル家の殺人/三つの棺/帽子から飛び出した死/チベットから来た男/妖魔の森の家/北イタリア物語/51番目の密室/帝王死す/はだかの太陽/ジェミニー・クリケット事件/そして死の鐘が鳴る/投票ブースの謎/見えないグリーン/D坂の殺人事件/蜘蛛/完全犯罪/燈台鬼/本陣殺人事件/刺青殺人事件/高天原の犯罪/赤罠/赤い密室/名探偵が多すぎる/花の棺/ホロボの神/求婚の密室/天外消失事件/人形はテントで推理する/緑の扉は危険/哲学者の密室/ローウェル城の密室/すべてがFになる/人狼城の恐怖/スウェーデン館の謎/あとがきに代えて……=磯田和一/参考文献/創元推理文庫のためのはしがき/創元推理文庫版解説=松浦正人 -
アンハッピー・ウェディング
累計110万部の「ホーンテッド・キャンパス」シリーズの著者による、ラブ&サスペンス最新作! 略奪婚、歳の差婚、毒親……ワケアリ結婚式はお任せあれ!? 結婚式の「サクラ」のバイトとして働く主人公が、“いわくつき”の老舗式場の謎を解く! 幼馴染の史郎を一方的に恋慕い、結婚を夢見る合路咲希は、ひょんなことから結婚式の代理出席者である「サクラ」のバイトをすることになった。サクラを頼むだけあって、出席する結婚式はどこか不穏なものばかり。そんな中、自殺した花嫁の幽霊が出るという“いわくつき”の老舗ブライダル会館で問題が頻発すると気づいた咲希は、史郎とともに謎に巻き込まれていく……。 -
上と外 完結上下巻セット【電子版限定】
恩田陸のノンストップエンターテイメント『上と外』上下巻が電子版限定で、合本になって登場! ※本書は、『上と外(上)』『上と外(下)』を1冊にまとめた電子書籍限定の合本版です。 ■『上と外(上)』 両親の離婚で、別れて暮らす元家族が年一度、集う夏休み。中学生の練は妹・千華子、母とともに、考古学者の父がいる中米のG国までやってきた。密林と遺跡と軍事政権の国。すぐさま四人はクーデターに巻き込まれ、避難中のヘリから兄妹が落下、親子は離ればなれに!? 疲労困憊でさまよう二人の身に、異変が……。息もつかせぬ面白さの新装版上巻。 ■『上と外(下)』 千華子を人質にとられ練は、ニコと名乗る少年から危険なマヤの儀式への参加を強制された。それは生死をかけて争う苛酷なレース。刻一刻と過ぎる時間。制限時間まで残りわずか――。しかし、そのとき国全体をさらに揺るがすとんでもないことが起こった。神は二人を見捨てるのか。兄妹は再会できるのか。そして家族は? 緊迫と感動の新装版下巻。 -
失われた地図
これはかつて失われたはずの光景、人々の情念が形を成す「裂け目」。かつて夫婦だった鮎美と遼平は、裂け目を封じることのできる能力を持つ一族だった。息子の誕生で、二人の運命の歯車は狂いはじめ……。 -
SF読書会
人気プロ作家によるブックガイド対談集 テキストは、古今東西の名作SF! 山田さんなら 恩田さんなら どう書きます? 山田正紀と恩田陸。多ジャンルで活躍する人気エンターテインメント作家二人が、古今東西の名作SFを、読みまくり、語りまくる。 題材は、半村良、アシモフ、小松左京、キング、萩尾望都など。自分だったらこのテーマでどう描くか、という実作者ならではの議論も白熱。 後半ではそれぞれの自作、『神狩り』、《常野》シリーズも俎上に……。 読書家必読のブックガイド対談集、待望の復刊! 半村良『石の血脈』『岬一郎の抵抗』 アシモフ『鋼鉄都市』『はだかの太陽』 時間を越える小説を求めて ル・グィン《ゲド戦記》 沼正三『家畜人ヤプー』 小松左京『果しなき流れの果に』 山田正紀『神狩り』 キング『呪われた町』『ファイアスターター』 萩尾望都『バルバラ異界』 『原点』との邂逅 特別対談:萩尾望都✕恩田陸 恩田陸《常野物語》 -
お城のもとの七凪町 骨董屋事件帖
ゾッとしてキュンとする、青春恋愛×ホラーミステリ! 荒木堅吾は、見習い人形師。師匠の家で住み込み修行中の身だ。同居人の美人姉妹とは幼馴染だが、最近はちょっと気になる関係になりつつある。そんなある日、町から子供がいなくなる事件が起こる。時を同じくして、堅吾のもとには古い人形が持ち込まれて……。第19回日本ホラー小説大賞読者賞、第25回小説すばる新人賞をダブル受賞した著者の最新シリーズ。 -
おとどけものです。―あなたに届いた6つの恐怖―(新潮文庫nex)
ある日、あなたのもとに届いた一つの箱。その中に潜むのは――わざと炎上を起こした女性の末路/隣の家に祀られた“幸せになれる”神様/部署に異動してきたいわくつきの彼女/眼球の裏側にいる何か/歯を捧げることで願いを叶えてくれる■■/謎の宗教施設で少年が見たもの……。読後、訪れるのは幸か不幸か、それとも――。時代を牽引するホラー作家たちが織り成す、無制限の恐怖。 -
慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー
角川ホラー文庫30周年を記念し、最大の恐怖を詰め込んだアンソロジー、待望の第3弾。有栖川有栖×霧に閉じ込められた学生たちの悲劇。北沢陶×大阪の商家で聞こえる、恨めし気な声とは? 背筋×集められた怪談から導かれる真相。櫛木理宇×あなたを追いかける謎の男。貴志祐介×姉の自死を怪しむ妹と叔父の心理戦。恩田陸×車窓から見える看板が描き出す恐怖。本書でしか読めない、夢の競演。ホラーの真髄がここにある! 有栖川有栖「アイソレーテッド・サークル」 北沢陶「お家さん」 背筋「窓から出すヮ」 櫛木理宇「追われる男」 貴志祐介「猫のいる風景」 恩田陸「車窓」 -
愚かな薔薇
母方の故郷・磐座を訪れた少女・奈智は、 あるキャンプに参加。その目的は――? 吐血、変質して、どうなる? 青春小説? ホラー? ファンタジー? 恩田ワールド全部盛りにして、到達点! 「構造的には、世界の秘密を発見する本格 SFだが、同時にファンタジーでありホラ ーであり伝奇小説であり思春期小説であり ラブロマンスであり少女漫画であり……と 自在にジャンルを横断し、見たことのない 世界へ読者をいざなう。恩田陸のジャンル 小説の集大成とも言うべき大作だ」 ――大森望(翻訳家、書評家) 週刊新潮より 十四歳の少女、高田奈智は、四年ぶりに磐座 の地を訪れた。二カ月の間、磐座城周辺で行 われる、あるキャンプに参加することになっ ている。しかし到着の翌朝、体の変調を感じ、 激しく多量に吐血してしまう。そして奈智は、 親戚の美影深志や同じキャンプに参加する天 知雅樹らから、今回の目的を聞くことになる。 それは、星々の世界―― 外海に旅立つ「虚ろ 舟乗り」を育てることであった。 -
終りなき夜に生れつく
「僕はこの終わらない夜を生きていくしかないんだ」 残酷なのに柔らかで美しい。至高のアクションホラー! 作条痕のない窒息死体が連続で見つかった。 この殺人事件に、あの男は関与しているのか。 のちに何件もの大規模テロ事件を起こし、特殊能力を持つ「在色者」たちが派遣を争う「途鎖国」で、やがて犯罪者たちの王として君臨する男、神山。 神山が闇に目覚める瞬間を描く表題作など、傑作ダーク・ファンタジー『夜の底は柔らかな幻』へと続く鮮烈な作品集。 解説・白井弓子 ※この電子書籍は2017年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
怪と幽
※電子化に伴い、一部省略されたページがございます。あらかじめご了承ください。 ― 特集 横溝正史 物語を牽引する恐怖 ・インタビュー 映画『八つ墓村』新作 金田一耕助役・尾上松也+監督・清水崇 ・「怪奇好きに薦める 横溝作品案内20」若林踏 ・「横溝正史が生んだ〈名探偵〉&〈ヒロイン〉」木魚庵 ・金田一俳優インタビュー 関智一 ・エッセイ「この横溝作品が怖い」芦辺拓、綾辻行人、大槻ケンヂ、桜木紫乃、白井智之 ・寄稿「「生きうつし」への怖れ」山口直孝 ・怪談作家座談会 川奈まり子×夜馬裕×蛙坂須美×織部泰助 ・対談 中山七里×木魚庵 ・ブックガイド 木魚庵 表紙:杉本一文 特別企画 追悼 鈴木光司 ・年譜&ブックガイド 朝宮運河 ・追悼のことば 安曇潤平、綾辻行人、荒俣宏、岩井志麻子、貴志祐介、京極夏彦、澤村伊智、真藤順丈、東雅夫、牧野修 ・寄稿 『リング』編集者 堀内大示 ・遺稿 鈴木光司「一瞬の光をつかめ」 ◆特集のほか連載など多数 小説新連載:京極夏彦、梨 小説:小川洋子、有栖川有栖、月村了衛、澤村伊智 漫画:諸星大二郎、高橋葉介 論考・エッセイ:東 雅夫、村上健司×多田克己 怪談実話:加門七海、春日武彦、篠たまき、チビルマ グラビア:稲成、芳賀日出男+芳賀日向、佐藤健寿、怪食巡礼 情報コーナー:寺内康太郎×神島大輔×マライ・メントライン、押切蓮介×黒史郎、梨、大槻ケンヂ、永井紗耶子、横手夢奈(東洋文庫ミュージアム)、大石秀斗(私設図書館「夜に歩けど」)、天野行雄(日本物怪観光)、藤澤仁(第四境界)、化け通『鬼武者 Way of the Sword』 etc.… -
きのうの世界 上下合本版
上司の送別会から忽然と姿を消した一人の男。一年後の寒い朝、彼は遠く離れた町で死体となって発見された。そこは塔と水路のある、小さな町。失踪後にここへやってきた彼は、町の外れの「水無月橋」で死んでいた。この町の人間に犯人はいるのか。不安が町に広がっていく。恩田陸がすべてを詰め込んだ集大成。 他殺か事故か。 町の外れの「水無月橋(みなづきばし)」で死んでいたのは、一年前に失踪したはずの男。 ようこそ、ここは、塔と水路の町。 上司の送別会から忽然と姿を消した一人の男。一年後の寒い朝、彼は遠く離れた町で死体となって発見された。そこは塔と水路のある、小さな町。失踪後にここへやってきた彼は、町の外れの「水無月橋」で死んでいた。この町の人間に犯人はいるのか。不安が町に広がっていく。恩田陸がすべてを詰め込んだ集大成。 飼い犬の「トラ」とともに暮らす、76歳の一卵性双生児、華代と虹枝。彼女たちはいつも同じ時間に散歩をする。水無月橋で一人の男が死んだあの日も。そして、二人は思い出す。バス停に捨てられた赤い印のついた地図のことを。 「ねえ、雨はどうやって数えるの? ほら、『ひと雨来た』っていうじゃない?」 「あのねえ、雨を数えてはいけないよ。雨を数えると鬼が来るよ――」 -
氷の致死量
被害者を解体し、その臓物に抱かれる殺人鬼。彼が慕う“聖母”とは?『死刑にいたる病』の著者が放つ新たなるサイコ・サスペンスの金字塔私立中学に赴任した教師の鹿原十和子は、自分に似ていたという教師・戸川更紗が14年前、殺害された事件に興味をもつ。更紗は自分と同じ無性愛者ではと。一方、街では殺人鬼・八木沼武史が“ママ”を解体し、その臓物に抱かれていた。更紗に異常に執着する彼の次の獲物とは……殺人鬼に聖母と慕われた教師は、惨殺の運命を逃れられるのか?『死刑にいたる病』の著者が放つ、傑作シリアルキラー・サスペンス! 解説/大矢博子 -
孤島パズル
英都大学推理小説研究会(EMC)の紅一点・有馬麻里亜の祖父が遺した、南の孤島に眠る時価数億円のダイヤの在処が示された宝の地図。パズルを手に宝捜しを兼ねたバカンスを楽しもうと嘉敷島にやってきたアリスと江神だったが、思わぬ殺人事件に巻き込まれ―。 -
コミック鵜頭川村事件 無料試し読み版
2022年夏、連続ドラマ化。原作・櫛木理宇(『死刑にいたる病』)、作画・河野那歩也(『監禁嬢』)のパニックサスペンス。 一九七九年・六月。亡き妻・節子の田舎である鵜頭川村へ、三年ぶりに墓参りにやってきた岩森明と娘の愛子。 突如、山間の村は豪雨に見舞われ、一人の若者の死体が発見される。村の有力者・矢萩吉朗の息子で問題児の大助が犯人だと若者たちは息巻くが、矢萩家に誰も反抗できず、事件はうやむやとなる。 抱えていた家同士の対立が顕在化し出し、若者たちは自警団を結成する――。 孤絶した村で巻き起こる狂気の惨劇。 ※こちらは「無料試し読み版」となります。続きは製品版をご購入のうえ、お楽しみください。 -
珈琲怪談
なんか、怖い話ない? 異界が覗き、怪異の似合う古い街。 男たちが喫茶店に集ってすること、とは――。 男子会で、ホラーをダベる。京都、横浜、東京、神戸、大阪、再びの京都――。なぜ多忙な四人の男たち(外科医、検事、作曲家、音楽プロデューサー)は、わざわざ遠出して喫茶店を何軒もハシゴしながら、怪談を披露し合うのか――。そして、いつも茫洋としているが、気づくとなにか肝心なことをぼそっと呟く塚崎多聞とは誰なのか? ホラー小説家としてデビュー(『六番目の小夜子』)した著者による、深煎りネルドリップ、男子ホラーはいかが? 奇妙な味がじわじわ恐い(ほぼ実話)全6編。 -
極悪鳥になる夢を見る
これを読まずして貴志祐介は語れない! 『黒い家』『悪の教典』『新世界より』『鍵のかかった部屋』……あの緻密な作品群を生み出した知性の意外な素顔とは。 ホラー、ミステリ、SFなど幅広いジャンルにわたって、挑戦的な作品を書き続けている著者による、デビュー以来の全エッセイから精選したエッセイ集。 作家としての思索や社会への提言のみならず、ある時は、小説もびっくりのホラーな出来事を、ある時はブラックなユーモアを、ある時は謎の日常生活を、ある時は溢れる野球愛を、絶妙な文章で綴っています。 謎多き“エンターテインメントの革新者”を、より知るための一冊。 文庫特別収録として、韓国での講演会の原稿「文学におけるヒューマニズムと悪について」収録。エンターテイメント作品という立ち位置の中で、なぜ大量殺戮などを描くのかが、明晰に述べられた名講演です。 【目次】 悪役の特権/なぜ緑色の哺乳類はいないのか/なぜ、エスパーは、少女でなければならないか/偽ドキュメンタリーの真実/極悪鳥/私は監視されている/スッポンの首/チェスボクシング/下品なスーパーヒーロー/台湾の夜市/思い出の『エクソシスト』/異形のまなざし 等 -
桜川のオフィーリア 川に死体のある風景
春の川に横たわる美しい少女の死体。彼女の亡骸を囲むように浮かんだ無数の桜の花びら。その光景は驚くほどの美しさで…。英都大学の一回生、アリスこと有栖川有栖は、ふと立ち寄ったキャンパスのラウンジで、先輩の江神二郎に出会う。アリスは、そのまま江神に誘われ、ふたりが所属する推理小説研究会の創部メンバーの一人、石黒に引き合わされる。石黒は、かつて自分の郷里で起きた事件について、江神に相談を持ちかけるのだったが…。江神シリーズ第四弾『女王国の城』につながる、ファン必読の読み切り短編!!(本作は「川に死体のある風景」をテーマとする読み切り連作小説の一篇です)