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被害者を解体し、その臓物に抱かれる殺人鬼。彼が慕う“聖母”とは?『死刑にいたる病』の著者が放つ新たなるサイコ・サスペンスの金字塔私立中学に赴任した教師の鹿原十和子は、自分に似ていたという教師・戸川更紗が14年前、殺害された事件に興味をもつ。更紗は自分と同じ無性愛者ではと。一方、街では殺人鬼・八木沼武史が“ママ”を解体し、その臓物に抱かれていた。更紗に異常に執着する彼の次の獲物とは……殺人鬼に聖母と慕われた教師は、惨殺の運命を逃れられるのか?『死刑にいたる病』の著者が放つ、傑作シリアルキラー・サスペンス! 解説/大矢博子
...続きを読むPosted by ブクログ 2024年03月01日
今回はシリアルキラーである。
さすがの櫛木、シリアルキラーのインパクトは抜群なのだが、社会問題や閉塞さを織り交ぜて物語に落とし込むのが実に巧みである。
例えば『殺人依存症』のような強烈さは本作では息を潜めているが、代わりにじわりじわりと明かされる謎がある。そのどれもが人間の闇をこれでもかと描いている...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月24日
ジェンダー問題、機能不全家族、毒親。
なんて多くの問題を含んだ作品なのだろう。
十和子は勤めていた公立中学で心に大きな傷を負い、私立の学園に転職する。
だが、その学園では彼女によく似た女性教師が14年前に殺されていた。そして未だに犯人は捕まってはいない。
彼女と殺された教師を重ねる学園の教師や事務...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月03日
ジェンダー問題、毒親、ネグレクト。
家族、夫婦、社会の『普通』。
学校のいじめ。
閉鎖的で、がんじがらめ、抜け出せない問題多い。
愛情と憎悪。
性的対象、聖母。
たくさんの問題が、一冊の本にギュッとつまっていって、続きが気になって読み進める。
つい最近、犯人の心情が、一切わからない小説を何冊か...続きを読む
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