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★★★いま読むべきミステリー No.1!★★★
「もっといい時代に生まれていたら」
社会の理不尽に苦しんだことのある、すべての人へ。
大手広告代理店の就職面接。コネ入社を確約された大物議員や財閥の子息女らが毒殺された。同時刻、電力会社にも男が侵入。ビル全体を人質にとり、立てこもり事件を起こした。要求は、「おれたちに、人生を返せ」。刑事の名森は、捜査を進めるうちに匿名掲示板の書き込みに辿り着く。浮かび上がったのは、時代にすべてを奪われてきた者たちの悲しい半生だった。
共感、衝撃、憤り!感情わしづかみの徹夜ミステリー!
櫛木作品の到達点! この“犯人”に共鳴せずにはいられない。
――宇田川拓也(ときわ書房 本店)
理不尽な社会を見事に描いたこの物語は時代を映す鏡である。問答無用、いま真っ先に読むべき一冊だ!!
――内田剛(ブックジャーナリスト)
世代あるあるをこんなにもスリリングな極上ミステリにする発想に脱帽!
――川俣めぐみ(紀伊國屋書店 横浜店)
彼らの共犯者になってしまいそうだ。そんな思いを、必死に抑えながら読んだ。
――高頭佐和子(氷河期世代書店員)
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Posted by ブクログ
彰…あきらぁああ!!
こんな事になったら心が折れるよね、こんなのって無いよ、やっぱりこの世に神は(落ち着こう)
タイトルを見てどうした?!と思っていたのですが、よく考えたらそうか、ロストジェネレーションの事ですね(ゆーき本さんが勘違いされていた真の氷河期時代に捨てられたゴミの話も面白そうだけど)
団塊世代、氷河期世代、ゆとり世代、Z世代。
私はもう産まれてすぐに不景気だったのでバブルの話は聞く度にラリってる人の妄想なんじゃないのかって思うのですが(お口に気をつけなさい)よく考えたら私の父親は正にこのロスジェネ世代。そんな話は少しも聞いた事が無いので本書を読むまではリアルにこの時代の情勢を感じる事が出来ませんでした。
櫛木さんの手によって血肉の通った人間が体験記としてこちらに語っているような感覚にさせられて初めて痛感する大きな穴。
読まれる方は恐らくこの前提設定はご存知だと思うので、狙われたのがいわゆる上級国民と呼ばれるエリート層の家族や正社員である事にはそうだろうね、と納得されると思うのです。
ですがそこからが本作の凄い所。
とある登場人物は兄のSNSを覗き見て、とある登場人物は自分の母が人質にされている事をテレビで知り、同時進行でとある登場人物の過去からの日常が描かれて行く(この辺りはゆーき本さんのレビューで非常に分かりやすく書かれていますので気になられる方は是非!)
私もゆーき本さんと同じ事を思いました、どうなってんだ?!
初めは続々と出てくる登場人物(しかもハンドルネームも込み)にふぁ?!となりましたが、流石は櫛木さん、少し読み進めて行くともう把握出来ている。
現代のミステリー作家さんは本当に大変。
少し前のネット文化とは言え、海外のプロバイダを経由して云々かんぬんとか考えないといけない。
少し前のネットスラングや現代の若者用語まで勉強しないといけない。
つくづくアンテナを広げていないと無理な職業なんだなと痛感。
どうなってんだ?!がどんどんと繋がって行き気付けば勢い良くページを捲って行く。
待っているのはどうしようもない絶望から生まれた真実…
悲しみって、底を突き抜けると怒りに変わってぶつける先を間違えてしまう。
本作で事件の捜査をしていた名森の言うように、確かに同調して普段の鬱憤を 正義の鉄槌と称して人を傷つける面々もいます。
でもそれだけじゃ片付けられない悲しみも孕んでいるのも事実。
見ように寄っては八つ当たり、努力不足、と言われるかも知れないですが、私はどうしても複雑な思いを抱えてしまう。
少なくとも彰は努力を怠っていなかった。
名森の設定がこれまた良く出来ていて、同じロスジェネである名森と彼らの間にあった差はなんなのかを考えさせられます。
『暁星』でも書きましたが誰だって境界線を踏み越える可能性があったんじゃないのか。
生まれはどうしようもないけど、ちょっと一つ踏み間違えただけで、誰でも八つ当たりに近い感情を持ってしまうのじゃないのか。
ただし翔也の父親、お前は駄目だ、絶対に許さない。
天ぷら食べなくてよろしい、草でも食べてなさい。ほーら新鮮な草だぞぉお?!!
落ち着きましょう。
久々にズドンと来て非常に疲労感を覚える読書体験でした(良い意味で、ですけど)が、ラストに櫛木さんの優しさを感じました。
被害者の父親が放った言葉、あれを加害者達に伝えてくれる人間がいれば違ったのかも知れない。
もしかすると櫛木さんもそれを伝えたかったのかもしれない。
やっぱり櫛木さんは社会派ミステリーがお上手なイメージだなあ。ホラーも良いんですけど。
さあ、次はもっと重い!
予約本ラッシュは仕方ないけどなんでこんな重たいのが続くのか?!
それは、私がそんな本が大好きだから!!(実は『カフェの帰り道』も控えてはいるんですがね)
余談ですが、とある人物のハンドルネーム。
うるとらさんならピンと来るかも。私も来たくらいなので。
Posted by ブクログ
久々に小説を読んだ。朝井リョウの死にがいを求めて生きているの以来だと思う。 就職氷河期の人が非常に最近注目されている。私も最も過酷な氷河期世代の一人だ。 大学受験者数は過去最多、就職難、いろいろと世間では言われていた。その問題を 作者がどうとらえているのかにも興味がわいたので読んでみた。
最近の小説は、断片的な場面描写をパズルのピースのようにスピード感をもって配置し、 最後はきれいにそのピースの表現、意味が確定してひとつの絵ができあがるかのような完成形を持っている。星座のコンステレーションが、はじめは全く何座なのかわからないけど、最後のほうになると一気にそれがわかるように見えてくるというイメージだ。とても読み応えがある。
就職氷河期の人たちは、運が悪かったのに自己責任で押し付けられた。人質になった人を正社員か非正規、バイトかで選別されて正社員は殺しても文句言うな、といった犯人に同情や共感をする人もいる。あー、それなら私やられてるな。同情はするし社会が悪いというのも共感できる。ただ自己責任で努力したか否かを運の良しあしで片付けられそうな雰囲気があったので、そこははっきり私は異を唱えたいと思う。確かに運や環境の要素もあるだろう。社会的な問題もあると思う。損をしている世代だとも思う。実際、高校入試、大学入試は第一志望には入れなかったし、就職できた中でも思うように結果が出せずつらいと感じることもあった。私の父は、働きながら夜間の大学を卒業し、私が生まれてからも奨学金返済しながらも育ててくれて、大学院で修士が終わるまで支援し続けてくれた。それは親も運任せにせず努力をしたからだろう。もちろん会社のサポートもあったらしいのでそこは運がよかったと思う。
私も大学では比較的良い成績をとることができたし、大学院修了後に大手に就職できた。就職後も心療内科にかかることもあったが、それでも私は生活に困窮するほどの状況にならない程度の努力はしたし、社会人大学院で博士を取得する多少なりとも努力はしたわけで、そこまで含めて自己責任ではなく全てが運が悪い、社会が悪いからだとされてしまうのはちょっと悲しいな。これって単なる努力に対する承認欲求だといわれて片付けられてしまうのだろうか?だから、他の読者の感想にある犯人への共感に関しては「同情はするが、犯罪を犯していいと思うことに全く共感はできない。」が、私の率直な感想だ。
ここまではちょっとシリアスな感想だけど、登場人物の雑談は「あぁそうだった、そうだった」ととても懐かしく共感できる。漫画や出来事の話とか同時の時代背景の話はふわっと心が安らぐ共感話だった。まぁ今の時代の環境や状況と自分の生き方の折り合いをつけることにせいぜい頑張れとしか言いようがないんだよな、と諦めと希望をうまくもって一生懸命生きよう!と思わせてくれる作品だった。
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