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Posted by ブクログ
恩田陸は物語という大風呂敷を広げるだけ広げて、そのまま畳まずに終わることが多々あります。今回もそのパターン、というか広げきる前に風呂敷をひっくり返してしまったみたいな物語でした。
ナショナリズムに象徴されるきな臭いアレコレを具象化した物語なのでしょう。わらわらと出てくる「グンカ」を封じ、グンカが出てくる「裂け目」を縫い閉じる。
人知れず何かと戦うヒーローもののようであり、何かわからぬものが跋扈する薄ら寒さをもたらすホラーでもあり。カバーには幻想ファンタジーとありますが、結局はよくわからないものです。物語の全体図を見せず、登場人物の行動と含みのあるセリフから推測するしかない。
そういう物語構築は嫌いじゃないです。後ろに大きな世界が垣間見える、それを楽しむのも悪くないです。でも今回のは余りにも思わせ振り過ぎるのではないかと。でも面白かったのです。面白かったからこそ言いたい、続きもちろんありますよねえ。
Posted by ブクログ
旧軍都に発生する「裂け目」 そこからかつての人間の記憶が形を成し、蘇ってくる。
その裂け目を封じ、記憶の化け物たちと戦うものたちの物語。
結局、日本どころか世界中いたるところが、戦いの歴史なのだろう。そして、その過去の血の上に、私たちはいる。
というのが、通奏低音のようにずっと鳴っている感じがした。
記憶の化け物<グンカ>は、明日の自分の姿なのかもしれない。
一族同士で、結婚したものの、というのはまぁありそうだし、その子供が、っていうのもステレオといえばそうなんだけど、曖昧とするところは曖昧としておく、そういうところは非常に上手い。
意味があるのか、ないのか、そもそも意味を問うことに意味があるのか、そんな堂々巡りの中で不確かな答えを探してる感じなる。
光と影の描き方が上手かったな。
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