富士見ファンタジアの「狗狼伝承」や「ジェスターズギャラクシー」といった
浪漫的な作品を読んできた身としては
作者がこういう作品も書けるという事自体が一つの驚きでした
時代がかった言葉遣いがこの作者の持ち味かと思ったのですが
本作ではそれは見る影もなく若者言葉に取って代わられています
内
...続きを読む容としては、群像劇という形になるのでしょうか
一応徳永の自殺が軸になっていますが
主人公はどちらかといえば彼を止めようと奔走する人たちのようです
純粋に止めたい人、止めて喝采されたい人、訳あって止めに走らなければならない人、
止める気なんてなくてただ死を目撃したいだけの人
それぞれの思惑が噛み合い、すれ違いながら
それぞれの行動によって物語は進行していく
各人が明確な役割をこなし、しかもそれぞれに魅力的
物語は、新宿から下り中央線へ
1巻でわずか3時間しか進まなかった本作、最後まで読もうと思います