あらすじ
15人の24時間! 高校生・徳永準の自殺予告メールがネットに流出。友人・笹浦は東京のどこかにいる彼を止めようと捜索隊を結成する。ライトノベル史上〈もっとも長い一日〉がはじまる!! 「わたしと今日会いたかったら、そのトクナガくんの自殺を阻止してきて。ううん――阻止しようとがんばってみて。彼が死ぬのをやめさせるために、時間を費やしてきて。ずっととは言わないよ。成功しなくてもいい、努力だけで。証拠もいらない。努力してきたよっていうキミの言葉を、信じるから。でもそれまではキミと顔をあわせない。……彼が死にたいって思う気持ちを、せめて明日まで、遅らせようとしてみて」(パート3「せめて明日まで、と彼女は言った」より)
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Posted by ブクログ
読み終わりました。
『15×24』という不思議なタイトル。15人の24時間の物語ということです。
簡単に言うと、ネットで知り合った見ず知らずの女の子と心中しようとしている高2男子徳永。ところが自殺をほのめかす書きかけのメールがひょんなことから拡散。同級生から見知らぬ人まで拡散したメール。あちらこちらで野次馬的に自殺を防ごうとする人が現れ、これらの人がバーチャルにリアルに結びついたり離れたり…。
物語はそれぞれの登場人物が回想しながら語るという形で進められます。時系列でそれぞれが語るわけだけど、15人もいるので名前と立場を把握するだけでも大変。でも、その語り口はスリル満点。
さあ、徳永の自殺は止められるのか。それとも徳永は謎の少女と心中するのか。謎の少女は誰?今回は最初の6時間です!
例のメールが届く前
例のメールが届いてから
せめて明日まで、と彼女は言った
キャッチャー・イン・ザ・ステーション
著者:新城カズマ(小説家)
イラスト:箸井地図(漫画家)
Posted by ブクログ
富士見ファンタジアの「狗狼伝承」や「ジェスターズギャラクシー」といった
浪漫的な作品を読んできた身としては
作者がこういう作品も書けるという事自体が一つの驚きでした
時代がかった言葉遣いがこの作者の持ち味かと思ったのですが
本作ではそれは見る影もなく若者言葉に取って代わられています
内容としては、群像劇という形になるのでしょうか
一応徳永の自殺が軸になっていますが
主人公はどちらかといえば彼を止めようと奔走する人たちのようです
純粋に止めたい人、止めて喝采されたい人、訳あって止めに走らなければならない人、
止める気なんてなくてただ死を目撃したいだけの人
それぞれの思惑が噛み合い、すれ違いながら
それぞれの行動によって物語は進行していく
各人が明確な役割をこなし、しかもそれぞれに魅力的
物語は、新宿から下り中央線へ
1巻でわずか3時間しか進まなかった本作、最後まで読もうと思います
Posted by ブクログ
「死」をめぐる物語。
自殺サイトで知り合った「17」と自殺することにした徳永準。
待ち合わせは大晦日の新宿。
最後に学校の友人に遺書をメールで送ろうとしたが、新宿の雑踏で携帯電話をスリに盗られてしまう。
書きかけの遺書が送信され、その遺書メールは蜘蛛の巣状に友人の友人へ送られ、「捜索隊」が作られる。
徳永は徳永で、携帯をなくしたことで「17」との待ち合わせ場所がわからなくなってしまう。
捜索隊は徳永を見つけられるのか?
徳永は17と出会えるのか?
日本版「24」とでもいうべき、一人称がどんどん入れ替わり、スピーディーに進んでいく物語。
どんどん読んでしまう、久々にラノベで面白かったー。
推理はついったー#15c24で!
Posted by ブクログ
ERや24が好きな人は是非。
自殺志望の少年と、それを阻止しようとする少年少女達が東京を
舞台に追いかけっこするだけと思ったら、もっと大事に発展。
登場人物が多数登場するけど、各キャラが立っているので、
実にすんなりと読めます。
1巻2巻が同時発売で、次の3巻が待ち遠しいです。
Posted by ブクログ
全6巻のライトノベル
15人の24時間
ライトノベルとはもったいない(読み手が限られるだろう)
大変、面白かった そして長くてくたびれた
濃厚な24時間を15人の視点でザッピング
セガサターンの名作「街」
恩田陸の労作「ドミノ」またはin上海
そこにこれは並ぶべき作品なのだが、古い割にあまり聞かない。本当にもったいないなあ
これも労作ですよ、雰囲気が若者向けだけれどやってることは素晴らしかった
ただ、マジ長い
これ映像にしたらウケそうなのに…
Posted by ブクログ
「現代的な」青春ミステリライトノベル風味
キャラクタが日本人だけでも一億通り以上あるとして
それをどのように定義付け分類分け出来るのか
その数は想像より多く想像より少ない
Posted by ブクログ
男子高校生から繋がっていく仲間のネットワークは、友人の自殺を食い止めることができるのか。いろんな登場人物の視点から事件を追っていく。
1巻では、自殺予告のメールが知れ渡ってしまいます。東京は広いね。
Posted by ブクログ
書評を読んで気になったので購入。つか品薄だなぁ
まずは新城カズマ氏がまだ作家を続けておられたことに喜びを感じた。
中高校時代に読んだ蓬莱学園が懐かしすぎる。
そんななかこれはラノベの風をしているがなかなかにシリアスなお話。続きも気になる。
15×24てタイトルは結局15人の24時間を描いたというべたなタイトルなんだけど、15人のかき分けもなかなかで安心して読める。まだ最後まで読んでないけど現状でもお勧め。
Posted by ブクログ
偶然の事故により、自殺志願の高校生から送られた書きかけの遺書メール。正義のため、欲望のため、愛のため、成り行きのため、義憤のため、様々な理由により彼の自殺を追い始める様々な人々。小説には珍しくリアルタイムで進む群像劇のため、状況を飲み込むのにやや労するが、どんどん風呂敷が広がっていく様子は実に見事。とりあえずは状況と人物説明といったところだが、行く先から目が離せくなっているのは既に術中。
Posted by ブクログ
どうも新城カズマ氏の文章とは相性が良くないらしく、読みなれるまでにやたらと時間が掛かった。いずれにしても、この巻だけじゃ区切りも良くないので、二巻も続けて読むかね。
Posted by ブクログ
群像劇としてはまあまあ。まだ起承転結の承あたりなので何とも言えませんが。
ぱっと見で見たことないような名字が多い所為か人名が非常に覚えにくいのと読んでいてスピード感を全く感じない。劣化成田良悟と言われているのも分かる。link twoに期待。
Posted by ブクログ
<15人の24時間! 渾身の一日。問題作!高校生・徳永準の自殺予告メールがネットに流出。友人・笹浦は東京のどこかにいる彼を止めようと捜索隊を結成する。ライトノベル史上〈もっとも長い一日〉がはじまる!! >けっこう話題なラノベということで。小説としての作り方が面白くて、かつ先が気になる作品になっている。ただ、基本口語調なためか若干読むのがしんどかった。