あらすじ
「――裏切者!」ついにサスペンス始動! 〈17〉とネット心中を図るため、徳永準は〈捜索隊〉の包囲網から再び脱出に成功。彼の噂は巨大な都市伝説と化す。一方、謎の男・ファブリも《名簿》の入った携帯電話を奪回すべく暗躍を開始する! 「そしてXは最後に、こんなことを電話越しにNに語ったらしい。――人間というやつは、どこをどうしても金になります。生かしても、殺しても。つなげても、切り刻んでも。働かせても、きれいに飾っても。金になるのは、支払うやつと受け取るやつがいるからです。その両端があれば金は動きます。どれだけ禁じても、金はどうにかして動く道を見つけだす……それが金というもんです。そして金が動けば人は必ずつき従う……人というのはそういうもんです。子供をさらう悪党は、いつの時代、どこの国にもおりました。じゃあどうして、今のこの国にだけおらんと言えますかね?――」(パート7「――裏切者!」より)
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Posted by ブクログ
ファブリの登場によって一気にステージが変わった捜索劇はそれでもまだ「遊び」の感覚が残っていたはず。それを打ち消す「死」。その衝撃は捜索隊へ波紋を広げていく(もちろん読者にもだ)。ファブリの正体も分かってきたが、それは新たな闇への入口で、今度はネットを介して広がっていく噂の噂の噂…。そして、またも笹浦に襲いかかるは受難。彼には最後に報われて欲しいと願わないではいられない。