海外ミステリー作品一覧

  • ドルリイ・レーン最後の事件
    3.4
    髭をまだらに染めた異様な風体の男がサムのもとを訪れた。一通の封筒を預けて男は消えたが、同じ頃博物館でシェイクスピアの稀覯本すり替え事件が起きる。サムの要請に応じ、ドルリイ・レーンが世界文学史を根底から覆す大事件の謎に挑む。X、Y、Zに続く四部作の掉尾を飾る、巨匠の代表的傑作。改訳決定版。
  • 泥棒は選べない
    3.8
    どんな錠前でもあける自信はあった。だが、家捜しを始めたとたん警官に踏み込まれ、その上寝室から死体が転がり出て、殺人犯と間違えられるはめに…… 泥棒として再び仕事をするためには自分で事件を解決しなれければならない。マンハッタンの泥棒探偵バーニイ・ローデンバー初登場
  • 泥棒はクロゼットのなか
    3.3
    まさに絶対絶命だった。盗みに入った家で宝石を物色していた私は、ひょんなことからクロゼットに閉じこめられてしまったのだ。鍵をこじあけ外に出ると、なんとそこには女の死体が!そのうえ、宝石を詰めた私の鞄までがどこかへ…… 小粋な泥棒探偵の活躍を軽妙に描くシリーズ第二弾
  • 泥棒は詩を口ずさむ
    3.3
    古本屋の主人におさまった私のもとにやってきた古書蒐集家は、私が泥棒だということを知っている様子だった。なにしろ世界に一冊しかない稀覯本を何が何でも手に入れろというのだから。ところが、盗んだばかりの本を奪われ、殺人事件にまで巻き込まれてしまった。ネロ・ウルフ賞受賞作。
  • ナイスヴィル 上──影が消える町
    3.0
    全米平均の5倍の頻度で失踪事件が発生する町、ナイスヴィル。今また、一人の少年が忽然と消えた。それも監視カメラの前から、一瞬のうちに、まるで掻き消すように。そして数日後、長年封印されていた墓場から昏睡状態の彼が発見された。はたして少年に何が起きたのか? それから一年後、少年が目を覚ますのを待っていたかのように、凶悪な銀行強盗の潜伏、裕福な老婦人の失踪など、事件が頻発する。この町には不吉な何かがあるのか……全米を注目させたホラー小説シリーズ登場。
  • ナイト・ストーム
    4.4
    わたしが嵐の真夜中に閉鎖された墓地へと向かうはめになったのは、従妹のペトラのおかげだ。彼女が指導している少女たちが、そこで罪のない儀式ごっこに興じていたのだ。だがわたしが見つけたのは、胸に鉄の棒を突き立てられた男の死体だった。ヴァンパイア殺人! 事件はマスコミの好餌となり、わたしはその渦中へ……ショッキングな展開を見せるシリーズ最新作
  • ナイトホークス(上)
    3.8
    ブラック・エコー。地下に張り巡るトンネルの暗闇の中、湿った空虚さの中にこだまする自分の息を兵士たちはこう呼んだ…。パイプの中で死体で発見された、かつての戦友メドーズ。未だヴェトナム戦争の悪夢に悩まされ、眠れぬ夜を過ごす刑事ボッシュにとっては、20年前の悪夢が蘇る。事故死の処理に割り切れなさを感じ捜査を強行したボッシュ。だが、意外にもFBIが介入。メドーズは、未解決の銀行強盗事件の有力容疑者だった。孤独でタフな刑事の孤立無援の捜査と、哀しく意外な真相をクールに描く長編ハードボイルド。
  • ナイト・マネジャー 上
    4.0
    スイスの名門ホテルのナイト・マネジャーであるジョナサンは、吹雪の夜に訪れた武器商人のローパー一行を見て、忘れ難い過去を思い出した。ローパーこそ、彼が愛した女性を死に追いやる元凶となった男だったのだ。やがて、イギリスの情報部から独立した新エージェンシーがジョナサンの存在を知り、ローパーの武器取引の証拠を握るべく彼をリクルートした。ジョナサンは復讐に燃える! 巨匠が現代の巨悪を描破する傑作。
  • ナイトメア・アリー
    3.5
    ギークたちを出し物にする巡業カーニバルで働くスタンはショウビジネス界での成功を夢見ていた……。鬼才デル・トロ監督が映画化
  • ナイトメア・アリー 悪夢小路
    4.0
    ギレルモ・デル・トロ監督 映画化!  見世物小屋、タロット、降霊術… 野心的な奇術師の魂の彷徨を描く異形のカルト・ノワール! スタン・カーライルは、カーニヴァルの巡回ショーで働くしがないマジシャンだ。だが彼には野心があった。いつの日か華々しい成功と大金を掴んでみせる。同じ一座の占星術師ジーナと関係をもち、読心術の秘技を記したノートを手に入れたスタンは、若く美しいモリーと組んでヴォードヴィルへの進出を果たすが……タロットの示す運命とファム・ファタールに導かれて、栄光と絶望の果てに男がたどり着く衝撃のラストとは。特異な世界観で魅了する闇色のカルト・ノワール、登場! (解説・霜月蒼)
  • ナイフをひねれば
    3.9
    「われわれの契約は、これで終わりだ」彼が主人公のミステリを書くことに耐えかねて、わたし、作家のアンソニー・ホロヴィッツは探偵ダニエル・ホーソーンにこう告げた。翌週、ロンドンの劇場でわたしの戯曲『マインドゲーム』の公演が始まる。初日の夜、劇評家の酷評を目にして落胆するわたし。翌朝、その劇評家の死体が発見された。凶器はなんとわたしの短剣。かくして逮捕されたわたしにはわかっていた。自分を救ってくれるのは、あの男だけだと。〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズの新たな傑作!/解説=三橋曉
  • ナイルに死す
    5.0
    ハネムーンをエジプトに決めた大富豪の娘リンネットは、ナイル河の遊覧船で気持ちよい風を楽しんでいた。だが、そこには夫のかつての婚約者ジャクリ-ンの不気味な影が……はたして、乗り合わせたポワロの目の前でリンネットは殺される。そして殺人の連鎖反応。ジャクリーンにはむろん、文句なしのアリバイが……隔絶された船上を舞台にした難事件にいどむポワロ。
  • ナイルに死す〔新訳版〕
    4.1
    美貌の資産家リネットと夫サイモンのエジプトでのハネムーンに暗雲が垂れこめていた。サイモンのかつての婚約者が銃を隠し二人を付け回しているのだ。不穏な緊張感が高まるなか、ナイル川をさかのぼる豪華客船上に一発の銃声が轟く。それは嫉妬ゆえの凶行か? 船に乗り合わせたポアロが暴き出す意外な真相とは? 解説:西上心太
  • 流れは、いつか海へと
    3.7
    身に覚えのない罪を着せられてニューヨーク市警を追われたジョー・オリヴァー。十数年後、私立探偵となった彼は、警察官を射殺した罪で死刑を宣告された黒人ジャーナリストの無実を証明してほしいと依頼される。時を同じくして、彼自身の冤罪について、真相を告白する手紙が届いた。ふたつの事件を調べ始めたオリヴァーは、奇矯な元凶悪犯メルカルトを相棒としてニューヨークの暗部へとわけいっていくが……。心身ともに傷を負った彼は、正義をもって戦い続ける――。 アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作
  • 梨の花
    NEW
    -
    身に覚えのない事件に巻きこまれ 〈梨の花〉梨の花は一つの蕾から十個ほどの真っ白な花が飛び出す。それをスプレー咲きともいう。 中国・明王朝は日本人・倭寇の横行掠奪に大いに苦しんだ。そこで明軍が倭寇に用いて格別の効果を発揮した武具。それが「梨花槍」である。槍の先端に結びつけられた筒に噴射火薬をこめ、火をつけて発射、敵は眩惑して地に倒れ、火薬が尽きれば次は、槍として敵を倒すという。 大学の文化史研究所所員の浅野富太郎を婚約者で恩師の娘・坂谷芙美子が見舞った。論文執筆のため研究所に泊まり込んだ真夜中、何者かに襲われたのだ。ふいに痛みを覚えてはね起きたが、あまりにまぶしい光で眼がくらみ、短刀を振りまわす犯人から、傷つきながらやっと逃れたのだ。 他人に恨まれる覚えのない浅野。自分を取り巻く対人関係に何も心当りはなかった。 同じ恩師の門下生で芙美子に秘かに心寄せる川端義一。大学食堂の主人で「倭寇史」に詳しい中田祐作とその娘初子、など他には誰も。 誤解による怨恨としか考えられない事件に、ふいに一つの異様な想定がうかんだのだ。 ■おすすめ尚文社版 電子書籍 配信中! 陳舜臣 歴史推理『獣心図』『アルバムより』『大南営』ほか。
  • なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?
    4.0
    牧師の息子ボビイはゴルフの最中に、崖下に転落した瀕死の男を発見する。男はわずかに意識を取り戻すと、彼に一言だけ告げて息を引き取った。「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」幼馴染みのお転婆娘フランキーと共に謎の言葉の意味を追うボビイ。若い男女のユーモアあふれる縦横無尽の大活躍!

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  • なぜエヴァンズに頼まなかったんだ?
    -
    仲良しの友達トーマス医師と人気(ひとけ)のないゴルフコースでゴルフに興じていたボビイは、谷越えの17番でアイアンをしくじり、ボールは谷底に転がり落ちた。ボールを捜して坂道を下り始めた二人は、崖の下に転落したとみられる瀕死の男を見いだした。男は虫の息で「なぜ、エヴァンズに頼まなかったんだ?」という謎の言葉を残して息絶えた。
  • 謎解きはビリヤニとともに
    3.5
    インド料理店で働くカミルは元刑事。彼が給仕をしたパーティで事件が起こり……。カレーやビリヤニとともに推理を運ぶ名探偵登場
  • 謎のクィン氏
    4.2
    窓に映る幽霊の影が目撃したもの。事件当日にメイドが大空に見た不吉な兆候。カジノのルーレット係の奇怪な振る舞い。一枚の絵が語る自殺の真相──事件の陰にドラマあり。神秘の探偵ハーリ・クィン氏と、人生の観察者サタースウェイト氏の名コンビ登場。幻想的な連作短篇十二篇。

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  • 謎まで三マイル
    3.5
    河からあがった死体の状態はあまりにひどかった。両手両足ばかりか首まで切断されていたのだ。ポケットにあった手紙から、死体が行方不明の大学教授のものと考えたモース主任警部は、ただちに捜査を開始した。が、やがて事件は驚くべき展開を見せた。当の教授から、自分は生きていると書かれた手紙が来たのだ。いったい、殺されたのは誰か?モースは懸命に捜査を続けるが……現代本格の騎手が贈る、謎また謎の傑作本格
  • ナチの亡霊 上
    3.8
    デンマークの首都コペンハーゲンで開催されたオークションで、チャールズ・ダーウィンの所有していた聖書が出品された。調査に訪れたシグマフォースのグレイソン・ピアース隊長は、謎の暗殺者に命を狙われる。同じ頃、ネパールの僧院で発生した奇病を調査していたドクター・リサ・カミングスは、狂気に支配された仏教僧とともに、同じ奇病に感染したシグマフォースのペインター・クロウ司令官を発見した。病気発生の隠蔽を図る謎の組織に捕えられた二人は、ヒマラヤ山中にあるグラニートシュロス(花崗岩の城)と呼ばれる施設に収容される。一方、南アフリカ共和国の動物保護区では、現地のズールー族の間に伝わる謎の怪物の目撃例が頻発していた。ヨーロッパ、アジア、アフリカで起こったこの三つの事件が一本の線で結び合わさる時、かつてナチス・ドイツの行っていた恐ろしい研究の正体が明らかになろうとしていた……。ハインリッヒ・ヒムラー、ヴェーヴェルスブルク城、ブラヴァツキー夫人、ルーン文字、カンブリア爆発、ヒマラヤのシャングリラ……この小説に記された歴史的事実の数々。
  • ナチの亡霊【上下合本版】
    4.0
    デンマークの首都コペンハーゲンで開催されたオークションで、チャールズ・ダーウィンの所有していた聖書が出品された。調査に訪れたシグマフォースのグレイソン・ピアース隊長は、謎の暗殺者に命を狙われる。同じ頃、ネパールの僧院で発生した奇病を調査していたドクター・リサ・カミングスは、狂気に支配された仏教僧とともに、同じ奇病に感染したシグマフォースのペインター・クロウ司令官を発見した。病気発生の隠蔽を図る謎の組織に捕えられた二人は、ヒマラヤ山中にあるグラニートシュロス(花崗岩の城)と呼ばれる施設に収容される。一方、南アフリカ共和国の動物保護区では、現地のズールー族の間に伝わる謎の怪物の目撃例が頻発していた。ヨーロッパ、アジア、アフリカで起こったこの三つの事件が一本の線で結び合わさる時、かつてナチス・ドイツの行っていた恐ろしい研究の正体が明らかになろうとしていた……。ハインリッヒ・ヒムラー、ヴェーヴェルスブルク城、ブラヴァツキー夫人、ルーン文字、カンブリア爆発、ヒマラヤのシャングリラ……この小説に記された歴史的事実の数々。 ※本電子書籍は「ナチの亡霊 上」「ナチの亡霊 下」を1冊にまとめた合本版です。
  • 夏に凍える舟
    3.8
    エーランド島に美しい夏がやってきた。島でリゾートを経営する富裕なクロス一族の末っ子ヨーナスは、海辺で過ごす二年ぶりの夏に心躍らせていた。しかしある夜、ボートでひとり海にこぎだした彼の目の前に、幽霊船が現われる。やっとのことで陸に戻ったヨーナスは、元船長イェルロフのボートハウスの扉をたたく。少年から話を聞いたイェルロフは、不吉な予感を覚える……。一方その少し前に、復讐を誓うある男が島に帰りついていた。記憶と思いを丹念に描き上げた、エーランド島四部作をしめくくる傑作ミステリ!
  • 夏の翳り
    3.5
    誰もが連続殺人事件に震えた、13歳のあの夏。わたしは大切なものを失った――ベストセラー『とらわれて夏』の著者による話題作。 あの夏、わたしはサンフランシスコ郊外を震撼させた連続殺人鬼と対決し、死にかけた。犯人を追う刑事の父を助けたくて、ある行動をとったせいで。もしもあの瞬間、妹がいてくれなければ、きっと殺されていただろう。そして30年あまりが過ぎた今、真相を知るのはわたし1人だけになってしまった――。70年代後半のカリフォルニアを舞台に、みずみずしくも危うい少女たちの夏を描いた話題作。
  • 夏の沈黙
    3.3
    テレビのドキュメンタリー制作者のキャサリン。彼女は順風満帆の生活を送っていた。手がけた番組が賞を獲得、夫は優しく、出来がいいとはいえなかった息子も就職して独立。しかし、彼女のそんな人生は一瞬で暗転した──引っ越し先で手にした見覚えのない本を開いた瞬間に。『行きずりの人』というタイトルのその本の主人公は自分自身だ。しかもそれは、20年間隠しつづけてきたあの夏の秘密を暴こうとしている! デビュー作ながら刊行前に25ヶ国で出版が決定し、世界で旋風を巻き起こした驚異の長編ミステリ。/解説=三橋曉
  • 夏を殺す少女
    4.0
    酔った元小児科医がマンホールにはまって死亡。市会議員が山道を運転中にエアバッグが作動し、運転をあやまり死亡。どちらもつまらない案件のはずだった。事故の現場に、ひとりの娘の姿がなければ。片方の案件を担当していた先輩弁護士が、謎の死をとげていなければ。一見無関係な出来事の奥に潜むただならぬ気配。弁護士エヴェリーンはしだいに事件に深入りしていく。一方ライプツィヒ警察の刑事ヴァルターは、病院での少女の不審死を調べていた。オーストリアの弁護士とドイツの刑事、ふたりの軌跡が出合うとき、事件がその恐るべき真の姿をあらわし始める。ドイツでセンセーションを巻き起こした、衝撃のミステリ登場。

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  • 七つの時計
    3.8
    チムニーズ館に滞在していた外交官が、睡眠薬を飲んで謎の死を遂げた。かたわらには七つの目覚まし時計。これは何を物語るのか? そして謎の〈セブン・ダイヤルズ・クラブ〉と事件の関係が疑われるが……。謎が謎を呼ぶスパイ・スリラー。

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  • 七つの墓碑
    3.5
    ナポリ近郊の墓地で、惨殺死体が発見された。犠牲者はカモッラ・ファミリーのボス。その名が刻まれた墓碑の前に捨てられていたのだ。だが、墓碑はひとつではなかった。全部で七つの墓碑が、これからの殺害を予告するかのように残されていた。警察の懸命の捜査にもかかわらず、犯人の魔手は次なる犠牲者へと忍び寄る。そのころ、七番目の墓碑に名を刻まれた男、ミケーレが20年間の服役生活を終え、刑務所を出所するが……。
  • 7人目の子(上)
    3.3
    誰かぼくたちをもらってくれますか?――児童養護院の一室で撮られた7人の幼子の写真。それが載った古い記事とベビーソックスの入った封筒が、デンマーク国務省に届く。中に養子縁組申請書も同封されていた。項目欄には「ヨーン・ビエルグストラン」という名前。この子は誰の養子になり、なぜこれがここに? 局長長官はおそれを抱く。彼自身、養護院の秘密を隠しており……北欧最高のミステリ賞〈ガラスの鍵〉賞受賞。
  • 7は秘密
    4.0
    「盗まれたんです。家族を」1846年の真冬。創設まもないニューヨーク市警の警官ティムは、黒人の血が混じった女性ルーシーから助けを求められる。妹と息子が悪辣な逃亡奴隷捕獲人に拉致されたのだ。ティムは兄ヴァレンタインの助けを得て彼女たちを助け出し、兄の家に匿った。だが翌々日の朝、その家で首にローブの紐が巻きついたルーシーの死体を発見してしまう。兄に嫌疑がかかることを恐れたティムは死体を移動し、犯人を追って捜査を開始する。弱者への暴力や黒人奴隷売買が横行する苛酷な時代に、青年警官はただ一人真実を求め奔走する。/解説=酒井貞道
  • 七番目の仮説
    5.0
    ペストだ! その一言に、下宿屋の老夫婦は戦慄した。病に苦しむ下宿人の青年を囲んでいるのは、中世風の異様な衣裳に身を包んだ三人の医師。担架で患者を搬出すべく一行が狭い廊下に入ったとたん、肝心の患者が煙のように担架の上から消え失せた! 数刻後、巡回中の巡査が、またしても異様な姿の人物に遭遇する。言われるままに、路地に置かれたゴミ缶の蓋を取ると、そこにはなんと……だが奇怪きわまる一夜の事件も、実はさらなる怪事件の序章に過ぎなかったのだ。それはさすがのツイスト博士も苦汁を舐めさせられる難事件中の難事件だった
  • 七匹の黒猫
    -
    エラリー・クイーンは「悲劇四部作」や「国名シリーズ」などの手のこんだ本格謎解きミステリーで有名であるが、ずっと気楽に読める多くの短編ミステリーも書いた。この短編集には「七匹の黒猫」「アフリカ帰り」「正気にかえる」「神の燈火(かがりび)」のそれぞれ雰囲気の異なる4篇を収めてある。長編ではわからないクイーンのユーモアや軽妙な側面がわかる貴重な一冊。

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  • ナンシーの謎の手紙
    4.0
    寒さで凍えそうな老いた郵便配達夫を見かねて、自宅であたたかいココアをふるまったナンシー。ところが親切があだとなり、玄関先に置いた配達中の手紙がまるごと盗まれてしまった。中にはロンドンからの謎の手紙や、父のカーソンあての書留も入っていた。ナンシーは手紙を取り戻すべく調査を開始する。一方盗まれた中にあった謎の手紙が、ナンシーと同姓同名の別人を捜しているとの内容だったことが判明。ふたつの謎をめぐり、おなじみベスとジョージの親友ふたりにボーイフレンドのネッドも加わって、ますます好調、少女探偵シリーズ第8弾。
  • にぎやかな眠り
    4.2
    特徴といえば農業大学があることくらいの田舎町バラクラヴァ。この町が活気づく季節――クリスマスが今年もやってきた。ふだんは静かな町全体がクリスマス仕様に彩られ、見物客の大群が押し寄せる季節が。毎年くりかえされる大騒ぎにうんざりしていた大学教授のシャンディは、とてつもなく派手なイルミネーションで自宅を飾りつけて妨害を試みるが、それが事件を招いてしまう。休暇の船旅を早めに切りあげた教授がわが家で目にしたのは、親友の妻の死体だった……! アガサ賞生涯功労賞作家の出世作となった、万人に愛された傑作シリーズ第1弾。/解説=浅羽莢子
  • 逃げ出した秘宝
    3.0
    天才的な泥棒ドートマンダーが宝石店から盗んだ品物の中には、大きなルビーの指輪があった。それはアメリカがトルコに返却する秘宝で、宝石店の店主が奪ったものだった。不運にもドートマンダーはFBIと警察から追われる身に。しかも、仕事がしづらくなった彼の仲間たちが、捜査を終わらせるため犯人を探し始めた! 『天から降ってきた泥棒』に続く爆笑作。
  • ニコラス・クインの静かな世界
    3.8
    ニコラス・クインが海外学力検定試験委員会の一員に選ばれた際、委員会は大騒ぎとなった。彼は極度の難聴で、会話を交わすにも読唇術だけが頼りだったからだ。三ヶ月後、クインは毒殺死体となって発見された。補聴器をつけた安全無害の男がなぜ殺されなければならなかったのか?モース主任警部は即座に委員会に照準をあわせ捜査を開始するが……現代本格派の騎手が紡ぎ出す華麗な謎解きとアクロバティックな推理の世界。
  • 日曜の午後はミステリ作家とお茶を
    3.6
    「事件を解決するのは警察だ。ぼくは話をつくるだけ」そう宣言しているミステリ作家のシャンクス。しかし実際は、彼はロマンス作家である妻のコーラと一緒にいくつもの謎や事件に遭遇し、推理を披露して見事解決に導いているのだ。取材を受けているときに犯罪の発生を見抜いたり、殺人容疑で捕まった友人のため真相を探ったり、犯人当てイベント中に起きた『マルタの鷹』初版本盗難事件に挑んだり、講演を依頼された大学で殺人事件に巻き込まれたり……。結婚20年余りになる作家夫妻の日常と謎解き。図書館司書の著者が贈る連作ミステリ短編集。/解説=大矢博子
  • 日記の手がかり
    3.5
    ナンシー、ベス、ジョージの仲良し三人組が、お祭りで出会った母子。父親が行方不明で生活も苦しいらしい。なんとか助けてあげられないものかと相談しつつの帰り道、三人は不審な火事に遭遇する。家人が留守らしい立派な屋敷が、爆発音とともに火の手につつまれたのだ。屋敷の裏手にまわったナンシーは、あわてて逃げだすひとりの男を目撃。謎の本を拾って、がぜん探偵心を刺激される。親友ふたりに、新たに知り合った気になる男の子ネッドも加わって、少女探偵ナンシーの捜査がはじまる。世界中で愛され続けているロングセラーシリーズ第7弾。

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  • 二度死んだ女
    3.8
    その事件は意外なところから持ち込まれた。同じアパートに住む10歳の少年が、夏のキャンプで人間の頭蓋骨をみつけたのだ。ベックストレームを師とあおぐ少年は、頭蓋骨の右のこめかみに小さな穴が開いていて、銃弾らしきものが残っていることを見逃さなかった。頭蓋骨の主は20歳から40歳のアジア系の女性、死後数年が経過しているものと思われた。ところが、警察の調べが進むうちに同じDNAを持った女性が12年前にタイで死亡していたことが判明。果たして人は二度死ぬことができるのか? 規格外の刑事ベックストレーム・シリーズ第4弾。
  • 二度目の審判
    -
    迷路の男を探せ――殺害された「犯人」が残した不可解なメッセージ。深層心理をえぐる法精神科医は事件の闇にのみこまれていく。 18歳の夏、父は死刑執行された。一部始終を目の当たりにしたケイトリンは、自白を強要された人々を冤罪から救うために法精神科医となった。ある日、父の弁護士だった人物から協力を頼まれ、殺人事件の容疑者クレイマーと面談する。無実を訴えてはいるが彼が異常者であることは間違いない。依頼を断ろうとした矢先、眼前でクレイマーが殺された。最期に謎めいた台詞を残して――。
  • 日本早春図
    -
    1巻550円 (税込)
    江戸初期からつづいている造り酒屋で、銘酒『桜獅子』の醸造元である芦屋の桜井家は、中国美術の名品を、代々、蒐集してきた。その桜井家に残された美術品リスト『桜獅子名品帖』に記された『日本早春図』の流転のものがたりである。 『日本早春図』の作者は、呉中四才子といわれた中国・蘇州生まれの無頼派唐寅*とういん*だ。当時の蘇州は、絹織物製造の中心地で、豪商が多く財力がゆたかで、そこに爛熟した芸術が花ひらいたのだ。唐寅*とういん*は時代の子であり、土地の生んだ才能でもあった。 しかし、日本に来たこともなかった蘇州の唐寅が、なぜ日本の景色を描いたのか? 名品に隠された謎を史実をもって語りあかす。
  • 日本庭園殺人事件
    -
    文学賞を受賞した女流作家が日本趣味にあふれた自宅庭園で、受賞記念の披露宴をひらく。それは順風満帆をおもわせる船出とみえた。だが、彼女は自邸の仕事場で謎にみちた急死をとげる……エラリー・クイーンの「国名シリーズ」日本編。

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  • 日本庭園の秘密
    4.0
    流行作家カレンのニューヨークの邸内に美しい日本庭園が造られた。だが、まもなく彼女はその庭をのぞむ一室で怪死を遂げる。窓には鉄格子、開かずの扉、事件現場に出入りした者は誰もいない……。この密室で起きたとおぼしき事件に、名探偵エラリイ・クイーンが超絶論理で挑む。<国名シリーズ>堂々の最終作。
  • ニュー・イン三十一番の謎
    4.0
    発見された死体と書き換えられた遺言書。遺された財産を巡る人間模様。シャーロック・ホームズのライヴァルで法医学者にして名探偵のソーンダイク博士が、科学的知識を駆使し事件の解決に挑む!
  • ニューヨーク1954
    4.3
    〈ネロ・ウルフ賞受賞〉赤狩りの風が吹く一九五四年、刑事キャシディは奇妙な事件にぶつかる。ブロードウェイのダンサーが自宅の安アパートで拷問され殺されたのだ。だが捜査にかかるとFBIが介入してきた。反発するキャシディは強引に捜査を続けるが……冷戦下のニューヨークを舞台にした注目の歴史ノワール
  • ニューヨーク・ブルース
    -
    サスペンス・スリラーの第一人者ウィリアム・アイリッシュの傑作の粋を集めた短編集の続編。本書には、表題作のほか「三時」「命あるかぎり」「特別配達」「ハミング・バード帰る」「送って行くよ、キャスリーン」など11編を収めてある。大都会のなかの人間の孤独と、しのびよる死の影……意表を突く技巧とバラエティに富むテーマに加えて、なによりも光る哀切な雰囲気描写と緊迫したサスペンス……読者の心をつかんで放さない。
  • 二流小説家
    3.6
    映画化決定! 上川隆也主演「二流小説家―シリアリスト―」 全国東映系で6月公開! 残忍な手口で四人の女性を殺害したとして死刑判決を受け獄中にある男から、しがない小説家に手紙が届く。死刑執行を目前にした男が事件の全貌を語る本の執筆を依頼してきたのだ。世間を震撼させた殺人鬼の告白本! ベストセラー間違いなし! だが刑務所に面会に赴いた小説家は、思いもかけぬ条件を突きつけられた……史上初! 年末ミステリ・ベストテンで三冠達成の傑作が電子書籍化。
  • 人形遣い
    3.7
    ケルンで起きた連続猟奇殺人事件の被害者はいずれも腕や脚などの体の一部や内臓が失われていたため〈解体屋〉事件と名づけられた。捜査本部に呼ばれたのは、伝説的事件分析官アーベルと若き女性分析官クリストのふたり。アーベルは変わり者だが、きわめて有能、その分析手法は独特だった。まず遺体とふたりきりになり、遺体の声を聞くことから始めるのだ。クリストは戸惑い反発しながらも貪欲にすべてを学び取ろうとする。それぞれ心に傷を負った二人に相対する「人形遣い」と名乗る連続殺人犯とは何者か? ドイツミステリ界の大型新人デビュー作。
  • 人形 デュ・モーリア傑作集
    3.5
    島から一歩も出ることなく、判で押したような平穏な毎日を送る人々を突然襲った狂乱の嵐「東風」。海辺で発見された謎の手記に記された、異常な愛の物語「人形」。上流階級の人々が通う教会の牧師の徹底した俗物ぶりを描いた「いざ、父なる神に」「天使ら、大天使らとともに」。独善的で被害妄想の女の半生を独白形式で綴る「笠貝」など、短編14編を収録。平凡な人々の心に潜む狂気を白日の下にさらし、人間の秘めた暗部を情け容赦なく目の前に突きつける。『レベッカ』『鳥』で知られるサスペンスの名手、デュ・モーリアの幻の初期短編傑作集。
  • 人形とキャレラ
    -
    壁づたいに逃げまどう人気ファッション・モデルに、包丁を持つ男は獣のごとく襲いかかった。腹がたてにひき裂かれ、鮮血が床に飛び散った。隣室では、娘のアンナが恐怖におびえ、必死に人形を抱きしめている……犯人を追いつめたキャレラが罠に落ち、刑事部屋はにわかに色めきたったが……!
  • 任務の終わり 上
    4.5
    ミステリーとホラーを最高レベルで融合させた、巨匠渾身の三部作・完結編! あいつの悪意がふたたび動き出す――。 相棒のホリーとともに探偵社を営むホッジスのもとに、現役時代にコンビを組んでいたハントリー刑事から 現場にきてほしいとの連絡が入った。事件は無理心中。6年前に起きた暴走車による大量殺傷事件で 重篤な後遺症を負った娘を、母親が殺害後に自殺したものとみられた。だがホッジスとホリーは 現場に違和感を抱き、少し前にも6年前の事件の生存者が心中していたことを突き止める。 一方、6年前の事件の犯人が入院する脳神経科クリニックでは、怪事が頻々と発生していた――。 エドガー賞受賞の傑作『ミスター・メルセデス』でホッジスと死闘を演じた「メルセデス・キラー」が静かに動き出す。 底知れぬ悪意が不気味な胎動をはじめる前半戦が、ここに開始される。 ※この電子書籍は2018年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 猫が死体を連れてきた
    3.0
    身を切るような秋風がたちはじめたバラクラヴァ。新たな騒動の始まりを告げたのは、シャンディ教授の家政婦ミセス・ローマックスの飼い猫、エドモンドがくわえてきたかつらだった。持ち主にしてローマックス家の下宿人でもあるアングレー名誉教授に返却すべくさがしに出かけると、当の本人は博物館(になる予定のクラブハウス)の裏手で冷たくなっていた。第一発見者になったミセス・ローマックスの要請で駆けつけたシャンディ教授が少し調べただけで、不審な点がいくつも見つかり……? 農業大学の町が舞台の、明るく楽しいシリーズ第4弾。/解説=澤木喬
  • ねじれた家
    4.0
    ねじれた家に住む心のねじれた老人が毒殺された。根性の曲がった家族と巨額の財産を遺して。内部の者の犯行と思われ、若い後妻、金に窮していた長男などが疑心暗鬼の目を向け合う。そんななか、恐るべき第二の事件が……マザー・グースを巧みに組み入れ、独特の不気味さを醸し出す童謡殺人。

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  • ねじれたスカーフ
    -
    マンハッタンの花同好会員200人以上がウルフの蘭を見にきた際、来客の一人の女性が絞殺される。彼女は以前に起きた殺人事件現場で見かけた顔の男をきょう見たこと、そのことを男に悟られたことをアーチーに打ち明けておびえていた(「ねじれたスカーフ」)。アーチー宛に血と思われるしみの付いたネクタイが送られてくる。送り主の男をアーチーが訪ねたとき、男が貸している同じ建物の一室で、女が死んでいるのが発見される。男は関係があるのか、そしてネクタイが意味するのは?(「血は語る」)…ネロ・ウルフ中編傑作2編。
  • ねじれた文字、ねじれた路
    3.9
    周囲に白眼視され孤独に生きる自動車整備士ラリーは、ある事件を契機に疎遠だった少年時代の親友、人種も境遇も超えて友情を育んだサイラスと再会するが……。英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー(最優秀長篇賞)受賞作!ホラー小説を愛する内気なラリーと、野球好きで大人びたサイラス。1970年代末の米南部でふたりの少年が育んだ友情は、あるきっかけで無残に崩れ去る。それから25年後。自動車整備士となったラリーは、少女失踪事件に関与したのではないかと周囲に疑われながら、孤独に暮らす。そして、大学野球で活躍したサイラスは治安官となった。
  • ねずみとり
    3.8
    若夫婦の山荘に、大雪をついて五人の泊り客、そして一人の刑事がやってきた。折しも、ラジオから凄惨な殺人のニュースが流れる。やがて不気味に緊張感がたかまり、舞台は暗転した! マザー・グースのしらべにのって展開する、スリリングな罠。演劇史上類をみないロングランをほこるミステリ劇。

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  • 寝た犬を起こすな
    4.3
    女子学生が運転する車が起こした衝突事故。不自然な状況に気づいたリーバスは、車に同乗者がいたことを突き止めるが、彼女は頑として口を開かない。事故の影には、何かが潜んでいるようだが……いっぽう、組織改編で犯罪捜査部に送られることになったフォックスは、内部調査の最後の仕事としてリーバスが若き日に所属した署に、隠蔽された事件の痕跡を発見する。彼の捜査はリーバスの身におよぶのか? 独立の是非に揺れるスコットランドで展開する、人気シリーズ最新刊!
  • 熱波
    4.0
    異常な熱波襲来の中、鎮静剤を飲んでアパートで死んでいた男は、なぜ部屋のエアコンのスイッチを切っていたのか? キャレラの胸に芽ばえた小さな疑問は、明らかに自殺と思える事件に波紋を投げかけた。一方、相棒のクリングは妻に浮気の疑いを抱き、ひそかに彼女の行動を監視し始めたが……
  • 眠る狼
    3.4
    【アンソニー賞、マカヴィティ賞、ストランド・マガジン批評家賞最優秀新人賞受賞】 帰ってきてほしい――10年前に故郷を離れ陸軍で海外勤務についていたバンに、長い間音沙汰の無かった祖父から届いた手紙。ベテランのプロの泥棒である祖父の弱気な言葉に胸が騒いだ彼は、10日間の休暇をとって帰郷する。だが空港からなつかしき祖父の家に着くと、そこでは頭に銃撃を受けた祖父が倒れていた! 人事不省の祖父を問い詰めることも出来ないバンは、手掛かりを求め、旧知の仲である祖父の仕事仲間に協力を仰ぐ。どうやら祖父は最後の大仕事を行なっていたらしいが……昂奮と哀愁がクロスするサスペンス
  • 眠れるスフィンクス
    3.0
    長い連隊勤務から帰ってきたホールデンは、以前親しくしていた娘シーリアの姉が死亡したという話を聞いた。姉の突然の死で、シーリアも精神障害を起こしているらしい。だが、実際に彼女に会ってみたホールデンは驚いた。姉は脳出血で死んだのではなく、夫からひどい虐待をうけつづけた末に、毒をあおって自殺したと、シーリアが言い張ったのだ。それは病んだ心が生んだ誤った事実なのか、それとも冷厳な事実だったのか……愛と憎しみの交錯する人間模様と納骨所に起った奇怪な現象。名探偵フェル博士が解き明した意外な真相とは? 改訳決定版。
  • ネルーダ事件
    4.4
    南米チリで探偵をしているカジェタノはカフェで、この稼業を始めるきっかけとなった事件を思い出していた。それは1973年、アジェンデ大統領の樹立した社会主義政権が崩壊の危機を迎えていた時のことだった。キューバからチリにやって来たカジェタノは、革命の指導者でノーベル賞を受賞した国民的詩人ネルーダと出会い、ある医師を捜してほしいと依頼される。彼は調査を始めるが、ネルーダの依頼には別の目的が隠されていた。メキシコ、キューバ、東ドイツ、ボリビアへと続く波瀾の捜索行。チリでベストセラーを記録した話題作。/掲出の書影は底本のものです
  • ネロ・ウルフの事件簿
    5.0
    蘭を愛する美食家の名探偵ネロ・ウルフ。奇癖の天才がもつれた謎を解き明かす。フラワーショーでの殺人事件を解決し、珍種の蘭を手に入れろ! 蘭、美食、美女にまつわる三つの難事件を収録した日本独自編纂の傑作中編集。
  • 念入りに殺された男
    3.3
    フランスの田舎町でゲストハウスを営んでいるアレックス。あるとき、宿泊客としてやってきたゴンクール賞作家のシャルル・ベリエに襲われ、彼を殺してしまう。彼女は夫にも事情を隠してパリへ行き、殺人の隠ぺい工作を始める……スピード感あふれるサスペンス
  • ネヴァー(上)
    3.0
    巨匠ケン・フォレット最新作 「世界の終焉」予言の書! 「あまりにも現実的すぎる」 ― R・H・サマーズ元財務長官 中央アフリカに位置するチャド共和国。タマラはその首都ンジャメナに駐在するCIA工作員だ。 彼女はテロリストの隠れ家とドラッグの密輸ルートを潜入捜査中の同僚 アブドゥルの後方支援を担当している。 アブドゥルが砂漠に隠された敵宿営地の発見に成功、急襲作戦の勝利に沸き立ったのも つかの間、タマラは国境にかかる橋で起きた小規模な武力衝突に巻き込まれる。 だがそれは、チャド・スーダンの背後にいるアメリカ・中国をも巻き込み世界を揺るがすことになる争いの端緒に過ぎなかった……。
  • ノア・P・シングルトンの告白
    -
    わたしの名前はノア・P・シングルトン。35歳で、ペンシルヴェニア女子刑務所在住、識別番号10271978――かつてハイスクール時代は優等生だった彼女が、死刑囚としてもう10年も獄内で暮してきた。それもまもなく終止符がうたれる。処刑日が半年後に迫ったのだ。が、そんな時、恩赦の申請を検討中だという女性弁護士が訪ねてきた。その弁護士はノアが殺した女の母親。いったいどんな思惑が隠れている……?
  • 濃霧は危険
    4.0
    過保護に育てられたレデヴン館の相続人ビル・レデヴン少年は、同年代の少女のいる知人宅で休暇を過ごすよう親に命じられ、気乗りしないまま、シルバーのロールスロイスに乗せられ目的地に向かっていた。ところが、霧が濃くたちこめた荒れ地の途中で、いきなり、意味も分からないまま、お抱え運転手のブランドンに車からつまみ出されてしまう。同じころ、周到な計画のもとに、〈ナイフ〉と呼ばれる若者がボースタル少年院から逃亡する。 ビルは荒れ地をさまよううちに少年パッチと知り合い、行動をともにするようになる。二人はビルが思わぬ形で手に入れた暗号で書かれた文書を解読しながら、〈にやついた若者〉、〈ヴァイオリン〉、片手が鉤爪の男との、追いつ追われつの冒険へと踏み出してゆく。 オールタイムベスト級の傑作を次々と発表し、いわゆる英国ミステリ小説の黄金時代最後の作家としてゆるぎない地位を築いたクリスチアナ・ブランドが、すべての少年少女のために、みずみずしい筆致で、荒涼とした大地と海が広がるイギリス南部のダートムアを舞台に繰り広げられる冒険を描いたジュヴナイルの傑作。 装訂・シリーズロゴデザイン=坂野公一(welle design)

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  • ノクターナル・アニマルズ
    3.5
    二十年前に別れた元夫から送られてきた犯罪小説の原稿。その真意とは? アカデミー賞にノミネートされた傑作サスペンス映画原作
  • ノクターン
    -
    安アパートの一室で、老女が胸を撃たれ横たわっていた。捜査に出向いたキャレラは、老女が元有名ピアニストだったことを知る。やがて、老女が孫娘に大金を遺していたことが判明し、その金をめぐって熾烈な争奪戦が展開。アイソラの闇に沈む哀しくも皮肉に満ちた真実をキャレラは暴けるのか?
  • NOS4A2(上) -ノスフェラトゥ-
    3.0
    全米メディア絶賛、ジョー・ヒル待望の新作。 ヴィクトリア・マックイーンは8歳のときから、父にもらった自転車ですでに無くなっているはずの〈近道橋〉をわたり、失せ物を見つけられるようになった。17歳のある日、母と喧嘩をして家を飛び出したヴィクはその自転車で〈橇の家(スレイ・ハウス)〉に辿り着く。そこにいたのは、〈NOS4A2(ノスフェラトゥ)〉のナンバープレートを付けたロールスロイス・レイスに乗る老人――吸血鬼(ノスフェラトゥ)ならぬ連続児童誘拐犯の、チャールズ・タレント・マンクスだった。 ブラム・ストーカー賞2013年度最優秀長編賞候補にノミネートされた、ベストセラー作家ジョー・ヒルのダークホラーが日本上陸。
  • 呪い!
    3.3
    マヤ遺跡発掘に協力するため、人類学者ギデオンはメキシコへ飛んだ。遺跡で見つかった人骨の鑑定を依頼されたのだ。が、仕事は鑑定だけではすまなかった。骨と同時に発見された古文書の呪いが隊員を襲い、ついには殺人へと……密林の呪われた遺跡でスケルトン探偵が推理の冴えを見せる本格ミステリの醍醐味!
  • 呪いを解く者
    4.1
    〈原野(ワイルズ)〉と呼ばれる沼の森を抱える国ラディスでは、〈小さな仲間〉という生き物がもたらす呪いが人々に大きな影響を与えていた。15歳の少年ケレンは、呪いの糸をほどいて取り除くほどき屋だ。ケレンの相棒は同じく15歳のネトル。彼女はまま母に呪いをかけられ鳥にかえられていたが、ケレンに助けられて以来彼を手伝っている。二人は呪いに悩む人々の依頼を解決し、さまざまな謎を解き明かしながら、原野に分け入り旅をするが……。英国SF協会賞YA部門受賞。『嘘の木』の著者が唯一無二の世界を描く傑作ファンタジイ。
  • ノース・ガンソン・ストリートの虐殺
    4.0
    小さな事件が原因でアリゾナ警察を追われ、酷寒のミズーリ州の片田舎ヴィクトリーへと飛ばされたベテラン刑事ベティンガー。町は荒廃し犯罪が横行、同僚刑事たちの行動も怪しげで、よそ者の彼に冷たい。当初は彼らにも疑惑を抱くが、徐々にその誤解も解消してきた頃、残虐な連続警官殺しが発生した。仲間を殺された刑事たちの怒りの捜査は、やがて壮絶な闘いへ……レオナルド・ディカプリオ映画化のヴァイオレンス巨篇!
  • 灰色のためらい
    -
    空はどんよりとくすみ、空気は刺すように冷たい。木工品を売りに田舎から出てきたロジャーは、警察署に行こうとしながら、なぜかためらった……寒風の下に起る男女の悲喜こもごもの人生模様と悪魔に魅入られたかのような残虐な殺人! シリーズ中初めて犯罪を構成する側から事件を描く異色作
  • 背後の足音 上
    4.3
    夏至前夜、三人の若者が自然保護地区の公園でパーティーを開いていた。18世紀の服装、音楽、美味しい料理、ワイン。物陰から彼らをうかがう目があるとも知らず……。イースタ警察署に一人の若者の母親から、娘を捜してくれという訴えがあった。夏至前夜に友人と出かけて以来、行方がわからないというのだ。旅先からの絵はがきは偽物らしい。捜査会議を招集したが、刑事のひとりが無断で欠席した。几帳面な人物が、なぜ?不審に思ってアパートを訪ねたヴァランダーの目の前に、信じられない光景が。CWAゴールドダガー賞受賞シリーズ。
  • 背信の都(上)
    4.5
    これぞエルロイ、これぞ警察小説――新たなる傑作の誕生。  戦時下でもジャップ殺しの捜査を継続することで警察の公正さをアピールする。それがLA市上層部の結論だった。だが真犯人を捕らえる必要はない。都合のいい変態かジャップを捕らえて真犯人をデッチ上げろ。その意を受けて、ダドリー・スミスが動き出す。一方、LA市警本部長候補である刑事ウィリアム・パーカーは、汚職警官ダドリー・スミスに狙いを定めていた。警察官は清廉でなければならない――アルコール依存症に苦しみながらもパーカーはヒデオ・アシダに接近、ダドリー失脚の機会をうかがう。  アシダ、ダドリー、パーカー。それぞれの正義のために共闘し、裏切り合う男たち。その思惑に巻き込まれた女ケイ・レイク。反米ジャップと共産主義者への弾圧がはじまったLAで、戦争のパニックに乗じて儲けようとする男たちが悪辣な策謀を紡ぎ出す――  警察内部の暗闘。国家同士の戦争。愛国と反米。ヘイトの嵐の中で、男たちは真実にたどりつくことができるのか? ミステリ史上最強の警察小説、ここに降臨!
  • ハイチムニー荘の醜聞
    3.0
    妹二人を早く結婚させるように父を説得してほしい――友人の奇妙な依頼を受けて、ハイチムニー荘を訪れた作家クライヴは、そこで驚くべき話を聞かされた。友人の父親マシューから、三人の子供の中に、昔自ら死刑に追い込んだ殺人犯の忘れ形見がいると打ち明けられたのだ。驚いたクライヴがその名を尋ねた時、銃声が轟き、弾丸がマシューの頭を貫いた。邸内で大胆不敵は殺人をやってのけた人物は、復讐に燃える死刑囚の遺児だったのか? 絢爛たるヴィクトリア朝の英国に実在した名警部ウィッチャーが登場する第一級の時代ミステリ! 改訳決定版。
  • 配当
    3.7
    〔競馬シリーズ〕物理教師ジョナサンは、ある日友人からひそかに三本のコンピュータのテープを渡された。数日後、その友人は事故死し、ジョナサンも命を狙われる……テープには、三回に一回は当たるという驚くべき確率の勝馬予想システムが組み込まれていたのだ。テープをめぐる熾烈な争奪戦を新機軸の構成で描く。/掲出の書影は底本のものです
  • 破果
    4.2
    稼業ひとすじ45年.かつて名を馳せた腕利きの女殺し屋・爪角(チョガク)も老いからは逃れられず,ある日致命的なミスを犯してしまう.守るべきものはつくらない,を信条にハードな現場を生き抜いてきた彼女が心身の揺らぎを受け入れるとき,人生最後の死闘がはじまる.韓国文学史上最高の「キラー小説」,待望の日本上陸!

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  • 破壊者
    3.9
    女は裸で波間にただよっていた。脳裏をよぎるのは、陵辱されたことではなく、手指の骨を折られたことだった。――そして小石の浜に打ち上げられた遺体が発見される。被害者は長時間泳いだ末に力尽き、溺死していた。一方、死体発見現場から二十キロ以上離れた港町では幼女が保護される。彼女は被害者の三歳になる娘だった。なぜ犯人は母親を殺したのに娘を無傷で解放したのか? 海を恐れ船に乗らなかった女性がなぜ溺死したのか? 凄惨きわまりない事件は、被害者をめぐる複雑な人間関係を暴き出す。現代英国ミステリの女王が放つ稀代の雄篇。/解説=杉江松恋
  • 墓から蘇った男(上)
    3.8
    世界1500万部超! 血の呪縛に絡まる死んだ男の冷凍庫にあった頭蓋骨。 これはヨーナへのメッセージか? オスロの集合住宅の住民から悪臭の苦情が寄せられ、警官が向かった先には、腐敗が進行し、腹部を膨張させ両足の開いた男の死体があった。 一地方警察官として勤務し、数週間後に警察庁の警部に復職することになっているヨーナのもとに、色を失った監察医ノーレンが訪れる。 死んだ男の冷凍庫には多数の切断された人体のパーツがあり、その中に亡くなったヨーナの妻スンマの頭蓋骨があったというのだ。 スンマの墓が荒らされたことにショックを受けるヨーナは、かつて対峙した怪物の狂気に満ちた記憶を蘇らせる……。
  • 博士を殺した数式
    3.3
    著名な数学者の突然の死、つづく不可解な殺人事件。一連の謎を解く鍵は、ある数式の保管を博士に依頼された孫娘の書店主が握る?
  • 鋼

    5.0
    「おれを殺したりはしないよな?」「だめか?」「やめてくれ。永久にムショ暮らしだぞ!」「おれはまだそれほど歳じゃない。何年か無駄にしたっていいさ」殺人罪で11年の刑務所暮らしを終えた元私立探偵のクルツは、すぐにファリーノ・ファミリーのドンの邸宅を訪れる。高齢のドンが負傷して以来、弱体化してしまったファミリーのトラブルを解決してやろうというのだ。1カ月前、ファミリーの内情を熟知している会計士が失踪した。時を同じくして、ファミリーの生命線である密輸事業に妨害が頻発する。荷物を運ぶトラックが次々とハイジャックされるのだ。対立組織の差し金か、FBIの介入か、あるいはファミリー内部の裏切りか。背に腹はかえられないのか、ドンはクルツのオファーを受け入れる。だが、調査に着手したクルツの背後に、早くも殺し屋の影が…。正義か?悪か?鋼鉄のハートと腕っぷしで街の暗部を叩き切る、非情の男ジョー・クルツ。SF&ホラーの鬼才が挑む、ハード・アクションの会心作。/掲出の書影は底本のものです
  • 白墨人形
    4.0
    スティーヴン・キング強力推薦! 少年時代の美しい思い出と、そこに隠された忌まわしい秘密。 最終ページに待ち受けるおそるべき真相。 世界36か国で刊行決定、叙情とたくらみに満ちた新鋭の傑作サスペンス。 あの日、僕たちが見つけた死体。はじまりは何だったのか。僕たちにもわからない。みんなで遊園地に出かけ、 悲惨な事故を目撃したときか。白墨のように真っ白なハローラン先生が町にやってきたときか。 それとも僕たちがチョークで描いた人形の絵で秘密のやりとりをはじめたときか――。 あの夏。僕には四人の友達がいた。太り気味のギャヴ、不良を兄に持つミッキー、シングルマザーの息子ホッポ、そして牧師の娘ニッキー。 不良たちに襲撃されることも、僕がニッキーへの恋に胸を焦がすこともあったが、この日々が終わるなんて考えもしなかった。 でも町では不和が広がりはじめていたのだ。僕の母の診療所への反対運動をニッキーの父が煽り、 ミッキーの兄に悲劇が降りかかり、少女の妊娠騒ぎが起こる。大人たちにも、僕たちのあいだにもヒビが入りはじめた。 そして、あの子が殺された。森で。バラバラになって。見つけたのは僕たちだった。でも、頭部は見つからないままだ。 30年が経った現在。白墨人形の絵とともに、あの事件が甦る。あの人が死んだことで、事件は解決したはずなのに。 20年ぶりに帰郷したミッキーは言った。「おれは真犯人を知ってる」。僕は友人たちとともに、あの夏の秘密を探りはじめる……。 第2作『アニーはどこにいった』も絶賛発売中! ※この電子書籍は2018年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • はじまりの24時間書店
    3.7
    1969年、ひとりの大学図書館員がサンフランシスコを訪れた。数百年ものあいだ行方不明の貴重な書物(予言の書という説も!)を見つけ出す使命を帯びて。エイジャックス・ペナンブラという風変わりな名前ののっぽの青年は、手がかりを求めて街中をさまよった末、真夜中に一軒の小さな書店に行き着く。薄暗い店内に異様に背の高い本棚が並ぶその〈二十四時間書店〉は、店名どおり終日休まず営業していた――〈二十四時間書店〉の誕生秘話をまじえて語られる、本にまつわる少し不思議な冒険の物語。本と書店を愛するすべての人に贈ります。
  • 813(上)

    813

    -
    ルブランのルパン・シリーズ屈指の長編・名作。「奇巌城」の冒険のあと、ふっつり消息を絶ったルパンが、ケスルバッハというダイヤモンド王の殺害者として急浮上する。ルパンは生きていた! だが「血を見ることを極度に嫌った」ルパンがそんな行動に訴えるだろうか? 「813」とは何か? 国際外交の極秘事項にからんで何かしら暗躍を始めたルパン、一貫してそれを阻止しようとする謎の強敵。ルパンは謀られて獄中に苦悶する……。ルパン翻訳に一生をかけた保篠龍緒(ほしのたつお)の独特の名調子でおくる。

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  • 8つの完璧な殺人
    3.5
    雪嵐の日、ミステリー専門書店の店主マルコムのもとに、FBI捜査官が訪れる。マルコムは10年ほど前、もっとも利口で、もっとも巧妙で、もっとも成功確実な殺人が登場する犯罪小説8作を選んで、ブログにリストを掲載していた。ミルン『赤い館の秘密』、クリスティ『ABC殺人事件』、ハイスミス『見知らぬ乗客』、アイルズ『殺意』……。捜査官によると、そのリストの“完璧な殺人”の手口に似た殺人事件が続いているという。犯人は彼のリストに従って殺しているのか? 著者のミステリーへの愛がふんだんに込められた、謎と企みに満ちた傑作長編!/解説=千街晶之
  • 八点鐘
    -
    卓抜した頭脳と勇気を持つレニーヌ公爵(またの名アルセーヌ・ルパン)は、某伯爵家の城館で美しいオルタンス夫人と出会う。朽ち果てた古塔を探索した二人は、塔の古時計が二十年ぶりに八時を告げる音を聞いた(八点鐘)。その塔に隠された男女の骸骨から過去の失踪事件の謎をあばいたレニーヌ公爵は、オルタンスを助手にして、次々と不可解な難事件に取り組む。八番目の事件が解決し、八時の鐘が鳴ったとき、二人は…

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  • 蜂のざわめき
    -
    夏の日、姉妹は死体を見つけた。容疑者は、父親。物言わぬ蜂たちは何を見ていたのか。這うように恐怖が押し寄せるミステリー。 十代の姉妹、サムとオリーは母を亡くし、オレゴンの田舎でテント暮らしをする父に引き取られた。ある夏の日、二人は近所の川に女性の死体が浮かんでいるのを見つける。すべての証拠は彼女らの父――変人と周囲から疎まれる彼の犯行を物語っていた。無実を信じて危険な行動に出る姉と、多くを知っていながら口がきけない妹。そんな少女たちの背後に、狂気はひたひたと忍び寄っていた……。
  • 爬虫館殺人事件
    -
    流れ出してきた有毒ガスに全員がたじろぐなか、ヘンリー・メリヴェール卿は部屋の中に突進していった。ストーブから、不気味な音とともにガスが吹き出している。その前には、断末魔の苦悶にさいなまれた動物園長の死体が! しかも、その部屋は内側からゴム引きの紙で目張りされていた。空襲警報が鳴り響く戦時下ロンドンの、有名な爬虫類展示館で発生した奇怪な密室殺人事件をメリヴェール卿が暴く。
  • 発火点
    4.4
    ワイオミング州の猟区管理官ジョー・ピケットの知人で、工務店経営者ブッチの所有地から、2人の男の射殺体が発見された。殺害されたのは合衆国環境保護局の特別捜査官で、ブッチは同局から不可解かつ冷酷な仕打ちを受けていた。逃亡した容疑者ブッチと最後に会っていたジョーは、彼の捜索作戦に巻きこまれ……。大自然を舞台に展開される予測不可能な追跡劇の行方と、事件に隠された巧妙な陰謀とは。手に汗握り、一気読み間違いなしの大迫力冒険サスペンス! 全米ベストセラー作家が贈る大人気〈猟区管理官ジョー・ピケット〉シリーズ新作登場。
  • 八千万の眼
    -
    今日も全国の視聴者に笑いかけていた人気スター、ギフォードはパントマイムを始めた途端、床の上にくずおれた。検死の結果は毒殺――殺しの動機を持つ者は多い。が、四千万の視聴者の前でどうやって速効性の毒物を使ったのか? 並行して起きた二つの事件にTV界の内幕を絡めて描く力作!
  • 八頭の黒馬
    5.0
    八頭の黒馬と棒線で消された耳の写真――奇妙な手紙に刑事たちの表情が凍りつく。幾度も苦汁をなめさせられた天才犯罪者デフ・マンが帰ってきたのだ。おりしも公園で女の死体が発見されたばかりだった。写真と殺人には何か関連が? クリスマス目前のアイソラで刑事たちに最大の危機が迫る!
  • 八百万の死にざま
    4.0
    足を洗った直後に惨殺されたコールガールのキム。アル中探偵スカダーはヒモのチャンスが殺したと確信したが、彼には確固たるアリバイがあった……感傷と虚無の街ニューヨークを舞台に、スカダーの執念の捜査を描く哀感漂うハードボイルド。アメリカ私立探偵作家クラブ賞受賞作。
  • ハティの最期の舞台
    3.9
    演劇の才能に恵まれ、誰からも愛されていたはずの少女は、なぜ命を落としたのか。保安官が突き止めたあまりにも切ない真相とは?
  • 果てしなき輝きの果てに
    4.1
    薬物蔓延で荒廃するケンジントンのパトロール警官ミッキーは線路脇でドラッグ中毒者の遺体が発見されたとの報せに現場へ赴く。妹のケイシーだろうか? かつて厳しい祖母の下で支えあって生きてきた姉妹。今は何年も話さず、売春の客引きや麻薬取引をする妹に姉が手錠をかけるくらいが接点だ。だがしばらく路上にケイシーの姿はない。遺体は彼女ではなかったが絞殺痕があり、さらに似たような事件が相次ぐ。ミッキーは憑かれたように犯人と妹を探すが……姉妹の絆と孤独を抉る、アメリカの今を映した新しい警察小説。
  • 放たれた虎
    4.0
    〈泥沼の家〉のメンバーが誘拐された。仲間の危機に落ちこぼれスパイたちの奮闘がはじまるが、事態は制御不能に。痛快スパイ小説
  • 花のない葬礼
    4.5
    【花のない葬礼】――ウルフの旧友マルコが事件を持ちこんだ。ソースつくりの名人でマルコの良師が、こともあろうに殺人犯にされているというのだ。【イースター・パレード】――ある富豪が世界で唯一の珍しい蘭を創った。その夫人がその蘭の花を身に飾り、イースターの日に教会へ出むくという。この噂を耳にしたウルフは突如「羨望の発作」をおこした。そして……2編の中編傑作。

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  • 母の日に死んだ
    4.8
    かつて孤児院から子どもを引き取り、里子として育てていたライフェンラート家の邸から、死後10日ほど経過した遺体が発見された。死んでいたのは邸の主人であるテオだったが、ピアが現場に赴いて邸内を捜索したところ、事件は一変する。主人の飼い犬のケージ付近の床下から、ラップフィルムにくるまれ死蠟化した3人の遺体が出てきたのだ。30人もの里子の世話に心血を注いでいた男は、恐るべき連続殺人犯だったのか? 刑事オリヴァーとピアが挑む想像を絶する難事件。大人気警察小説シリーズ最新作!
  • ハバナの男たち(上)
    3.3
    1953年早春。カリブ海に浮かぶキューバはバティスタ大統領の独裁下にあり、アメリカの大企業やマフィアが進出して親米政権下で法外な利益をむさぼっていた。不満渦巻く大衆のあいだでは、弁舌の才と強烈なカリスマを備え、共産主義による政権転覆を唱える若者が支持を集めつつあった。その男とは―フィデル・カストロ、26歳。アメリカCIA中枢は、喉元の脅威を取り除くべく、極秘にカストロ抹殺作戦を立案。そこで白羽の矢が立った人物とは、われらがスナイパー、アール・スワガーだった!

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  • はめ絵
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    殺されていた男は奇妙な写真の一片を握りしめていた。保険会社の調査員に、写真が銀行強盗の強奪金のありかを示すものと教えられた刑事たちはさっそく捜査を始めた。だが、一人また一人と写真の切れはしの持ち主が殺されていく……血生臭い写真争奪戦を息もつかせぬ展開の連続で描く秀作!

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