作品一覧
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4.7新たなる名探偵、登場!1845年、ニューヨーク。バーテンダーのティムは街を襲った大火によって顔にやけどを負い、仕事と全財産を失ってしまう。新たに得た職は、創設まもないニューヨーク市警察の警官だった。慣れない仕事をこなしていたある夜、彼は血まみれの少女とぶつかる。「彼、切り刻まれちゃう」と口走って気絶した彼女の言葉どおり、翌日胴体を十字に切り裂かれた少年の死体が発見される。だがそれは、ニューヨークを震撼させた大事件の始まりにすぎなかった……。不可解な謎がちりばめられた激動の時代を生き抜く人々を鮮烈に活写した、圧巻の傑作ミステリ。MWA最優秀長篇賞最終候補作。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
「ニューヨーク最初の警官」の第2弾。
「ゴッサムの神々」の続編です。
1作目の勢いと熱気は健在。
ティム・ワイルドは、小柄ながら頭の切れる元バーテンダー。
兄のヴァルは大柄で町の顔役的な男。創設されたばかりの警察の分署長となっています。
そのヴァルに強引に警察に入れられ、腕を証明したティムは、殺人事件捜査を期待される立場となっています。
1846年の真冬。
黒人奴隷問題で、アメリカは南北に意見が割れていました。
解放された黒人は北部では自由だが、逃亡奴隷は南部に引き渡すことになっています。
黒人の血を引く美しい女性ルーシーが訴えにやって来ます。悪辣な奴隷捕獲人に家族をさらわれたと‥
兄の家 -
Posted by ブクログ
19世紀半ばのニューヨーク。
創設されたばかりの警察で働く新米警官の奮闘を描きます。
ティム・ワイルドは、殺人事件の捜査に当たりつつ、逃げてきた少女バードを下宿にかくまっている。
下宿の女主人もバードを可愛がっていたが、その身に危険が迫る‥?!
移民が殺到し、治安が悪化するニューヨーク。
移民排斥運動もおき、プロテスタントとカトリックは激しく対立し、流言も飛び交う。
プロテスタントの牧師の娘マーシーがカトリックの貧民の慰問に行くのは、当時としては常識はずれなことだった。
いきいきした女性マーシーの意外な側面も。
バードが逃げてきた売春宿の女主人シルキーは、兄のヴァルに恋していたことがあっ