リンジー・フェイのレビュー一覧

  • 7は秘密

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    「ニューヨーク最初の警官」の第2弾。
    「ゴッサムの神々」の続編です。
    1作目の勢いと熱気は健在。

    ティム・ワイルドは、小柄ながら頭の切れる元バーテンダー。
    兄のヴァルは大柄で町の顔役的な男。創設されたばかりの警察の分署長となっています。
    そのヴァルに強引に警察に入れられ、腕を証明したティムは、殺人事件捜査を期待される立場となっています。

    1846年の真冬。
    黒人奴隷問題で、アメリカは南北に意見が割れていました。
    解放された黒人は北部では自由だが、逃亡奴隷は南部に引き渡すことになっています。
    黒人の血を引く美しい女性ルーシーが訴えにやって来ます。悪辣な奴隷捕獲人に家族をさらわれたと‥
    兄の家

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    2016年01月25日
  • ゴッサムの神々 下

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     面白かった!
     ティムとヴァルの確執(というか、一方的にティムがヴァルを憎んでいた)は、成る程、そういう事だったのか。
     そしてその、真相が判った後のティムの心境の変化、これは上手いなぁ。

     これを書いたのが男性作家だったら、とてもとても嬉しかったろうと思う。
     女性の性に対して、この話のような見解を持つ男性が増えて欲しい。

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    2014年03月20日
  • ゴッサムの神々 上

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     主人公・ティモシーの一人称で語られているが、それがこの物語には確かに一番の方法だと思わせる人物描写。
     マーシーがどうにも捉えどころのない人物に思えるけど、それはティムの目線で彼女を見ているからなんだろうな。
     また兄のヴァレンタインに対する気持ちもとても面白い。ティムはとても公平な人間で好感が持てるのだけど、兄の事となるともう(笑)。
     マーシー側、ヴァル側から見たティムはどんな感じなんだろう。
     ティムと私自身を同化して読んではいないのだけど、「相手から見た自分」はどうなんだろう、と思うのと同じ気持ちになる。
     下巻も楽しみ。

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    2014年03月20日
  • ゴッサムの神々 下

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    19世紀半ばのニューヨーク。
    創設されたばかりの警察で働く新米警官の奮闘を描きます。

    ティム・ワイルドは、殺人事件の捜査に当たりつつ、逃げてきた少女バードを下宿にかくまっている。
    下宿の女主人もバードを可愛がっていたが、その身に危険が迫る‥?!

    移民が殺到し、治安が悪化するニューヨーク。
    移民排斥運動もおき、プロテスタントとカトリックは激しく対立し、流言も飛び交う。
    プロテスタントの牧師の娘マーシーがカトリックの貧民の慰問に行くのは、当時としては常識はずれなことだった。
    いきいきした女性マーシーの意外な側面も。

    バードが逃げてきた売春宿の女主人シルキーは、兄のヴァルに恋していたことがあっ

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    2013年11月23日
  • ゴッサムの神々 上

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    ニューヨークの黎明期。
    創設まもないNY市警察の警官となったなったティムの遭遇した血まみれの少女。
    映画『ギャング・オブ・ニューヨーク』の時代をシャーロキアンな女流作家が描く兄弟萌えミステリー。
    まぁ、あれですよ。
    序盤は序盤なんで煽るだけ煽りますね。
    スラングでの言い回しはスゴクカッコイイです。

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    2013年09月08日
  • ゴッサムの神々 上

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    ゴッサムとはニューヨークのことで、19世紀に始まったあだ名。
    迫力ある歴史ミステリで、面白かったです。

    1845年、ニューヨークでバーテンダーをしていたティム・ワイルドは27歳。
    中背だがすばしこく、観察力に富んでいた。
    地道に金をためていたが、大火事で仕事も財産も失い、兄のヴァルに創設されたばかりの警察に押し込まれ、巡査になることに。

    アイルランドで飢饉が起きて、大量の移民が流れ込んでいる時代。
    大柄な兄のヴァルは町の暴れん坊だったが、消防団のリーダーでカリスマ性があり、それなりの勢力もあって、警察の別な分署の署長になっていた。
    兄弟には深い確執があり、その理由は次第に明らかに。

    血に

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    2013年11月23日
  • ゴッサムの神々 下

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    バードが健気でかわいいのとミセス・ベームとのやりとりが微笑ましい。
    壮大な兄弟萌えなはなしなんじゃないかと途中思うが、結果としてお兄ちゃんは弟がとても心配、弟はお兄ちゃんにコンプレックス。
    やっぱ兄妹も萌えじゃないか。

    あぁ、ヒロインはどうでもいいですね。
    このまま寅さん路線で毎回ヒロインにフラれるのもティムの報われなさが際立っていいかもしれません。

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    2013年09月08日