小説作品一覧

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  • 奉教人の死(新潮文庫)
    4.0
    芥川は殉教者の心情や、東西の異質な文化の接触と融和という課題に興味を覚え、近代日本文学に“切支丹物”という新分野を開拓した。文禄・慶長ごろの口語文体にならったスタイルで、若く美しく信仰篤い切支丹奉教人の、哀しいが感動的な終焉を格調高く綴った名作「奉教人の死」、信仰と封建的な道徳心との相剋に悩み、身近な人情に従って生きた女を描く「おぎん」など、11編を収録。(解説・小川国夫)
  • 戯作三昧・一塊の土(新潮文庫)
    3.7
    江戸末期の市井の風俗の中で、芸術至上主義の境地を生きた馬琴に、自己の思想や問題を託した「戯作三昧」、仇討ちを果した赤穂浪士の心理に新しい照明をあてて話題を呼んだ「或日の大石内蔵之助」などの“江戸期もの”。闇空に突然きらめいて、たちまち消えてゆく花火のような人生を描いた「舞踏会」などの“明治開化期もの”。ほかに本格的な写実小説「秋」など、現代に材料をとった佳作を網羅した。(解説・中村真一郎)
  • 道すがら
    -
    1巻550円 (税込)
    菊地昌彦、米寿記念の短歌集。人生という名の道を歩みながら、一首一首詠み記して来た記録の書。生涯教育研究所、発行。
  • 平安助産師の鬼祓い【電子特典付き】
    4.0
    ――少女は、その目で鬼を視て、その手で命を紡ぐ――  彼女が関わるお産は安産になる……「産神の祝福を授ける助産師」と評判の少女・蓮花は、体の内外に蠢く微細な「鬼」が視える特異体質の持ち主だった。  その評判から異例の抜擢を受け、蓮花は帝の子を取り上げるため、気性が激しいと噂の女御に侍ることに。 鬼は視えるが祓う力は無い彼女は、とあるお産で鬼を退けてくれた安倍晴明と名乗る陰陽師の青年を思い出す。 意を決して陰陽寮を訪ねるも、彼は蓮花にある条件を出してきて…。  鬼を視る助産師の少女が、命と歴史を紡ぐ平安医療ファンタジー! ※特典として、書き下ろしショートストーリー【蓮の花と夏の約束】を収録しています。
  • 暴君公爵の不敵な溺愛 「思い出すまで逃がさない」と迫られてます【電子特典付き】
    4.0
    見知らぬ場所で目覚めたルチェラ。 そこは美しくも尊大、暴風公爵と悪名高いカイの屋敷だった。 カイは現在皇帝殺しを疑われている。 潔白を示すには現場に倒れていたルチェラだけが頼りらしいが――ルチェラは記憶を失っていた。 記憶を取り戻すため、ルチェラは事件に関わる場所を連れ回されることに。 解放されたい一心で従うが修道院で虐げられた辛い記憶まで蘇る。 だがカイは過去も肯定し、ルチェラを必要としてくれた。 噂とは裏腹に真に国を思うカイを助けようと真相に迫るが、思いがけずルチェラの秘密も暴かれ――。 ==登場人物== ルチェラ 皇帝が死亡した現場近くに、修道服を着て倒れていた。 感情が高ぶると金色に光る特別な瞳には、皇国の根幹に関わる秘密が隠されていて――? カイ マルジョッタ皇国の皇帝を支える八公爵の一人。美青年だが傲岸不遜。 領民の生活向上のために改革を進めているが、その強引さゆえになかなか理解されない。 ※紙書籍初版&電子特典として、書き下ろしショートストーリー【暴君公爵と無敵の賭け事】を収録  詳細は紙書籍の帯、電子書籍の巻末をご確認ください
  • 起終点駅
    4.0
    終点はやがて、始まりの場所となる――。人生の終わりに向かう男女が、果ての街で出会い、分かち合ったものは。直木作家の代表作! 愛する女性を失い、己を罰するように生きてきた鷲田完治。国選弁護人として静かに暮らす彼の前に、弁護を担当した椎名敦子が現れる。ある人を捜してほしいという。個人の依頼は受けないはずだったが、寄る辺のない彼女の人生を知り、やがて完治の心は動き始める(表題作「起終点駅」)。北海道に生きる人々の孤独と光を描いた名篇集。 解説は本屋大賞作家・町田そのこ氏! 24年5月から桜木紫乃、4作連続刊行! 第一弾『凍原』、第二弾『氷の轍』に続き、本作『起終点駅 ターミナル』、8月『霧』と続きます。
  • ひかりの剣1988【電子特典付き】
    3.5
    剣の天才、帝華大の「伏龍」清川吾郎と、東城大の「猛虎」速水晃一が鎬を削る!「阿修羅」高階顧問の計略で、医学部剣道大会を制さなければ丸坊主と約束させられた清川。そこに現れたのは、謎の女剣士・朝比奈ひかりだった!ドラマ原作「ブラックペアン」シリーズの原点となる青春譚!<『ひかりの剣』改題>
  • 小説 きみの色
    4.1
    高校生のトツ子は、人が「色」で見える。そんなトツ子は、同じ学校に通っていた美しい色を放つ少女・きみと、街の片隅にある古書店で出会った音楽好きの少年・ルイとバンドを組むことに。トツ子をはじめ、それぞれが誰にも言えない悩みを抱えていた……。バンドの練習場所は、離島の古教会。音楽で心を通わせていく三人のあいだに、友情とほのかな恋のような感情が生まれ始める。周りに合わせ過ぎたり、ひとりで傷ついたり、自分を偽ったり――やがて訪れる学園祭、そして初めてのライブ。会場に集まった観客の前で見せた三人の「色」とは。 思春期の少女たちが向き合う自立と葛藤、恋模様を『映画けいおん』、『映画 聲の形』『平家物語』などの山田尚子監督が描く青春群像物語。 8月30日の劇場公開に先駆けて、完全ノベライズ化! ©2024「きみの色」製作委員会
  • 馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow
    3.5
    1~2巻847~869円 (税込)
    探偵事務所への匿名の依頼は、あるホームレス青年の調査だった。 彼は穏やかで理知的な人物だが、社会に絶望していた。 調査の目的に疑問を感じながら、探偵が尾行を続けるうちに、 青年の知人の老ホームレスが急死し、遺品から彼の写真が見つかる。 それは依頼人から送られたのと同じものだった。 新シリーズ開幕。
  • 賭博常習者
    5.0
    「百万円を二百万円にするのはたやすい」 そう嘯いて他人様の懐に平気で手を突っ込み、 意表を突いたケントク買いで万馬券を掴み取る――。 ギャンブルの神様に魅入られた、“ろくでなし”の自伝的長編小説 「30年前の新人が、新人のまま現われた。 馬とデラシネの日々と、ギャンブルの陥穽と 黄昏の中に立つ影に、活路はあるのか。 この小説の放逸な人生の底にあるのは、書くという行為の業である。」 ――北方謙三 「破天荒なこの男の物語世界はくやしいほどにまばゆい。 映画の嘘を凌駕した凄味があるからだ。 こいつとは簡単につき合わないほうがいい。」 ――高橋伴明(映画監督)  ショウコから百万円を受け取り、(福島競馬場のメインレースの)3枠6番のソウルスピリッツの複勝に張った。 「見ていろ。6番の馬が三着にくれば金になる」  ショウコは府中の馬場をふりかえって戸惑う。 「どういうこと? 馬、走ってないじゃない」 「ここのレースじゃない」 (中略)  しばらくして東京競馬場の帯で束ねられた百万円が七束と、端数の三十万円を受け取る。JRAの手提げ紙袋にそれをしまってもらった。  ショウコはその場にへたり込んで紙袋に手を突っこみ、札束を数えながら、泣いた。 「なんで……なんでこんないい加減な男が簡単にお金を作れちゃうのよ……」 ――本文より
  • ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介
    4.0
    服を見ればその人のすべてがわかる──被害者の痕跡に寄り添って未解決事件の真相に迫る、乱歩賞作家の新機軸クライム・ミステリー! 東京の高円寺南商店街で小さな仕立て屋を営む桐ヶ谷京介は、美術解剖学と服飾の深い知識によって、服を見ればその人の受けた暴力や病気まで推測できる技術を持っていた。そんな京介が偶然テレビの公開捜査番組を目にする。10年前に起きた少女殺害事件で、犯人はおろか少女の身元さえわかっていないという。さらに、遺留品として映し出された奇妙な柄のワンピースが京介の心を捉える。10年前とは言え、あまりにデザインが時代遅れ過ぎるのだ。京介は翌日、同じ商店街にあるヴィンテージショップを尋ねる。1人で店を切り盛りする水森小春に公開捜査の動画を見せて、ワンピースのことを確かめるために。そして事件解明に繋がりそうな事実がわかり、京介は警察への接触を試みるが……。
  • 残響 警視庁監察ファイル
    4.0
    “互助会”の黒幕は誰だ――ジンイチ、最大の戦い! 警視庁監察係・佐良は、庁内に存在するという「互助会」の全容を掴むため、同僚の皆口菜子、毛利とともに、本格的な監察を始めた。 しかしその矢先、監察トップの警務部長が狙われた。警察内部の犯行か、犯罪組織による警察への報復なのか。 そして、佐良と皆口の心に傷を与えた、同僚刑事・斎藤殺害事件に関連する大きな手がかりが見つかり…。
  • レーテーの大河
    4.0
    運命の車輪は回り始める。日本を揺るがす“危険な積み荷”とともに。 江戸川乱歩賞作家が時代の闇に挑むノンストップ・サスペンス! 終戦時の満州、そして五輪開催直前の東京。二つの「昭和」を貫いて走り始めた機密列車の後ろ暗い任務とは。 楔になろうとした男たちの、捨て身の作戦とは。 終戦間際の混乱で親を失った三人の戦災孤児。関東軍の機密物資を日本に運んだ2人の陸軍中尉。 焼け野原から復興へーーオリンピックを目前に急ピッチで東京の整備が進む中、日銀の現金輸送担当者が線路に転落死を遂げた。 事故として処理されるはずだったその死を合図に、二度と交わるはずのない人生が再び交差する。 そして、運命の列車は走り始める。 俺たちは駒だ。だが、駒だって逆らう。
  • 忍者に結婚は難しい
    3.0
    静岡書店大賞小説部門 第1位! フジテレビ系ドラマ木曜劇場「忍者に結婚は難しい」原作! 伊賀市、甲賀市公認の忍者ラブコメディ。 映像化が早すぎて、文庫をお待たせしてすみません!――著者 互いの正体を知らずに結ばれた二人 離婚寸前の夫婦に託されたのは、日本の命運!? 「ルパンの娘」シリーズ著者横関大が送る、現代の忍者活劇! 伊賀と甲賀。消えたはずのライバル忍者一族は、令和の今も人知れず暗躍していた。 手裏剣術などの古き伝統を守りつつ郵便ネットワークを牛耳る大組織・伊賀、 麻酔銃やドローンなどを積極的に活用する少数精鋭の実力派集団・甲賀として。 お互い忍者だと知らずに結婚した悟郎と蛍。燃え上がったのは最初だけで、 悟郎の男尊女卑的役割分担に辟易した蛍が三行半をたたきつけようとしていた。 ある日、伊賀系の大物政治家が暗殺された。現場を去るあの後ろ姿は見慣れたあいつ? 文庫化に際し、短編「忍者に披露宴は難しい」を追加収録!
  • 街灯のある帰り道
    -
    1巻1,320円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 今なお紆余曲折のある人生を歩んでいる著者だからこそ,生まれる詩がここにあります。誰にでも覚えのある感情,思い,悲しみ,辛さ,喜び,寂しさが,なるほどと思える流れるような言葉で表現されています。「確かにそうかもしれない」と共感を呼び覚ます,心を言葉で表している,そんな切なさ漂う詩集です。ありふれた,だれもが使う言葉で,日々の暮らしの中に根付いた内容で構成されています。分かりやすく読みやすく,詩集が初めての方にも是非手に取っていただきたい,そんな本をお届けします。
  • エム氏の官能遊園地
    -
    愛情と愛欲にあふれる、53編の官能ショートショート!! かっての教え子、はじめての女【ひと】、同級生、部下、上司…… 人生最高の幸せ気分の断片を切り出す、エム氏(牧村僚)の艶語り! 左側へ移動した節子が肩のあたりに手をやり、またおもむろに揉み始める。躊躇することなく、大吉は左手を伸ばした。節子も心得たもので、膝を開いていた。大吉はまた節子のふとももを撫でまわす。最初の一年ほどは、これで終わりだった。だが、大吉は自分の勝手さに気づいた。節子のふとももの肌ざわりはすばらしく、大吉はさわるだけで満足なのだが、これでは節子がまったく面白くないはずだった。(「奥様に叱られます」より) 人物の個性、展開の妙、現実と妄想の境界、極まるシーン原稿用紙6枚の大宇宙!!
  • 雪とけて、春
    -
    あの日、長いながい初恋が始まった―― 児童養護施設で出会った少女が、その後の人生に光と影を落とす。 すれ違う想いは重なるときが来るのか――純情性愛譚! 双子の兄弟である恵介と良平は12歳の冬、児童養護施設で暮らすことになった。周囲と馴染めないままだったある雪の日、新しい入所者がやってくる。まるでアイドルのように見えた少女は泉美といった。自分たちには確かな絆があると信じ、決して恵まれたとはいえない日々を、三人で寄り添いながら過ごしていた。だが、恵介が養子として引き取られたことで、その絆に翳りが見えはじめ……。 誰かの涙に胸を衝かれた記憶を呼び覚ます、センチメンタル巡恋官能小説!
  • マインクラフト はみだし探検隊 クリーパーなんか怖くない
    -
    誘拐事件を解決し、新メンバーが加わった『はみだし探検隊』に3度目の危機がやってくる。 いつも彼らを導いてくれるナンおばあちゃんが病気で倒れたのだ。 ナンを治すために『はみだし探検隊』の5人は、 エンチャントされた金のリンゴを手に入れようと 長老たちの作ったルールを破ってオーバーワールドへ旅立つ。 だがその後を追って、クリーパー頭の怪人が迫ってきていることには気づいていなかった…! 海底神殿、古代都市、不気味な追っ手、おぞましい三つ首のモンスター。 冒険の行く手を邪魔するいくつもの危険を乗り越え、 かつて〝腐ったリンゴ〟とバカにされた『はみだし探検隊』は、金のリンゴを手にできるのか。 平和だが変化のない町を出た子どもたちの、友情と冒険のストーリー第3弾!
  • いなくなくならなくならないで
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    死んだはずの親友・朝日からかかってきた一本の電話。時子はずっと会いたかった彼女からの連絡に喜ぶが、「住所ない」と話す朝日が家に住み着き――。デビュー作にして第171回芥川賞候補作。
  • ロシア文学の怪物たち
    -
    1巻1,870円 (税込)
    『青い脂』(ソローキン)や『穴持たずども』(マムレーエフ)など“怪作”を翻訳してきた著者による「悪」のロシア文学入門。 虚無的な現実を覆う皮膜の下で蠢く怪物たちの饗宴。間違いない、本書は毒にも劇薬にもなりうる。━━━━━木澤佐登志 ロシア文学は現実の不確かさを読者に突きつけ、世界の裂け目に開いた深淵を露わにする。 『青い脂』(ソローキン)や『穴持たずども』(マムレーエフ)など“怪作”を翻訳してきた著者による「悪」のロシア文学入門。 誤解を恐れずに書くが、ロシア文学は危険だ。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻によって現実に世界秩序が大きく揺れ動いている今日、それは劇薬ですらあるかもしれない。(「はじめに」より) 【目次】 はじめに プロローグ 悪との遭遇 第1章 ペテルブルグの幽霊 ゴーゴリ『外套』 第2章 怠惰と実存 ゴンチャロフ『オブローモフ』 第3章 病める地下室男の独白 ドストエフスキー『地下室の手記』 第4章 もはや死はない トルストイ『イワン・イリイチの死』 第5章 世界がひずむ音 チェーホフ『六号室』 第6章 「われら」と「彼ら」のはざまで ザミャーチン『われら』 第7章 不可能性の怪物 マムレーエフ『穴持たずども』 第8章 空虚への解脱 ソローキン『マリーナの三十番目の恋』 第9章 もう一つの九〇年代 ペレーヴィン『ジェネレーション〈P〉』 第10章 回帰する亡霊 エリザーロフ『図書館大戦争』 第11章 可能性としての女性文学 ナールビコワ『ざわめきのささやき』/トルスタヤ『クィシ』/スタロビネツ『むずかしい年ごろ』 おわりに あとがき ブックガイド 【著者】 松下隆志 1984年、大阪府生まれ。専門は現代ロシア文学・文化。北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、岩手大学准教授。著書に『ナショナルな欲望のゆくえ ソ連後のロシア文学を読み解く』(日本ロシア文学会賞受賞)、訳書にソローキン『吹雪』『親衛隊士の日』、『青い脂』(共訳)、ザミャーチン『われら』、マムレーエフ『穴持たずども』など。
  • サンショウウオの四十九日
    3.8
    1巻1,870円 (税込)
    周りからは一人に見える。でも私のすぐ隣にいるのは別のわたし。不思議なことはなにもない。けれど姉妹は考える、隣のあなたは誰なのか? そして今これを考えているのは誰なのか――三島賞受賞作『植物少女』の衝撃再び。最も注目される作家が医師としての経験と驚異の想像力で人生の普遍を描く、世界が初めて出会う物語。
  • 我が見る魔もの
    3.0
    三島由紀夫を驚嘆させた少年愛文学の先駆者・足穂が遺した膨大な作品群から、怪奇幻想の名にふさわしい妖しい名作・怪作を精選!
  • 非常識なやさしさをまとう  ─人とともにデザインし、障がいを超える─
    5.0
    1巻2,200円 (税込)
    ・デザイン未経験で立ち上げたファッションブランド ・デザインの責任を自覚し、誰も傷つかないプロダクトを生み出す ・株主の議決権を制約し、資本の意味を問い直す「やさしい株式」 ・断らないを前提とする採用、社員・プロボノ・ボランティアなど多様な関わり方で強みと弱みを活かし合うチームをつくる 設立2年目にして医療従事者・課題当事者とともに多様性に対応した服を開発し、数々の世界のデザインアワードを受賞したファッションブランドSOLIT!。 本書はSOLITを創業し、数々の社会課題に取り組んできた著者が、居場所がなかった学生時代、初めて起業した会社の内部分裂や軌道に乗った矢先の解散を経て、デザイン未経験ながら世界を席巻する多様性に対応したファッションブランドを立ち上げるまでの軌跡を語る。 また、本書ではD&Iを推進する日本の有名企業に伴走支援するSOLITのD&Iやサステナビリティの考え方、世界で評価されるインクルーシブデザインの手法、多様な人を包括し、弱みを強みに変えるチームのつくり方も紹介する。さらに、日本を代表する社会起業家、課題当事者の特別寄稿と対談を収載。著者のコンプレックスや生き苦しさを感じていた半生から紡ぎ出されたSOLITの理念やプロダクトに秘められた「非常識なやさしさ」に迫る。
  • 私のこの生涯
    -
    19世紀末~20世紀半ばまでの激動の中国を生きた老舎。文革による非業の死を遂げた、中国を代表する作家の中短編小説4作を翻訳。
  • 句集 雨の日
    -
    当たり前のことを 当たり前に詠む ひとつぶの雨は ひとすじに結ばれて、やがて おおきな水のかたまりとなる。 「山はおおきな水のかたまり」 祖母から教えられた言葉は、 自然観と生活信条の礎となった。 雨や風や太陽や水、なにより 清新な森の匂い――。 身辺のものは、みな愛おしく、 いつしか当たり前のことを 当たり前に詠めるようになった。 俳句には退屈がない。 「山桜山のさくらと咲き並ぶ」 「桜どき足もとにまでものの影」 「厭戦のかたちの葎雨しとしと」 「透明な一品をもて夏の膳」
  • リボーン
    3.7
    いくつもの死体を残し、娘と思しき少女と逃走した雨宮リカを、警視庁は改めて複数の殺人容疑で指名手配した。が、それを嘲笑うかのように女子学生の拉致誘拐事件が連続発生する。KPDC興信所の柏原と警視庁の戸田は一連のリカ事件に終止符を打つべく、小野萌香とその祖母の宇都子に協力を求めるが。「リカ・クロニクル」ついに怒濤の完結!
  • 神奈川県警「ヲタク」担当 細川春菜
    3.7
    1~7巻658~742円 (税込)
    二八歳にしては童顔で小柄。女子大生か、時には女子高生に見間違えられる神奈川県警江の島署の細川春菜に異動の辞令が。新たな部署は栄えある本部刑事部の「捜査指揮・支援センター」。だが、期待と不安を胸に新天地に赴いた彼女を待っていたのは、一癖も二癖もある同僚たちと、鉄道マニアが被害者の凄惨な殺人事件だった。新シリーズ第一弾!
  • 風の王国(1) 落日の渤海
    完結
    4.0
    全10巻733~859円 (税込)
    延喜十八年(九一八年)夏、東日流国(現在の青森県)。東日流の人間として育てられてきた宇鉄明秀は自分の出生の謎を解き明かすために、海を隔てた渤海国へ向かう。十七年前に赤ん坊だった自分を東日流のに連れてきたのは誰なのか? 命がけの船旅を経て、やがて明秀は渤海の港町・麗津に辿り着くのだが……。幻の王国・渤海を舞台に繰り広げられる、侵略と戦争、恋と陰謀。壮大なスケールで描く、大長篇伝奇ロマン小説の開幕!
  • 砂嵐に星屑
    3.9
    舞台は大阪のテレビ局。腫れ物扱いの独身女性アナ、ぬるく絶望している非正規AD……。一見華やかな世界の裏側で、それぞれの世代にそれぞれの悩みがある。つらかったら頑張らなくてもいい。でも、つらくったって頑張ってみてもいい。人生は、自分のものなのだから。ままならない日々を優しく包み込み、前を向く勇気をくれる連作短編集。
  • ウェルカム・ホーム!
    4.4
    派遣切りに遭い、やむなく特養老人ホーム「まほろば園」で働く康介。体に染みつく便臭にはまだ慣れない。それに認知症の人や言葉が不明瞭な人相手の仕事は毎日なぞなぞを出されているかのようだ。けれど僅わずかなヒントからその謎が解けた時、康介は仕事が少し好きになり……。介護する人される人、それぞれの声なき声を掬うあたたかな連作短編集。
  • 山本周五郎 戦中日記
    -
    「樅ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「さぶ」などで知られる昭和の文豪・山本周五郎。本書は、現在確認されている五冊の日記帳より、第二次世界大戦を迎えた一九四一年十二月八日から、戦中の最後の記述である一九四五年二月四日までの全文を一挙に収録。戦時下という閉塞した状況のなか、国民として、作家として、そして家族の大黒柱として、周五郎はどう生きたか――。「曲軒」と称された文豪の素顔に迫る、未公開部分を含む第一級の昭和史資料。待望の文庫化!(監修・竹添敦子)
  • コイモドリ 時をかける文学恋愛譚
    3.0
    海街・葉山で旅館を営む晴渡家の三兄妹には〝悩み〞があった。それはタイムリープ能力をもつ長男・時生が女性にすぐ恋をしてしまうこと。ある日、東京から訪れた女性客にひとめ惚れした時生は過去へ飛び、彼女の悩みを解決して気に入られようとするのだが……? 『こころ』など日本文学の傑作が謎 を解く鍵となる! 新感覚の恋愛物語開幕!
  • ビギナーズラック 〈新装版〉
    3.5
    「隠蔽捜査」「東京湾臨海署安積班」「警視庁強行犯係・樋口顕」等、 人気シリーズで警察小説を牽引する今野敏の初期短篇集。 人気シリーズのスピンオフも収録! 人には闘わなくてはいけない時がある――。 闘え、愛する者のために。 ドライブ中、横浜新道で暴走族に囲まれた島村と恋人の真理。 真理が目の前で押し倒された時、島村の中で理不尽な暴力に対する 激しい怒りが湧き上がった。 真理を逃がし、敵と闘うことを決意する島村。 そして真理も、島村とともに闘うために戻ってくる……。 表題作ほか〈奏者水滸伝〉の比嘉隆昌、〈公安外事〉の倉島警部補が登場する 人気シリーズのスピンオフ作品も収録。 【収録作】 ビギナーズラック 戦場を去った男 テイク・ザ・ビーフラット 波まかせ 未完成の怨み 公安の仕事
  • P+D BOOKS 龍陵会戦
    -
    「勇兵団」生き残りの声をありのままに綴る。  仙台に本拠を置く陸軍第二師団「勇兵団」の一兵卒として南洋に送られた著者は、旧ビルマと中国の国境で、雲南遠征軍を相手に苦戦を強いられている龍陵守備隊を救出する任務に就く。しかし圧倒的な物量の差はいかんともしがたく、上官、同僚が次々と亡くなり、負傷していった。 ――挙国一致だと。糞食らえだ。尽忠報国だと。糞食らえだ。……気力なし、体力なし、プライドなし、自信なし、希望なし。……私は、もう、なにがどうでもいいような気持になっていたのだ。――  その絶望的な戦いをともに経験した勇兵団の生き残りを中心に、丹念に取材を続けてまとめられた一冊。相手は饒舌ではない東北人だが、それだけに一層言葉に重みが感じられる。 古山高麗雄の戦争三部作のうち、『断作戦』に続く第二作。
  • P+D BOOKS 演技の果て・その一年
    -
    1巻880円 (税込)
    芥川賞候補作3篇を含む珠玉の作品集。 ――あの、二年前の別れたあと、私は毎日、新聞の社会面をみるたびにびくびくした。女の自殺ばかりが目につき、不安は半年以上もつづいた。……彼女の死、それが、それまでは新しく生きることも死ぬこともゆるされない、ひとつの刑の期限のように思えたのだ。――  ある女優の自死をきっかけに、冷たく別れたかつての恋人・小田富子のことをあらためて思い起こす〈私〉。突然、消息不明だった富子から「会いたい」という手紙がきて……。  表題作「演技の果て」のほか、米兵に媚びを売る日本人女性に複雑な思いを抱く日本人少年を描いた「その一年」、乳飲み子を船から海に投げ込んだ女の心理を綴る「海の告発」という芥川賞候補作3作品と、「煙突」「猿」「遠い青空」「頭上の海」といういずれ劣らぬ4篇の短篇からなる作品集。
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 紅い垂壁
    3.8
    大藪春彦賞作家の好評山岳ミステリーシリーズ最新刊 切れたザイルは何を語る? 超難関ルートで起きた滑落事故。 山岳救助隊員と救助犬のバディが隠された真相に迫る! 谷川岳一ノ倉沢。魔の山と呼ばれる超難関ルートで二人の登山者が 登攀中に滑落、一名が死亡。 救助された川越は、死亡したバディの田村が自分でザイルを切ったと証言、 事故として処理された。 しかし目撃者がいた。一ノ倉沢の観光地から双眼鏡で一部始終を見ていた その男は川越を脅迫する。 さらに兄の死に納得がいかない田村の妹・透子も川越の動向を探り始める。 一方、南アルプス山岳救助隊では新人研修が行われていた。 候補生の桐原健也は抜群の体力で、いままで残った者のいない厳しい訓練をこなす。 だが協調性のない彼の言動に隊員たちは戸惑い……。 【文庫書下し】
  • 御堂筋殺人事件【決定版】
    -
    大観衆が見守る中で〈女神〉が死んだ! 浅見光彦、不可解な連続殺人に挑む! 解説 山前譲氏。 各企業が車を飾りたてて大阪・御堂筋をパレード―その最中に事件は起った。 繊維メーカー・コスモレーヨンが開発した新素材をまとったミス・コスモの梅本観華子が、大観衆注視の中、急死したのだ。 胃から青酸化合物が発見され、コスモレーヨンを取材中の浅見光彦が事件にかかわることに。 コスモの宣伝部長・奥田とともに観華子の交友関係を調べ出した矢先、第二の殺人が! 傑作長篇ミステリー。 2017年8月刊の新装版に、自作解説、『浅見光彦ミステリー紀行』(光文社文庫刊)に収録されたエッセイ「甘くほろ苦い思い出の地」、山前譲氏の解説を収録した決定版。 プロローグ 第1章 パレードの惨劇 第2章 アリスの幽霊 第3章 幸運な死者 第4章 発明者 第5章 アリスは知っていた 第6章 浅見光彦の敗北 第7章 花のごとく儚く エピローグ
  • 乱れからくり
    3.8
    玩具会社部長の馬割朋浩から、妻・真棹の素行調査を依頼された調査会社社長・宇内舞子は、新米助手の勝敏夫と共に夫妻の乗った車を尾行する。ところが、その車を隕石が直撃するという奇禍で、朋浩は命を落とす。この事件が幕開けを告げたかのように、馬割家で不可解な死が連続し、舞子と敏夫は、幕末期まで遡る一族が抱える謎と、「ねじ屋敷」と呼ばれる同家の庭に造られた、五角形の巨大な迷路に隠された秘密に挑むことになる。絢爛巧緻な犯罪絵巻であり、本格ミステリの醍醐味に満ちた、第31回日本推理作家協会賞受賞作にして、不朽の名作!/解説=阿津川辰海
  • 笑いと忘却の書
    3.8
    党の粛清により、隣の男に貸した帽子を除いて、すべての写真から消滅した男。一枚の写真も持たずに亡命したため、薄れゆく記憶とともに、自分の過去が消えてしまうのではないかと脅える女…。7編のさまざまな物語を通して〈笑いと権力〉〈記憶と忘却〉〈愛と孤独〉といったモチーフが、繰り返しバリエーションを奏でながら展開され、精緻なモザイクのように編み上げられる、変奏形式の連作短編集。哲学的な洞察と独特のユーモアが詰まったクンデラ文学の原点であり、かつ哲学的な考察の集大成でもある作品。
  • 別れのワルツ
    4.0
    舞台は東ヨーロッパの紅葉に染まった谷間にある不妊症に効くとされる小さなリゾート温泉保養地。亡命を決意したヤクブは、友人らに永遠の別れを告げるべく、ここにやってくる。ふとした成り行きから薬の小壜に混入された毒薬……物語が動き出す。医師、若い女、高名なトランペット奏者と美貌の妻、アメリカ人湯治客――幾組もの男女がすれ違いもつれ合い交錯する。愛、欲望、裏切り、個々の選択が引き起こす予測不可能な結果……。めくるめく円舞とともに演じる五幕のヴォードヴィルは「小説の魔術師」クンデラの初期の傑作!
  • 白薔薇殺人事件
    3.5
    ミステリ作家の卵であるアニーは、大叔母の住むキャッスルノール村に招かれた。大叔母は16歳のときに占い師から告げられた、いつかおまえは殺されるという予言を信じつづけており、大邸宅に住む奇妙な老婦人として知られている。屋敷を訪れると、大叔母は図書室で死んでいた。両手には血の痕があり、床には茎の長い白薔薇が落ちていた。予言が的中して自分が殺されてしまったときのために、大叔母は約60年をかけて親族や村人たちを調査していた。その膨大な調査記録を手がかりに、アニーは犯人探しに挑む。新鋭が贈る犯人当てミステリの大傑作!/解説=千街晶之
  • 存在の耐えられない軽さ
    4.1
    舞台は東西冷戦下のチェコスロバキア。「プラハの春」と呼ばれる1968年に実現した束の間自由主義体制とその後のソビエト連邦の侵攻、「正常化」という名の大弾圧という歴史的な政治状況下で、苦悩する恋人たち。不思議な三角関係など、四人の男女のかぎりない愛と転落を、美しく描きだす哲学的恋愛小説。チェコ出身の作家ミラン・クンデラの代表作にして世界的ベストセラー。原著は1985年に刊行され、1988年にフィリップ・カウフマン監督、主人公トマシュにダニエル・デイ=ルイス、テレーザにジュリエット・ビノシュを起用して映画化されたことでも広く知られている。
  • 転の声
    3.4
    【第171回芥川賞候補作】 「俺を転売して下さい」喉の不調に悩む以内右手はカリスマ“転売ヤー”に魂を売った!? ミュージシャンの心裏を赤裸々に描き出す。
  • ソヨンドン物語
    3.7
    資産価値にこだわる者の果てしない欲望と苦悩。持たざる者の苦労と、未来への希望。韓国中間層の現実をリアルに描いたハイパーリアリズム連作小説。舞台はソウルにある架空の町〈ソヨン洞(ドン)〉。近年の不動産バブルやマンション購入、過剰な教育熱、所得格差といった社会問題が、住民の悲喜こもごもとともに描き出される――。
  • 不滅
    4.2
    パリ。プールサイドに寝そべっていた「私=作者」は、見知らぬ中年女性の、軽やかにひるがえる手の仕草を見て、異様なほど感動し、彼女をアニェスと名づけた…。こうして生まれた「女」の、悲哀とノスタルジアに充ちた人生が、時空を超えて、文豪ゲーテと恋人の「不滅」を巡る愛の闘いの物語と響きあう。詩・小説論、文明批判、哲学的省察、伝記的記述など異質のテクストが混交する中を、現実と虚構、過去と現在、個人の運命と歴史が交錯し、軽やかに駆け抜けていくポリフォニック(多声的)な、壮大な愛の変奏曲。
  • 大盗の夜~土御門家・陰陽事件簿~
    4.0
    江戸幕府より朱印状を授けられ、全国の占い師や芸能者を統括する安倍晴明を祖とする陰陽師。その一族土御門家で京都触頭の一人・笠松平九郎は、帯刀を許され、小太刀の名人でもある。易者姿で京の治安に目を配り、次々と舞い込んでくる摩訶不思議な事件を解き明かす。欲望、嫉妬、憎悪……人間の持つ弱みを、市井に生きる人々の姿を通して描く快作。
  • 潮騒の町~新・木戸番影始末(一)~
    -
    1~9巻715円 (税込)
    己の過去を暴かれるのを恐れ、住み慣れた両国を出た杢之助。能力を見込まれ、高輪大木戸近く、泉岳寺門前町の木戸番小屋に入ることに。木戸番人がひと月不在だった町内では、浪打の仙左という代貸が、与太どもを使って騒ぎを起こしていた。仙左はさらに、田町の薩州蔵屋敷に関わりのある何かを隠しているようで――。還暦近くの杢之助が町を守る。新シリーズ始動!
  • 異能捜査員・霧生椋 緑青館の密室殺人
    3.8
    一家殺人事件の唯一の生き残りである霧生椋は、事件以降、 「人が死んだ場所に訪れると、その死んだ人間の最期の記憶を幻覚として見てしまう」能力が発現し、この能力が突発的に視界をジャックするために自宅から出られない生活を送っていた。そんな中でも友人であり同居人である上林広斗とささやかな平穏を享受していたが、ある日、二人以外で唯一その能力を知る刑事がとある殺人事件への協力を依頼してくる。数年ぶりの外泊に制御できない能力、慣れない状況で苦悩しながら、椋が『視た』真実とは……
  • 訳あって、あやかしの子育て始めます
    完結
    4.0
    会社が倒産し、寮を追い出された美空はとうとう貯蓄も底をつき、空腹のあまり公園で行き倒れてしまう。そこを助けてくれたのは、どこか浮世離れした着物姿の美丈夫・羅刹と四人の幼い子供たち。彼らに拾われて、ひょんなことから住み込みの家政婦生活が始まる。やんちゃな子供たちとのドタバタな毎日に悪戦苦闘しつつも、次第に彼らとの生活が心地よくなっていく美空。けれど実は彼らは人間ではなく、あやかしで……!?
  • 生贄の花嫁 ~鬼の総領様と身代わり婚~
    3.5
    多くの人々があやかしの血を引く時代。猫又族の東條家の長女、霞は妹の雅とともに平穏な日々を送っていた。そんなある日、雅に縁談が舞い込む。お相手は絶対的権力を持つ鬼族の次期当主、鬼灯蓮。逆らえない要求に両親は泣く泣く縁談を受け入れるが、「雅の代わりに私がお嫁に行くわ!」と霞は妹を守るために、自分が生贄として鬼灯家に嫁ぐことに。そんな彼女を待っていたのは、絶世の美青年で――!? 政略結婚からはじまる、溺愛シンデレラストーリー。
  • 碁石金~日暮左近事件帖~
    4.0
    公事宿『巴屋』出入物吟味人の日暮左近は、主の彦兵衛から、彦兵衛の知り合いで牛込水道町にある幸徳寺の住職・善照からの依頼を頼まれる。聞けば、幸徳寺の境内や墓地に夜な夜な鬼火が現れ、妙な物音がするという。引き受けて調べを始めた左近の前に現れた、物の怪の正体はいったい何なのか。そして、その恐るべき目的とは……。大人気シリーズ「日暮左近事件帖」、とてつもない大迫力の剣戟のあとで涙が一筋こぼれる十九弾!
  • 夜叉萬同心 浅き縁
    -
    江戸の東の端、砂村新田の葭原で、隠居した北町奉行所の元同心、神門達四郎の惨殺死体が見つかった。隠密廻り同心の萬七蔵は、同僚や市井での評判もよく愛想のよかった隠居に、裏の顔があったのではと疑う。33年前に同じ砂村新田で荼毘に付された女の弔いを見守っていた一人の童子。人々の悪意と報復の思いが、七蔵の眼前で交差する。
  • 鬼哭の銃弾
    4.0
    警視庁捜査一課の刑事・日向直幸は多摩川河川敷発砲事件の捜査を命じられる。拳銃の線条痕が、22年前の「スーパーいちまつ強盗殺人事件」で使用された拳銃と一致。迷宮入り事件の捜査が一気に動き出す。その事件は鬼刑事の父・繁が担当した事件だった。繁は捜査にのめり込むあまり、DV野郎に堕ちて家庭を崩壊させた。直幸と音信不通だった繁は警視庁を退職してもなお、事件を追っていた。警官親子が骨肉の争いの果てに辿り着いた凶悪事件の真実とは――。
  • かすてぼうろ~越前台所衆 於くらの覚書~
    4.0
    関ヶ原前夜、山深い田舎で育った十三歳の於くらは、越前府中城の炊事場で下女働きを始める。ある夜、一人夜中まで働く於くらのもとに、城仕えと覚しき初老の男がつまみ食いをしにやって来る。於くらの作った夜食をうまそうに食べるその人物は、なんと城主・堀尾吉晴だった……。料理の才に恵まれた少女が、自らの才覚と実直な人柄で戦乱の世をひたむきに生き抜いていく、戦国グルメ絵巻!
  • 月ぬ走いや、馬ぬ走い
    値引きあり
    4.2
    1巻1,093円 (税込)
    第67回群像新人文学賞受賞!新たな戦争の時代に現れた圧倒的才能!21歳の現役大学生、衝撃のデビュー作。 先祖の魂が還ってくる盆の中日、幼い少年と少女の前に、78年前に死んだ日本兵の亡霊が現れる――。時空を超えて紡がれる圧巻の「語り」が、歴史と現在を接続する! 島尾敏雄ほか先人のエコーを随所に響かせながら、沖縄に深く堆積したコトバの地層を掘り返し、数世代にわたる性と暴力の営みを、『フィネガンズ・ウェイク』的な猥雑さで、書きつけた作品。Z世代のパワフルな語部の登場を歓迎する。 ―― 島田雅彦 十四章の構成で沖縄の近現代史を描き切る、しかも連関と連鎖、いわば「ご先祖大集合、ただし無縁者も多い」的な賑わいとともに描き切る、という意図はものになった、と私には感じられた。/この小説はほぼ全篇、ある意味では作者自身のものではない言葉で綴られていて、だからこそ憑依的な文体を自走させている。つまり、欠点は「長所」なのだ、と私は強弁しうる。要するにこの「月ぬ走いや、馬ぬ走い」は小さな巨篇なのだ。 ―― 古川日出男 「読んだものを茫然とさせ、彼のいままでを氷づけにし、そのうえで、読むことをとおしてあたらしい魂を宿らせる、そんな小説でありたい……テクストでの魂込め(まぶいぐみ)とでも呼ぶべきところが、ぼくの目標です。」豊永浩平(受賞のことば) ぼくがここにいて、そしてここはどんな場所で、なによりここでぼくはこうして生きてきた、ってことを歌って欲しいんだ、ほとばしるバースはライク・ア・黄金言葉(くがにくとぅば)、おれらは敗者なんかじゃねえぞ刻まれてんのさこの胸に命こそ宝(ぬちどぅたから)のことばが、月ぬ走いや、馬ぬ走いさ!
  • 蝶番
    -
    1巻1,254円 (税込)
    「地蔵盆、綿菓子。蜂蜜のように、甘い、どろっぷ、どろっぷ。夏の落とし物」 不可解なメモを残し、桐島家の長女が失踪した。 麻布十番で同居していた次女の菓子、関西の実家暮らしの三女・虹と四女・なつめはそれぞれの記憶を頼りに、姉の輪郭を探り始める。 頓狂かつコケティッシュな魅力を持つ長女・艶子はなぜいなくなったのか? 東京で夢を追いかけ生きていくーーその困難と至福を描く、傑作長編。 第4回新潮エンターテインメント大賞受賞作。
  • 海岸通り
    3.7
    【第171回芥川賞候補作】 踊る、それがわたしたちの自由 海辺の老人ホームに集う女たちのゆるやかなつながり。 いま最も注目される新鋭の最新作。 「これってフツー?」 「わたしの中じゃね」 「クズミさんのフツー、ちょっとヘン」(本文より) 海辺の老人ホーム「雲母園」で派遣の清掃員として働くわたし、クズミ。 ウガンダから来た同僚マリアさん。 サボりぐせのある元同僚の神崎さん。 ニセモノのバス停で来ないバスを毎日待っている入居者のサトウさん。 さまざまな人物が、正しさとまちがい、本物とニセモノの境をこえて踊る、静かな物語。
  • 汽水域の人魚
    4.0
    かつて「ぼく」ではなく「わたし」だとカミングアウトしたことで、傷ついた慎太郎。 心の中だけで『ゆき』として生きるようになった慎太郎が出会ったのは、死に別れた恋人の骨を探す女性ナシャル。 彼女は恋人に正体を明かせなかった後悔で、海に戻れない人魚だった。 本当のことは、誰かを傷つけるし、傷つけられる。 好きなひとへの想いも隠し、『慎太郎』として生きていくと思っていたけれど……。 『ゆきも、あなたのうみを、およいでね』 痛みを抱え、それでも前に進む出会いのものがたり。
  • 誰かJuneを知らないか
    -
    1巻1,567円 (税込)
    別れを切り出した真帆に、トヨタは言った。 「おまえと別れる代わりに、妹のことを探してほしい。あいつという人間を完全に知った上で。ある日不意にいなくなったあいつのこと」。 妹のなまえはJune。Innocence Defineという円山町の会員制サロンで歌を歌っていたという。 真帆はJuneを探す過程でわかったことを、物語として書き記すことにするーー。
  • 十五少年漂流記~二年間の休暇~
    4.0
    ニュージーランドの寄宿学校の生徒ら十五人が乗り込んだ船は、太平洋を漂流し、無人島の浜に座礁する。過酷な環境の島で、少年たちはときに仲違いしながらも、協力して生活基盤を築いていくが……。原書初版に収録された図版約90点も収録。
  • 彼岸花が咲く島
    3.8
    1巻790円 (税込)
    【第165回 芥川賞受賞作!】 彼岸花を採りに砂浜にやってきた島の少女・游娜(ヨナ)は、 白いワンピース姿で倒れていた少女を見つける。 記憶を失っていた少女は、海の向こうから来たので「宇実(ウミ)」と名付けられた。 この島では、〈ニホン語〉と〈女語(じょご)〉、二つの言語が話され、 白い服装のノロたちが指導者、歴史の担い手、司祭だった。 宇実は游娜 、その幼馴染の拓慈(タツ)という少年に〈ひのもとことば〉を教え、 〈女語〉を教わって仲良くなるが、やがて進路を選ぶ時期がくる。 「成人の儀」にのぞむ3人それぞれの決意とは――。 国籍・言葉・性別などの既存の境界線を問い直す世界を描いた問題作。 解説=倉本さおり ※この電子書籍は2021年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 令和 人間椅子
    3.7
    『スマホを落としただけなのに』で大ブレイクした志駕晃が、「江戸川乱歩の世界」に挑戦! 江戸川乱歩の猟奇の世界が、スマホ・SNS・AI・IoTが席巻する令和の世に大復活。 「スマホを落としただけなのに」シリーズが続々映画化され、シリーズ累計100万部突破の鬼才・志駕晃の新たな代表作の誕生です。 【収録作】 「令和 人間椅子」:大学在学中に作家デビューした美子に突然送られてきた原稿は、AIが搭載されたマッサージチェアが書いたというのだが……。 「令和 屋根裏の散歩者」:違法すれすれのハッキングで大金を得た二郎は、マンションの下の部屋に越してきた女子大生に恋をしてしまう。 「令和 人でなしの恋」:マッチングアプリで知り合い結婚した昌彦は理想的な夫だと思ったが、時折妻の目を盗んで出かけているようで……。 「令和 赤い部屋」:参加者は服も背景も赤一色。異様なオンラインサロンの参加者は、全員がサイバー犯罪の首謀者たちだった。 「令和 一人二役」:劇団「X」に所属する女優の卵・小夜子はマッチングアプリでいろいろな女性に成りすますアルバイトで食いつないでいたが……。 「令和 陰獣」:「先生の『令和 人間椅子』大変楽しく読ませていただきました」熱烈なファンレターを送ってきた愛莉は私の愛読者だと言うが……。
  • 助手が予知できると、探偵が忙しい
    3.5
    『怪盗レッド』などで人気の著者が、一般文芸に登場! 予知能力高校生×やるきゼロ!? 探偵の 新シリーズが始動! 暇な探偵・貝瀬歩の事務所を、 女子高生の桐野柚葉が訪ねてきた。 彼女は、自分が2日後に殺される予知を視たと語り、 歩に助けを求める。 予知の存在など信じない歩だが、 真剣な様子の柚葉を放っておくこともできず、 依頼を引き受けることに。 柚葉の自宅を調べると、玄関先から盗聴器が見つかり……。 累計155万部突破の人気シリーズ『怪盗レッド』の著者による ちょっと異色で一癖ある探偵×バディ小説の誕生!
  • 星影さやかに
    3.9
    「マカン・マラン」著者が描く感動のファミリーヒストリー 昭和39年、羽田の町工場で働く良彦のもとに 亡き父の日記が届く。 戦時中に「非国民」と周囲から罵られ、 終戦後も自室にこもり続けた父を、 良彦はかつて軽蔑していた。 しかし、日記を紐解くと、 そこには父が口にすることがなかった想いと壮絶な人生、 そして良彦の家族三代をめぐる数奇な運命が記されていて――。 解説・中島京子 ※この電子書籍は2021年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • オリンピックを殺す日
    3.7
    スポーツビジネスの闇に一石を投じる、衝撃的サスペンス! スポーツ新聞の記者菅谷は、オリンピック取材を仕事の矜持としてきた。 そんな中、大規模なスポーツの祭典「ザ・ゲーム」が アテネで開催されるという情報をキャッチする。 情報が全くない大会の取材に乗り出した菅谷だが、 関係者は一様に口をつぐむばかり。それどころか近年のオリンピックや、 メディアとスポーツの関わり方に疑問を呈される。 出場者も多くは語ろうとしないが、選手にとってザ・ゲームが 理想的な大会であることを匂わせるばかりだ。 そして関係者が口々に言う主催者の「彼」の理念とはいったい何なのか…。 メディアを一切排除した先にあるスポーツイベントに翻弄される菅谷。 「スポーツ」と「メディア」、「巨大スポンサー」。この構造を崩し、 「オリンピック」を壊そうとする首謀者は誰なのか。 菅谷は、謎の組織の正体を暴けるのか。 パリオリンピックを目前に文庫化! 解説=西村章(スポーツジャーナリスト) ※この電子書籍は2022年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 八咫烏シリーズ外伝 かりんみず
    5.0
    山神さまによって開かれたと伝えられる世界・山内を舞台にしたファンタジー「八咫烏シリーズ」の外伝。 この地を つかさどる族長一家が宗家、その長が金烏である。 有力貴族の四家によって東領、西領、南領、北領が治められている。住人たちは卵で生まれ烏の姿に転身もできるが、通常は人間と同じ姿で生活を営む。 『かりんみず』の主人公は中央城下の薬種屋の次男坊・章次。高貴な姫に仕える姉が急死した。周囲の者たちはなぜか口を閉ざして…。 【この電子書籍は、「オール讀物」2024年6月号に掲載された「かりんみず 八咫烏外伝」を収録しています。】
  • 月刊「潮」2024年8月号
    -
    1巻719円 (税込)
    月刊「潮」2024年8月号 主な内容 【特別企画】 若者たちが伝える「戦争」の記憶 「特攻隊」の史実を知ることで、新たにする平和への誓い。 羽場恵理子 “沖縄の心”を詩と曲に乗せて、「平和」を歌い続けていく。 石嶺愛莉 「核廃絶」に向けての10問10答――青年時代の使命と責任。 高橋悠太 【特集】 デジタル社会の光と影 AIの進化が「人間中心社会」を生むという“逆説”。 今井翔太 ≪連載≫ ニッポンの問題点  黒田忠広 VS 田原総一朗 半導体は国の根幹を揺るがす生命線――日本の再興なるか。 【対談】 生活者の利益を重視する公明党の役割はとても大きい。 西田亮介 VS 石井啓一 【特集】 平和へのメッセージ ≪新連載≫鎌田實の「ガラスの天井」を破る女性たち 黒柳徹子 VS 鎌田 實 平和を担う子どものために大人たちができること。  ≪連載≫ 高島礼子の歴史と美を訪ねて 石井ふく子 VS 高島礼子 戦争もののドラマは絶対に作りたくないんです。 【連載ドキュメンタリー企画】 民衆こそ王者 池田大作とその時代 「魂の独立宣言」篇 (2) 【対談】「持続可能」な観光こそ平和の礎。 篠原文也 VS 高橋一郎 【連載】 東北の未来を拓く「青年力」 “負けない心”を教えてくれた東北に「希望」という恩返しを! 岩隈久志 【新連載小説】 緑閃光 赤神 諒 【アスリート列伝】 清家貴子 なでしこジャパンの“赤い稲妻”が、世界に雷鳴を轟かせる。 未来志向で考えよう!50代からの老後資金プラン。(下) 馬養雅子 「やさしい日本語」は共生社会実現へのパスポート。 武田裕子 【好評連載】 シルクロード ウズベキスタン紀行 安部龍太郎/池田思想の源流 ―― 『若き日の読書』を読む 佐藤 優/その他 その他
  • 俺の残機を投下します
    3.5
    落ちぶれたプロゲーマー・一輝の下に、突如現れた謎の三人組。彼らとの交流を経て、一輝は家族との絆を取り戻し、復活を果たせるのか。一輝と元妻・結衣の出会いを描く感動のスピンオフ初掲載!
  • めでたし、めでたし
    5.0
    1巻1,980円 (税込)
    鬼ヶ島から持ち帰った宝物、あれって結局どうなったんだっけ? 兄弟ユニット作家「大森兄弟」が贈る、唯一無二の胸きゅんホラーコメディファンタジー!? 「宝物の元の持ち主は名乗り出よ。」 鬼ヶ島から凱旋した桃次郎は、宝物の持ち主を国中から集めておきながらいっこうに返す気配がなく……。どこか様子のおかしい桃次郎に、忠義の犬は右往左往、お人好しの猿は呻吟苦悶、雉は毎日どこかの空へ―― 「日本一の快男児」のおとぎ話は、めでたしめでたしでは終われない!
  • 石の中の蜘蛛
    -
    1巻495円 (税込)
    事故の後遺症によって人並みはずれた聴覚を獲得してしまった男・立花誠一。彼は自分を轢き殺そうとした相手をつきとめようと決意する。どうやら賃貸マンションの前の住人である、正体不明の女と何か関係しているらしい。部屋には住人の癖が音として刻まれている。彼女の残した「音の記憶」を頼りに、立花はその痕跡を執念深く追跡していく……。「聴覚」をテーマにした異色の長篇ミステリ。日本推理作家協会賞受賞作品。 ●浅暮三文(あさぐれ・みつふみ) 小説家。第8回日本ファンタジーノベル大賞最終候補を経て、1998年第8回メフィスト賞『ダブ(エ)ストン街道』でデビュウ。2003年第56回日本推理作家協会賞を『石の中の蜘蛛』で受賞。他作品に『実験小説ぬ』『ぽんこつ喜劇』、エッセイ『おつまミステリー』など多数。著作はイタリア、韓国で翻訳され、中学校教科書に採用された。日本文芸家協会、日本推理作家協会会員。
  • 短歌紀行
    -
    1巻550円 (税込)
    閑谷の学びの里の静けさや さやかに残る賢侯の思ひ 日本各地を尋ね歩き、見て、触れて、感じたことを短歌で詠み、ゆく先々での出来事を紀行文で振り返る。 日本の歴史、文化、自然を感じられる1冊。
  • 鴨川食堂
    3.8
    1~11巻627~814円 (税込)
    京都発! 思い出の「味」、捜します。 第一話 鍋焼きうどん―― 一番おいしかったものにもう一度出会うのは難しい。 窪山秀治は数年前に妻を亡くし、定年後に新たな伴侶と巡り会った。彼女は秀治の大好物だけうまく作れないという。 第二話 ビーフシチュー――プロポーズされたレストランが思い出せない!? 師走に入ると、京の都もせわしない。二人の老婦人が、55年の食を求めて看板もない食堂に入っていった。 第三話 鯖寿司――おいしさに勝るのは、思い出というスパイス。 総理大臣である岩倉友海が探しているのは、50年も前食べさせてもらったおやつがわりの品だった。 第四話 とんかつ――“おいしい”の一言を、忘れる料理人はいない。 大分でピアノ教師をしている広瀬須也子の元夫は、京都でとんかつ屋を開いていたが、余命三ヶ月だという。 第五話 ナポリタン――おいしいものを食べると、泣けてくる。 浜松に住む女子大生・美月明日香が探しているのは、祖父が旅行先で食べさせてくれた黄色いスパゲティだった。 第六話 肉じゃが――男のソウルフードは、おふくろの味。 六本木ヒルズ在住の実業家・伊達久彦は、亡き母が作ってくれた肉じゃがを食べてみたいという。
  • ロルカ詩集
    -
    ガルシーア・ロルカはスペイン、アンダルシーア生まれの詩人、戯曲家。アンダルシーアはロルカにとって、尽きない霊感の泉だった。1936年に勃発した「内乱」の渦中に倒れたが、「現代の吟遊詩人」と言われ、その音楽的な詩文はまず本人によって朗読され、のちに活字となった。この詩集では代表的な2大詩集「歌集」と「ジプシー歌集」はもちろん、初期から死の直前までに詠われた詩を集成している。選者小海氏による詳細な「解説」は必読である。
  • 双頭の蛇
    -
    1巻693円 (税込)
    夫婦にとって長年念願だったマンションを手に入れた。しかし、幸せは長くは続かなかった。隣室の男の目に見えない嫌がらせは日を追うごとに狡猾で大胆になっていく。 可愛がっていたカナリアがベランダで死んだのは、隣家が猫にそう仕向けたせいに違いなかった。さらに、愛する妻に向ける変質的な視線は許しがたいものとなった……。 人の心に潜む悪鬼を炙り出す、西村寿行渾身の短篇の数々――。
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】
    3.5
    巻末に特典イラスト付き! この路地を曲がれば、そこはもう、すこし不思議な世界の入口――。ひとつの架空の商店街を舞台に、七人の人気作家がお店を開店し、短編を紡ぐほっこりおいしいアンソロジー。商店街のマスコット「招きうさぎ」がなつかしくあたたかな物語へといざないます。
  • 下町人情銭湯 明日の湯
    3.5
    東京は浅草、浅草寺近くに昭和のはじめから存在する銭湯「明日の湯」。 三代目の三助は現役の大学生。失踪した父親のかわりに毎日番台に掃除にと、雑務に駆りだされる日々。そのせいで彼女もできないし、就活はおろか、単位も危ない。時代遅れの銭湯なんか継ぐ気はない――のに、毎日珍客が訪れ、三助はしぶしぶ彼らの悩み解決に手を貸すことに――。温かなお湯と人情が疲れた心と身体をあたためる、ほっこり銭湯ミステリー!
  • 五感集
    -
    1巻770円 (税込)
    ナオミの匂いは痙攣を繰り返す度に、スミレの花のように、ゆっくりと透明になり、消えていく。そして次の波に呼応するように再び現れる。まだ最期ではない。もっと自分を鎮めてくれ。そう囁くようにナオミの匂いが、客の脳裏で薄まり、消え、現れる。(本文より)  太平洋戦争末期、神戸の山奥にある娼館で、ナオミという幽閉されていた女が忽然と姿を消した。果たして彼女は本当に殺されたのか、それとも……。あらゆる感覚を刺激する異色の長篇ミステリ。 ●浅暮三文(あさぐれ・みつふみ) 小説家。第8回日本ファンタジーノベル大賞最終候補を経て、1998年第8回メフィスト賞『ダブ(エ)ストン街道』でデビュウ。2003年第56回日本推理作家協会賞を『石の中の蜘蛛』で受賞。他作品に『実験小説ぬ』『ぽんこつ喜劇』、エッセイ『おつまミステリー』など多数。著作はイタリア、韓国で翻訳され、中学校教科書に採用された。日本文芸家協会、日本推理作家協会会員。
  • アプルビイの事件簿
    -
    マイケル・イネスはスコットランドに生まれ、オックスフォード大学を卒業、学者肌の英語学の研究者で、イングランドやオーストラリアの大学などで教鞭をとった。この間、多くの著書を出版したが、専門を離れてミステリにも手を染め、本短編集で活躍するロンドン警視庁のアプルビイ警部を主人公とするシリーズものを、長編・短編ふくめて多数発表した。本巻には,発端の謎と中段の論理性、結末の意外性を兼ね備えた「イギリス新本格派」の雄イネスの名品9編を3冊の短編集から選んでいる。
  • 密室がいっぱい
    -
    ミステリのなかで密室ものと言われる作品群がある。locked room murder がその原語で、入ることも出ることもできない密閉された空間あるいは状況において発生した殺人を扱ったものだ。ディクスン・カーは手を換え品を換えて生涯、この種の作品の提供を追求したが、他にも多くの作家がこのアイディアを試みた。本書はこうした「密室もの」短編の一端を紹介するもので、多彩な作家の手になる14編を収録している。カーはもちろんだが、クイーン、クレイグ・ライス、マクロイ、チェスタートン、ポースト、シムノンなどの「不可能犯罪」を一瞥できる。
  • 吸血鬼ドラキュラ
    -
    ヨーロッパの辺境トランシルヴァニアの山中に棲む謎の城主、ドラキュラ伯爵こそは、昼は棺の泥の中で眠り、夜は人々の生き血を求めて暗闇を徘徊する吸血鬼だった。ときには狼やコウモリに、ときには霧に変身して、ドラキュラは帝都ロンドンへおもむく。次々と犠牲者が出る。それに立ち向かうべく、敢然と戦いを挑む人々の恐怖と戦慄の体験。原作は複数の語り手による手紙や日記、新聞記事を寄せ集める体裁をとっているが、この翻訳は、複数の視点は残しつつ、通常の小説形式に変更してある。吸血鬼小説の最高傑作。
  • 花ひらくローズ
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    ローズの青春は今、華やかに幕を開けた。魅惑的な社交生活、次々と現れる求婚者たち。しかし聡明な彼女は、華美な生活に惑わされることなく、堅実に自らの道を歩み、生涯の伴侶を見出してゆく。本書は『八人のいとこ』の続編で、ヒロイン、ローズの誠実な人生観、清らかな恋愛は、現代の若者にも限りない魅力と感動を与えると思われる。この作品には、ローズばかりでなく、幾つもの恋愛が描写されているが、それぞれの青年男女の心理や情感がきめこまかく生き生きと描かれていて、時代を超えた感動を与える。
  • 八人のいとこ
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    13才になる虚弱な女の子ローズは早くに両親を亡くして、アレック叔父に引き取られる。だが、8人のいとこ(全部男の子)や召使のフェーブと元気に仲良く暮らすうちに、溌剌とした女の子に成長してゆく。ローズは孤児だったが、父の残した財産と誠実で知性の高い叔父の献身的な配慮、さらには自身の素直な性質のおかげで、すこやかに成長し、いとこたちの心の支えにまでなってゆく。「若草物語」の作者が描く少女の成長物語。
  • この心が死ぬ前にあの海で君と
    5.0
    母親との関係がうまくいかず、函館にある祖父の家に引っ越してきた少女、理都。周りに遠慮して気持ちを偽ることに疲れた彼女は、ある日遺書を残して海で自殺を試みる。それを止めたのは、東京から転校してきた少年、朝陽だった。言いくるめられる形で友達になった二人は、過ぎゆく季節を通して互いに惹かれ合っていく。しかし、朝陽には心の奥底に隠した悩みがあった。さらに、理都は自分の生い立ちにある秘密が隠されていると気づき──
  • 百年と一日
    4.1
    学校、家、映画館、喫茶店、地下街の噴水広場、島、空港…さまざまな場所で、人と人は人生のひとコマを共有し、別れ、別々の時間を生きる。屋上にある部屋ばかり探して住む男、戦争が起こり逃げて来た女と迎えた女、周囲の開発がつづいても残り続ける「未来軒」というラーメン屋…この星にあった、誰も知らない34の物語。1篇を増補し、待望の文庫化。
  • イシュタムの手 法医学教授・上杉永久子
    3.8
    現役解剖技官が描く、リアル法医学ミステリ。 大学受験に失敗し、東京の実家を出て秋田医科大学に進学した南雲瞬平。ある出来事をきっかけに、大学卒業後は博士課程に進み、法医学教室に所属している。秋田県内で発見された異状死体の法医解剖は全てここで行われる。上司の上杉永久子教授は自殺研究の第一人者だ。抜群の解剖技術と観察眼を持ち、死者と死者を見送る者への敬意を尊重する一方、その想いが先走り、周囲を振り回すこともたびたびだった。 年末、運び込まれてきたのは二体の焼死体だった。高齢で寝たきりの妻とその夫とみられる。無理心中事案と思われていたが、上杉は両者の臓器に似たようなポリープがあることに着目、警察にある指示を出した。これにより、意外な事実が明らかになり――。 一家の食中毒事案、生後二か月の乳児の死亡事案、夏祭りでの毒物混入事案、そして、南雲の過去に起きたある人物の死にまつわる衝撃的な出来事。常識に縛られない上杉と、執刀医を目指す南雲のコンビが事件の真相に迫る。 現役解剖技官が描く、司法解剖のリアル。そして、自然豊かな秋田の風物や風景。圧倒的な描写力で、私たちの隣にある「死」について深く考えさせられる、新たな領域に踏み込む法医学ミステリ。
  • 中野「薬師湯」雑記帳
    3.8
    大学入学を機に上京した手塚蓮は、ひょんなことから中野にある銭湯に住み込むことになった。そこにはすでに3人の若者が暮らしていたが、彼らの抱く夢は蓮の目にまぶしく映り……。人々の触れ合いを優しく描く、心温まる書き下ろし連作短編集。
  • 京都御幸町かりそめ夫婦のお結び屋さん(一二三文庫)
    3.5
    1~2巻836円 (税込)
    勤めていた会社は倒産、住居からは立ち退きを迫られ、失意の中新居探しをしていた戸塚花菜は、カフェ『縁庵』の店主・一眞からある事をきっかけに契約結婚を持ちかけられる。 やむを得ず偽装夫婦としての生活をスタートした花菜。物に宿る思い出が見ることができる花菜は『縁庵』に持ち込まれた不要品と相談事を一眞とともに解決し、人と物の新たな縁を結んでいく。
  • ナゾトキ・ジパング SAKURA
    4.7
    ニッポン×ミステリ! 名探偵は留学生!! 精南大学の男子寮《獅子辰寮》の代表となった長瀬秀次は、四月から二回目の三年生。取得単位は絶望的だが、寮での人望は厚い。同室となるのは、アメリカ Los Angeles出身のケビン・マクリーガル。本来なら、一年生からの付き合いで気心の知れた平塚優作がルームメイトになるはずが、所属するゼミの雄島総一郎教授の一存で決まった。ギリギリの成績で教授に弱みを握られている秀次に拒否権はなかった。 桜満開の三月の終わり、大学の旧学生会館で死体が発見された。第一発見者の寮の後輩が、警察に連行され事情聴取を受けたという。後輩の無実を晴らすことはできるのか──? 「ミョーデス!」日本の文化が大好きなだけでなくすぐれた洞察力を持つケビンと、なにかと巻き込まれがちな秀次が、いつの間にか探偵コンビに!? SAKURA! FUJISAN! CHA! SUKIYAKI! KYOTO! 日本の名所名物を巡る数々の事件の謎を解く、キャッチーな本格ミステリ。 日本文化×ミステリ 新たな魅力の扉を この物語がひらく ──書評家・三宅香帆さん絶賛! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『ナゾトキ・ジパング』 の文庫版となります。
  • 朔が満ちる
    4.3
    1巻880円 (税込)
    サバイブ、したのか? 俺ら。家族という〈戦場〉から。史也の中で鮮烈に残る映像は、父を殺そうと振り上げた斧だ──。痛みを伴う読書体験の先に、かけがえのない希望を見せてくれる、直木賞作家の真骨頂!《解説・早見和真》
  • ソロモン王の洞窟
    -
    冒険小説、伝奇小説でいまもなお魅力を失わないライダー・ハガードの代表作。着想の奇抜さ、読者をたちまち怪奇、幻想、戦慄の世界にひきずりこむ迫力は、この作者の独壇場だ。ソロモン王の時代から、アフリカの奥地に眠るという莫大な財宝。それをもとめてヘンリー・カーティス卿は、探検家アラン・クォーターメンとともに出発した。三世紀も昔の1枚の地図をたよりに、一行はソロモン街道にたどり着く。だが、そこで一行が目にしたのは、大虐殺の現場だった。そこを支配するのは、ソロモンの秘密を知る唯一の人間……魔法使いの老婆ガグールだった。ヘンリー・ミラーは「もっとも親近性のある尊敬すべき作家」としてハガードを高く評価している。
  • 小犬を連れた男
    -
    パリ、一月十三日。夜の六時半に、ボーマルシェ大通りとパ・ド・ラ・ミュール通りの角で、フェリックス・アラールという四十九歳の本屋の店員が、交通事故に遭った。小犬を革ひもで曳いて歩道を歩いていた彼が、車道に降りたとき、後ろからバスに引き倒され、文字どおり頭を押しつぶされた。小犬は奇蹟的に無事で、野良犬の収容施設に送られた。…この小さな三面記事の、刑期を終えて出所したばかりの当人は、死の二カ月前から克明な手記を綴っていた。そこには孤独な男の数奇な人生の軌跡と悲しみが記されていた。
  • 未成年(上)
    -
    『罪と罰』『白痴』『悪霊』につづくドストエフスキーの4番目の長編小説。幼時から屈辱のうちに生い育ち、その間に自ら育んできた、ロスチャイルドになるという夢と、父ヴェルシーロフにたいする憎念と愛の渇望を抱きながら、父の招きに応じて上京した主人公アルカージイ。彼が身を投じた新しい生活環境は、さまざまな事件と陰謀と犯罪の渦巻く無秩序の世界だった。理想を見失って堕落の淵に落ちそうになりながらも懸命に踏みこたえ、一方ではカチェリーナ夫人にたいする恋と、その恋を種に企む悪党ランベルトの陰謀への加担の誘惑と闘い、異母姉アンナの、老公の財産を横領しようという企てを未然に防いで苦闘する。あげくはこれら錯綜した事件が一挙に解決したおかげで、彼はようやく押し流されようとした濁流から脱することに成功する。19世紀ロシア社会で、真の自由を求めてはげしく揺れうごく、青年アルカージイの魂の告白。
  • NHK「100分de名著」ブックス カフカ 変身 「弱さ」という巨大な力
    4.0
    1巻1,210円 (税込)
    「朝目を覚ますと、自分が虫けらに変わっていた」――これって、もしかして私のこと? 主人公が「虫」になる小説の何がそんなにすごいのか? 2012年のテキスト刊行時は「自分を知るための鏡」として『変身』を紹介した著者だが、ポストコロナの現状を踏まえ、この作品は「個の孤立」だけでなく「家族の孤立」として読むことも可能だと説く。そこで書き下ろしの「ブックス特別章」では、ヤングケアラー、ビジネスケアラーの問題とからめた読み解きを試みる。カフカが遺したノートに「自分にあるのは人間的弱さだけ。だが、それは見方によっては巨大な力となる」という言葉がある。カフカ没後から100年、不安と孤独を抱える人が多い今、個の弱さを知ることで人と人とのつながりの大切さを考える「介護小説」として読み直す。 【内容】 はじめに――カフカを読むことは自分を知ること 第1章 しがらみから逃れたい 第2章 前に進む勇気が出ない 第3章 居場所がなくなるとき 第4章 弱さが教えてくれること ブックス特別章 ポスト・コロナの『変身』再読
  • ブレグジットの日に少女は死んだ
    4.0
    英国で話題の疑似ノンフィクション犯罪小説。  2016年6月、EU離脱を問う国民投票が行われた日、ヨークシャーの海辺の寂れた町で、16歳の少女が暴行を受けた上にガソリンをかけられ焼き殺された。犯人は同じ高校に通う16歳と17歳の少女3人だった。  ジャーナリストのカレリは事件の地に居を移して背景を取材し、被害者・加害者の生い立ちから事件に至るまでをまとめたノンフィクションを発表した。しかし、取材を受けた者たちから本の内容に誇張や曲解、捏造があるとの訴えが寄せられ、違法な取材手法も発覚、本は回収に。  凄惨な事件が起きるまでに少女たちに何があったのか、そしてノンフィクションの内容は真実なのか――。 「グランタ誌の選ぶ最優秀若手作家」の一人イライザ・クラークが、T・カポーティ『冷血』にオマージュを捧げた衝撃の疑似ノンフィクション型犯罪小説。ごく普通の少女たちが怪物になるまでをリアルに描き、悲劇すら消費してしまう現代社会を告発したディラン・トーマス賞候補作。 (底本 2024年7月発売作品)
  • 古池に飛びこんだのはなにガエル?
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    本書は、「短歌&俳句は生物学の視点があるともっと面白く鑑賞できる!」をテーマに、人気の生物学者・稲垣栄洋氏が名歌&名句で描かれる生き物を解説していくものです。 例えば、松尾芭蕉の有名な一句【古池や蛙飛びこむ水の音】では、「このカエルとは何ガエルなのか」をテーマとしています。俳句においてカエルの定番と言えば、“カジカガエル”なのですが、ここは裏庭にいる“ツチガエル”と著者は考えます。その理由を生物学の視点で解き明かしていくのです。 このように名歌や名句には、生き物や自然について私たちが気付いていない新しい見方や楽しみ方が隠されており、本書は、短歌&俳句が好きな方はもちろん、生き物に興味がある方にも満足してもらえる一冊です。 <本書で取り上げる俳句&短歌の一部>  ①古池や蛙飛びこむ水の音(松尾芭蕉) →古池に飛び込んだのは、何ガエル? ②やれ打つな蝿が手をすり足をする(小林一茶) →ハエが手足をすり合わせるには、理由がある ③ のど赤き玄鳥ふたつ屋梁にゐて足乳根の母は死にたまふなり(斎藤茂吉) →ツバメはどこから亡くなった母を見ていたのか ④ むざんやな甲の下のきりぎりす(松尾芭蕉) →カブトの中では、本当にキリギリスが鳴いているのか? ⑤ 白鳥はかなしからずや空の青海のあをにも染まずただよふ(若山牧水) →ハクチョウはなぜ白いのだろうか …全部で57の句・首を掲載。 <著者プロフィール> 稲垣栄洋(いながき・ひでひろ) 1968年、静岡県生まれ。岡山大学大学院修了。農学博士。農林水産省、静岡県農林技術研究所などを経て、静岡大学農学部教授。中学校、高校の国語の教科書に著書が掲載されている他、昨今は入試の再頻出作家として知られている。 40歳を過ぎてから、中学校時代の国語の先生の勧めで短歌を始める。コスモス短歌会会員。 主著に『身近な雑草の愉快な生きかた』『弱者の戦略』『雑草はなぜそこに生えているのか』『生き物が大人になるまで』『生き物が老いるということ』『植物に死はあるのか』『はずれ者が進化をつくる』『生き物の死にざま』などがある。
  • 今夜、喫茶マチカネで
    3.9
    「閉店って。店、やめるってことか」 私は無言のまま、ちいさくうなずいた。 昭和29年に待兼山駅の近くで、父と母が始めた書店と喫茶店。1階の書店を兄が、2階の喫茶店を弟が継いだが、時代の流れもあり、最寄駅の名称が変わるタイミングで店を閉じることに。 喫茶マチカネの店主・今澤敦己は、店を愛する客からの提案で、残された数カ月の間、心に残る不思議な経験をゲストが語る会「待兼山奇談倶楽部」を開催する。そこで語られた、人生におけるとっておきの出来事とは……。 心あたたまる連作短編集。 (第一話:待兼山ヘンジ/第二話:ロッキー・ラクーン/第三話:銭湯のピアニスト/第四話:ジェイクとあんかけうどん/第五話:恋するマチカネワニ/第六話:風をあつめて/第七話:青い橋)
  • 四つの白昼夢
    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    コロナ禍がはじまり、終息に向かった。退職男たちの宴会と紙袋の骨壺、店の経営が破綻し夢中になった多肉植物、遺影に写った謎の手、自然通風の家で夫婦を悩ます音の正体とは? ふと目がくらんで見える、暮らしと隣り合わせ、現実と非現実の裂け目を描く日常奇譚集。
  • 「和歌所」の鎌倉時代 勅撰集はいかに編纂され、なぜ続いたか
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    500年以上続いた未曾有の国家事業ーー勅撰和歌集 天皇の命を受けて編纂された歌集ーー勅撰和歌集は、乱世のなか500年以上にわたって生み出されてきた。古今和歌集をはじめ、初期の勅撰集に注目が集まりがちだが、勅撰和歌集が権威を持つようになったのは鎌倉時代以降のことである。しかし、それぞれの勅撰集がいかに編纂されたかは意外なほど知られていない。本書では鎌倉時代の勅撰集がいかに編纂されたかを、新史料も交えてつぶさに描き出す。それによって見えてくるのは、単なる文学史を超えた、和歌と政治の相互補完関係という中世という時代の特質である。 【内容】 はじめに 序章  和歌所とその源流 第一章 開闔・源家長と歌人たち―新古今和歌集 第二章 撰者の日常―新勅撰和歌集 第三章 創られる伝統―続後撰和歌集 第四章 東西の交渉と新しい試み―続古今和歌集 第五章 和歌所を支える門弟―続拾遺和歌集 第六章 打聞と二条家和歌所―永仁勅撰企画・新後撰和歌集 第七章 おそろしの集―玉葉和歌集 第八章 法皇の長歌―続千載和歌集 第九章 倒幕前夜の歌壇―続後拾遺和歌集
  • 松本順自伝・長与専斎自伝
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 幕末・明治期の2人の医師の自伝。松本は長崎でポンペに学び,幕府の西洋医学教頭と将軍侍医を兼ね,明治期には初代軍医総監となった。長与は松本についてポンペに学び,日本の医事衛生を創始した。
  • 日月潭の朱い花
    4.1
    【第35回小説すばる新人賞受賞第一作】 デビュー作『楊花の歌』  Apple Books 2023年ベストデビュー作(歴史フィクション)第12回歴史時代作家協会賞新人賞部門候補  第3回本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞候補 【東山彰良さん推薦!】 本当の自分への逃走はこんなにも輝かしい 25歳のサチコは、不条理な派遣労働から逃れるように亜熱帯の台湾に渡り、偶然再会した在日コリアンのジュリと、台北の迪化街で暮らしていた。 誕生日の晩、サチコが古物商の革のトランクのなかに日本統治時代の台湾を生きた女学生の日記をみつけたことから、ふたりの生活は一変する。 普段は引きこもっていたジュリだったが、その日記を書いた女学生の行方調査に夢中になり、やがて大きな謎につきあたった。 それは、70年以上前、深山に囲まれた日月潭という湖で起こったある少女の失踪事件だった。 遠い昔に姿を消した少女を探す旅は、いつしかふたりのアイデンティティを求める旅につながってゆく――。

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