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愛着が湧く前に捨てる。それが鉄則だ――。ライター業のかたわら、ミニマリストな生活を発信する男、冴津。貰った物は家に帰ると捨て、家具や服は極力減らし、無駄を削ぎ落すことを追求する日々。そんな「身軽生活」を体現する彼の前に現れた“かつての自分”を知る男。その出会いは記憶の暗部を呼び起こし、信じていた世界を徐々に崩壊させていく。芥川賞作家が放つ、不穏でスリリングな超問題作。
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Posted by ブクログ
本当に必要なもののために物を捨てて、大切なものに時間を使う。そんなミニマリスト、シンプリストの考え方に、正論をいっぱい積んだ2tトラックで突っ込む感覚でした。こいつらなんか違うよなっていう違和感を表現できるのがすごい。
物をなるべく持たないようにしたいと思いながら、資本主義特有の流行り廃りの早さに巻き込まれたり、商売によって他人には物を勧める自己矛盾に苦しむ姿に「行き過ぎた結果」を見た。しかし、同時に行き過ぎた、とはどういう状態なのだろうという疑問も湧いた。本人にとっては身の回りをすっきりさせるための正常なこととし...続きを読むて物を捨てたり、売ったりするわけで、そこにおかしな点を見出すのは難しく思う。環境にやさしいと言いながらゴミを増やす矛盾や、思想とビジネスの矛盾は結果論だと捉えると問題の所在が一気に曖昧になる。本人の荒れた性格や、突然芸術に走る指向性には危うさを感じながらも、それすら「行き過ぎた結果」の連続だったというのなら、個人の問題に転嫁させているだけだ。事実、そう認識せざるを得ないほど罪を重ねてはいるのだが、個別の罪と、思想の矛盾それぞれの「行き過ぎ」を紐解かないと雑にその範疇に収めて無思考に陥ると思った。
絶妙にいそうな感じの主人公 情に流されず合理的な人ってこういう思考なんだろうなと思うけど、それでもふとした瞬間に矛盾を感じたり迷いも生じる 片付け自体は良いことなんだけど、捨てるという手段が目的になってしまっているし、強迫観念めいていて、何事も極端は良くないね 突き詰めれば趣味や人付き合いだって無駄...続きを読むなのだから、生きてるだけで無駄だらけだし、もはや私たちは無駄のために生きているのかもしれない
ワタシ自身、ミニマリストを標榜し実践している。他方、違和感もなくは無い。行き過ぎれば毒というか。ミニマリストの不幸を扱った本作はなかなか先が読めず分かりにくさがあったがら分かりやすさだけを求める風潮もいかがなものか。こういう視点があるのかと楽しめた一冊。
ミニマリスト的生活を送る男性主人公と、同じライフスタイルや価値観を持った人たちとのコミュニケーションがリアルに描かれている。 ここ最近は「ミニマリスト」という言葉も定着し、異端児扱いされることも少なくなったように思う。 本書に出てくる人物のように、ミニマリスト的生活を突き詰めると直面する「ジ...続きを読むレンマ」や「空虚さ」を疑似体験できる。 モノに溢れた実家に帰り入浴した際、小さい頃からそのままの古びた椅子を見て、「むしろ自分の方が消費文化に加担しているのではないか」とハッとするシーンがある。自分も同じような感覚を持ったことがあって、所有物がミニマムでも、トレンドを追っていると消費量は決して少なくはならない。むしろ、昭和世代の親の方が「地に足のついた」生活をしているのではないか、と思ったりする。 最後の展開は想定外で、若干の気味悪さもあったが、全体を通して著者の繊細かつややダークな文体が貫かれており、さすが芥川賞作家と感じさせられるユニークな一冊だった。
話の筋はあってない様なものだと思う。カバーや帯には「不穏さ」とあるが、何かそら恐ろしさを感じる事が出来たら著者の意図に少しでも近付けたのではないか、と感じた。 本書からは逸れるが、自分は家族で住む家をワンルームや大空間にまとめ上げようとする考えにそら恐ろしさを感じてしまう。ベンサムのパプティコンの...続きを読む様に家族を監視下に置きたいという深層心理が滲み出ている様な感じがして。新たな家父(母)長制の一種ではないか、とすら思ってしまう。 喜久屋書店阿倍野店にて購入。
持たない暮らしを推奨するウェブサイトの運営などをしている30代前半のミニマリストの男が主人公。 ミニマルな生活の良さを説く小説かと思いきや、物語の中でどんどんミニマリズムの欠点や矛盾を炙り出していく。 確かに不用品を捨ててしまうと見せ場はもう終わる、コンテンツにあげることがなくなってしまうからミニ...続きを読むマリストインフルエンサーたちはみんなグッズプロデュースをしたりするのか… 読み終わって自分の価値観や物を見る目がちょっと変わった気がした。
ミニマリストいいなって最近ちょっと思ってました。 生活のいろいろなノイズを消していきたい人がミニマリストだって学べました。 でもミニマリストは最終的に焼死するならやめとこうと思います。 ほどほどがいいのかもしれませんね。
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