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Posted by ブクログ
最近読んだ羽田圭介の作品が面白かったのでデビュー策を手に取ってみました。
一言でまとめてしまえば、「陰湿な兄弟喧嘩の物語」です。その単純な舞台設定と、なんだか壮大な正義の戦いのように描いているけれど結局のところ「家庭」という枠組みの中の小さな物語でしかない、ということが、この作品の世界が身近に感じられる理由なのだろうと思います。
お互いに激しく嫌悪している兄弟ですが、物語の語り手でもある兄は、弟への憎悪だけでなく、弟が兄である自分自身へ向ける憎しみの理由を考えたり、弟のあり様を受け止めようとしたりするなどの成長を見せます。
そして、大団円……といかないところが、羽田圭介らしいところです。
決して美しい物語ではありませんが、それでも読後感は悪くありませんでした。
Posted by ブクログ
又吉じゃないほうとしてフューチャーされて、テレビでちょくちょく見かけてたときの飄々とした印象があったので、何となく作家として向き合うのが憚られこれが初挑戦。
家族ひいては兄弟という非常に限られた世界の中で繰り広げられる攻防。何とも粘着質で気分の悪いやりとりが続くが、後半の展開がどどっと盛り上がり読む手を止めることができなくなった。ほとんどこの兄弟しか登場しないのにこれだけの物語を編み出す力はもう素晴らしい。でも、共感ができるとか前向きになれるとかという感覚は全くなく(この小説に求めてはいけないけど)、何故か2人とも愛しくなってくる。どれだけ成熟してる風でも中高生の感覚から逸脱はしていないし、そんな十代を誰もが経験しているわけで、2人の思考には多少心当たりがあったりするし、歳を重ねるごとに解決するだろうなという予感を感じる(結局感情移入してる)。
しかしこんな作品を17歳でかぁ。選考委員がバックグラウンド心配にもなるよなぁ。
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