無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
芥川賞作家の羽田圭介、初めて読みます。もっと難解な文章を書く人なのかと勝手に思い込んでいました。なんとも読みやすくてサクサク進む。
主人公の「僕」にはつきあいはじめて7年になる同棲中の彼女がいる。お互いを束縛しない関係が気に入っていたが、僕が予定より早く帰宅した日、シャワー中の彼女のケータイに着信が。視界に入った送信者の名前は、もう何年も連絡を取っていない僕の友人。なぜあいつからメールが?ずっと彼女と連絡を取り合っていたのか?一旦気になりだすとどうにも止まらず、僕は夜な夜な彼女が寝入った隙を見計らってケータイを調べるように。
家庭内ストーキングを描く短編かと思いきや、1冊この僕の話のみで引っ張ります。最初は盗み見に躊躇。けれど長年の同棲で入浴の所要時間など彼女の行動を熟知しているものだから、ドキドキしながらも見る見る。何もかもが怪しく感じるようになってゆく僕の様子は滑稽なほど。「削除する」という行為が、隠し事を消したことになるのか作ったことになるのかという問いが面白い。嫌な感じを残しつつも苦笑いしてしまう作品でした。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。