作品一覧

  • 1945年に生まれて 池澤夏樹 語る自伝
    5.0
    1巻2,860円 (税込)
    昭和20年7月7日,池澤夏樹は生を受けた.「敗戦後の年月がそのまま人生の時間」である作家の80年の歩みから「戦後」がありありと立ち上がる.父・福永武彦との数奇な運命,デビュー以前の長い猶予とギリシャ,アジア太平洋の島々への旅,そして未来のために私たちがやるべきことは──.いま初めて人生と創作のすべてを明かす.

    試し読み

    フォロー
  • 詩人なんて呼ばれて(新潮文庫)
    4.1
    1巻1,045円 (税込)
    20歳で『二十億光年の孤独』を刊行し、日本語の可能性を拡げ続けてきた国民的詩人、谷川俊太郎。その70年以上にわたる創作生活のすべてを、多彩な作品を交えて振り返る。哲学者・谷川徹三との父子関係、3人目の妻・佐野洋子との別れの真相、迫りくる老いと死への想い。長時間の入念なインタビューによって、巨星の全貌が初めて姿を現した――。文庫化にあたり最新肉声を含めた新章を収録。
  • 大江健三郎の「義」
    値引きあり
    5.0
    謎だらけのポストモダン小説の先駆『同時代ゲーム』はなぜ書かれたのか。自伝的要素の強い『懐かしい年への手紙』に登場するギー兄さん、『燃えあがる緑の木』の新しいギー兄さんは、なぜ「ギー」なのか。大江健三郎の全小説を精読し、柳田国男の影響を確信した著者は、大江と柳田の深い関係を探っていく。しかし、大江の謎は柳田のみならず、『万延元年のフットボール』と島崎藤村『夜明け前』との類似点へと行き着き、いつしか不思議な親和性を持つ文学者のつながりは平田篤胤へと辿りつく。これまで海外文学の影響下において読み解かれてきた大江健三郎文学に、深く根を下ろした日本文学の伝統とは一体何か。大江研究の第一人者が読み解く、知的好奇心に満ちた快著!
  • 大江健三郎全小説全解説
    5.0
    1巻3,652円 (税込)
    新聞記者として長年大江健三郎を取材してきた著者による、わかりやすい大江健三郎入門書。『大江健三郎全小説』(全15巻)を通して書かれた解説を一冊にまとめる。大江健三郎全小説のあらすじから説き起こしつつ、個々の作品発表当時の文芸批評家による主要評論に言及、その作品がどのように受容されてきたかを論じる。またときに作家へのインタビューを引用しながら作品の意義を明らかにする。大江文学がどのように生まれ、どのように読まれ、さらにこれからどのような研究課題がありえるのかを総合的・俯瞰的に論じた大江評論の決定版。 目次 はじめに よろしい、僕は地獄に行こう! 惨憺たる青年たち 封印は解かれ、ここから新たに始まる 復元された父の肖像 神話としての「個人的な体験」 知と懐かしさの容れ物として ノーベル賞はいかにしてもたらされたか 果てしなく多義的な偽史をめざす アメリカの影が差す女性たち 予戒としての近未来SF 青年の夢想と酷たらしさ 世紀末に集中した「魂のこと」 再びの「カラマーゾフ万歳!」 永遠のモラリスト、伊丹十三 「晩年のスタイル」こそ苛烈に 大江健三郎年譜 『大江健三郎全小説』収録作リスト 文献一覧 索引
  • ひみつの王国―評伝 石井桃子―(新潮文庫)
    4.7
    ノンちゃん雲に乗る、クマのプーさん、ピーター・ラビットなど作家・翻訳者・編集者として幾多の名作を世に送り出し、溢れる才能のすべてを「子ども時代の幸福」に捧げた101年の生涯。200時間に及ぶインタビューや書簡、綿密な取材をもとに、戦前戦中の活動や私生活にも迫る。子どもの本で人々を勇気づけ、児童文学の星座で強い光をはなつ石井桃子の稀有な人生を描いた、初の本格評伝。(解説・川本三郎) ※当電子版には、新潮文庫版に掲載の写真の一部は収録しておりません。ご了承ください。
  • 大江健三郎 作家自身を語る
    4.8
    1巻913円 (税込)
    なぜ大江作品には翻訳詩が重要な役割を果たすのでしょう? 女性が主人公の未発表探偵小説は現存するのですか?──世紀を越え、つねに時代の先頭に立つ小説家が、創作秘話、東日本大震災と原発事故、同時代作家との友情と確執など、正確な聞き取りに定評のあるジャーナリストに一年をかけ語り尽くした、対話による「自伝」。最新小説『晩年様式集(イン・レイト・スタイル)』を巡るロング・インタヴューを増補。

ユーザーレビュー

  • 1945年に生まれて 池澤夏樹 語る自伝

    Posted by ブクログ

    前半は、伝記的な内容が非常に興味深かった。福永武彦との関係性が特に。
     後半は、現実をどのようにとらえたら良いのか。そんなことを考える手がかりとなる。生き方としては、あまりに破天荒なので。
     「戦後」というものを考える時に、本当にコンパスになるような。

    0
    2025年11月06日
  • ひみつの王国―評伝 石井桃子―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    石井桃子さんのお話は大好きだったが、評伝を読んで人となりを知り、より好きになった。筆者の関係者への細やかな取材、調査が素晴らしかった。出てきた本を順に読んでみたくなった。

    0
    2025年08月08日
  • ひみつの王国―評伝 石井桃子―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    石井桃子(1907-2008)、編集者・翻訳家・作家としていくつもの時代を駆け抜け、101歳で亡くなった。本書は、1994年以降の取材(とくに2002年の5日間にわたる集中インタビュー)をもとにした充実の評伝。読んでゆくと、その人脈の凄さ・豊かさに圧倒される。
    くまのプーさんとの出会いのくだりは、何度読んでも感動的だ。24歳の時、石井は和漢書の整理の手伝いのため犬養家に出入りするようになる。犬養毅は彼女を気に入った。しかし首相になり、そして暗殺。石井はクリスマスに失意の犬養家に行き、そこでプーの絵本を発見し、子どもたちにそれを読んであげるのだ。犬養毅や5・15事件がプーさんに関係しているとは!

    0
    2025年05月07日
  • 詩人なんて呼ばれて(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    谷川俊太郎という詩人を理解するには、格好の書となっています。
    文中に、「谷川俊太郎に日本の現実はいつも遅れてついてきた」とありましたが、まさしくその通りの詩人だったと思われました。
    ご冥福を心から祈ります。

    0
    2025年02月03日
  • 詩人なんて呼ばれて(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    圧巻の600ページ超え。
    谷川俊太郎という物語。
    父子関係、
    佐野洋子さんとの別れの真相、
    老いと死への想い。
    小説や物語について否定的な詩もあったけど、
    人生そのものが物語だった。

    0
    2025年01月16日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!