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昭和20年7月7日,池澤夏樹は生を受けた.「敗戦後の年月がそのまま人生の時間」である作家の80年の歩みから「戦後」がありありと立ち上がる.父・福永武彦との数奇な運命,デビュー以前の長い猶予とギリシャ,アジア太平洋の島々への旅,そして未来のために私たちがやるべきことは──.いま初めて人生と創作のすべてを明かす.
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Posted by ブクログ
前半は、伝記的な内容が非常に興味深かった。福永武彦との関係性が特に。 後半は、現実をどのようにとらえたら良いのか。そんなことを考える手がかりとなる。生き方としては、あまりに破天荒なので。 「戦後」というものを考える時に、本当にコンパスになるような。
新潮社の純文学書き下ろし作品のシリーズが1960年代から出版され始めて、1968年の開高健の『輝ける闇』くらいから自分で本を買い始め、同じ年に福永武彦の『海市』があった。このシリーズに中村真一郎の作品も数作あり、マチネ・ポエティクも文学史的事実として言葉だけ知っていた。福永武彦が推理作家加田伶太郎で...続きを読むあるのも知らなかったし、池澤夏樹が五木寛之よりも先にリーダーズダイジェストで「かもめのジョナサン」を訳しているのも知らなかった。怪獣映画「モスラ」の原作者が1919年生まれの福永武彦、堀田善衛、中村真一郎であったことは、あらためて思い出した。純文学に興味を持ちはじめた十代の頃に読み始めて、何も知らなかった作家の周囲を知ることができてとてもおもしろかった。 第三章以降は池澤夏樹の冒険に満ちた生活と仕事の範囲の広さにただ感心するばかり。
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