小説・文芸 - 筑摩書房作品一覧
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3.7連合艦隊が勝利した最大の要因は軍事技術の合理的で正確な運用にあった。日本は近代砲術の基礎となる「斉射法」を世界に先駆けて用いただけでなく、独自の砲術計算によって精度を高めていったのである。その後の海上決戦の範となった日本海海戦の全貌を検証し再現する。『坂の上の雲』では分からない日本海海戦の真実!
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-Saddam is still playing fun and games with the U.S.A. And not taking the U.S. seriously.(サダムはアメリカを相手にふざけた態度を取り続けています。アメリカの言うことを真剣に受けとめようとはしていないのです。)これは14年前のパパ・ブッシュの演説。アメリカのテレビのニュース番組だけで湾岸戦争を追うという著者の試みを今読み直すと、アメリカの輪郭とそこに映る日本の姿がはっきり浮かんでくる。ことばの海から現代を見つめる視点をピックアップする長編エッセイ。
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-太平洋戦争時、帝都防衛の任をおびていた陸軍飛行第五十三戦隊。その整備兵であった著者は、日本全土への空襲が本格化する昭和19年11月から翌年の敗戦に至るまで、手許にあった文庫本の余白にひそかに日記を書き綴っていた──。苛烈をきわめる各地への空襲とその被害の経過を定点観測のように詳細に記録しつつ、そこに疲弊していく兵士の日常や傍観者たらざるを得ない自身へのやるせなさ、膨らんでいく戦争・国家への疑念、荒廃していく国土や次々と斃れていく戦友への痛切な思いが、随所に差し挟まれていく。等身大の兵士の視点から本土空襲の全貌を綴った貴重な記録。
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4.027年間、獄中でも闘いつづけてアパルトヘイトを根絶し、南アフリカを再生させた20世紀の英雄。対立ではなく対話を貫いた不屈の生涯をたどる。(巻末エッセイ・緒方貞子)
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3.0赤羽・立石・西荻窪──。古き良き呑み屋街にはそれぞれの歴史がある。アメリカ生まれの著者が酒のグラスの向こうに見たのは、闇市のにぎわう猥雑でエネルギッシュな東京の姿だ。歴史探索とはしご酒という二重の“フィールドワーク”を敢行し、居酒屋文化に頭脳と肝臓で切り込んだ渾身のノンフィクション。
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4.0湯川と朝永の嫉妬と友情、川端受賞の陰にあった、谷崎や三島の名前、繰り返される日本メディアの「ハルキ狂想曲」。科学を愛し平和を希求した、偏屈者の発明家・ノーベルの命日、最高に権威ある賞が、物理、化学、医学、文学、経済、平和貢献で功績を挙げた人々や団体に授与される。だが、賞の舞台裏は思いのほか取り散らかっている。ノーベルが遺言した「人種・国籍を超えた人類への貢献」という理想とは裏腹に、国家や著名大学の名誉欲が交差し、政治利用も見え隠れする現実。多くの関係者の証言を聞き、無数の資料をめくった記者たちの、ノーベル賞取材の集大成。
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4.0あの俳優たちの戦争とは? 鶴田浩二、伊藤雄之助、加東大介、佐野周二、片岡千恵蔵、芦田伸介、西村晃、山田五十鈴……。昭和の映画・舞台・テレビで活躍したスター、名優たち。その華やかな姿の裏に隠された戦争体験とは? 中国大陸での戦闘、特攻隊、慰問団、疎開、引揚げ、シベリア抑留などを、書籍や雑誌インタビュー記事など活字で残された資料をもとに描きだす。
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4.5ユーモアに溢れ、風刺が効きつつもアットホーム……。『サザエさん』が国民的漫画として愛されるようになった裏には、母と三姉妹の物語があった。(巻末エッセイ・夏目房之介)
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-「K.OKAとはひとりの数学者の名前だったのか」。当代一流の世界の数学者たちをもってしても手に負えなかった難問の数々を、ただひとりで次々と解明し、深遠な高みに達した生得の数学者・岡潔。野の花を摘むように数学の果実を摘みながら、ベストセラー『春宵十話』をはじめとして多くのエッセイを通じ、日本人の情緒の奥深さを語り、大切さを説き続けた。数学の世界に日本的情緒を開花させた天才の思索と発見の諸相を、全生涯にわたり克明に描いた圧巻の評伝。全2巻のうち、第1巻は、人生を彩る多彩なエピソードを交えながら、誕生から絶頂期に向かう三十代までの軌跡を収録する。
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-18世紀江戸。内外の品を集めて全国物産会をひらき、戯作・浄瑠璃の人気作家となり、秩父に金山を開発、油絵を描き、オランダ製の静電気発生器エレキテルを復元……と多彩に活躍した平賀源内。さぬきの地に生まれ高松藩を脱藩し、のちに杉田玄白、司馬江漢、鈴木春信、大田南畝、小田野直武ら同時代人と広く交流、刺激しあった源内の生涯は、豊かなヴィジョンと果敢な試行錯誤、そして失意と焦燥と挫折とからなっていた。「分」と「仕来り」の時代にあって、自身の志と好奇心とによって奔放に生き、殺傷事件の果てに獄中で死去したとされる「非常の人」の生涯を鮮やかに描く、評伝文学の傑作。
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4.5
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4.0男たちは家族を持ち、日々の仕事に打ち込み、日本の繁栄を支えてきた。何が原因で彼らの人生はなぜ挫折したのか? 何がきっかけで彼らの心はなぜ崩壊してしまったのか? 20年以上にわたって精神科の医師として治療を続けてきた著者が、心病める12人の不器用な男たちの人生の軌跡を描く「愛と冒険」の物語。
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-「がんは人生最低のギフト!」仕事と子育て真っ最中のNY在住ライターが、ある日突然メラノーマ(皮膚がん)に。がん=命にかかわる厳しい現実に直面…しかし、幼い娘たちとの日常は変わらず、ユーモラスにパワフルに。―親友から届いた「ファック・キャンサー」Tシャツを着て病院へ。―頭の手術痕を膣ブラシと浣腸ボトルで夫に洗浄してもらう日々。―母娘3人、アタマジラミと格闘。―親友もがん罹患、最期の時間と別れ。…ドラマチックなのに平凡で、決して闘いなどではない、治療の日々。胸が張り裂けそうな悲しみと、感謝の気持ちを同時に感じるがん患者のリアルな心の内。最高峰のがんセンターでの手術と、がん治療を変えた免疫療法の治験の実際を含め、ユーモアを交え率直に歯切れよく語る。がんという現実を受けとめ、明るくたくましく、愛を与え合いながら生きる姿に胸を打たれるノンフィクション。
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3.7富山の朴とつな少年が、一生の親友と出会い、プロの漫画家を目指す。SF(すこし・ふしぎ)漫画「ドラえもん」の誕生と日本漫画界の青春時代。
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-重度の障害を背負いつつも、自己への冷徹なまなざしを表現した数々の肖像画で多くの人々を魅了した、メキシコを代表する女性芸術家の生涯。描くことが生きること。キャンバスに心の葛藤を表現し続けた女性芸術家の生涯。
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3.3板橋の貧民窟・岩の坂で育った社会派ルポライターが綴る、壮絶で切ない、怒涛のような少年時代の思い出。木賃宿・長屋の住人。梅毒で鼻が無い“フガフガのおばさん”、正体不明のインテリ「ゴライ博士」、ヒロポン中毒のマアちゃん、初恋のパンパンガール……。強靱で、悲惨で、温かで、そして何より自由だった戦中戦後の「東京スラム」を、深い郷愁を込めて描く。
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4.0野球部やサッカー部だけが部活じゃない! 全国にはいろんな文化部があり、仲間とともに熱くなり、時には対立しながら、成長を遂げていく。心を震わせる情熱のノンフィクション。
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4.3南宋末、フビライ率いるモンゴル軍が南下し、王朝は危殆に瀕していた。政治の中枢は腐敗と混乱のなかにあったが、ひとりの秀才が敢然と挙兵し、防禦にあたる。文天祥その人である。だが大勢に利はなく、あえなく囚われの身となり、その間に宋は三百年の歴史に幕を下ろすこととなる。天祥は、フビライから宰相就任要請があるもこれを固辞。五言古詩「正気の歌」を遺してついに刑場に果てる――。反時代的なまでに儒教道徳に忠実で、純なる人間性を貫いた生涯。それは、人間のひとつの極限をわれわれに突きつける。宋代史研究の泰斗が厚い考証を基に天祥の実像を描いた名著。
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3.6ベーブ・ルースをきりきり舞いさせるなど活躍し、将来を嘱望されるも、三度も出征し落命した悲運の投手・沢村。彼は何を考え、戦地に赴いたのか。本書は人間・沢村を描くとともに、当時の野球関係者の興味深い動きを描き出していく。表向きは時局に迎合し戦争に協力するかのように「偽装」しつつ、職業野球連盟は沢村の悲劇を繰り返さぬよう、野球界や選手らを守ったのだ。その工夫とはいかなるものだったか。知られざる戦時下の野球界を、資料の綿密な分析から再構成する。
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4.2ウガンダやコンゴでの子ども兵への社会復帰支援などを資金ゼロ、人脈ゼロから始めたNGO代表が語る、今世界で起きていること。そして私たちにもできること。
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4.0生後19ヶ月で視力と聴力を失いながら不屈の心で障害を克服し、平和と福祉のために闘った〈世界一有名な障害者〉、その壮絶な生涯。(巻末エッセイ・高橋源一郎)
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