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杉本鉞子は、1873年、越後長岡藩の家老の家に生れ、武士の娘として厳格に育てられた。結婚によりアメリカに住むようになり、すべてがめずらしく目新しい暮らしの中で「武士の娘」として身につけたものを失うことなく、また自分にとじこもることもなく、みごとに自立した考えを身につける。今日に通じる女性の生き方を見る上にも、当時の風俗や生活のありさまを知るためにも、高い価値をもつ。
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Posted by ブクログ
明治期にアメリカへ渡った一人の女性の手記。異国に暮らすことで、かえって日本という国を考え、見返すようになったとの記述がある。日米両国の良さ、特徴を鋭く捉える感性は非常にスマートで、文章もみずみずしい。著者の生き抜く力、賢さを感じる。 (2019.2)
女優杏さんの『杏のふむふむ』で、この本に触れられており、興味を持って、購入。 読んでいて、とても新鮮だった、 幕末の武家の精神、教養の高さが出ており、また、躾の厳しさとそれに答える幼い作者の人格も素晴らしい。 ひとつひとつの文章が、読者に何か語りかけているようで、目の前に、作者がいるようで、あ...続きを読むりありと感情が伝わってきた。 読み終わって知ったのだが、著者が渡米中に、新聞社に寄稿してまとめたのが、原著『A Daughter of Samurai』として、出版されたこと。 自分が読んだ本は、日本人による翻訳されたもの。 その翻訳された方は、大正時代の生まれの方で、辛うじて(?)江戸末期〜明治時代の激動の時代を肌で感じている人だろう。 そのためか、英語から日本語訳されたものであるにもかかわらず、原著者の言葉に近いものに感じる、 「武士の娘」として生きた筆者(杉本鉞子)の心持ち、姿勢、気品の高さがうかがえる一冊。
とても興味深かった。日本人の武士の娘として、厳しい躾を受け、そして海外での生活、そしてご主人を亡くされての生活。色々な立場に立たされながらも、悩み誇り高く生きられてるすがたがとても気持ちがよく読めた。また日本の伝統、歴史なども興味深い事がたくさん書かれていて私自身励まされることも!臍の尾が首に(著書...続きを読むでは頭だけど)巻きついて生まれたものは、仏さまからのじきじきの御しめしを受けている…のくだりは、今読んだからこそ、とてもご縁を感じたり。出会えて嬉しい本でした!2016/4/7完読
平成の時代となり西欧諸国と文化もあまり変わらなくなった、「現在の一点的」な考え方では、理解できない人もあるかもしれないが、とても素晴らしい本だ。 下手な感想を書くと誤解されるかもしれないので、 一読していただくことを是非おすすめする。 文章をよんでこれほど「上品」で「凛」とした雰囲気を感じたのは初め...続きを読むてかもしれない。
明治初期に旧長岡藩の家老武士の旧家に生まれ、お嬢様育ちの書者が生活習慣の違うアメリカに嫁に行くという。「当時婚約は、私個人の問題ではなく家全体にかかわる事と思っていましたから、誰方のところへと尋ねてみようと思いませんでした。まだ十三歳にも満たない私のことでございますから、何もかも人任せでありました...続きを読む。当時の女は皆こんな風だったのでございます」と書かれています。当然、婚約相手の顔も、知らないのです。等々 アメリカへ渡った明治生まれの著者は、アメリカの習慣に染まることなく日本人の作法を一所懸命に説明するのは、この小説がアメリカで出版されたが故であります。現代では、かなりの面で日本文化や伝統が紹介され理解されているであろうが、著者がアメリカ人の奇異な側面も描き記されているのです。 誇張ではなく、現代の日本人の忘れ去ってしまった習慣が否定ではなく、受け入れられる人は、その風習がわずかでも残っているなら共感できるが、今の若者には、想像も出来ないかもしれない。 日本の作法は、感情を表に現さず辞儀(所作)と想いなのだろうと思う。 著者は、数年間コロンビア大学で日本文化史の講義をされました。この本は、ドイツ、フランス、デンマーク、スエーデン等七か国語に翻訳され世界の多くの友を得たという。 清らかで美しい日本語の文章に魅了され、期待を裏切らない名著であると確信します。
越後長岡藩の家老の娘が、兄に売られて?アメリカに渡る。 その前のミッションスクールでの5年間のお礼奉公! アメリカで当時の世界的ベストセラーを出版。 河合継の介には批判的。
原題は「A daughter of the Samurai」で、自伝として書いたのではないから「The」ではなく「A」としたそうである。 著者は明治維新後の明治6年、長岡藩家老の家に生まれ、武家の娘として厳格に育てられたという。その後結婚のためにアメリカに渡るが、開放的なアメリカの風土にも順応...続きを読むしながらも、武家として身につけたものは忘れずに生活する。 この書は筆者が武士の娘として身につけたものや日本でのしきたり、思い出を英語で綴り、1923年からアメリカで雑誌に発表したものだ。その後7カ国語に翻訳されている。その後で日本語に翻訳されているのだ。 私はこれまでこんなにも詳しく当時の日本の姿を紹介したものを知らなかった。筆者は幼い日の出来事を事細かに覚えており、その内容からも教養の高さがうかがえる。当時の武家の生活の様子や町人の暮らしぶりが手に取るように分かる。 本書は先にアメリカで英語で出版され、後に日本語訳になっている。このような良書にもっと光が当てられるべきだと思う。ぜひ多くの日本人に読んでもらいたい一冊である。
素晴らしかった。武家社会の残り香をかぐことができるのはもちろん、筆者の新しい文化に対する謙虚で公正な姿勢は現代人でもなかなか得難いもの。これからますます読まれていくべき作品。
著書杉本鉞子さんは、日本の武士の古いしきたり、ものの考え方をニューヨークの新聞に掲載、数カ国語に訳されたそうだ。 印象に残ったのは明治維新の時自ら屋敷に火を放った母上の話。数世紀前のご先祖の側室が家来と不義密通し、手打ちにあった話。子供の教育はすごく厳しく、結納の日から、会った事も無い婚約者のために...続きを読む陰膳をそなえて,好物をこしらえて差し上げる練習をする事。 彼女は家老の娘なので、いくら落ちぶれても家に女中や乳母や爺やなどがいて豊かで、他の日本人より幸せだったのではないかと思う。
旧長岡藩家老の娘として明治維新後に生まれた著者。長岡を離れ東京へ移り住み、さらには米国に住む日本人の元へ嫁ぐ…時代の大きな変換期を誇りと気概に満ち溢れた精神で生き抜き、新しい時代の扉を開けた著者の体験談は時代の変革の中でも逞しく生きた当時の名もない人達の姿を浮き彫りにする。 一般人の渡米などが珍し...続きを読むい時代としての体験談も貴重だが、本書の本質性は旧武士家族の絶え間無い気概と精神、時代物の読み物や劇では決して伝わらない生の武士の声だろう。過去の日本人がどのような価値観であったのか、何に正義を感じ何を恥じたのか…高潔で気高い精神や暮らしぶりの様子は現在の平坦に馴らされた世の中では絶対に発見できない事柄だろう。 過去の日本人が抱いていた貴重な精神を生に伝え、現在に残した功績は物凄い。
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杉本鉞子
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