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本書は、1925年(大正15年)に全米でベストセラーとなった旧長岡藩筆頭家老の娘・杉本鉞子による自伝的小説の完全新訳版。明治6年に生まれた著者・杉本鉞子は、伝統的な武家の娘としての教育を受けた後、貿易商を営む日本人男性と結婚して渡米、習慣や人々の気質の違いに戸惑いながらも米国の地で娘にも恵まれ幸せな家庭生活を送っていた。しかし、38歳の若さで夫が急逝。いったんは帰国するが、再度2人の娘を連れて米国で生きることを決意。生活のためにはじめた雑誌「アジア」への連載が1冊にまとまったものが「A DAUGHTER OF THE SAMURAI」であった。原書は全米でグレイトギャツビーと並ぶベストセラーとなり、日本を含む8カ国語に翻訳される。本書はこれまでの翻訳版では削除されていた24章を含む初の完全版である。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年02月13日
江戸時代の武家の師弟に対する教えの厳しさを改めて思いました。
家名を汚すこと無く人生をおくるための男子・女子を問わない決め事。
それに理屈無く従うという厳正なルール。会津藩の「什の掟』の最後、「ならぬことはならぬ」を思いました。
越後長岡藩は、徳川の三河以来の家来、牧野家であったということは、司馬遼...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年06月28日
幕末の長岡藩と言えば河合継之助が有名だけれど、筆頭家老の稲垣家に生まれたお嬢さまが著者、杉本鉞(えつ)子だ。
最も彼女が生まれたのは維新の後だけれど。
しかし、戊辰戦争を捕虜としてではあるけれども武士として生き抜いた父と、万事に控えめで奥ゆかしいが芯の強さを持った母、武家の教示を最後まで持ち続け...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年05月19日
今の世の中、合理的が先行して意味なんか考える事もないけど全ての日常の行為に理由があり、えつ子はアメリカ人からの質問に当たり前にこたえます。 えつ子が飼い犬が弱って震えているのを見かねて自分の布団をかけたところ、分不相応な事をすると死後不幸になると母から叱られる話は現代では受け入れがたいものなのでしょ...続きを読む
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