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Posted by ブクログ
万葉集のエッセンスを堅苦しくない文体でまとめた本。
薄く広く万葉集を楽しめます。
恋の歌だけではなく、望郷の歌、四季の歌、国自慢の歌。
万葉集は、天皇から名もない身分の人まで多様な歌が寄り集まっています。
たくさんの人々が、些細なことでも和歌に詠み、歌うことがもっと自分の生活に根ざしていたことをより実感的に感じることができました。
これに続く三代歌集の古今和歌集に比べて、歌がストレートに伝わるのが特徴的です。
そして、その美しい独特のリズムは、音としてとても心地よく、言葉の響きだけでお気に入りの和歌が見つかるかもしれません。
令和という元号についても触れられているので、令和の終わりまでが旬の本かな、とも思います。
Posted by ブクログ
若い読者に向けて書かれた『万葉集』の入門書です。
冒頭に新海誠のアニメ映画にかんする話題をもってくるなど、対象としている読者の興味を引くような工夫も見られますが、それ以上に注目されるのは、『万葉集』は「歌のアルバム」のようなものだという著者の解釈です。これはたんに読者の興味を引くためのたとえでなく、本書全体をつらぬく解釈のかなめになっているように感じます。
著者は次のようなたとえを用いて、『万葉集』に収められた歌の説明を試みています。「写真のない時代、歌は過去に起きた出来事や事件を心に留める大切な手段でした。それぞれの家に、それぞれのアルバムがあり、そのアルバムの写真から、大切な思い出が語られるように、それぞれの家には、それぞれの家集がありました。もちろん、そういう家集は、のちの天皇家につながってゆく大和朝廷の大王の家にもありました」。また、そうした歌の数々が『万葉集』にまとめられるには、歌の「流通チェーン」が必要だったといい、古代日本社会のありかたとの関係のもとで、『万葉集』とその歌についての解説をおこなっています。
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