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「おまえは使えるなといわれてホメられたらすこしはうれしい。だけどそんなことをしていたら死ぬまでこきつかわれてやりたいこともできやしない」。使える奴隷よりも、囲われた家を捨て、野に放たれた豚になりたい。高群逸枝、伊藤野枝、一遍上人、幸徳秋水、イソップ物語……。呪縛から解放される爆笑社会エッセイ。豚はわたしだ!文庫化にあたり約50頁増補!
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Posted by ブクログ
面白かった。 こういう人が日本にいることに感謝。私も働かないでたらふく食べられたらなあと思いつつ、栗原さんの思いに賛同しつつ、それにしても収入がないのは嫌かも…と社会の歯車、豚、に戻ってしまうよ
匿名
すき
作者の著作を全て読みたいと思いました。 自分が社会や周りの人達に薄っすら感じていた違和感が言語化されていて素晴らしすぎて繰り返し読みたいし他の著作も読みたいと思いました
とんでもねえな、と思いながら読み進めるうちに、 黙って搾取されたくはないという、共感を強くした。 本当に一握りの、勝手なトップによって決められた枠組に、なぜ何もかも従わなくてはならないのか、と。 酒をかっくらい、噛みつくようにブルーハーツを歌っていた頃を思い出して、いつの間に忘れていたのかと思っ...続きを読むた。 面白かった。
栗原康のことはまったく知らず、本屋で表紙を見てなんとなしに買ってみたのだが、これがびっくりするくらいおもしろかった。 アナキズム研究が専門で大学の非常勤講師をやっているとのことだが、文体はまるで町田康のような、ふざけているのか真面目なのかわからない、いや絶対にふざけているのだけど、ちょうどいい塩梅...続きを読むのふざけっぷりで、良い。文体だけでなく、自らの情けなさと滑稽さを魅力的に書けるあたりも似ている。 文体や語り口もいいのだが、そもそも主張がわたしの好きなものだったので、おもしろく読めたのだと思う。ちょっと過激な主張ではあるけど、賛同する人はけっこういるんじゃないだろうか。 主張と文体が、合ってる。
変わった人だなと思いながら、文章が簡潔なのでスイスイと読めました。 収入がなさすぎると私は嫌ですが、クスッと笑えて面白かったです。
「自由に生きる」の私なりの解釈が言語化されているようで、読んでいて気持ちよかった。 特に文庫版あとがきの最後のページ(266ページ)。これに尽きる。 文体も自由さが見てとれた。
アナキズムはよく理解できていないけど、著者の語りは尖っているのかいないのか、とにかく緩くて面白い。 また、先人の思想や生き方の紹介が、とても分かりやすく思わず、表記してある文献を紐解きたくなる。 はたらかないで、たらふくたべたい はい!同感
アナキズムについてもっと知りたくて読みました。荘子、ソロー、伊藤野枝、などなど先人たちの思想に、著者の私生活についての思考が挿入されつつ、少し毒どくしいとも言える文体が読みにくいのか読みやすいのか、どちらとも言い難いですが、「自由に書きたいように書きたい」というのが、著者の主張であり、根はとても真面...続きを読む目な考えなのだと感じました。 稼いでいなければ、消費してそれにより「自己実現」し、個性を表現しなければ、人でなしのように扱われるこの資本主義社会の中で、生きているだけで負い目を背負わされ、正しさ地獄の中でがんじからめになり、いつしかその基準を自己の精神の中に内面化し、自由のカケラさえうしなってしまう苦しさ。(後書きより) 労働と消費の社会学についてもっと学び、精神を自由にしたいと思いました。フェミニズムについても。 人間、本来の面目はもっと自由であるはず。
ニートのアナキストがいかに労働が悪かをあの手この手で示そうとするお話。 やや説得力に欠ける部分もあるが、これまでにあまり触れた事のない視点で、考えさせられる部分は多かった。資本主義貨幣経済の中で生きているうちに、いつしか都合の良い道徳観にまみれて、人ととしての豊かさとはなんたるかを忘れてしまっていた...続きを読むのかもしれない。 無償の施し、固定観念をぶっ壊して考える力の尊さを学んだ。
はたらかないで、たらふく食べたいという気持ちには共感するけれども、皆がそうしたら社会は成り立たない。それこそ著者の好きなタバコもビールものめなくなっちゃう。 しかし、別にこういう人がいたっていいのである。働きたくないけど、主義は曲げず楽しく生きたいというのは明治なら「高等遊民」と言われたのに今はニー...続きを読むトだヒモだと言われて気の毒である。 妻になる人に扶養される気満々だが、「専業主夫」ができるほど家事ができるわけでもない。いざというときの役にも立たなそう。でも、彼女がいつもいるってことは、稼ぎがなくても、なんというか、可愛げがあるんじゃないか。そういう男を養ってあげたいという女性もいるだろうし、二人が納得していれば良い。しかし、この本で一番面白いのは結婚しようと思っていた女性にフラれる部分である。 アナーキスト、政治学者として口を糊しているわけだけど、文章は独特で面白いし、ダメ男の哀れな滑稽味もよく出ているから、私小説家としてもいけるんじゃないかな。 TA(ティーチングアシスタント)をしていたとき、サボりまくって金だけもらい、「いまさらながらわるいことをしたとおもっている。すぎたことだ。」(p113)なんて太宰治みたいじゃん。お前が言うな、っていう。 この本を書き始めたときは年収10万だったのが、書き終わる頃には200万と20倍に爆上がりしたそうなので、もしかすると今はもっと爆上がりして、妻や親に扶養してもらわずに生きていらっしゃるのかもしれないが、是非このダメ男感は失くさずに書き続けてほしいものです。
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