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陽気な落第生だった少年時代、ラバウルで死の淵をさまよい片腕を失った戦争の時代、赤貧の中で紙芝居や貸本マンガを描き続けた戦後、そして突然訪れた「鬼太郎」と妖怪ブームの中で締め切りに追われる日々。のんのんばあが、南国の土人たちが、奇妙な「水木荘」の住人やユニークなマンガ家仲間が彩る波乱万丈の人生を、楽天的に生きぬいてきた日本土人・水木しげるの面白く、ちょっぴり哀しい半生の記録。
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Posted by ブクログ
朗らかなニヒルという表現が素敵過ぎる 荒俣宏氏と水木しげるの旅行誌から水木しげるさんに興味湧いて読みました。
水木しげるの幼少期から漫画家として大成するまでの自伝。 戦争体験もさることながら、戦後の貧乏暮らしが凄まじかった。
水木しげるの自伝(と言っても30年前までの)。墓場鬼太郎の暗さとユーモアが好きで漫画を買い集めたりしたけど、その生い立ちを知るのは初めてでした。とにかく明るく前向きな性格!読んでいてとても元気になれた。戦争時、南方で死の淵をさまよい片腕をなくす体験をするも、持ち前の性格で土人と仲良くなり日本へ帰るな...続きを読むと泣かれるほどに彼らの輪に入り込む。なんて面白い人なんだ!こんな朗らかで呑気な人があんなに陰気な漫画を描いてたとは驚きでした。
こんなに読み終えるのが惜しい本に出会ったのは、久しぶりだ。 『ゲゲゲの鬼太郎』でお馴染みの漫画家水木しげるの波乱万丈の人生を本人がのんび~りと苦しい時も前向きで、次から次へと起こる事件を可笑しくてゲラゲラ笑って、そして最後は涙する名著。 この本は4つの章に分かれている。 1章では、子供時代のガキ大将...続きを読むで皆をまとめた時代。 2章から大人の時代だが、左腕をラバウルで失うことになる辛い話で輸血の血液型を間違えそうになり、もう少しで命を失いかけたこともあった。 この戦場での経験が、のちの傑作『ゲゲゲの鬼太郎』を創作したキッカケではないだろうかという勝手な想像だが、こういう面白い出来事がある。 ラバウルでの日本兵は空腹で動けなかった。 しげるは、ある日、現地の土人の小部落を見つけた。 そこは、「天国の部落」であった。 南国の景色も綺麗で、女性も綺麗だし、さらに美味しそうなパンの実を焼いていた。 なんと、しげるはピジン語(土着語と英語の混合語)のカタコトで土人の少年と会話した。 お腹が空いていることをアピールして、食事をご馳走になり、2人分を食べてしまった。翌日、御礼にタバコを持っていったら喜ばれ、更に仲よくなっていく。 終戦になり、日本に帰るころには、土人ともすっかり仲よくなって、このまま、ここで生活しようかと考えたりした。しかし日本に帰る決心をするが、7年後に又再会することを約束した。 3章は、日本に戻って、漫画を始めるまでに、紙芝居をやったり、貸本屋をやったりして、本当に喰えない貧乏時代の話。この部分の話が、NHK朝ドラで話題になった、『ゲゲゲの女房』の奥さんからの視点で書いた自伝が面白いだろう。 そして、最後の4章が『ゲゲゲの鬼太郎』のヒットで超多忙の時代。 最後の部分で涙するエピソードが用意されている。 本当に、おススメの本だ。
2010年ni大ヒットした「ゲゲゲの女房」。こっちは水木しげる御大の自叙伝です。奥様の書かれた本とはまた違った味わいがあって、僕はこっちのほうがどちらかというと好きなのですが…。 2010年に大ヒットした『朝の連続テレビ小説』の『ゲゲゲの女房』。当然僕は物語は二の次で女房を演じる松下奈緒さんが目当...続きを読むてで見ていましたがドラマのできそのものは非常によろしゅうございましたね。それはさておいて、こっちは水木しげるの自伝的エッセイ集です。この本はずいぶん昔。確か、高校生ぐらいのころに一度読んで、今回この記事を書くためにもう一度読み直してみたのですが、こういう人生もいいというのかなんというのか。 ほのぼのとしたタッチで自分の人生をつづっていますが内容は結構壮絶な人生です。水木御大の少年時代をつづった「学校も仕事もままならない」という箇所で当時勤めた会社がどうしても勤まらなくてクビになるときに会社の社長から 「親を呼んでこい!!」 とまでいわれたことや、戦争に行ったときにボルネオでマラリアにかかったり、爆弾に被弾して左腕を失ったことや復員しての極貧生活、そしてマンガでの成功が描かれています。 僕はこれをなぜかとあるビジネス書と一緒に読んでいますが、なぜかこれでいいんだとさえ思っています。
ひさしぶり生命観に満ち溢れた本を読むことがでした。 朝のテレビ小説から現在の水木しげるさんの様子を知り、期待して手にとった本でしたが期待以上の内容。 水木しげるさんの生命観と人生観に満ち溢れています。 戦争での体験や戦後の貧困生活をこれだけ前向きに捉えた人間力は本当に素晴らしい。さらに水木さん...続きを読むの周りの奇人たちも実に味わい深い人々ばかりです。 どんな自己啓発や哲学の本でも、水木さんの人生から学ぶことには到底太刀打ちできません。
境港の水木しげる記念館を訪問し、せっかくだからということで読んでみた。記念館で水木しげるの人生については一通り見ていたが、それでも幼い頃からの水木ファンとしては、長年の疑問が解けるうれしい本だった。 まず何より、「ゲゲゲの鬼太郎」のルーツについて。戦前の紙芝居『ハカバキタロー』が元になったというの...続きを読むは何かで読んだことがあったが、どこまでそれを踏襲していて、どこからが水木御大のオリジナルなのかは定かでなかった。 この本によれば、そもそも紙芝居というものは印刷をしない原本限り、そのため御大も「ハカバキタロー」を直接見たことはなく、話に聞いただけ。それも怪談の「飴屋の幽霊」のようなよくある話だったとのことで、それなら鬼太郎は100%御大のオリジナルだ。 鬼太郎はひょっとすると御大の作ったキャラクターではないのかも、などというのは幼い頃の僕の杞憂だったようでほっとした。 (他方で、血液銀行に血を売る鬼太郎の母や目玉の親父のルーツが「飴屋の幽霊」にあるというのは成程だ。これまた興味深い気づきだった) それから、南方の「土人」との帰国後の交流について。これも子供の頃に、人気漫画家になった後の御大がラバウルの「土人」集落の親友トペトロにトラクターを贈った、と読んで首を捻ったことがある。御大は南方の、アクセクしないのどかさに惹かれたはずなのに、自分が豊かになったからってトラクター買ってあげるってのはなんか違うんじゃないの。幼いながらにそんなようなことを思っていた。 これもこの本を読んで謎が解けた。御大がようやく再訪したラバウルは様変わりしていたそうだ。腹が膨れればそれで充分、というかつての呑気さは影を潜め、資本主義経済に飲み込まれたかつての「土人」たちはより良い暮らしのため金儲けに走るようになってしまっていたとか。 御大の落胆は推して知るべしだが、それでも命の恩人である彼らを見限ることはできない。きっとそんな葛藤の末、トラクターを贈ったのだろう。 かくして南方という「地上の楽園」を永遠に失った御大はいう。「ぼくにとって、空想の世界だけが、本当の生きる世界なのだ。」 ニーチェの「それでもなお」にも似た、悲壮でありながら気高い決意。「ねぼけ人生」なんてとぼけた書名には似合わないが、僕にはそう思えて仕方がない。
奇人変人のイメージが強いし、インターネット上ではかくも鬼畜のように書かれていたり 本人の言葉でも あまりにもくだらなかったり汚かったり馬鹿らしい話が多いけれど、その バカのマントで身を覆ってきた人なんだろう 本当は誰よりも繊細で、心配性で、悲しがりだったのかもしれん 分からんけど
『ゲゲゲの鬼太郎』で有名な水木氏の自伝。戦争に行ったり、極貧の暮らしをしたり、でも前向きに生きる水木氏の姿勢に心を打たれた。 水木氏の父親は「何とかなる主義」という奇妙な主義を信奉しており、周囲にもその同調者が多かったというが、きっと水木氏も「なんとかなる主義者」なのだろう。 「死後の世界」「霊...続きを読む的なもの」についてどう考えるかは人それぞれだが、『霊魂が肉体の衣を着る』という水木氏の考えには、成程なぁと思った。 真っ暗な境港から海峡を隔てた島根半島を見ると何か居そうな気がする、というのもうなずける。電灯なんてあまりない時代だから、闇に浮かぶ巨大な山の影に霊の存在を感じたこともあっただろう。 子供のころに、のんのんばあの影響もあって幽霊や妖怪が身近なものだった環境があっての「なんとかなる主義」なのだろう。
読書録「ねぼけ人生(新装版)」4 著者 水木しげる 出版 筑摩書房 p240より引用 “人類が進歩するといったって、僕は、進歩 が必ずしも尊いとは思わない。世の中で一番 大切なことは、幸福である。” 目次から抜粋引用 “先祖のこと、家族のこと 爆撃で片腕を失う 紙芝居作者となる 貸本マン...続きを読むガ界の奇人たち 失われた楽園” 日本における妖怪研究の大家の自伝。 著者が生まれるきっかけから妖怪や死後の 世界への傾倒の理由についてまで、切実な状 況であっても実に穏やかな語り口で書かれて います。 上記の引用は、かつて憧れた南の国の変化 について書かれた話での一節。 進歩が行き過ぎて、毎日それについて行くた めに振り回されてしまっては、元も子もない のかも知れません。穏やかに日々を過ごせる くらいの進歩で、踏みとどまれるのが丁度良 さそうです。 戦争を体験していながら、その体験をどこ かのんびりとした文章にしてしまえるのは、 著者だからこそ出来ることでしょう。 ーーーーー
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