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しずかな波音、やさしい食事、ぬくもる温泉、そして何よりあなたのための一冊を。戦前から続く海辺の老舗旅館・凧屋の名物は様々な古書を収めた文庫=図書のコレクション。少しばかり“鼻が利きすぎ”な若女将がすすめてくれる「お客様と同じにおい」を纏った文豪たちの小説が、訪れる人の人生を揺らす―。
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Posted by ブクログ
ずっと気になってて、読み始めたら一気読み 若女将、実際にいたら絶対旅館に泊まりに行くと思う。 それで今の自分の心情とそっくりな本を見つけて欲しい。 小説の世界って、色々なヒントがある。 実際誰かに相談するよりも、物語に出てくる文章がヒントになったりアドバイスになったり。 今回読んで、今の私の心情...続きを読むがこの小説と結びついたのかもしれない。
棚差しで目が合って借りた本 タイトルから期待大やったけど、それ以上に揺さぶられた。めちゃくちゃ面白かった こうしてみたら昭和初期ってすごい時代やね 本を読む理由は、つくり話の中に本当を探す、て、いう作中の台詞にも、はっとした たぶんそう それ 本読みはみんなそうなんじゃないかな それをズバンと...続きを読む言語化されたから、びっくりしたやら心臓をつかまれたやら においがするから本が読めない、と、いうのも、最初は またこれすごい設定やな… と、思ったけど、いやいやいやいや わたしらも、無自覚ににおいを感じてるのかも そして自分と同じにおいの本を無意識で探しているのかも ほんで、本のほうも、同じにおいがするわたしらのところへ来てくれるのかも 素晴らしい本を読むと 本を読む人でよかった て、思うけど、今回はそれを踏まえてさらに もっと読めるようになりたいな と、思った それこそ昭和初期の文豪作品は読解力が追いつかなくて全然読めないから… そして、本を読むための旅をしたいなと思った めちゃくちゃ贅沢よね、それ
戦前から続く老舗旅館・凧屋。ここには古書ばかりの海老澤文庫があり、若女将が「お客様と同じにおい」を纏った本をお客様に勧める。そんな旅館があれば、泊まりたい。私はどんなにおいがするのだろう? 5つのストーリーからなり、それぞれ1冊ずつ取り上げられている。知っている作家さんばかりだけど、夏目漱石の『こ...続きを読むころ』以外は読んだことがない。 1冊目:川端康成『むすめごころ』 恋愛 2冊目:横光利一『春は馬車に乗って』 夫婦 3冊目:志賀直哉『小僧の神様』 親子 4冊目:『藪の中』 学生、先生 5冊目:『こころ』 友 第5話はお客様ではなく、若女将に関わる物語。若女将に様々な本を読んでいた今は亡き曾祖父が大きくかかわってくるのですが、まさかあんな展開になるとは本当に予想外。涙を流しながら読みました。 5話からなるお話なので、テーマもそれぞれにあるけれど、読み終わっての感想は受容と赦し。 『こころ』をもう一度読みたくなりました。
すごく良かった。 本から自分の本心がわかるって素敵だな わたしはどんな本と同じ匂いなんだろう。 円さんに渡してもらいたいな 聞いたことはあるし、有名な本だとわかっていても文体とか言葉が昔過ぎて読むのを躊躇する本がたくさん出てきて、でも読んでると不思議と読めそうな、読みたくなるような小説だった。 特...続きを読むに最後に出てきた夏目漱石のこころと 川端康成のむすめごころは読んでみたくなった
やってくる一人一人の悩みを優しく解決に導くお話かと思っていたら それだけでは終わらない展開と 今まで出てきた人々のその後もわかるようになっていて 読後感がとても良かった。 救われないなと思うこともあったものの, 今を生きるこの登場人物たちにとっては 色々光に向かうことができて良かったな
赦す、がテーマである作品。 下敷きになっていたのは、漱石の『こころ』でした。 『こころ』では友人を追い詰めてしまった先生の遺書による独白が強い印象を残します。 本作もやはり友人を追い詰め、結果友人の家族の人生を狂わせてしまった人物の独白があります。 漱石のそれと違うのは、真実が子孫たちによって明ら...続きを読むかにされていく所です。 あまりにも衝撃的な過去故に…どうすればよいのか答えが見えない子孫たち。 そこへ人生を狂わされた側の人物がある言葉を、主人公に投げかけます。 ただ赦す、という行為。 そこに補償や代償を求めません。 周りの人たちや次の世代の人たちの幸せを願う事は、自分の幸せにもつながるのだと、人生のヒントを与えてくれるような作品でした。 ………❧………❧………❧ 蓼科親湯温泉のイメージでした 蓼科倶楽部プランでいつか泊まってみたい憧れのお宿です
私の理想とも言うべきものが全て兼ね備えている1冊 むちゃくちゃいい本。コンセプトから古書のチョイス、綺麗でまっすぐな文体、時折刺さる表現、ショートストーリー仕立ての展開、はたまた表紙のデザインと全て品があり、間違いない本。 刺さった文章を2つ。 光の射す方へと、お進みください。 豊かな気持ちのおすそ...続きを読む分け 1つ目の文章は個人的に好きなバンドの歌詞の一部でもあったことから、そもそもピンと来た部分はあったかもだけど、日常で出合いやすい言葉でもないから、この出合いと表現に感謝と感嘆を。 2つ目の文章は、読書の醍醐味はまずは自分の心を豊かに出来ることであり、次はそれをおすそ分けすることだと思ってる。 読書は自分の時間を費やすことであり、そこに対価は発生しないけれど、何かしらの影響とおみやげ(気付き)は得られるものであって。それを誰かに共有することで、その人も何かしら気付くかもしれないし、そうじゃないかもしれないし、そのタイミングじゃないかもしれないし。世にあふれる何万、もはや何億とも言える読み物から、1冊を選ぶお手伝い、そしてそれを語り合える時間を過ごすことが出来たら、なんという贅沢な時間だろうか、と思う。
その人と同じにおいのする本がある、というのがおもしろい。風情ある旅館が趣深く訪れたくなった。 昭和の名作文学について全く知識がなくても楽しめる。 特に最終章は読み応えがある。 見事に伏線回収された感。
2023年出版。247ページ。幾分ファンタジックな設定だな...と思いつつ、味わい深く読み進んでいたら、最後の最後で超重くドス黒い締めが来た。血、子孫・血縁、跡継ぎ...個人的には特段には縁のない認識だけど。読後感は爽快とは決して言えないが、読めて良かったと感じた。
読みやすく面白かった。それぞれ割と重い問題があり、ファンタジックな設定もありながら現実的な落とし所がちょうど良いなと思い好印象。最終章は相手側の家族が悲惨な事になり過ぎていて良い旅館、良いお話とまとめて良いのかと少しモヤるところはある。
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文庫旅館で待つ本は
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名取佐和子
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