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四維街一号に暮らす五人
全米図書賞受賞作家の最新作! 台湾グルメ×レトロ建築×女子共同生活 「あんたと一緒にいない日々は、とても寂しかった」 ワケあり住人たちが味わう未知の痛みと、百年前の台湾料理。 昭和十三年築の日式建築・四維街一号には、 四人の大学院生と酒呑み大家が暮らす。 一階は、BL作家の知衣と聡明でモテる小鳳、 二階は、苦学生の家家とシャイな乃云。 互いに秘めた想いを抱え食卓につく住人たちは、 あるとき『臺灣料理之栞』という古書を発掘する。 五人の孤独が手繰りよせた〈ある家族の苦い歴史〉とは――― ◆池澤春菜さん満腹◆ 「なんでこんなに懐かしいの? 四維街一号に、きっとわたしも住んでいた」 -
大隈重信 民意と統治の相克
本書では、あくまで史料に即して大隈の活動を「検証」することを目指した。その際、大隈と政治的に対立していた人物の史料や、出所の怪しい密偵情報などはなるべく使用を避け、使用する際にはしっかりとした史料批判を経て使用するように心がけた。その上で、本書では、大隈の日本近代史における軌跡を、その挫折や失敗、負の部分までをも含めて明らかにしていきたい。というのも、大隈の栄光だけでなく、そうした挫折や負の部分のなかに、現在の我々にとって新たな発見をもたらしうる材料が含まれていると信じるからである。現代社会のあり方や我々の生き様につながる何かを、本書のなかから見つけていただければ幸いである。(はじめにより抜粋) 第一章 近代西洋との遭遇――佐賀藩士・大隈八太郎 第二章 近代国家日本の設計―明治新政府での活動 第三章 「立憲の政は政党の政なり」―明治一四年の政変 第四章 漸進主義路線のゆくえ-立憲改進党結成から条約改正交渉まで 第五章 理念と権力のはざまで―初期議会期の政党指導 第六章 政党指導の混迷―第一次内閣以後の政党指導 第七章 日本の世界的使命―東西文明調和論と人生一二五歳説 第八章 世界大戦の風雲のなかで―第二次大隈内閣の施政 第九章 晩年の大隈重信―国民による政治と世界平和を求めて おわりに―歴史の「大勢」のなかで -
陰の戦争 アメリカ・ロシア・中国のサイバー戦略
サイバー戦争は既に始まっている!戦時と平時の境界が消滅、国家の中枢機能やインフラを破壊!三大国の思惑と戦略思想を比較分析する 第1章 陰の戦い 第2章 アメリカのサイバー戦 第3章 ロシアのサイバー戦 第4章 中国のサイバー戦 第5章 サイバー戦の政策 -
キリスト教は「宗教」ではない 自由・平等・博愛の起源と普遍化への系譜
本来、「生き方マニュアル」として誕生した教えから、受難と復活という特殊性を通して「信仰」が生まれた。 「宗教」として制度化したことで成熟し、広く世界に普及する一方で、様々な思惑が入り乱れ、闘争と過ちを繰り返すことにもなった。 本書は、南米や東洋での普及やその影響を通じて、ヨーロッパ世界が相対化され、近代に向かう中で、「本来の教え」が普遍主義理念に昇華するまでの過程を、激動の世界史から解読する。 -
ロシア政治 プーチン権威主義体制の抑圧と懐柔
国際法を無視してウクライナへの全面侵攻を始めたロシア。 兵士の大動員を行い、西側諸国から経済制裁を受けるも、国民はプーチン大統領を支持し続ける。 地方政府や大企業、メディアを意のままに動かし、選挙や政党まで操作する絶大な権力をプーチンはいかに獲得したのか。 ソ連崩壊からの歴史を繙き、統治機構、選挙、中央と地方の関係、治安機関、経済、市民社会の6つの観点から権威主義体制の内幕に迫る。 ■ 目 次 ■ はじめに 第1章 混乱から強権的統治へ――ペレストロイカ以降の歴史 1 ペレストロイカとソ連解体、混乱のエリツィン時代へ 1985~99年 2 プーチンの大統領就任、タンデム支配へ 2000~12年 3 プーチン再登板からウクライナ戦争へ 2012~24年 4 本書の視角 第2章 大統領・連邦議会・首相――準大統領制の制度的基盤 1 ソ連時代の遺産と準大統領制の成立 2 エリツィン時代の対立からプーチン時代の支配の確立へ 3 大統領の任期とプーチンの後継者問題 第3章 政党と選挙――政党制の支配と選挙操作 1 エリツィン体制下の支配政党の不在 2 統一ロシアと政党制の支配 3 バラエティ豊かな選挙操作 第4章 中央地方関係――広大な多民族国家の統治 1 強力な地方エリートと非対称な連邦制 2 プーチンの登場と垂直的権力の強化 3 2010年代の展開と地方への押し付け 第5章 法執行機関――独裁を可能にする力の源泉 1 プーチン体制を支えるシロヴィキたち 2 権威主義的な法律主義 3 市民の生活と法執行機関 第6章 政治と経済――資源依存の経済と国家 1 オリガルヒの誕生と政治への介入 2 集権的ネットワークの確立 3 ロシアの市民と経済 第7章 市民社会とメディア――市民を体制に取り込む技術 1 ロシア市民の政治観 2 市民社会の抑圧と抱き込み 3 メディアの支配とプロパガンダ 終 章 プーチン権威主義体制を内側から見る あとがき 主要参考文献 -
戦争童話集 完全版
「あの夏から80年。野坂さんの思いを、私は語り継ぐ」 吉永小百合さん推薦 昭和20年、8月15日―― すべて同じ書き出しで始まるのは、忘れてはならない物語。 空襲下の母子を描く「凧になったお母さん」をはじめ、鎮魂の祈りをこめて綴られた12篇に、沖縄戦の悲劇を伝える「ウミガメと少年」「石のラジオ」を増補した完全版。 野坂昭如没後10年。 【目次】 小さい潜水艦に恋をしたでかすぎるクジラの話 青いオウムと痩せた男の子の話 干からびた象と象使いの話 凧になったお母さん 年老いた雌狼と女の子の話 赤とんぼと、あぶら虫 ソルジャーズ・ファミリー ぼくの防空壕 八月の風船 馬と兵士 捕虜と女の子 焼跡の、お菓子の木 改版のためのあとがき 沖縄篇 ウミガメと少年 石のラジオ -
昭和の名短篇 戦前篇
激動の昭和・戦前戦中期、作家たちはみずからの限界点を見つめながら、文学を愛する人たちの期待に応えようとした。そこから忘れがたい多くの名編が生まれた――。芥川龍之介から中島敦、織田作之助まで現代詩作家・荒川洋治が厳選した全十三篇を発表年代順に収録。解説では昭和の名長篇も紹介する。文庫オリジナル。〈編集・解説〉荒川洋治 【目次】 玄鶴山房/芥川龍之介 冬の日/梶井基次郎 橇/黒島伝治 風琴と魚の町/林芙美子 和解/徳田秋声 一昔/木山捷平 あにいもうと/室生犀星 馬喰の果て/伊藤整 満願/太宰治 久助君の話/新美南吉 コブタンネ/金史良 名人伝/中島敦 木の都/織田作之助 -
女人入眼
第167回直木賞候補作、待望の文庫化! 「鎌倉幕府最大の失策」と呼ばれる謎多き事件・大姫入内。 その背後にあったのは、国の実権をめぐる女たちの政争。 そしてわかり合えない母娘の悲しい過去だった。 「大仏は眼が入って初めて仏となるのです。男たちが戦で彫り上げた国の形に、玉眼を入れるのは、女人であろうと私は思うのですよ」 建久六年(1195年)。京の六条殿に仕える女房・周子は、宮中掌握の一手として、源頼朝と北条政子の娘・大姫を入内させるという命を受けて鎌倉へ入る。気鬱の病を抱え、繊細な心を持つ大姫と、大きな野望を抱き、それゆえ娘への強い圧力となる政子。二人のことを探る周子が辿り着いた、母子の間に横たわる悲しき過去とは――。「鎌倉幕府最大の失策」と呼ばれる謎多き事件・大姫入内。その背後には、政治の実権をめぐる女たちの戦いと、わかり合えない母と娘の物語があった。 -
イタリア食紀行 南北1200キロの農山漁村と郷土料理
隣町に行けば言葉もパスタも変わる――。 イタリア料理は味わいのみならず、多様性が魅力。地域の風土・歴史に根ざした食材や伝統料理法が受け継がれているのだ。 著者は南・北・中央・島々をめぐり、ポベラッチャ(貧乏食)の知恵を足と舌で探る。 またアグリツーリズムや有機農業、スローフード運動など、地域再生のソーシャル・イノベーションにも注目。 人口減少が進む日本の地方にとって、有益なヒントが満載。写真多数。 はじめに―食と社会の未来を求めて 世界初・食をテーマにしたミラノ万博 日本とイタリアの類似性 農村が未来を切り拓く 第1章 身土不二―地域に根ざした食の多様性 ランチは家でマンマの手づくり まちにあふれるメルカート―野菜・畜産・魚介 隣町に行けば言葉もパスタも変わる ハレとケ―イタリア料理の誕生と南北問題 資本主義競争に打ち勝ってきたブランド力 知と融合するス ローフード運動 よみがえる農業/農村―その背景 第2章 北イタリア―トリノ・ヴェネト州・ボローニャ 1アルプス(山)とパダーノ(平野)が育む芳醇な食 自治都市国家の形成と経済発展 アルプスの麓・丘陵地帯 の極上食材 全世界から若者が集まる小さな田舎町・ブラ エトルリア時代から伝わるポー平原の食文化 2伝統×若者―食の新たな価値創造へ 過疎地のワイナリーで景観を守る二人の若者 伝統手法によるシャンパーニュよりも上品に―プロセッコ 暮らしの質を保障するスローシティ 肥沃な土地が極上生ハムを生み出す伝統 食のテーマパークFICOと食問題を解決するボローニャの企業 障がい者雇用と廃棄食削減に挑戦する世界的シェフ 脱工業から持続可能な都市へ 第3章 中央イタリア ―ローマ、トスカーナ、ウンブリア州 1アグリツーリズムが育む地域食と農村コミュニティ 実はローマは田園都市 素朴で等身大のアグリツーリズム トスカーナとフィレンツェ トスカーナの持続可能なアグリツーリズム トスカーナの世界最高牛―誕生秘話 無駄なく美味しく農村を守る田舎料理・リボッリータ 2上質の暮らしをブランディングする都市農村の戦略 下町文化あふれるトラステヴェレ ローマ発の屋内ファーマーズ・マーケット イタリアを有機農業先進国にした小さな農村・ウンブリア 異業種のつながりが地域を盛り立てる 第4章 南イタリア―バーリ・フォッジャ・ファザーノ 1 イタリアの胃袋を支える農業地帯プーリア ギリシャ時代以来の異国支配ゆえの伝統 イタリアの胃袋 を支えるオリーブの一大産地 デュラム小麦と極上のパン 日本人より生魚介を食べる唯一の地域 「最も美しい村連合」 人口二万以下のまちに四〇軒以上のレストラン ラティフォンド(大地主制度)解体の余波 アフリカからの移民受け入れをめぐる試行錯誤 2 ポベラッチャ(貧乏食)の知恵 粉挽き場という公共空間 一六世紀以来の石窯―藁焼きの懐かしい香り 大地に誇りを取り戻すカリスマシェフ 水車で挽き立て小麦の絶品フォッカッチャ 人間関係が広がる若手集団ヴァザップのワークショップ 「農地でどれだけ多くの関係性を築けるか」 第5章 島々―アグリジェント(シチリア)・サルデーニャ 1 多様な文化が交錯する島々 文明の十字路・属国としての島々 サルデーニャとシチリア―異なる歴史 マフィア・山賊を生み出した統治 伝統的食材の宝庫・シチリア 世界五大長寿地域サルデー ニャの食文化 景観を公共財として保護するガラッソ法 2 時空を超えてよみがえる伝統食と暮らし 伝統的製法による塩づくり(トラーパニ) 女性が守るサルドの伝統的チーズ、カーチョ・カヴァッロ 一二人の若者がよみがえらせた小さな村 過疎地でたった一人始めた若者の挑戦 ITを駆使したミクロミュージアムで地域再生 シチリアの保存すべき無形資産・穀物 移民少年たちをイタリア食農文化で包摂する おわりに―日本は何を学ぶべきか 農業・農村に求められるソーシャル・イノベーション ソーシャル・イノベーションとは EUのボトムアップ型食農政策―補助から革新の支援へ イタリアから日本が学べること コラム パスタの種類(ロングパスタ) EU地理的表示(GI)とは 自家用魚醤コラトゥーラで地域おこし イタリアワインの格付け 進む若者移住―トリノ大学と限界集落の連携 69 EU地域開発政策―LEADERプログラム -
集団はなぜ残酷にまた慈悲深くなるのか 理不尽な服従と自発的人助けの心理学
組織の不祥事が報道されると「自分なら絶対にやらない」と思う。だが、いざ当事者になると、個人ならしない悪事でも多くの人は不承不承、あるいは平気でしてしまう。 なぜ集団になると、簡単に同調・迎合し、服従してしまうのか。 著者は同調や服従に関する有名な実験の日本版を実施し、その心理を探る。 一方でタイタニック遭難など、緊急時に助け合い、力を発揮するのも集団の特性である。 集団の光と闇を解明する試み。 ■□■ 目 次 ■□■ はじめに――集団心理の光と影 序章 集団とは何か 第1章 わが国で行われた服従実験で明らかになったことは何か 1 責任を「人」に押し付ける 2 服従実験と悪の凡庸性 3 筆者が行った服従実験 4 日本での服従実験の結果は? 第2章 服従の理由は? 第三者の感想は? 実験の問題点は? 1 なぜ参加しようと思ったのか 2 服従を促進する要因は何か 3 なぜ離脱できないのか 4 服従実験の観察者は実験をどのように見るのか 5 服従実験の問題点①――生態学的妥当性の問題 6 服従実験の問題点②――方法論と倫理の問題 第3章 同調行動はなぜ起きるのか 1 同調とは何か 2 同調の分類 3 無意識に影響を受ける 4 緊急事態で大きくなる影響 5 集団規範による影響 第4章 現代日本人の同調の特色は何か 1 同調行動に影響する要因 2 筆者が実施した同調実験 第5章 同調行動はどのように拡散するのか 1 ロジスティック・モデル 2 同調の広がりに関する実験 3 大集団での同調は? 第6章 緊急事態では人は理性的に振る舞うのか 1 集団のネガティブな側面の研究 2 緊急事態では人は理性を失うのか? 3 実際の緊急事態の行動と意思決定の研究 4 9・11同時多発テロ時の世界貿易センタービルからの避難 第7章 航空機事故発生時の機内で人々はどのように行動したのか 1 ガルーダ・インドネシア航空機福岡空港離陸失敗事故 2 事故発生時の客室内 3 乗客の認識 4 脱出時の行動 5 調査のまとめ 終章 集団の光と影に何が影響するか 1 社会の価値観 2 加害者と被害者の視点の違い 3 内集団と外集団 4 行為者と観察者の認識の食い違い 5 光と影の非対称性(影が光より強いのか) あとがき -
幕末の会津藩 運命を決めた上洛
文久2年12月、会津藩主松平容保は京都守護職として、風雲急を告げる京に入った。 “薪を背負って火に飛び込むような”悲壮な決意のもと、容保と藩士は孝明天皇と都の警護に専心する。 だが一橋慶喜らによる改革は実を結ばず、大政奉還、鳥羽伏見の戦いへと転落の道を辿る。 幕府と運命を共にせざるを得なかった会津藩の悲劇は、ここにはじまった。 新発見の『幕末会津藩往復文書』が明かす会津藩主従の苦渋の日々とは。 目次 第1章 京都守護職 第2章 激動の京都 第3章 薩摩・会津同盟 第4章 長州との確執 第5章 禁門の変 第6章 容保の政治 第7章 孝明天皇崩御 第8章 徳川絶対主義国家 第9章 慶喜逃亡 -
〈子育て法〉革命 親の主体性をとりもどす
子どもを産んだそのときから、母親の生活は一変する。 一日中抱っこをせがまれ、夜中も授乳…。 子育てとはこんなに大変なものなのか? しかも、こうして育てられた子どもの中には、突然キレるなど他人とよい関係を築けない子も増えている。 いまや当たり前になった「子ども中心」育児法はいつどうして生まれたのか。 その問題点とは何か。 本書は、母子健康手帳副読本などの変遷を検証し、新たな子育ての技法を模索する。 目次 1章 迷走する子育て 2章 子育ての場に何が起きたか—とまどう親/変わる子ども 3章 子育て法の大転換—一九八〇年代に起きたこと 4章 子育ての二重規準—一九三〇年代—一九七〇年代 5章 「超日本式育児」の陥穽 6章 親の主体性をとりもどす -
匣真演義 姫賊 僑燐伝
匣(はこ)に刻まれた一字は己の運命。 その字に従うか、刃向かうか――。 少女は国を「盗」み、世界の命運を一変させる。 新時代の王道中華ファンタジー、ここに開幕。 大陸の中央に巨大な匣「源匣(げんこう)」がそびえるその国は、代々、真族(しんぞく)と呼ばれる者たちが治めていた。 人々はみな生まれた時に、小さな匣を与えられる。 小匣は決して開くことはなく、ただ一つの文字が刻まれているのみである。 だが、この一字こそが己の運命であり、時には持ち主に不可思議な力を与えるという。 大陸一の港町・顎港(がくこう)の路地裏で育った少女僑燐(きょうりん)は、 四人の兄妹と共に育ての親を殺め、彼が頭目を務めていた盗賊団を乗っ取った。 僑燐の持つ一字は、「盗」。 姫賊(きぞく)・僑燐の名が国中に知れ渡るとき、歴史がうねりを上げて動き始める。 構想10年、物語年表は1000年分。謎に満ちた巨大な物語の渦に巻き込まれる! -
村上春樹 翻訳ライブラリー ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集
作家としての窮状さえも、フィッツジェラルドは 見事に小説に結実させていった―― 華やかな喧噪の日々から一転、三十代にして迎えた不遇の時代にも、 フィッツジェラルドは多彩なスタイルの短篇小説と、 「壊れる」三部作ほか秀逸なエッセイを残した。 人生の暮れ方に描かれた、美しくゆるぎない物語。 早すぎる晩年となった一九三〇年代のベスト集。 〈短篇小説〉 異国の旅人 ひとの犯す過ち クレイジー・サンデー 風の中の家族 ある作家の午後 アルコールに溺れて フィネガンの借金 失われた十年 〈エッセイ〉 私の失われた都市(『マイ・ロスト・シティー』改訳) 壊れる 貼り合わせる 取り扱い注意 若き日の成功 -
恋する女帝
奈良の都、最大の醜聞 女帝×「日本三悪人」道鏡――許されぬ恋の真相は? 天平文化華やかなりし世に即位する孝謙天皇(のちに称徳天皇として重祚)は、「奈良の大仏」造立で知られる父・聖武天皇の後継者として、21歳で史上唯一の女性皇太子となった。皇位継承後、近臣・藤原仲麻呂に支えられ治世は安定しているかと思われたが……。 平城京が騒然とした皇室スキャンダルと、天智天皇以降の皇統の謎を解き明かす、中山義秀文学賞受賞第一作。 「女帝はみな、わが腹を痛めた子への橋渡しとして、帝の役目を果たしてきた。しかし、朕は違う。朕は朕のために玉座につく。この国で初めておのれのための女帝となる」(本文より) 【目次】 序章 神託 一章 うるわしの姫天皇 二章 弓削から来た禅師 三章 奴を王と呼ぶとも 四章 大枝の里の刺客ども 五章 東の国の空の下 -
世界の教育はどこへ向かうか 能力・探究・ウェルビーイング
デジタル化やグローバル化などの社会変化を背景に、世界各国が教育改革を加速させている。 本書は国連やOECD、ユネスコなどの国際機関、各国での議論を踏まえ、これからの教育を考察する。 新たな時代に求められる能力や主体性、ウェルビーイングとは何か。 各国が直面する教師不足や過重なカリキュラムへの対応策は。そして、日本に欠けている点とは。 一人ひとりの子供が尊重された、あるべき教育、学校の未来を探る。 ■ 目 次 ■ はじめに 序 章 変わる世界の教育 1 デジタル化の影響 2 「学力世界一」の交替 3 教師を取り巻く環境の変化 第一章 教育は何を目指すべきか 1 世界のパラダイム転換 2 国連が採択したSDGs 3 ウェルビーイングへの注目 4 人間重視に立ち返る 第二章 「主体性」を捉え直す 1 理想と現実のギャップ 2 そもそも共通理解はあるのか 3 国際的な視点から問い直す 第三章 子供たちに求められる「能力」 1 能力とは何か 2 「非認知能力」の重要性と落とし穴 3 能力を発揮する方向 第四章 「探究」の再検討 1 「総合的な学習の時間」の導入 2 前提としての方法論 3 成功するための条件 第五章 何をどこまで学ぶべきか 1 「広さ」と「深さ」のトレードオフ 2 問題の背景 3 見えてきた解決策 終 章 これからの教育はどこへ向かうか 1 ニュー・ノーマルの教育像 2 未来の学校はどうなるか おわりに 主要参考文献 -
民族がわかれば中国がわかる 帝国化する大国の実像
ダライ・ラマ14世の“Xデイ” / 韓流ムービーと朝鮮族差別 / ウイグル族と自民党 / チンギス・ハン争奪戦 / 清朝貴族の末裔の満族美人女優 / 愛国ブームで大儲けのチワン族社長 / 漢服ブームと反日動画 / 客家と陰謀論 / 福州人と対日インテリジェンス / 中国共産党の対沖縄工作……。 中国問題を知るカギは「民族」にある。 中国は漢族だけの国ではなく、56の民族で構成される多民族国家だ。さらに漢族の内部にも、客家人、広東人、福州人、潮州人と、文化や言語を異にするさまざまな集団が存在する。 彼らは現代中国の政治・軍事・経済・社会・ポップカルチャーの多様な面で顔を出し、日本社会にも大きな影響を与えている。他方、漢族の同化圧力のもと、彼らの一部は苛烈な迫害に晒されてもいる。 「中華民族の偉大なる復興」を旗印とする習近平政権は、彼らをどこに導くのか? 民族は、中国の行動原理を読み解く最大の鍵であり、無数の不都合な真実をはらむ暗部でもある。 現代日本の中国報道を牽引する大宅壮一ノンフィクション賞受賞作家が、中国の無数の「民族」たちの喜怒哀楽を描き、帝国化する大国の実相をえぐりだす。 -
プラネタリウム解説員が本気で伝えたい 星座と星めぐり
プラネタリウムの解説者は星空を紹介するプロフェッショナル。 完成されたエンタメ作品を投影する大規模館もありますが、 東京・渋谷には毎日、生解説つきの投影を行うプラネタリウムがあります。 その「コスモプラネタリウム渋谷」で人気の8名の解説員による 星空の実況中継を一冊にまとめたのが本書。 専門知識と巧みな話術を駆使、 さらにプラネタリウム投影機をライブで操りながら、 星の魅力を全力で解説しています。 都会で星座を見つける目印、 語り継がれる星座神話にみる恋バナ、 惑星が生まれて死ぬまでの物語、 果てしない宇宙の未来…… 今夜の星空が魅力的に見える話題が次々に展開します。 ぜひ、プラネタリウムでドームを見上げる気分で 一期一会の星のお話をお楽しみください。 -
使うための英語―ELF(世界の共通語)として学ぶ
英語で話す、メールを書く、会議で議論する……。 自分の考えを英語で伝えたい、「使うため」の英語を学びたい! そんな人々に本書は、ELF=「世界の共通語(リンガ・フランカ)としての英語」への発想転換を提案する。 世界の実践知を取り入れ、自分のニーズに合わせて、効果的に学び、使えるようになる方法だ。 発音やリスニングからテクノロジーの活用まで、「知っている英語」を「使える英語」に変えるための具体的な英語勉強法を紹介する。 □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ Contents はじめに 序章 ELFを概観する 第1章 ELFユーザーとして、ELF発想を考える 1.1 ELFの現場とELFユーザーたち 1.2 ELFの現場の5つの特徴 1.3 ELF発想の英語力をつける5つの「作戦」 第2章 音に浸る―英語の学び方 1 2.1 伝わる発音 2.2 リスニング力を磨く 第3章 自分のニーズから学ぶ―英語の学び方 2 3.1 スピーキング―自分の必要を言えるようになる 3.2 語彙を必要順で集中して磨く 第4章 「相手に伝わる」を考える―英語の学び方 3 4.1 英語ミーティングへの参加 4.2 伝わるメール 第5章 テクノロジーを活用する―英語の学び方 4 5.1 英語のリーディング力 5.2 AIと学んで、文法力を伸ばす 第6章 その先に―自分に合った英語を目指す あとがき -
カナダ―資源・ハイテク・移民が拓く未来の「準超大国」
留学・移住先として日本での人気は高いが、実情は知られていないカナダ。 食糧やエネルギー豊かな資源大国、ノーベル賞学者を育んだAIや量子技術の開発国、地球温暖化対策の先進国、そして移民立国など多様な側面を持つ国の光と影を紹介。 「アメリカの51番目の州」との揶揄もあるが、自由・民主主義・人権重視をわが国と共有する外交パートナーとして存在感を高めている。 未来の「準超大国」の可能性と課題とは? はじめに――知られざる未来の「準超大国」の実力 序 章 カナダ――50年余の歩み 第一章 資源大国の実力―食料からエネルギー︑鉱物まで 1自給率230%を誇る世界の食料庫 2エネルギー――国家存続の核心 3重要鉱物―温暖化と地政学の交差点 コラム① 恐竜と石炭と古生物と 第二章 知られざるハイテク先進国―AIから量子まで 1AI国家戦略 2量子を制する者が世界を制す 3最先端技術をビジネスへ コラム② シルク・ドゥ・ソレイユ 第三章 移民立国の理想と現実 1移民国家カナダの誕生と発展 2現在の移民制度の概要 3「過剰な移民」という世論をめぐって コラム③ 柔道とカナダ 第四章 地球温暖化対策への挑戦と苦悩 1トルドー政権の取り組み 2グリーン・エコノミー最前線 3地球温暖化対策をめぐる国内の難題 コラム④ ジョニ・ミッチェルの音楽的冒険と予言 第五章 ミドルパワー外交の地平 1カナダ外交を読み解く3つの視点 2南の巨象・アメリカ合衆国 3インド太平洋戦略 コラム⑤ メープル・シロップ 終章 日加関係の「新しい時代」へ -
大学改革―自律するドイツ、つまずく日本
2004年の法人化により、日本の国立大学は自律と教育・研究の活性化を求められた。 だが、目標を達成したとは言いがたい。 原因は国からの交付金の先細りなのだろうか。 同様の改革を進めたドイツの国立大学は、厳しい予算下でも、複数校が競争しつつ世界大学ランキングの上位を占めている。 学長のリーダーシップなど、日本で礼賛されてきた英米モデルを見つめ直し、日独の明暗を分けた大学統治のあり方を比較検証する。 はじめに――なぜドイツと対比するのか 第1章 数字に踊らされる大学人 1 数値目標の広まり 2 ドイツの大学統制のゆるやかさ 3 数値指標は有効か 4 「メリハリ論」の特異さ 5 「外国」では大学予算が潤沢なのか? 第2章 古き良き「学者の共和国」から公的サービス機関へ 1 世界的潮流のなかの法人化 2 20世紀末における高等教育の課題 3 法人化はどこでつまずいたのか 4 経営管理の強化の必要性 第3章 「ゆるやかな目標管理」でうまくいくドイツ 1 ドイツの業績協定と日本の中期目標・中期計画 2 ゆるやかな目標管理 3 ドイツの大学における本部と学部の関係 4 自己規律が働くドイツの大学 第4章 多元的な評価軸の大学間競争を 1 大学コントロールの理論的整理 2 国際的に見た日本の大学コントロール 3 ユニバーサル段階の大学コントロール 4 日本の大学間競争の何が問題なのか 5 多元的な大学間競争 おわりに――大学・行政・社会の信頼関係に向けて -
バイト・クラブ
働くってことは、生きるってことだ。 「東京バンドワゴン」シリーズの著者が贈る、 高校生たちが大人の階段を上る青春群像。 〈カラオケdondon〉の奥まった一室。そこはお客に貸さない部屋。通称〈バイト・クラブ〉のための部室だ。ここの部員になるための資格は、【高校生の身の上で「暮らし」のためにバイトをしていること】。ファミレスにガソリンスタンド、バッティングセンターなどなど。稼いだお金の使い途は学費だったり生活費だったり、将来のためだったり。お金はなくても、ここには私たちなりの「青春」がある。でもある日、そんな日常を一変させるような事件が起こる――。 -
南北戦争英雄伝 分断のアメリカを戦った男たち
唯一の内戦にして、「アメリカ合衆国」の現在を形作ったといっても過言ではない南北戦争。好評を博した著者の『南北戦争』の姉妹編として、この内戦を戦った南軍/北軍の将軍計14名を取り上げる。名将、俗物、政治屋……ナポレオンでもネルソンでもリンカーンでもない、ちょっとクセがあって人間味あふれる「英雄」たちが織りなした事績を列伝形式で辿る。 【目次】 はじめに 第1章 素人の軍隊 [南軍]P・G・T・ボーリガード[北軍]G・B・マクレラン 第2章 南部連合の栄光 [南軍]T・ジャクソン[北軍]A・バーンサイド 第3章 困った人たち [南軍]B・ブラッグ[北軍]B・バトラー 第4章 海の戦い [南軍]R・セムズ[北軍]D・ファラガット 第5章 戦局の転換 [南軍]J・E・B・スチュアート[北軍]U・グラント 第6章 決戦 [南軍]R・E・リー[北軍]W・シャーマン 第7章 戦後の「戦い」 [南軍]J・ロングストリート[北軍]F・シェリダン あとがき -
国民健康保険料が高すぎる! 保険料を下げる10のこと
今は国保と無関係な会社員も、会社組織を離れれば選択肢に挙がる。退職後2年間は今加入している健康保険の被保険者になれるが、その後は再就職をするか、家族の扶養にならない限り、国保加入なのだ。何といっても70歳から74歳では、総人口に占める国保加入者の割合が75%。だから誰でも一生に一度はお世話になる可能性が高い。 その国保料は近年上昇している。大まかに単身世帯で所得300万円なら年間約40万円、所得400万円なら約50万円の保険料である。さらに会社員が加入する「組合健保」や「協会けんぽ」は配偶者や子どもなどの扶養家族がいても保険料は一人前。つまり家族分は負担ゼロであるが、国保には扶養の概念がない。そのため配偶者や子どもがいると、少なくとも年間数万円、多いと単身世帯より数十万円の負担増。一人でも高いのに、家族がいればますます高くなるこの国保料に、多くの人は加入する際、びっくり仰天するのだ。 本書は「年金生活や無職の人」と「フリーランス、自営業者」に分け、国保料を下げるポイントを紹介する。加えて滞納に悩んだり、違法な差し押さえに遭ったり、経済的に困窮して医療が受けられない状態に陥った時に「打てる策」もお伝えする。 オマケとして、支払った国保料によって所得税や住民税を安くする控除や、特別に利益が多くなった年に減税できる方法も。 弁護士とファイナンシャルプランナーによって監修を行い、日々の暮らしの助けとなる一冊。 -
ライオンのくにのネズミ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【書店員が選ぶ絵本新人賞2024大賞作品】 父親の転勤でライオンのくにに引っ越したねずみの家族。ライオンが怖くて仕方がない子ねずみだったが、あることをきっかけにライオンと対決することに。 使う言葉も習慣も体の大きさも違う彼らはわかりあうことができるのか? 「優しさと勇気」についての絵本としても、「国際理解教育」の教材としても読める、幅広い層に届けたい1冊。 -
加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか
加耶/任那は3~6世紀に存在した朝鮮半島南部の小国群を指す。『日本書紀』は任那と記し、「任那日本府」の記述などから長く倭の拠点と認識されてきた。だが戦後、強く疑義が呈される。歴史教科書の記述は修正が続き、呼称も韓国における加耶へと変わる。他方で近年、半島南部で倭独自の前方後円墳の発掘が相次ぎ、倭人勢力説が台頭する。本書は、古代東アジア史の大きな争点である同地域の実態を実証研究から明らかにする。 <目次> まえがき 序 章 加耶/任那研究の歩み 1日中韓史料のなかの古代東アジア 2通説までの道程――150年に及ぶ研究の軌跡 3広開土王碑と百済三書――史料批判による精緻化 第1章 檀君神話から金官・大加耶へ 1「古朝鮮」の虚実――檀君、箕子・衛氏朝鮮時代 2三韓時代へ――朝鮮四郡と馬韓・辰韓・弁韓 3いにしえの辰国―― 三韓以前の半島南部 4二大国の建国神話と任那の登場 第2章 弁韓からの発展――4世紀の動向 1盟主・金官の台頭と揺らぎ 2神功皇后「加羅七国平定」――『日本書紀』の真偽 3百済と倭の通交はいつからか 4広開土王碑のなかの倭、任那加羅、安羅 第3章 大加耶の成長と倭臣――5世紀~6世紀初頭 1高句麗対百済・倭――5世紀前半の動向 2倭の五王による「任那・加羅」都督諸軍事申請 3大加耶の中国への遣使――「輔国将軍本国王」の冊封 4加耶・馬韓の倭臣たち――ヤマト王権と異なる倭系集団 第4章 百済・新羅による蚕食と抵抗―― 6世紀 1「任那四県の割譲」――減衰する加耶諸国 2新羅の侵攻、㖨己呑・金官・卓淳の併合 3任那復興会議――百済の招集と加耶諸国の思惑 4加耶の消滅 ――「任那日本府」とは何だったか 第5章 滅亡後―― 倭の揺れる「任那」認識 1なぜ倭は百済・新羅に「調」を要求し続けたか 2伝承と面影―― 新羅と日本のなかで 終 章 加耶とは何か―― 国民国家を超えて あとがき 主要参考文献 加耶/任那 関連年表 -
分断国家アメリカ 多様性の果てに
世界が驚愕したトランプ前大統領の暗殺未遂事件。しかし皮肉にもトランプの「強さ」を内外に誇示する結果となり、共和党の結束は強固なものに。 一方、バイデン大統領は現職大統領として56年ぶりの再選出馬断念を余儀なくされ、女性初の大統領を目指す黒人・アジア系のハリス副大統領を後継に指名。 「差別主義者」対「多様性の象徴」という、アメリカが直面する分断を体現する選挙戦が展開されることとなった。 ブラック・ライブズ・マター運動で広がる黒人と白人の溝、キリスト教やLGBTQ、中絶を巡る「赤い州」と「青い州」の価値観の対立、国境の街とリベラルな都市の間での不法移民の押し付け合い、ユダヤ・アラブ・アジアなど国際情勢から派生する攻防―― 多様な社会を目指してきたアメリカが、その多様性ゆえに激しさを増すさまざまな軋轢に苦しんでいる。 世界を先導してきたアメリカの民主主義と多様な社会はどこへ向かうのか。日本がその姿から学べることは何か。 全米各地を徹底取材した『読売新聞』連載「変容する米国」「米大統領選2024 論争の現場」に大幅加筆。政治家や市井の人々、不法移民など、120人以上の証言で「変わりゆくアメリカの今」を描き出す総力ルポ。 -
心が整うおみおくり 残された人がよく生きるための葬儀・お墓・供養のこと
葬儀は亡き人のためならず。生きていく人の心をラクにする――。 愛知県・福厳寺の住職であり、YouTube「大愚和尚の一問一答」で人気の大愚和尚が、はじめて「死別」との向き合いかたをアドバイスする一冊。 家族だけのシンプル葬儀、樹木葬、ペットと入る墓、海洋散骨、墓じまい…… こうあるべきにとらわれない「おみおくり」を選択するとき、 見送る人も逝く人も納得するためにはどうすればよいのでしょう。 「お金をかけずに気持ちをかける」供養はあるでしょうか。 選択肢の増えた弔いの儀式から供養のありかたまで、 亡き人と向き合うことが、残された人が未来を生きるうえで 大切な癒しになることをやさしい言葉で語りかけます。 「墓じまいしたら、祟られませんか?」 「ペットと永久に眠りたい」 「簡素すぎる葬儀を後悔」 「散骨してと親は言うけど……」 ――YouTubeで4000人が解答を待つ人生相談、本書では「おみおくり」に関するモヤモヤ悩みに答えます。 -
三島由紀夫
激動の昭和を生きた三島由紀夫。その戦中戦後の精神史を描いた「夭折者の禁欲」「三島由紀夫伝」をはじめ、「文化防衛論」批判、さらに三島事件まで、『日本浪曼派批判序説』の著者による三島全論考。松岡英夫、野口武彦との対談を収録。『三島由紀夫論集成』改題。 〈解説〉佐伯裕子 -
江戸川乱歩座談
戦前、孤高の「人嫌い」として知られた作家・江戸川乱歩は、戦後、日本探偵小説界の名ホストとして活躍した。 森下雨村・横溝正史ら雑誌「新青年」の立役者たちから、小林秀雄・幸田文ら文壇の著名人まで――探偵小説の魅力を共に語り尽くす、夢の饗宴! 乱歩の参加した主要な座談・対談をセレクトした文庫オリジナル。 生誕130年記念刊行 〈解説〉小松史生子 【1 座談篇】 ●探偵小説座談会(1929):大下宇陀児/加藤武雄/甲賀三郎/浜尾四郎/森下雨村 ●明日の探偵小説を語る(1937):海野十三/小栗虫太郎/木々高太郎 ●乱歩氏を祝う(1954):木々高太郎/戸川貞雄/城昌幸 ●探偵小説新論争(1956):大下宇陀児/大坪砂男/木々高太郎/角田喜久雄/中島河太郎/春田俊郎 ●文壇作家「探偵小説」を語る(1957):梅崎春生/曽野綾子/中村真一郎/福永武彦/松本清張 ●「新青年」歴代編集座談会(1957):城昌幸/延原謙/本位田準一/松野一夫/水谷準/森下雨村/横溝正史 【2 対談・鼎談篇】 ●E氏との一夕(1948):稲垣足穂 ●幽霊インタービュウ(1953):長田幹彦 ●問答有用(1954):徳川夢声 ●幸田露伴と探偵小説(1957):幸田文 ●ヴァン・ダインは一流か五流か(1957):小林秀雄 ●樽の中に住む話(1957):佐藤春夫/城昌幸 ●本格もの不振の打開策について(1958):花森安治 -
夢二の東京さんぽ手帖
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 令和の時が刻まれる今、漫画、アニメ、小説、音楽シーンなどで大正時代や大正ロマンが注目され、特に若い世代を中心に、大正へ寄せる関心が高まっています。 今からちょうど100年前は大正時代(1912-1926)に当たりますが、この時期に和洋折衷の文化や風俗をいち早く発信した東京は、竹久夢二が上京し、引越を繰り返しながら長く暮らした土地でした。日々めまぐるしく変貌を遂げつつも、東京にはレトロな趣に包まれた、夢二ゆかりのスポットが現在も点在します。 本書は夢二を通じて、大正の古き良き時代に思いを巡らせながら、東京を新たな角度から楽しむことを目的に、散歩に役立つ情報を網羅しました。夢二ゆかりの東京の街、及び老舗の味や技などをご紹介します。 2024年、竹久夢二生誕140年で没後80年の記念年に、知られざる夢二と東京を、大正ロマンの視点から再発見できる一冊です。 -
日中競作唐代SFアンソロジー 長安ラッパー李白
豪華絢爛、大唐帝国を魔改造せよ――ラッパー李白が、怪獣パンダが、キチン質の李世民が、空海が、三蔵法師が大暴れ! 日本と中国の8作家が織り成す、国境を越えた奇跡のアンソロジー 「本書の目玉はもう一つ。中国と日本のSF作家による競作にチャレンジしたことである。本格的な日中競作のSFアンソロジーが日本で出版されるのは今回が初めてと思われる。日本の作家に唐代SFが書けるのか。そんな心配は無用だ。(中略)この先には激動の歴史と数多の物語、そして現在と未来を燃料に、新しい世界に到達した珠玉の唐代SFが待っている。ぜひページをめくって、編者が自信を持ってお勧めする八作を堪能してほしい。」(「序」より) 【目次】 序 大恵和実 「西域神怪録異聞」灰都とおり 「腐草為蛍」円城塔 「大空の鷹――貞観航空隊の栄光」祝佳音(林久之 訳) 「長安ラッパー李白」李夏(大久保洋子 訳) 「破竹」梁清散(大恵和実 訳) 「仮名の児」十三不塔 「楽游原」羽南音(大恵和実 訳) 「シン・魚玄機」立原透耶 編者解説「八岐の園そぞろ歩き」 大恵和実 -
アメリカ陥落
大統領選挙後、共和党過激派が各州で起こした“大陪審”が、アメリカ分断をもたらそうとしていた。大陪審の判決を目前に控えたある日、テキサスの田舎町を襲った巨大竜巻の爪痕から、半分ミイラ化した古い死体が発見される。 同じ頃、北米全土では一部放火が疑われる山火事が多発していた。大陪審後の混乱に備え、州軍の活動が制限される中、ワシントン州のヤキマ演習場にいた陸上自衛隊水陸機動連隊の部隊に対し、消防活動への援助要請が下るが……。 超大国アメリカの未来を占う迫真の新シリーズ、堂々開幕! 【目次】 プロローグ 第一章 トルネード 第二章 ヤキマ演習場 第三章 怪しい影 第四章 ヤキマ作戦 第五章 大陪審 第六章 ダラスの熱い夜 第七章 父と娘 第八章 崩壊へのカウントダウン エピローグ -
鎮守の森 増補版
日本人はなぜ森に惹かれるのか――? 自然災害や空襲にも耐え、人々を守ってきた鎮守の森は、どのような植物で構成されているのか。なぜ数百年も人の手を借りず生き延びてきたのか。 国内外でその土地ごとの自然環境に応じて成長する「潜在自然植生」を調査し、植樹法を指導して森林の再生を担ってきた植物学の世界的権威が、日本の「ふるさとの木によるふるさとの森」の重要性について解説する。 曹洞宗の板橋興宗師との対談に、哲学者・梅原猛氏との30年越しの対談2篇を増補し、日本のふるさとの森の姿や日本人の精神性について思索を深める。 【解説】中村桂子 -
日本語の論理 増補新版
日本語は本当に非論理的なのか――欧文との構成の違いを不連続の点と線、豆腐と煉瓦でたとえ、その独自の論理性と創造性を明らかにする。一方で、文学偏重の国語教育に対し、抽象論理的な思考に基づく「日本語」教育の重要さを説く。「島国考」、「知識と思考」(講演)を増補。 (目次より) Ⅰ 日本語の論理/日本語と創造性/文章構成の原理/思考の組み立て Ⅱ 日本語の姿/日本語点描 Ⅲ 言語と思考/外国語の学習と思考/アイランド・フォーム/エレガントな対立/外国文化三つの顔/外国語論 Ⅳ 映像と言語/映像と言語の二重文化/不同調の美学 文庫版のあとがき * 島国考 〈講演〉知識と思考 -
がん患者学
肺が胸水に漬かったための背中の鈍痛、深い咳き込み、さらに腹水による膨満感で衰弱の果てに運び込まれた大学病院への緊急入院。赤ん坊の頭大の卵管がん原発巣と、左右の子宮、卵巣、腹膜への播種状の転移が発見され、47歳でがん患者となった著者。検査、手術、抗がん剤治療……。延べ8ヵ月の長い入院暮らしで無数の患者たちの語りを聞き続け、死を敗北として扱う医療現場で彼らが深く傷ついていることを知る。「がん患者としていかにして生きていけばいいのか?」その答えを求め、医療の予測に反して長期生存をとげた18人のがん患者たちを訪ね、克明な体験談を聞いた記録。 -
百万回の永訣 がん再発日記
さわやかな秋晴れの朝、がんが再発。左右両葉の肝臓に、最大5センチ15個の肝転移巣の影が見つかったのだ。5年生存をはたした祝いを受けた、1年半後。誰もが完全治癒を楽観していた6年半前の卵管がんだった。この日から、「試されている。いかに生き、いかに抗い、いかに達観し、いかに諦め、いかに死んでゆくのか、を」と記した著者の彷徨が始まる。絶望と孤独の中から、信じる医師とめぐり合うまで――がん医療のあり方を問い続けた650日の記録。 -
フランス料理の学び方 特質と歴史
フランス料理の普及と人材の育成に全身全霊を傾けた著者が、フランス料理の要点を押さえつつ、料理の歴史と技術の継承、さらに自身の経験を踏まえながら、学ぶ者の心構えについて、わかりやすく説いた幻の論考を初文庫化。巻末に天皇の料理番として名高い秋山徳蔵との対談を収録。 第一章 はじめに 第二章 フランス料理とはどういうものか フランス料理の特質、日本のフランス料理 第三章 実際にフランス料理を勉強する人へ 現地での修行について、言葉の問題 第四章 料理と料理技術の問題 釣 料理技術の継承、技術文化比較論、料理の本質” 第五章 フランス料理史序論 料理の歴史ということ、フランス料理研究書の紹介 料理史研究方法の具体例――ヴアレツトさんの場合 第六章 フランス料理史本論(その一) ギリシア・ローマ時代、古代ローマとフランス料理、中世とル ネッサンス、十七世紀、十八世紀、十九世紀から二十世紀 第七章 フランス料理史本論(その二) ルーの歴史、スープの歴史、アリコ・ドウ・ムトン 第人章 結び 紺談 秋山徳蔵氏とともに 参考書目 あとがき 解説 山内秀文 辻静雄・主要著作紹介 辻静雄・略年譜 -
嘘つきな彼との話
わけあって故郷に背を向け、孤独に、不器用に生きる20歳の一郎と24歳の辰巳。魂が惹かれ合うように川辺の町で運命的な出会いを果たした「ふぞろいな相棒」に、未来はあるのか? 「おすすめ文庫王国2024」エンターテインメントベストテン第3位の著者が、20歳の一郎と24歳の辰巳のわちゃわちゃした日々と不滅の絆を描いた、熱く切ない感涙の人生ドラマ。 書評家・藤田香織氏おすすめ! 厳つい名前の20代男子が、「たっちゃん」「いっくん」と呼び合う可笑しさと切なさ。 痛みを伴う「あの頃」を思い出せる年齢になった今だから沁みる。 彼らに出会えて本当によかった! ――藤田香織 -
百鬼園先生と私
私はその頃、百鬼園氏の家の書生であり、学生であり、執事であり、有力な家族の一員であった――自宅へ来る高利貸に応対し、漱石の軸を夫人に買い取ってもらうよう算段をし、佐藤春夫に短篇の紹介を頼む際に同行する。寝食を共にした書生が見た家庭での内田百閒。自宅と別宅の二重生活の様子が綴られる。 巻末に百閒の関連エッセイ・短篇を収録。 (目次より) Ⅰ ドイツ語の歌/代返/内田先生の時間/ゾルフ大使/青春の日/一分停車/晩飯/撫箏の図に題す/卒業論文/腕時計/学期末試験 Ⅱ 『冥途』縁起/砂利場の大将/二本のパイプ/退職金/軸 Ⅲ 大検校の軒/小びとのおじさん 内田百閒作品 予科時代/ゾルフ大使/冥途/大尉殺し/山高帽子 -
チャップリンが見たファシズム 喜劇王の世界旅行 1931-1932
『街の灯』公開後、世界一周に出掛けたチャップリン。遭遇したファシズムの萌芽、来日と事件――。一次資料を元にその足跡を追う。 -
やりたいことの見つけかた 89歳、気ままに独学
シニアのいまを楽しむために、もう一度、学んでみませんか。といっても「○○教室」へ通う必要ありません。「ダメもと精神」「つまみ食い主義」「自由気まま」でOKです。 80代からブレイク、世界最高齢のプログラマーとして注目の的になる一方、旅先では見知らぬ人に助けられてトラブル脱出。スマートフォンはいじくりまわしたあげく再起動。心の拠り所は地球各地にいる友とのオンライン交流――こわいもの知らずのおっちょこちょい、89歳若宮さんが毎日楽しく生きるコツは、おおらかで気ままな「独学」にありました。中公新書ラクレ『独学のススメ』を増補、改題した決定版。 《若宮流、独学の秘訣》 1:こわがらず飛び込んでみよう! 2:飽きたらやめちゃえ 3:「英語」は間違ってナンボ 4:目的はわくわくすること。ノルマを課しちゃダメ 5:「やりたいこと」の見つけ方、お教えします 6:新しく知る喜びは、失うさびしさを超える 7:「将来」に備えない。 年寄りですもの、この瞬間を楽しもう 8:理科と社会に「いま」がある 9:「友だち力」と「心の居場所」 10:本から学ぼう 11:教えることは、学ぶこと 12:AIはコワい? いいえ初心者の味方です -
中空構造日本の深層 増補新版
空を中心とするとき、統合するものを決定すべき、決定的な戦いを避けることができる。それは対立するものの共存を許すモデルである――日本人の心理を、中空を保って均衡し合う構造とし、西欧の中心へと統合する心理構造との対比で論じる。関連論考「日本神話にみる意思決定」、吉田敦彦との対談「神話と日本人」を増補。 〈解説〉吉田敦彦/河合俊雄 (目次より) Ⅰ 神話的知の復権 『古事記』神話における中空構造 中空構造日本の危機 Ⅱ 昔話の心理学的研究 民話と幻想 「うさぎ穴」の意味するもの 日本昔話の心理学的解明 Ⅲ 現代青年の感性 象徴としての近親相姦 家庭教育の現代的意義 偽英雄を生み出した「神話」 フィリピン人の母性原理 あとがき 旧版解説(吉田敦彦) * 日本神話にみる意思決定 巻末対談「神話と日本人」河合隼雄×吉田敦彦 増補新版解説(河合俊雄) -
シェイクスピア
愛、嫉妬、復讐心、懐疑。悪のどん底までおりていった先に待ち受ける罰と、衝動からの解放――。実生活ではとても生きられぬ激しい人生を生き抜いたという実感を味わう喜びを与え、時代や国を超えて人々を激情の渦に巻き込むシェイクスピアの主要19作品を解題。 日本におけるシェイクスピア翻訳の礎を築いた著者が、定本や改訂についての考証、作品に影響を与えた歴史的背景や先行作品の紹介などを交えつつ、シェイクスピアの天稟の才がきらめく壮大な作品世界を解き明かす。 〈巻末エッセイ〉福田 逸 【目次】 シェイクスピアの魅力 リチャード三世/タイタス・アンドロニカス/じやじや馬ならし/夏の夜の夢/ロミオとジュリエット/リチャード二世/ヴェニスの商人/ヘンリー四世/空騒ぎ/お気に召すまま/ジュリアス・シーザー/ハムレット/マクベス/オセロー/十二夜/リア王/アントニーとクレオパトラ/コリオレイナス/あらし 〈巻末エッセイ〉福田 逸 -
台湾はだか湯めぐり 北部篇
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 台湾好きから銭湯ファンまで唸らせる! 世界一温泉密度の高い国・台湾をディープに楽しめ、台北からアクセス良しな、北投・烏来・金山・紗帽山の湯めぐりガイド16選。台湾人も知らないディープな銭湯? なぜ日本式の温泉があるの? 浴室で台湾グルメが食べられる?! グルメ×人情×はだかで入れる台湾お風呂情報はもちろん、意外と知られていない台湾の風呂歴史も学べる楽しいマンガエッセイ。 -
軍神 近代日本が生んだ「英雄」たちの軌跡
かつて「軍神」と呼ばれる存在があった。彼らは軍国主義的思潮の権化として意図的に生み出されたわけではない。日露戦争における廣瀬武夫少佐の例をみればわかる通り、戦争によって強まった日本人の一体感の中から、期せずして生み出されたのである。だが、昭和に入ると、日本人が共感できる軍神像は変化し、それは特攻作戦を精神的に支えるものとなる。本書は、軍神を鏡として戦前の日本社会の意識を照射する試みである。 -
闇医者おゑん秘録帖 碧空の音
わけありの女たちを診療するおゑんの許へ、何かを極度に怖れている妊婦が訪ねてきた。彼女は目を血走らせ、十両を差し出しながら言った。「お願いします。この子を産ませてください」と――。 後日、吉原惣名主に依頼され診ることになった女郎も、奇矯な妊婦だった。大店の主人に身請けされることが決まっていて、その子を身籠っていながら、「産みたくない」と叫びながら自死しようとしたのだ。 彼女たちは何者で、何故、一人は出産を望み、もう一人は出産を拒否するのか? 疑念がきざしたおゑんは、遊女連続死を調べる過程で親しくなった吉原の用心棒・甲三郎や薬草に詳しい末音らの力を借り、その謎に迫ろうとするが……。 「読売新聞オンライン」人気連載、待望の書籍化。 -
原子力は誰のものか
第二次世界大戦中、ロス・アラモス研究所所長として世界で初めて原爆を完成させ、「原爆の父」と呼ばれたオッペンハイマー。 戦後、原子力委員会のメンバーとなるが、アメリカの水爆開発に反対の立場を表明し、公職を追放された。原爆の父はなぜ水爆に反対したのか? 天才物理学者が全存在をかけて、政治・社会・科学のあり方を問う。〈解説〉松下竜一・池内 了 (目次) まえがき/原子力時代と科学者/核爆発/今日の問題としての原子力/とわられぬ心/原子兵器とアメリカの政策/科学と現代 〈付録〉 オッペンハイマー追放の経過(訳者)/米国原子力委員会事務総長 ニコルズ少将の書簡/オッペンハイマーの弁明/現著者について(訳者) * 文庫版への訳者あとがき * パンドラの箱をあけた人 松下竜一 解 説 池内 了
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