「利他」の生物学 適者生存を超える進化のドラマ

「利他」の生物学 適者生存を超える進化のドラマ

968円 (税込)

4pt

4.0

生物の進化のメカニズムは、自然淘汰のなかで自らが生き残り、子孫を残して遺伝子をつなぐという「利己的」な動機に基づいて説明されることが多い。だとすれば、多くの種で観察される「利他的」な行動は、どのように説明すればよいのだろうか? 本書は、植物学者と動物学者がタッグを組み、その謎の答えに迫る。カギとなるのは「共生」という戦略である。互いの強みを融合し、欠点を補い合いながら自然淘汰に打ち克った生物たちのドラマをお届けする。

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「利他」の生物学 適者生存を超える進化のドラマ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「利他」の生物学というタイトルですが、
    「共生」の生物学というほうが、しっくりします。
    あとがきにも、筆者の2人は「進化と共生」を主題にしたとあります。
    ミトコンドリアや葉緑体は、元々は別の細菌だったのを共生によって上手くとりこんだということです。
    人間の腸内や皮膚の表面にはたくさんの菌が住み着いて

    0
    2023年11月06日

    Posted by ブクログ

    生物の共存にも多種多様なものがあり、決して利他的行動が全てではなく利己的な関係も存在することを知った。異なった生物が利用し合うためにイタチごっこのような進化を果たしてきたと考えると面白い。

    0
    2025年04月08日

    Posted by ブクログ

    とても楽しい。生物の共生について、利他、利己という見方を参照しながら学んでいく。これらのキーワードが傍らにあるおかげで、人の社会について客観的な視点で振り返りながら生物を学ぶという貴重な体験になっている。高校生以上におすすめ。
    最後に人と腸内細菌の共生の例があるが、著者が生物学者なので若干用語の使用

    0
    2024年06月18日

    Posted by ブクログ

    自分を犠牲にして他人のために行動することを「利他的行動」、その逆に自分自身のために行動することを「利己的行動」と言う。周囲の人達を見ていると、自分勝手だとか、われ先にと自分優先な人が多い一方で、他人を喜ばせようと一所懸命になって疲れてしまっている様な人もたまに見かける。人間社会はそうした利他的、利己

    0
    2024年01月03日

    Posted by ブクログ

    「利他」の生物学というタイトルのみの情報で読み始めたので、もっと人間的な気持ちの助け合いの話かと思っていたけど、「共生」についての解説でした。 でも、生物学に詳しくなくても理解できる面白い本でした。
    ミトコンドリアや葉緑体を取り込む細胞内共生の話、ウミウシの盗葉緑体、フグの盗毒、口・消化管・肛門を失

    0
    2023年08月22日

    Posted by ブクログ

    共生は利他的なのか。
    たまたま利用できたから、便利に使った、という結局利己的な行動が、共生につながった。

    餌を与えて依存させる。
    だまして使う。

    食う食われる以外にも、
    使う使われる、という関係がある。

    0
    2023年11月04日

    Posted by ブクログ

    様々な生物は利他的な戦略をとることによって進化し遺伝子を残してきた。人間もまた腸内細菌とWinWinの関係性を築き上げることで進化してきた。相手を思いやることも結果的に自分が生命を産み出し遺伝子を繋ぐことに優位に働いたからこそ、共感能力が発達した。逆にそうでない利己的な人はどんどん衰退していく。それ

    0
    2023年10月01日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     生物学において純粋な「利他」は存在するのか、という問題意識を持って、門外漢ながら本書を読みました。「善行は人に知られてはならない」という格言から「後で自分に返ってくるからという利己的目的から他人に利する行為を「利他」と呼べるのか」と考えていました。

     「自らの種が生き延びるため」の他の種に利する

    0
    2023年08月25日

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