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こころの人類学 ──人間性の起源を探る
「わかちあい」「おもいやり」「いつくしみ」。人類に普遍的に見出されるこころのはたらきはどこで生まれたのか。カナダ・インディアン、北海道のアイヌ、ロシアのコリヤーク、モンゴルの遊牧民、インドのラダック、そしてチベット。人間と動物が本来的に同一だとする初原的同一性の思考にこそ「こころの起源」がある。半世紀にわたる世界中でのフィールドワークから、様々な社会に共通して見られる人間の生態とこころの本質を解明する。 -
古事談
鎌倉時代前期、源顕兼によって編まれた全460余話に及ぶ説話集の傑作。聖徳太子に弘法大師、藤原兼家に藤原道長、小野小町に清少納言、信西入道に西行法師、鳥羽僧正覚猷から仏師定朝など、古代以来の歴史、文学、文化史上の著名人を主とし、その人たちにまつわる隠れた逸話の一大集成。一般の古典文学や日本正史では取り上げられることのない話が数多く収録されている。本書は、ひらがな交じりに書き下した読みやすい本文に、的確な人物注と明快な現代語訳、評を初めて全話に施す。説話集というスタイルが、日本文学史上なぜ一世を風靡したのかが体験できる画期的訳注書。 -
古生物学者と40億年
ロマンあふれるイメージが強い古生物学だが、その研究現場は苦悩の連続だ。40億年に及ぶ地球環境や生命進化の歴史を明らかにすべく、化石を手がかりにして、今は絶滅してしまった古生物の生態や地球環境の変動の歴史までを紐解こうとするが、バイアスだらけ、わからないことだらけ。化石は過去に地球に生息していた古生物の遺骸や痕跡が地層の中に残されたもの。長い年月を経て変形していることもあるし、化石が完全体であることはほとんどない。そこで、古生物学者は化石や地層に刻まれた情報からだけでなく、現在の生物を観察したり、数理モデルを駆使したり、様々なアプローチも用いて研究に挑んでいる。何億年も前の世界に思いを馳せながら一歩一歩進む学問の世界を気鋭の古生物学者が描き出す!! 【目次】第一章 古生物学とは/第二章 地層から古生物学的な情報を読み解く難しさ/第三章 古生物学の基礎知識/第四章 化石から「わかること」とは……?/第五章 化石を研究しない古生物学者/第六章 古生物学の研究はブルーオーシャン/あとがき -
古代から来た未来人 折口信夫 増補新版
古代の感受性をとりもどす 強靭な持続力をもつ折口民俗学 その思考のマトリックスを中沢新一がよみがえらせる 古代を実感することを通して、日本人の心の奥底を開示した稀有な思想家・折口信夫。若い頃から彼の文章に惹かれてきた著者が、その未来的な思想を鮮やかに描き出す。「自分が読み続けてきた折口信夫の学問をまるごとつかみとり、その中から二十一世紀の日本人の思想として生き続けるにちがいないと思われる、彼の思想のエッセンスを取り出す」(本文より)。あらたに2編を増補し文庫化。解説 持田叙子 -
古代ギリシア哲学講義 ――生きるヒントを求めて
ソクラテスは言う――「いちばん大切なのは、単に生きることではなく、よく生きることだ」。では「よく生きる」とはどのようなことか。「単に生きること」だけでも容易ではない状況を、人はいかに生きるべきなのか。本書はそうした根源的な問いについて、『ソクラテスの弁明』『オイディプス王』『国家』をはじめとする古代ギリシアの哲学、文学の名作を手引きに、深く掘り下げて考える。2400年のはるかな時を超えて現代の我々に生きるヒントを示してくれる古代の叡智の数々を、ギリシア哲学研究の碩学が縦横に論じ、わかりやすく読み解いて伝える連続講義。 -
古代史おさらい帖 ──考古学・古代学課題ノート
考古学的な知見と、『日本書紀』『古事記』などの文献資料を織り合わせてはじめて、古代の真の姿が浮かび上がる。この考えから「古代学」を提唱する学界の重鎮が、古代の読み解き方を根本から問い直し、「土地」「年代」「人」の見方をめぐって、具体的かつ革新的な方策を提案する。「土地」の見方では変貌する河内と摂津から国生み神話の鍵などを考察。「年代」の見方では銅鏡の「年代」や「暦」を通して、古代人が時間をどう記述したかを探る。「人」の見方では、倭人=「呉の太伯」の後裔伝承の重要性などを提議。未解明の謎の数々や、古の人びとの心に想いを馳せながら、古代史を総ざらいで生きる入門書。 -
古代中国 説話と真相
殷の紂王の《酒池肉林》、呉王夫差と越王句践の《臥薪嘗胆》、秦の始皇帝の《焚書坑儒》……、『史記』にも記され、広く知られる古代中国の説話は真実か? もちろん、これらは後世の創作である。本書では、信頼できる資料に拠って、これらの虚構を検証すると共に、貴族制が専制君主制に移行した春秋・戦国時代の社会制度、勢力バランス、法治システムを浮彫りにする。初期の王朝から貴族の台頭、そして中国統一へ、説話を検証し、中国古代史をいきいきと再構築してみせる意欲作! 【目次】はじめに/第一章 三皇五帝――禅譲・放伐/第二章 夏の禹王――九州の治水/第三章 殷の紂王――酒池肉林/第四章 周の幽王――笑わない褒姒/第五章 斉の管仲――衣食足りて礼節を知る/第六章 楚の荘王――鼎の軽重を問う/第七章 夫差と句践――臥薪嘗胆/第八章 魯の孔子――由らしむべし、知らしむべからず/第九章 魏の恵王――五十歩百歩/第十章 蘇秦と張儀――合従連衡/第一一章 戦国四君と呂不韋――奇貨居くべし/第一二章 秦の始皇帝――焚書坑儒/終章 古代中国史の研究方法/結び/主要参考文献 -
国家を考えてみよう
「国家」は「誰かえらい人のもの」ではなく、「国民のもの」で「みんなのもの」だということをこの際はっきりさせておかなくてはなりません。そうでないと、うっかりだまされるなんてことになります。とはいえ、実際のところ「国家」や「政治」を考えるのはなぜかとても難しい。大体、日本で「国家」や「政治」のことを考えているなんてことを言うと、だいぶ変わった人と見られるが、それはなぜなのでしょうか。それらの秘密を解くカギは、日本の国の成り立ちにあります。その道を辿りながら、橋本さんと一緒に、今こそ国家というものの本質について丁寧に考えてみましょう。 -
国境なき助産師が行く ──難民救助の活動から見えてきたこと
劣等生だった著者は「国境なき医師団」で、難民救助の活動に助産師として八回参加。貧困、病気、女性の地位の低さ、レイプなど、難民の現実は厳しい! でも、必ずまた参加したくなる。この不思議な魅力をぜひ伝えたい。日本と世界の見方が変わるはず。 -
古典注釈入門 ――歴史と技法
古典と読者を結ぶいとなみの全貌 歴史と技法をわかりやすく語る、唯一無二の入門書 日本語の古典を読む際に必ず参照する「注釈」。先人の知的格闘の痕跡であるその営みの全体像を、歴史から技法に至るまで丁寧に解説した入門書。 === 日本語の古典を読む際に参照する「注釈」。それは、時代が下るごとに作品が読めなくなっていくのを何とか乗り越えようとした、先人たちの知的格闘の結晶である。本書は一条兼良、北村季吟、本居宣長といった注釈者や、室町期の『河海抄』から戦後の岩波「古典大系」にいたる注釈書をとりあげ、秘儀から実証、そして科学へという流れの下に注釈の歴史をたどる。さらに本文の確定や典拠の指摘、頭注形式といった具体的な技法にも踏み込んだうえで、将来あるべき姿を展望する。読者を古典と結びつけ、一人では到達できない地平へ導く注釈。その豊饒な世界をわかりやすく解説した、類例のない入門書。 【目次】 序章 注釈で古典を読む Ⅰ 注釈とは何か 第一章 古典を読むことの意味 第二章 注釈が目指すもの Ⅱ 注釈の歴史を辿る 第一章 古代・中世の注釈――秘儀としての注釈 第二章 近世の注釈――実証としての注釈 第三章 近現代の注釈――科学としての注釈 Ⅲ 注釈の技法 第一章 作品世界に深く分け入る 第二章 わかりやすく読むための工夫 終章 注釈の未来に向けて あとがき/文庫版あとがき -
ことばが変われば社会が変わる
ことばは社会の見方や価値観をゆるがす一方で、社会もまたことばの使われ方に影響を与えている。新しいことばのインパクトとそれに対する抵抗や躊躇、こんがらがった関係を事例とともにのぞきこみながら、私たちがもつ隠れた意識を明らかにし、変化をうながす。 【内容のほんの一例】ことばが社会を変化させるメカニズム/ことばが変わることにはどの社会でも強い抵抗がある/「伝統」や「習慣」をカラッと転換させるカタカナ語/「男になる、男にする」と「女になる、女にする」/なんでも略す日本人と「意味の漂白」/「ご主人・奥さま」?「夫さん・妻さん」?/――ひとの配偶者の呼び方がむずかしいのはなぜ?/「正しい日本語を話したい」と考えてしまう私たち/既存の価値観がすべてではない -
ことばの学習のパラドックス
赤ちゃんはなぜことばを正しく理解できるようになるのか? この謎を解く鍵として1980年代に登場したのが「制約」理論だ。人間にはことばに関して正しいかどうかを判断する基準が生得的に備わっている、というのだ。しかし研究が進むにつれ、言語間でのカテゴリー化の違いなど、この理論だけでは説明のつかないことが出てきた。そこで著者が導いたのが「制約」は人間の発達の過程で外的状況や言語にあわせて柔軟にコントロールされる、という仮説だ。本書ではそのメカニズムが巧みな実験により明らかにされていく。認知科学の分野をリードしてきた著者の原点となるデビュー作。 -
ことばの道草 ――言語学者の回想と探求
日本における社会言語学の泰斗が来し方を振り返り、人生と研究に思いをめぐらせるエッセイ集。幼い日の思い出から語り起こし、言語学を志すに至った経緯、なぜソ連研究やモンゴル研究、さらにはクレオール研究までを志すようになったのか、そのいきさつを綴る。数多くの道草をやり過ごして先を急いできた言語学者が、こころに残るそれらを思い起こし書きとめた断章のつらなりから、領域を横断する知の世界が見えてくる。 【目次】まえがき──この本を書くわけ/I 幼き日々の残照/II モンゴル研究からシベリアへ/III ドイツからフィンランドへ/IV 道草の数かず/V クレオール語研究の初しごと/VI 抵抗する言語──ウクライナ問題と言語学/VII ノモンハンのたたかい──モンゴルの存立/あとがき -
ことばは国家を超える ――日本語、ウラル・アルタイ語、ツラン主義
英語を初めて学んだ時、文の構造の違いや動詞の活用などに戸惑われた方も多いだろう。しかし世界には、単語を入れ替えさえすれば文意が通じる言語が多数存在する。ウラル・アルタイ語族に属する朝鮮語、トルコ語、フィンランド語、ハンガリー語、モンゴル語などだ。これらの言語は、文の構造ばかりか表現方法、つまりものの感じ方までもが共通している。このことから、言語を軸に連帯をはかろうとする運動、ツラン主義が一九世紀にハンガリーで現れた。それは虐げられた民族からの異議申し立てであり、その水脈は今も生き続けている。 -
言葉を復元する ――比較言語学の世界
言語はいかにして生まれ、変化するのか。そのメカニズムを解明するのが比較言語学という学問だ。現存する言語や死語となった言語を突き合わせることで記録以前の言語を再建し、各言語を歴史的に位置づけていくその試みは、ソシュールをはじめとする多くの学者たちを魅了してきた。本書では、ヒッタイト語などの印欧アナトリア諸語のみならず、ギリシア語、ラテン語、古教会スラブ語、古期アイルランド語、ゲルマン語、サンスクリット語など、多数のインド・ヨーロッパ語に通じた世界的な比較言語学者が、その本質や具体的アプローチを丁寧に掘り下げて紹介する。第一人者による最良の入門書。 -
小鳥たちの計画
音楽、映画、本、日々の生活から東京郊外のことまで―― 荒内佑(cero)初のエッセイ待望の文庫化 機知縦横な思考とユーモア、きらめく知性に確かな筆力を感じずにはいられない “tweet”が「小鳥のさえずり」ではなく「つぶやき」と意訳されるずっと前、深夜のファミレスで繰り返されるとりとめのない会話のように──音楽、映画、本、日々の生活から地元の東京郊外のことまでを綴り、機知縦横な思考とユーモア、きらめく知性に確かな筆力を感じずにはいられない。荒内佑(cero)、初エッセイ集に書き下ろし原稿を多数加えて待望の文庫化。 解説 三浦透子 -
子どものおしゃれにどう向き合う? ――装いの心理学
「ちょっとぽっちゃりしてきた?」「最近は小学生でも脱毛するんだって」「ほら、クラスのあのかわいい子」……大人の何気ない声かけ・言葉が、子どもたちの身体への意識に影響を与えます。子どもたちにとっておしゃれとは、社会と向き合い、そして自分を知るための大切なツールなのです。イメージで語る前に、まずはその実態を探ってみましょう。 【目次】はじめに/第1章 おしゃれと装いの心理学/第2章 見た目を意識する子どもたち/第3章 メイクアップ・体毛処理/第4章 瘦身体型とダイエット/第5章 おしゃれによる心身のトラブル/第6章 メディアの影響/第7章 (母)親の影響/第8章 親が本当に困っていること/第9章 大人は子どものおしゃれにどう向き合っていくか/第10章 子どもにとってのおしゃれの意味や意義/おわりに -
子どもの文化人類学
極北の雪原に生きる狩猟民ヘヤー・インディアンたちは子育てを「あそび」として性別、血縁に関係なく楽しむ。ジャカルタの裏町に住むイスラム教徒は、子どもの喧嘩を「本人同士のビジネス」と言って止めない。本書は、環境や習慣が異なる社会における親子、子どものありかたをいきいきと描き出した文化人類学的エッセイである。どのような社会に生まれても子どもは幅広い可能性を内包しながら成長していくことが、みずからのフィールドワーク経験をもとにつづられる。鮮彩なエピソードの数々が胸を打つ名著。 -
この春、とうに死んでるあなたを探して
矢口弼は38歳、元税理士。離婚を経験して仕事にも疲れた矢口は、中学時代を過ごした南森町にひとりきりで戻る。新しい住まいは、かつての同級生・小日向の営む喫茶店「レインフォレスト」の上階。外見は変わっても中身は子どものままに騒々しい小日向に矢口は面食らいながらも、少しずつ雨森町になじんでいく。そんなふたりにもたらされる恩師の死をめぐる謎。先生の死は事故なのか? あるいは、生徒からのいじめを苦にした自殺? 23年前の真実を求めて、矢口と小日向は元クラスメイトを訪ねるが──。失くしたものも、ふたりでなら見つけられる。喪失を抱えた者たちの人生を全力で肯定する物語。 -
古墳の古代史 ──東アジアのなかの日本
紀元前一~四世紀の中国・朝鮮・日本。この時代の東アジアでは、中国の影響を受け、朝鮮・倭など周辺地域において、大小の「渦巻」が発生するごとく社会が階層化し、やがて「王」と呼ばれる支配者が登場する。その状況を最も雄弁に語る考古資料が「墳墓」だ。領域の明確な境界も形成されていなかった時代、ひととものが往来し、漢文化が大量に流入する一方で、東アジア諸地域の「ちがい」はむしろ拡大の方向へと向かった。明白に存在するそのちがいとは? それは何から生まれたのか? 最新考古学の成果に基づき、古代アジアのグローバリゼーションとローカリゼーションに迫る。 -
米と小麦の戦後史 ――日本の食はなぜ変わったのか
日本人の食生活に不可欠な小麦。しかし国民全体に普及したのは戦後のことである。その背景には、第二次大戦と朝鮮戦争を経て膨大な余剰小麦を抱えるようになったアメリカと、戦後復興の中で安価な食糧と開発資金を必要としていた日本の思惑の一致があった。われわれは輸入小麦にいかに依存するようになり、その陰で米はどう扱われてきたのか。NHKディレクターが関係者の証言や資料から戦後食糧史の空白に迫った貴重な記録。文庫化にあたり、トウモロコシなど飼料穀物の対日市場開拓を追った補論「それは小麦だけではなかった」を収録。食料安全保障を考えるうえで必読の一冊。 解説 鈴木宣弘 -
コメと日本人
コメはなぜそんなに特別なのか 人気植物学者が解き明かす 奇跡の植物イネとコメの秘密 コムギやトウモロコシと並んで世界三大穀物の一つに数えられるイネ。世界にはたくさんの植物があるのに、なぜ日本人の祖先は数ある植物の中からイネを選び、コメは日本人にとって特別な食べ物になったのか。植物としては奇妙な特徴をもつイネやコメが、田んぼという日本の原風景を作り、経済作物にもなった。植物学を足掛かりに人間文化との深い結びつきをひも解く。 解説 小泉武夫 【目次】 第一章 米って何だ? 第二章 イネという植物 第三章 田んぼというシステム 第四章 米で読み解く日本の歴史 第五章 米と日本人 解説:イネを愛する至高の一冊 小泉武夫 -
米・百姓・天皇 ──日本史の虚像のゆくえ
日本とはどんな国なのか、なぜ米が日本の歴史を解く鍵なのか、通史を書く意味は何なのか。きわめて枢要でありながらも、これまであまり語られてこなかった興味深い問題の数々。先鋭的な現代日本史学の泰斗、網野善彦、石井進が、古代律令制から明治時代に至るまでを、エキサイティングに、そして縦横無尽に語りつくす。対談形式のため、高度な内容であるにもかかわらず、読者にも理解しやすく、読み進むにつれ、この日本という国の真の姿が眼前に立ち現われてくる。今までイメージされてきた国家像や、定説とされていた歴史観に根本的な転回を迫る衝撃的な書。 -
痕跡本の世界 ──古本に残された不思議な何か
古本の中には、元の持ち主によるメモ、付箋などが残っていたり、手紙や写真が挟まっているものがある。著者は様々な痕跡からドラマを夢想する。童話集に挟まれたラブレターから二人のその後を、女学生の名前から百合的なドラマを……。そして痕跡本を持ち主に返す旅に著者は出かけ、持ち主に会うことに! 「痕跡本」を通して本と人との関係性を考える一冊。 -
昆虫はなぜ海にいないのか
生命科学の成果から、地球最大の種の謎に迫る。 昆虫は、100万種以上の存在が確認されていて、地球上で最も繁栄している動物とも言われます。しかし、昆虫は海にはほとんどいません。それはいったいなぜでしょうか? 本書では、分子生物学やゲノム科学を含むさまざまな昆虫研究分野の成果を紹介しつつ、この疑問に迫ります。 「本書は、「海にいない理由」を単純に解説する本ではありません。むしろこの問いを入り口として、「昆虫とはそもそも、どのような生き物なのか?」を考えていく本です。そのため、昆虫という存在を現代科学的に捉え直すことに重点を置いています。」 === 【目次】 はじめに 第1章 昆虫の科学 1 マクロな昆虫研究 2 研究手法の発展 3 分類学の革命 4 外骨格そのものに関する研究 第2章 昆虫の誕生 1 昆虫の起源についての仮説 2 海の昆虫、甲殻類 3 原始六脚類は、昆虫未満? 第3章 昆虫を昆虫たらしめるもの 1 そもそも昆虫とは? 2 鍵は外骨格 3 外骨格で起きていること 第4章 昆虫は酸素をどう利用しているのか 1 メラニン合成 2 昆虫のサイズ 3 酸素と外骨格 第5章 昆虫はなぜ海にいないのか 1 水に戻る 2 どのような昆虫が海にいるのか? 3 昆虫が海にいない理由 おわりに 注 索引 === -
こんなに変わった理科教科書
カエルの解剖、ショウジョウバエの飼育、有精卵を使った成長観察、かいちゅうや十二指腸虫の感染経路の写真付き解説、たくさんの昆虫や季節の植物など、いまはもうない理科授業。約10年ごとに、理科は大きく変わってきた。新発見や説明法の見直しもあって、かつての常識がいまは非常識だったりすることもある。生活密着の50年代、科学立国を目指した60年代、米ソ冷戦の影響を受けた70年代まで、理科はどんどん難しくなったが、詰め込み教育への反省から80年代以降は精選、厳選へ。けれど2010年代以降、ゆとり教育批判で再び高度化した。理科教科書で戦後日本のあゆみを読み解く。
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