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Posted by ブクログ
45年も前に書かれた著作にもかかわらず、内容は、今もまったく色あせることのない名著だと思った。人のこころのしくみは、時代では変わらないので今でも十分通じる内容。
”研究者も研究室も、ぼくたちの中にある”。学者や研究者でなくても、こころの研究はできるという言葉にもなるほど、と思った。こころは、一人ひとり違っていて、見えなくて、それぞれの中にあるものだから、それぞれが研究者になっても良いのだと。
こころを、数値や図などで、明確に調べることは難しいけれど、優れた詩人や作家は、こころのことをたくみに表現できる。
なださん自身が専門家であるにも関わらず、このスタンスでお話しは始まる。
不安や、こわい、といった心理はどういうしくみで起こるのか動物と比較しながら、ていねいに、わかりやすくストーリー仕立てで説明されていく。
どんな人にも共通するこころの動きを、心理学というのかもしれません。
Posted by ブクログ
なだいなだの著作コーナーに並んでゐたところから。
別に香山リカさんが嫌いといふわけではないが、今いちどこかぴんとこない。一度はためらつたものの、解説は読まなければいいだけの話だから読んでみることに。
心がどこにあるかといふ議論の前に心が「在る」とはどういふことなのかそれが問はれねばならない。それは飜れば心が「ない」とはどういふことなのかといふことも同時に問はれねばならない。
心にわきあがる恐怖・不安といふベースの考察から、無意識へと降りてゆき、発達・自我構造、精神分析の考察へとたどり着く。何かと批判の多い精神分析であるが、やはりひとの心の存在を問ふたといふ点において、精神分析を越ゑるパラダイムはないのだと思ふ。
社会とは、何かを見なすことで概念を統合し、安定をしやうとする。しかし、さうすることで何かがそぎ落とされ、忘れ去られていくとするなら、社会はその代償を払はねばならい。
社会に合はない者の排除、社会に不都合なものの排除。ますます社会は脳化を辿り、脳のシステムから漏れるものはどんどん追放されていく。
もしも、さうした彼が現在の心理学の理論、精神医学の状況を見てどのやうに感じるのか。みなしの物差しを変へることに躍起になつてゐるが、そのものさしそのものを問はねばならないときつと言ふのではないか。そんな気がしてならない。
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