作品一覧

  • 子どもの文化人類学
    3.9
    極北の雪原に生きる狩猟民ヘヤー・インディアンたちは子育てを「あそび」として性別、血縁に関係なく楽しむ。ジャカルタの裏町に住むイスラム教徒は、子どもの喧嘩を「本人同士のビジネス」と言って止めない。本書は、環境や習慣が異なる社会における親子、子どものありかたをいきいきと描き出した文化人類学的エッセイである。どのような社会に生まれても子どもは幅広い可能性を内包しながら成長していくことが、みずからのフィールドワーク経験をもとにつづられる。鮮彩なエピソードの数々が胸を打つ名著。

ユーザーレビュー

  • 子どもの文化人類学

    Posted by ブクログ

    カナダのヘアーインディアンの子育てをベースに、世界各地の民族の様々な子育てについて紹介している。
    読みやすい書き口でスッと入ってくる。

    ヘアーインディアンの子は、教わることをせず、見て学ぶ。
    子育てに正解はなくて、どのようにしても育つ

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    2023年07月24日
  • 子どもの文化人類学

    Posted by ブクログ

    本屋で偶然目にして購入
    優しい語り口の文章で、電車の移動中や寝る前、ほんの束の間の時間の読んでもつかれない良書。
    理解しやすいのに、読んでいてとても考えさせられます。

    子どもを育てる身として参考になるし、今現代社会は、特に本邦では戦後最も出生率が低下している時代に直面している中で、多くの人に目にしてもらえたらなと思う。

    また、社会人として、20年以上まえに新卒生だったころと比べると、今は教わる、教えるが当たり前になった。違和感はそこに「自分自身で学ぶ」という姿勢があるかどうかだと思う。私が社会人の中堅以上の存在になってから、ずっと感じていた違和感はここにあった。教わる教えるが当たり前ではや

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    2023年03月05日
  • 子どもの文化人類学

    Posted by ブクログ

    「自分でできる様になった」と、カンジキの話がとても面白かったです。
    確かに、ガチガチにカリキュラムが固定されている学びの体制のデメリットは、「自分でできる様になった」体験が少ないかも。
    社会人になり立場が上になった時、自分で学びチャレンジする姿勢が無い人は自己を高める事が出来ない。

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    2025年03月01日
  • 子どもの文化人類学

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者が、極北に暮らすヘヤー・インディアン(「ヘヤー」は野うさぎの意とのこと)やイスラムのジャカルタ・アスリ、オラン・ジャワ、それからイスラエルのキブツの人びとなどの、とくに子供が「どういうアプローチで(おとな目指して)社会と関わっていくか」(だとわたしは感じた)を、実際見聞きして書いた本。成長の仕方がひとつではないことを実際の経験に基づいた文章から示されたことにより、ヒューマニズム否定派でありながら「人間」という枠を越えられないでいたわたしも、これぞ(例えばものを教え教わって覚える)」という鋳型に嵌められうる「人間」は元来居なかったのだと気づくことができた。現代人は効率重視的で楽をしたがり、ま

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    2024年11月18日
  • 子どもの文化人類学

    Posted by ブクログ

    正解も間違いもないし、なにしろ「結果」というものが一生わからない「子育て」

    こういう風になるのが良いハズだ、という希望や理想を外からの影響で持たされそうになるのが、今の日本には少しある気がしてる。

    驚いたのは、「教える、教えられる」という考え方が無い文化圏があるということ。何かをできるようになるには、ほぼ「教える、教えられる」という行為が発生すると思っていたけど、その文化圏では「なにいってるの、自分でできるようになったんだよ」という答えが返ってくるそう。

    著者もあとがきで書いているけど、日本での子育てに取り入れられる何かが書いてあるわけではない。
    でも、全く知る由もない文化圏の子供への関

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    2023年06月15日

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