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体操界の妖精コマネチに憧れる少女と、30代の日々を生きる私の物語。『82年生まれ、キム・ジヨン』著者初期作品。ファンサンボル青年文学賞受賞。
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Posted by ブクログ
切ない話だった。韓国と日本の社会には、もちろん違うところもあるが、1964年の東京オリンピック後の日本社会と、1988年のソウルオリンピックの後の韓国社会の雰囲気は本当によく似ているのだなと思った
通勤電車で眠い目を擦りながら、朝ごはんの吉牛をかき込みながら読んだ。 人生の先が見えてるような気がしていたところだったので、嘘くさくない、物語の平坦さがありがたかった。 平均台からは一度落ちたのかも知れないけど、 続いていく日々があるわけで。 転がしながら前に進むしかないのよね。
十年勤めていた会社を今日クビになった。それを私は家族に言えなかった。その時分、父の店がうまく行っていなかったからだ。これ以上母を心配させてたくなかった。毎日仕事に行くように家を出て時間をなんとかつぶして家に帰ってくる。そんなことが続けられる訳がないのに…。
2016年に出版されたチョ・ナムジュさんの2冊目の長篇小説。著者による要約は「失敗のあとを生き続ける人々の物語」だそうだ。タイトルにあるコマネチは、1970年代に活躍したルーマニアの体操選手。 主人公のコ・マニ(名前がコマネチに似ている)は、36歳で10年勤めた会社をクビになり、親元に寄生している。...続きを読む実家はソウルでも5本の指に入る貧民街にあり、現在何度目かの再開発話が持ち上がっていた。 フラッシュバックの手法で現在と過去が交互に描かれ、なかなかにつらい人生を歩んできたマニが痛い。この両親もどうなんだろうと思う。
貧困が付きまといながらもコ・マニがエアロビ教室や体操部で一生懸命取り組んでいた場面が良かった。頑張って取り組んだり、大変だった時の事は振り返ると将来糧になったり案外いい思い出だったりする。お母さんもしっかりしてるのか危なかっしいのか分からないけど、コ・マニの為に動いてくれるところが良い。お父さんのラ...続きを読むブラブな返事も良き。3人共、新天地で幸せに暮らして欲しい。
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