古典を読んでみましょう

古典を読んでみましょう

小説・文芸
924円 (税込)

4pt

えっ、浦島太郎はじいさんじゃなくて、鶴になったの? 一寸法師はじつは性格が悪くてやりたい放題だった? 日本の古典は自由で、とても豊かだ。時代によっていろいろある古典が、これで初めてよくわかる。

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古典を読んでみましょう のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    2014年刊。同著者の『これで古典がよくわかる』の妹分。
    それにしても、くどい! くどいんだけど、読むのに慣れてくると、そのくどさが快感になる(橋本治の思考回路にチューニングしたってことか)。オビの宣伝文句には、「古典は『慣れる』とわかる」とある。これは、そのまま橋本治の文章にもあてはまる。
    「ながめせしま」の小野小町、いろんなバージョンの浦島太郎、語り系vs.読む系の平家物語など、あっと思うところを突いてくる。
    姉の『これで古典がよくわかる』(ちくま文庫)は目ウロコ本だったが、本書もかなり目ウロコ。併読すると、古典に対する見方ががらりと変わる。

    0
    2026年10月05日

    Posted by ブクログ

    タイトルに一目惚れした。思うに、住まいの国における古典について持ち合わせていた言葉が少なかった。そして、自分の扱う言語が、現代の日本語に限られてしまうのが勿体ないような気がしていた。そんな悩みに応えてくれるのではという期待を胸に、本書を手に取った。
    結論を端的に言うなら、本書はそんな私の期待に十二分に応えてくれた。そもそも過去の言葉を扱う上で日本語にはかなり不利な面があることを踏まえることから議論が始まる。一口に日本の古典といっても、漢文と和文、文語と口語というような様式は一定でない、そして、たとえ平安の世に成立した物語でも、その意味ないし教訓のようなものは時代と共に移り行くのだという。
    まとめるなら、少なくとも現代において古典というものを忌避するだけの理由には枚挙に暇がないように思われる。私にとって、本書は混沌たる古典に向き合う為の、或いはそれを受け容れる為の姿勢を示すものとして、優れた模範となってくれた。

    0
    2024年10月01日

    Posted by ブクログ

    高校時代、古文の授業を受けながら「同じ日本語なのになんでこんなにわからないんだ。訳さなきゃ意味がわかんないなんてもう外国語じゃん」などと理不尽さを感じ、よくわからない怒りをおぼえていたものでした。

    あれから数十年、大人になってもなおこの思いは持ち続けていましたが、読書を愛するようになった今、「日本語なのに何て書いてあるかわからないのは悔しい!」という思いに変化、「古文をすらすら読めるようになってやる!」と強く思うようになりました。どうやら高校時代のイライラは、日本語なのに理解できない自分への苛立ちだったようです。

    古文の文法書を買ってみたり、「近い将来読む!」と決めて原文のみの古典の文庫をボックスで買ってみたりしながらも、読みたい本は次々と現れるので、古典はなんとなく先延ばしになっておりました。それが最近になって古典文学を読みたくなり、それにはまずここからだと、本書を手に取った次第。

    本書は〈ベーシックで普遍的なテーマを扱い〉、〈若い読者にもわかりやすい表現を用い〉た入門書の新書レーベルなので、古典はなぜ読みにくくてわからないのか、という、私が長年抱いてきた疑問について、とても読みやすくてわかりやすい解説がなされています。だからもう我が意を得たり、うれしくておもしろくて、ザックザック読めました。

    樋口一葉の『たけくらべ』を皮切りに、『南総里見八犬伝』、『源氏物語』、『古今和歌集』、『枕草子』、『徒然草』、『伊勢物語』など、数々の例文を挙げながら、「ほらね、わからないでしょ、めんどくさいでしょ」と説明されています。

    小野小町の
    《花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに》
    という歌の解説には笑ってしまいました。こんなに〈ぼんやりした〉歌だったとは。

    そして『浦島太郎』にはまぁびっくり。私の知ってる『浦島太郎』じゃなかった。亀をいじめる悪ガキなんて出てこないし、海の底でタイやヒラメの舞い踊りなんてのも出てこない。ラストがまた、この亀ったら、もうおもしろすぎるぞ『浦島太郎』。しかも、他にもいろんなパターンの『浦島太郎』があるなんて。

    古典というものは、基本的にぼんやりしたものなんだというのがよくわかりました。何通りにも解釈できてしまうので、どういう意味で書いたのかは作者にしかわからない。でもそこは、作者の遊び心なのかも、という気もしました。読んだ人がどう解釈してもいい、という寛容さは、私には心の余裕にすら感じられます。あえてハッキリさせずにぼやかす、という、もともとの日本人のゆったり気質の現れのような気がして、なんとなくほんわかとうれしくなったのでした。

    何が書かれているのかを探りながら本を読んでいく《智解》(慈円が『愚管抄』で説く「分かって行く能力」)を、ぜひこれから身につけて、古典をスラスラ、とまではいかなくても、読めばわかる、くらいにはなりたい、なるぞ、と決意を新たにしたところでこざいます。

    0
    2023年05月11日

    Posted by ブクログ

    初読は高校生の時。
    古典への世界が拓かれる1冊。
    古典に苦手意識がある学生さんには是非読んでもらいたい。
    何より橋本治の文体は読むやすい。

    0
    2022年12月29日

    Posted by ブクログ

    塾の保護者向け定期冊子のオススメにあったので読んだ。
    古典というものはそもそも難しくて投げ出したくなるものというのは仕方がないことというのがわかって良かった。
    今の考え方と全く違う考え方をしていた時代もあると言うことを発見できるという面白さがあるということに共感した。
    最近では毒親という言葉も流行っていて、放任主義な親を恨んだりもしたが、そもそも昔の貴族は自分の手では子どもを育てないから親子関係が希薄であったとか、在原業平が詠んだ句の「おもふことはでぞただにやみぬべき、我とひとしき人しなければ」を読んでこんな昔から歳をとるにつれ自分と同じ意見の人ばかりではないから思った事を言わないでおこうと思うことに深いなと思ってみたり、作者の伊勢物語の説明に「人の思いの集積が人生という物語を作る」という言葉にハッとしたり、私にとっては古典に興味を持つキッカケを与えてくれる充分に価値のある本だった。

    0
    2022年03月31日

    Posted by ブクログ

    「発音も表記も物の考え方も全然違うし、どう考えても自分の将来では使わない。なのになぜ古典を勉強するの?」そう思っている人へ向けて、一つ一つ丁寧に、古典とは何たるものなのかを解説してくれています。
    漢字や仮名が入り乱れる不思議な言語、日本語。柔らかくも堅くもなる、その文字形式や文学のスタイルは、「むずかしく書かれたものを分かりやすく説明し直す」日本人の感性そのものの表れでもある。自分たちの言語が、文学が、そうであることを思い起こさせてくれる作品です。

    0
    2025年02月25日

    Posted by ブクログ

    樋口一葉のたけくらべ、清少納言の枕草子、慈円の愚管抄、曲亭馬琴の南総里見八犬伝などなどの一部を味わいさせてくれる。でもなかなか古典は難しいと何度でも言われる。まあその通りだけどね。

    0
    2024年12月20日

    Posted by ブクログ

    ◇目次
    ○まえがき
    ○一:「古典」て、なんでしょう
    ○二:古典を読んでみましょう
    ○三:ちょっと意地悪な樋口一葉
    ○四:和文脈の文章と漢文脈の文章
    ○五:日本語は不思議に続いている
    ○六:はっきりとした説明をしない小野小町
    ○七:春はどうして「曙」なのか?
    ○八:分からないものを読んでもよく分からない
    ○九:亀の恩返し
    ○十:古典を読んだ方がいい理由
    ○十一:今とは違うこと
    ○十二:意外に今と同じこと
    ○十三:歴史はくるくると変わる
    ○十四:日本語が変わる時
    ○十五:人の声が言葉を作る
    ○十六:漢文の役割
    ○十七:『日本書紀』の読み方
    ○十八:王朝の物語を読んでみましょう
    ○あとがき

    一般に古典は取っつきにくく、そもそも読み方や調べ方が分からないため敬遠されているので、まず相手を知ることから始めようというのが本書である。
    古典もいきなり難易度高めのものから読み始めるのではなく、まず比較的読みやすいものから始めていって、まず慣れていくことが大事ということが分かった。

    樋口一葉『たけくらべ』とか以前読んだ時は、意味を厳密に調べてから読むというより、まず大まかな大意▪概略を読んでおいて、それから文章を味わったように思う。

    これを機に、また色んな時代の古典に触れてみようと思った。

    0
    2018年02月27日

    Posted by ブクログ

    「あとがき」には、「この本は、すでにちくま文庫から出ている『これで古典がよくわかる』という私の本の続篇というか、別ヴァージョンのようなものです」と書かれています。

    『これで古典がよくわかる』のほうは、古典文学を読むさいに留意しておくべき基本知識を、著者らしい軽妙な語り口で解説している本で、おもしろく読んだのですが、本書はそこまで親切ではありません。「まえがき」には、「私は、ただ「読んでみましょう」と言っているだけです」と述べられています。さらに次のような文章もみられます。「読んでみたら、意外とおもしろいかもしれません。なにかの形で、役に立つかもしれませんし、心を癒してくれるものと出会うかもしれません。「そうだったのか―」という発見をするかもしれませんし、しないかもしれません。でもそれは、読んでみなければわからないことです」。

    こうした、投げやりにも見えてしまうようなスタンスではじまる本書は、古文のリズムをじっさいにあじわうことで、その読みにくさ、めんどうくささを読者に体験させることを眼目としているように感じます。『これで古典がよくわかる』ほど親切ではありませんが、ともあれ古典文学の世界にじっさいに読者をみちびこうとする著者の態度には一定の共感をおぼえました。

    0
    2019年11月07日

    Posted by ブクログ

    様々な古典を紹介する本かと思いましたが。
    (中には確かにいろいろな本が紹介はされているのですが)
    古典を読む技術を紹介する内容でした。
    そういう意味では新鮮でしたが。
    古典をそのまま読もうとはあまり
    思えません。いろいろ現代訳されているものも
    あるので、それを読んでいきたいと思いました。

    0
    2018年07月25日

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