東京創元社の検索結果
検索のヒント
検索のヒント
■キーワードの変更・再検索
記号を含むキーワードや略称は適切に検索できない場合があります。 略称は正式名称の一部など、異なるキーワードで再検索してみてください。
■ひらがな検索がおすすめ!
ひらがなで入力するとより検索結果に表示されやすくなります。
おすすめ例
まどうし
つまずきやすい例
魔導士
「魔導師」や「魔道士」など、異なる漢字で検索すると結果に表示されない場合があります。
■並び順の変更
人気順や新着順で並び替えると、お探しの作品がより前に表示される場合があります。
■絞り込み検索もおすすめ!
発売状況の「新刊(1ヶ月以内)」にチェックを入れて検索してみてください。
-
回想のシャーロック・ホームズ【深町眞理子訳】
レースの本命と目されていた名馬が失踪し、調教師の死体が発見された。犯人は事件当夜に厩舎情報をさぐりにきた男なのか?錯綜した情報のなかから絶対的な事実のみを取りだし、推理を重ねていくシャーロック・ホームズの手法が光る「〈シルヴァー・ブレーズ〉号の失踪」。ホームズが最初に手がけ、探偵業のきっかけとなった「〈グロリア・スコット〉号の悲劇」、発表時イギリスに一大センセーションを巻き起こした、宿敵モリアーティー教授登場の「最後の事件」など、11の逸品を収録するシリーズ第2短編集。/収録作=「〈シルヴァー・ブレーズ〉号の失踪」「黄色い顔」「株式仲買店員」「〈グロリア・スコット〉号の悲劇」「マズグレーヴ家の儀式書」「ライゲートの大地主」「背の曲がった男」「寄留患者」「ギリシア語通訳」「海軍条約事件」「最後の事件」「解題=戸川安宣」「解説=小池滋」 -
回想のぬいぐるみ警部
殺人現場に遺されていた、パンダの特大ぬいぐるみ入りの段ボール箱。被害者とは別人の名前で伝票も用意されており、集荷直前に何者かに襲われたらしい。音無美紀警部が、なぜぬいぐるみの購入店で直接配送を頼まなかったのか、をヒントに捜査を進めると、被害者の意外な人間関係と真相が明らかになる――。ますます冴える推理と美貌で周囲や事件関係者を驚かせる音無警部と、その部下たちの活躍を描く全5編。だが、少しずつぬいぐるみへの偏愛ぶりが周囲にも知られ始めて……。新たに強烈キャラクターも加わりパワーアップした、ユーモア本格推理〈ぬいぐるみ警部〉シリーズ第2弾。/解説=松尾由美 -
海賊島の殺人
〈王国〉の海域を荒らす海賊たちを討伐した功績で名を馳せる海軍提督バロウズ卿が、海賊連合〈南十字星〉の首魁アルバート・リスターに誘拐された――提督救出の密命を受けた若き海軍大尉アランは、天才を自称する元役者の中年男ソープの助力を得て海賊に変装し、〈南十字星〉への潜入を試みる。それぞれ個性豊かな海賊の長たちを束ねる謎の青年リスターらに囲まれた状況下での困難な任務に留まらず、アランたちは〈南十字星〉の本拠地の孤島で起きる連続殺人事件を解く羽目に陥ってしまう。鮮やかな謎解きと爽快な読後感の海洋冒険ミステリ!/解説=宇田川拓也 -
怪盗紳士モンモランシー
囚人493ことモンモランシー。警察から逃げる際に屋根から落ち、瀕死の重傷を負った男。運良く最新医療を駆使した外科医ファーセットの治療の被験者となり、一命をとりとめた。怪我も治り刑期を終え、娑婆に出たモンモランシーは、高級ホテルに滞在しながら、ロンドンの地下に張り巡らされた下水道を使い、服役中に得た様々な知識を駆使して、次々とお宝を頂戴していく。警察の捜査をかわし、昼間は紳士、夜は泥棒、ふたつの顔を自在に使い分けていたが、ある日暴れ馬を取り押さえたことから、彼の運命は大きく変わることに。痛快シリーズ第1弾! -
怪盗ニック全仕事
ニック・ヴェルヴェットは当代きってのプロの泥棒である。つねに依頼を受けて動く彼が盗むのは、価値のないもの、もしくは誰も盗もうとは思わないものだけ。報酬は一件につき二万ドル。そんな型破りな条件にもかかわらず、彼のもとには依頼が次々に舞い込んでくる。ターゲットはプールの水、おもちゃのネズミ、プロ野球チーム、使い古しのカレンダー等……それらをニックはどうやって盗む? そして依頼者はなぜ盗ませようとする? 短編の名手ホックが創造した唯一無二の怪盗ニック、その全仕事を発表順に配して贈る全集第1弾、全15編収録。 -
怪盗の伴走者
帝都を騒がす大怪盗ロータスが盗みに失敗した! 東京は浅草の高層建築「凌雲閣」。その一角に飾られた油絵を盗もうとした怪盗は、番人に見つかり絵を置いて逃げたというのだ。この椿事は記者の高広の耳にも届く。ロータスは高広とも天才絵師・礼とも因縁浅からぬ相手、ただ失敗したとは思えない。さらに凌雲閣を再訪すると予告状が出されたとの情報が入り、高広と礼が調査を始める。同じ頃、彼らが再会した安西はロータス一連の窃盗事件の主任検事となっていた。怪盗と検事、今は敵対関係にあるが、かつては友人であり並んで駆けた時代があった。決別した二人がついに相まみえる! 大好評〈帝都探偵絵図〉シリーズ第4弾。 -
怪盗ロータス綺譚
「怪盗になる」そう宣言した幼馴染の蓮に仲間として引き入れられ、安西省吾は東京地方裁判所検事局を辞めてともに欧州に渡った。異国で成功した手妻師とそのマネージャーという体裁で帰国した二人は、しばらく日本で休養するはずだったが……蓮は揉め事を起こさないという約束をはぐらかし、次々と不可解な出来事に首を突っ込んでいく。帝国ホテルから一晩で消えた金塊、名家に伝わる嫁入道具をめぐる騒動、すべて一等が出る駄菓子屋の籤の謎――怪盗ロータスの華麗なる推理綺譚。〈帝都探偵絵図〉シリーズ、待望のスピンオフ。/【収録作】「グランドホテルの黄金消失」帝国ホテルに持ち込まれた金塊が一晩で消えた。/「特等席」名家に伝わる嫁入道具・貝合わせの行方を追う。/「埋める者 暴く者」湯治のはずが、何故か埋蔵金探しに巻きこまれ……。/「すべて当たり籤」駄菓子屋の籤引きが思わぬ騒動を引き起こす。/「光と影のおむすびころりん」貧しかった寺男の遺品を盗んだ犯人の目的とは。 -
海泡
暑く長い夏休み、2年ぶりに小笠原へ帰省した大学生の木村洋介。難病を抱え、次第に弱っていく初恋の女性・丸山翔子に会うに忍びなく、帰りにくかったのだ。竹芝からフェリーでおよそ26時間、平和で退屈なだけが取り柄だったはずの島では、前村長の娘で中高の同級生・一宮和希がストーキングされていると噂が立ち、島一番の秀才と謳われ、医学部を目指していた藤井智之は不可思議な言葉を呟く。どこか不穏な空気が漂うなかで、二つの事件が続けざまに起こる――。常夏の島を舞台に、名手が伸びやかに描いた青春ミステリが、大幅改稿、決定版で登場。/解説=千街晶之 -
カエルの魔法をとく方法
愛しのオーウェンと晴れて婚約したケイティ。結婚式の準備に心弾む毎日だ。そんな折、魔法界のマフィアのような謎の組織、コレジウムのメンバーが接触してくる。コレジウムは以前からMSIの乗っ取りを企てていたが、マーリンがMSIのトップに返り咲いたことで、目論見を挫かれたらしい。だがコレジウムの息のかかった社員は、いまだMSI内部に多数いるはず。マーリンは一計を案じ、逆にスパイを送り込むことに。となれば適任なのはケイティしかいない。結婚式目前で潜入捜査? どうなるケイティ。お待たせしました、大人気シリーズ第8弾。/解説=池澤春菜 -
混沌の叫び
【映画『カオス・ウォーキング』原作】ぼくはトッド・ヒューイット。あとひと月で十三歳、つまり正式な大人になる。ぼくが住んでるプレンティスタウンは新世界(ニュー・ワールド)のたったひとつの町。この星に入植したぼくらは、土着の生き物と戦争になった。やつらが撒いた細菌のせいで女は死に絶え、男は互いの考えがすべて“ノイズ”として聞こえるようになってしまったのだ。ある日、町はずれの沼地で、ぼくはノイズのないまったき静寂に出会った。これは何? それとも誰? 異様な迫力、胸が締めつけられるような感動、尽きせぬ謎。ビッグタイトルを独占した〈混沌(カオス)の叫び〉三部作、第一弾、ガーディアン賞、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞、ブックトラスト・ティーンエイジ賞受賞作。 -
鏡の迷宮、白い蝶 美波の事件簿5
『水島のじいちゃん』の名代で、西遠寺家の人々と共にかのこの許嫁の別荘へ、猫のケンゾウを連れて向かうことになった藤代修矢。招かれた別荘の隣には有名な万華鏡作家が住んでいた。認知症になってしまったその隣人は、大きなダイヤモンドを所持していたのだが、置き場所のヒントをメモに残していて……(表題作)。周りで起きる奇妙な事件の真相を、『水島のじいちゃん』が華麗に解き明かしていく。修矢・かのこ編二作、美波・直海編二作に、書き下ろし一作を含む、ライトな本格ミステリ短編集。好評《美波の事件簿》シリーズ、前日譚第二弾。/解説=太田忠司 -
影王の都
【第1回創元ファンタジイ新人賞選考委員特別賞受賞作】村はずれに一人住む少女リアノ。両親が相次いで亡くなり、兄も夢を追って家を出ていってしまった。そんな孤独な彼女のもとにある日やってきたのは、口をきく髑髏。図々しいことに髑髏はリアノに砂漠に連れていって欲しいと求めた。若く美しい娘としゃべる髑髏の奇妙な道行き。だが砂漠で待っていたのは、〈影王〉が統べる呪われた〈影の都〉。不老不死を望んで神の怒りにふれ、永遠に砂漠を彷徨う運命になったという伝説の都だった。捻れた運命の糸に搦め捕られるリアノ。〈影王〉とは何者か。/第1回創元ファンタジイ新人賞選考経過、選評=井辻朱美、乾石智子、三村美衣 -
影踏亭の怪談
僕の姉は怪談作家だ。本名にちなんだ呻木叫子というふざけた筆名で、専攻していた民俗学でのフィールドワークの経験を生かしたルポルタージュ形式の作品を発表している。ある日姉の自宅を訪ねた僕は、密室の中で両瞼を己の髪で縫い合わされて昏睡する姉を発見する。この常識を超えた怪事件は、彼女が取材中だった旅館〈影踏亭〉に出没する霊と関連しているのか? 姉を救う手掛かりを求めて宿へ調査に出向くことにした僕は、宿泊当夜に密室で起きた殺人事件の容疑者となってしまい……第17回ミステリーズ!新人賞受賞作ほか、全4編を収録。/【目次】影踏亭の怪談/朧トンネルの怪談/ドロドロ坂の怪談/冷凍メロンの怪談/解説=朝宮運河 -
影踏亭の怪談
僕の姉、梅木杏子は本名をもじった呻木叫子というふざけた筆名で実話怪談を執筆している。年末、姉が単身で住む東京のマンションを訪れた僕は、粘着テープで拘束された上、意識不明となっている状態の姉を発見する。その両瞼は彼女自身の髪によって縫い合わされていた――この異様すぎる事件は、姉が取材していた「午前2時17分の不在着信が告げる予言」という怪談に端を発するのだろうか? 僕はその怪異が起きた「K亭」という宿を訪れるが、そこで待ち受けていたのは、この世の者が為したとは思えない、おぞましくも謎めいた密室殺人事件だった。第17回ミステリーズ!新人賞受賞作。/第17回ミステリーズ!新人賞選考経過、選評=大倉崇裕 大崎梢 米澤穂信/(本電子書籍は『ミステリーズ! vol.103』(2020年10月初版発行)に掲載の同作品を電子書籍化したものです。) -
影を呑んだ少女
メイクピースはずっと母とふたりで暮らしていた。悪夢にうなされるたび、母は怒った。メイクピースは幽霊を憑依させる体質だから、抵抗しなければいけないというのだ。そんなある日、ロンドンで暴動に巻きこまれ、母が命を落としてしまう。残されたメイクピースのもとへ会ったこともない亡き父親の一族から迎えが来た。父は死者の霊を取り込む能力をもつ旧家の次男だったのだ。父の一族の屋敷で暮らし始めたメイクピースだったが、屋敷の人々の不気味さに嫌気がさし、逃げだす決心をする。『嘘の木』の著者が17世紀英国を舞台に描く歴史大作。/解説=杉江松恋 -
カシュニッツ短編傑作選
非行の果てに死んだはずの養子に怯え、戸締まりを厳重にする妻。夫との会話から見えてくる真実とは……(「雪解け」)。知らぬ間に手脚に痣や傷が増えていく会社員の女性。親指の付け根を切ってしまっても気づかず、すねを拳骨で打ってもまったく痛みを感じない。自己観察を続ける彼女の生活は、どんどん異様になっていき……(「火中の足」)。広告塔に大きな写真が貼られ、新聞でも連日報道された、行方不明の少年を探すことに取り憑かれた女性は、その少年を見つけたのだが……(「幸せでいっぱい」)。町が消え、家も、学校も、図書館も、なにもかもがなくなる。みんないなくなり、あとは地を這う人間の残骸がいるだけ。――世界が滅亡するXデイが気がかりで、ある母親はその日に起こるはずのことについて詳細な手記を執筆する……(「ある晴れたXデイに」)。日常に忍びこむ幻想。悲劇と幸福が結びついた人生観。歪で奇妙な家族たち。戦後ドイツを代表する女性作家による、『その昔、N市では』に続く全15作の傑作短編集!/【目次】雪解け/ポップとミンゲル/太った子/火中の足/財産目録/幸せでいっぱい/作家/脱走兵/いつかあるとき/地滑り/トロワ・サパンへの執着/チューリップ男/ある晴れたXデイに/結婚式の客/旅立ち/訳者あとがき -
カシュニッツ短編傑作選
兄は船旅に出る妹を見送ったが、それは彼女が乗る予定の船ではなかった。ひと月後、妹から手紙が届く。彼女は、その船では日付も時刻も現在位置も確認できないと書いていた。手紙を読み進めるにつれ、内容はさらに常軌を逸していき……(「船の話」)。ある日突然、部屋の中に謎の大きな鳥が現れる。“わたし”は、なぜか外に出ていかない鳥の正体を突き止めようとするが……(「ロック鳥」)。旅行から帰ったら、自分が死んだとアパートの住人に触れまわった女がいたという奇妙な話を聞かされて……(「六月半ばの真昼どき」)。大都会N市では、死体から蘇生させられた“灰色の者”たちが、清掃や介護などの労働を人間の代わりに行っていた。彼らに生前の記憶は一切なく、恐怖も希望も憎悪も持ち合わせていない。しかしある時、“灰色の者”たちにすさまじい変化が訪れ……(「その昔、N市では」)。日常に忍びこむ奇妙な幻想。背筋を震わせる人間心理の闇。懸命に生きる人々の切なさ。戦後ドイツを代表する女性作家の粋を集めた、全15作の日本オリジナル傑作選!/【目次】白熊/ジェニファーの夢/精霊トゥンシュ/船の話/ロック鳥/幽霊/六月半ばの真昼どき/ルピナス/長い影/長距離電話/その昔、N市では/四月/見知らぬ土地/いいですよ、わたしの天使/人間という謎/訳者あとがき -
〈歌人探偵定家〉シリーズ
1187年。平家一門の生き残り・平保盛は、前年鎌倉から帰ってきた静御前の乗った牛車と、都で行き逢う。愛する源義経が兄・頼朝との確執から行方をくらまし、彼との子を失った現状を冷静に語る彼女の姿は、保盛に深い印象を残した。一方、後白河院の命を受け、藤原俊成が編纂している勅撰和歌集の完成がいよいよ迫っており、新進気鋭の歌人・定家も父の手伝いに駆り出されていた。ある日保盛は俊成邸にいる定家を訪れるが、門前で若者の屍を発見してしまう。屍には、なぜか清少納言の和歌が書かれた卒塔婆が刺さっていた。和歌が汚されたと激昂した定家は、下手人を探すべく探索に乗り出すが……。/【目次】一「よにあふさかの せきはゆるさじ」なぜ屍には、清少納言の和歌が書かれた卒塔婆が刺さっていたのか?/二「わがみよにふる ながめせしまに」空から降ってきたとしか思えない、小野小町の和歌が留められた屍はどこから来たのか?/三「わがころもでに ゆきはふりつつ」定家の父・俊成の邸の庭に、大量の人の手がばらまかれた理由とは?/四「わがたつそまに すみぞめのそで」高僧でもある歌人・慈円の秘密の隠れ家を突き止め、荒らしたのは誰か?/五「やまのおくにも しかぞなくなる」定家と俊成の周りで起きた怪事件。その裏に隠された秘密とは?/あとがき/参考文献・史料 -
〈歌人探偵定家〉シリーズ
一一八六年。平家一門の生き残りである、亡き平頼盛の長男・保盛はある日、都の松木立で女のバラバラ死体が発見された現場に遭遇する。生首には紫式部の和歌「めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲隠れにし 夜半(よは)の月かな」が書かれた札が針で留められていた。そこに現れた、保盛の友人で和歌を愛してやまない青年歌人・藤原定家は「屍に添えて和歌を汚す者は許せん」と憤慨。死体を検分する能力のある保盛を巻きこみ、事件解決に乗り出す! 後に『小倉百人一首』に選出された和歌の絡む五つの謎を、異色のバディが解く連作ミステリ。/【目次】一 くもがくれにし よはのつきかな/二 かこちがほなる わがなみだかな/三 からくれなゐに みづくくるとは/四 もみぢのにしき かみのまにまに/五 しのぶることの よわりもぞする/単行本版あとがき/参考文献・史料/解説=千街晶之 -
火星の遺跡
火星の都市でベンチャー企業が研究していたテレポーテーション技術の、初の人体実験。それは大成功を収めたかに見えたが、自ら被験者となった科学者の身辺で、奇妙な事件が多発する。一方、火星の荒野で発見された12000年前の巨石遺跡は、地球も含めた太陽系各地に足跡を残す古代文明の実在の証拠と思われたが、頑迷な学界は決してその存在を認めようとしない。そして遺跡と考古学遠征隊に危機が迫る……。ふたつの事件の謎を巡り、フリーランスの紛争調停人キーラン・セインは調査に乗り出す。『星を継ぐもの』の巨匠ホーガン円熟期の傑作!/解説=礒部剛喜 -
風ヶ丘五十円玉祭りの謎
夏祭りにやって来た、裏染天馬と柚乃たち風ヶ丘高校の面々。たこ焼き、かき氷、水ヨーヨー、どの屋台で買い物してもお釣りに五十円玉が含まれるのはなぜ? 名作『競作 五十円玉二十枚の謎』をモチーフに挑んだ表題作ほか、“若き平成のエラリー・クイーン”が日常の謎に挑戦。学食のすぐ外に放置されていたどんぶりの謎を鮮やかに解く「もう一色選べる丼」、吹奏楽部内でのトラブルを描く「針宮理恵子のサードインパクト」、さらに天馬の妹・鏡華の華麗な謎解きを加えた全5編。『体育館の殺人』『水族館の殺人』に続くシリーズ第3弾は、痛快推理連作集。/解説=村上貴史 -
風少女
赤城下ろしが吹きすさぶ、寒い2月。父親の危篤の報を受けた斎木亮は、前橋駅に降り立った。そこで初恋の女性の妹・川村千里と偶然に出会う。彼女の口から初めて聞かされる、姉・麗子の死。睡眠薬を飲んで浴室で事故死、という警察の見解に納得のいかない、亮と千里は独自に調査を開始する。最近まで麗子と付き合いのあった中学時代の同級生を、訪ねるが――。調査の過程で再会する、中学時代とは変わってしまった同級生の姿に困惑しながらも、亮は真相に辿り着く。著者の地元、前橋を舞台に、一途な若者たちを描いた青春ミステリの傑作。約20年ぶりの大幅改稿で贈る決定版。 -
風に散る煙
よきワトスン役であるエイダルフに同行して海路カンタベリーに向かっていたフィデルマは、途中時化(しけ)のためダヴェド王国への上陸を余儀なくされる。先を急ぎたいふたりだったが、フィデルマの評判を聞きつけた国王から、小さな修道院の修道士や家畜がすべて消え失せるという不可解な出来事の謎を解いてほしいとの要請を受ける。じつはその修道院には王の息子がいたというのだ。捜査を引き受けたフィデルマとエイダルフは、ダヴェド王国の判事とともに問題の修道院へと向かうが……。王の妹にして弁護士、美貌の修道女が活躍するシリーズ第10弾。 -
風になるにはまだ
散りたくない。無形の情報に還(かえ)るにはまだ、わたしというものへの未練が濃い。病気や障害などの事情で生身の体で生きることが難しくなった人々が、〈情報人格〉として仮想世界で暮らせるようになった近未来。情報人格の小春は、大学時代の同級生が集うパーティに出席するために「一日だけ体を貸し出してくれる」サービスを利用する。体を貸してくれたのは年の離れた大学生だった。ひとつの体を共有して、ふたりは特別な一日を過ごす。第13回創元SF短編賞受賞作を含む瑞々しいデビュー作品集。/【目次】風になるにはまだ/手のなかに花なんて/限りある夜だとしても/その自由な瞳で/本当は空に住むことさえ/君の名残の訪れを -
風の岬 高城高全集4
麻薬密売にからむ轢死事件を追う捜査官が、製紙工場の廃液がにおう町で見た人間模様とは――「踏切」。ススキノに生きる男たち女たちが巻き込まれた交通事故の真相に新聞記者が迫る――「飛べない天使」。嵐の中、岬へ向かう男たちを待っていた運命とは――「風の岬」。新聞記者、麻薬捜査官、国境の海の謀略に巻き込まれた男たちや、歓楽街にうごめく若者群像。そして、北へ向かう追跡者たちに、戦後の闇をひきずる男の軌跡……。1960年から1970年にかけて、北の都・札幌を舞台とした作品を中心に、北海道で繰り広げられる人間ドラマを活写した作品群! 高城高全集、第4弾。 -
仮想空間計画
病院のベッドで科学者ジョー・コリガンは記憶を失い目を覚ます。もはや以前の自分ではない。かつて、オズ計画と呼ばれた極秘プロジェクトの立案者として、現実世界に限りなく近いヴァーチャル・リアリティの開発に従事してきた。そのテスト段階で自ら被験者となり、仮想世界と神経接合する。記憶はそこで途絶えた。計画はずっと昔に放棄されたと聞かされ、妻は去り、ひとり馴染みのない環境に置かれている。そこへある女が現れて言う。二人とも、いまだシミュレーション内に取り残されたままだ、と。現実と境目のない虚構世界のなかで、罠に囚われた科学者に脱出の道は? リアルすぎる仮想空間を描く、本格ハードSF! -
片思いレシピ
ママが中国へ取材旅行に行っている間に、親友の妻沼柚子ちゃんと一緒に通ってる学習塾の先生が、誰かに殺されちゃった! お人形のような美少女の柚子ちゃんをえこ贔屓して、こっそりお菓子をあげたりしていた先生なんだ。どういうわけか柚子ちゃんのお祖父さんや、ちょっと風変わりなお兄さんなど、妻沼家のご家族が事件の捜査にのり出してきちゃって、ってちょっとちょっとパパ聞いてるの!? あの柚木草平の愛娘、小学校六年生の加奈子ちゃんの探偵行と淡い恋心を瑞々しい筆致で描く、さわやかな余韻が秀逸なミステリ。著者あとがき=樋口有介/解説=岡田育 -
刀と傘
慶応三年、新政府と旧幕府の対立に揺れる幕末の京都で、若き尾張藩士・鹿野師光は一人の男と邂逅する。名は江藤新平――後に初代司法卿となり、近代日本の司法制度の礎を築く人物である。二人の前には、時代の転換点ゆえに起きる事件が次々に待ち受ける。維新志士の怪死、密室状況で発見される刺殺体、処刑直前に毒殺された囚人――動乱の陰で生まれた不可解な謎から、論理の糸は名もなき人々の悲哀を手繰り寄せる。破格の評価をもって迎えられた第12回ミステリーズ!新人賞受賞作を含む、連作時代本格推理。第19回本格ミステリ大賞受賞。/【目次】佐賀から来た男/弾正台切腹事件/監獄舎の殺人/桜/そして、佐賀の乱/解説=末國善己 -
カッコーの歌
「あと七日」意識を取りもどしたとき、耳もとで笑い声と共にそんな言葉が聞こえた。 頭が痛い……。わたしは……わたしはトリス。昨日池に落ちて記憶を失ったらしい。少しずつ思い出す。母、父、そして妹ペン。ペンはわたしをきらっている、憎んでいる、そしてわたしが偽者だと言う。なにかがおかしい。破りとられた日記帳のページ、異常な食欲、恐ろしい記憶。そして耳もとでささやく声。「あと六日」。わたしに何が起きているの? 大評判となった『嘘の木』の著者が放つサスペンスフルな傑作。英国幻想文学大賞受賞、カーネギー賞最終候補作。/解説=深緑野分 -
勝つには理由がある
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 勝つ為には、定石や布石、そして手筋やヨセ等の様々なテクニックを覚える必要がある。そうして自分の型を作ることが肝要です。対局に際しては、付け焼刃のものはいけない。自分の得意な型に相手を導くように打つのが、勝つ為には必須です。本書は、自分の型を作る為に手法や手段を学ぶためのもので、ただ学んだことを全部使おうとしても、それは無理なことで、徐々に試していって、使えるようにすることです。巻末に対局に当たっての心得集を掲載しました。 -
渦動破壊者 レンズマン・シリーズ7
原子爆発で生じた、すさまじい破壊力を持つエネルギー渦動――“原子渦動”。渦動制御研究所の次長であった核物理学者ニール・クラウド自身も、この不滅にして制御不能な新種の災害に見舞われ、一瞬にして愛する妻子を失った。だがそれと引き換えに渦動を破壊するアイデアを得たクラウドは、勇躍渦動に挑みかかり、瀕死の重傷を負ってしまう。しかし彼は、レンズマンの助力を得てよみがえった――その名も“渦動破壊者”として。やがてクラウドは、渦動の陰にひそむ邪悪な陰謀に気づく・・・・・・。『第二段階レンズマン』の後の時代を舞台にした外伝作品にして、シリーズの掉尾を飾る雄編! -
鐘は歌う
ロンドン塔からレイヴンが消え、橋という橋は落ち、ロンドンは瓦礫の街と化した。文字による記録は失われ、新たな支配者〈オーダー〉は鐘の音で人々を支配している。両親を亡くした少年サイモンは、母が遺したひとつの名前とひとつのメロディを胸に、住み慣れた農場を離れ、混沌のロンドンに向かった。そこで彼は、河の底から呼びかける不思議な銀色の音を聞き、奇妙な白い眼を持つ少年リューシャンに出会う……。世界幻想文学大賞受賞、ブッカー賞候補にも挙がった幻想文学の名作登場! -
彼女は水曜日に死んだ
ギャングの少年による殺人を目撃した女性は、報復を恐れて通報できず、苦悩する……(「ベイビー・キラー」)。1899年のフランス。8人の子供を殺して監獄に入れられた囚人と看守の、奇妙な交流の行方は……(「ボルドーの狼」)。メアリーローズは水曜日に死んだ。売人の家で麻薬を打った直後に死んだという。キャンベルは愛する人が死んだことで、世界の一部も死んでしまったような気がした……(「本能的溺水反応」)。メキシコとの国境地帯で大規模な山火事が起こる。密入国する途中で火事に巻き込まれたらしい親戚を探すという父親に連れられ、少年は荒野に足を踏み入れるが……(「灰になるまで」)。目撃者、看守、前科者、薬物中毒者、密入国者の親戚──。さまざまな形で犯罪に関わりを持ってしまった人々の孤独と希望を、美しく切なく真摯に描く。英国推理作家協会(CWA)賞最優秀短編賞受賞作ほか全10編収録の傑作短編集!/【目次】悪いときばかりじゃない/ベイビー・キラー/ボルドーの狼/万馬券クラブ/夕闇が迫る頃/本能的溺水反応/聖書外典/すべてのあとに/甘いささやき/灰になるまで/謝辞/解説=杉江松恋 -
屍実盛
1183年。寂れた京都に留まった、平家一門の唯一の離脱者・平頼盛の元に、ある日依頼が来る。京都を占拠する木曾義仲からで、「首のない五つの屍から、恩人である斎藤別当実盛の遺体を見つけてほしい」というものだった。断れば家族や家臣の命が危うくなると考え、頼盛は難解な謎に挑むことになるが……。『平家物語』や謡曲『実盛』に取り上げられた実盛の最期を題材にした、歴史ミステリの傑作! 第15回ミステリーズ!新人賞受賞作。/第15回ミステリーズ!新人賞選考経過、選評=大崎梢 新保博久 米澤穂信(本電子書籍は『ミステリーズ! vol.91』(2018年10月初版発行)に掲載の同作品を電子書籍化したものです。) -
神
78歳の元建築家ゲルトナーは、医師に薬剤を用いた自死の幇助を求めている。彼は肉体的にも精神的にも健康な状態だ。ただ、愛する妻を亡くし、これ以上生きる意味はないと考えている。ドイツ倫理委員会主催の討論会が開催され、法学、医学、神学の各分野から参考人を招いて、彼の主張について議論することになった。「死にたい」という彼の意志を尊重し、致死薬を与えるべきか? ゲルトナーのホームドクターや顧問弁護士も意見を述べ、活発な議論が展開される。だが、最終的な結論をくだすのは――観客の「あなた」だ。本屋大賞「翻訳小説部門」第1位『犯罪』の著者が放つ、医師による自死の幇助の是非について観客が投票する緊迫の戯曲!/【目次】第一幕/第二幕/付録「実存的、宗教的および文化的観点から見た自死とその介助」ハルトムート・クレス/「自死の介助――倫理的論争の観点」ベッティーナ・シェーネ=ザイフェルト/「法における自死」ヘニング・ローゼナウ/解説=宮下洋一 -
神々の宴 オーリエラントの魔道師たち
本の魔道師ケルシュが町で拾った少年は狐に似た獣を連れていた――「ジャッカル」、瀕死の者を助ける生命の魔道師が向き合うことになった過去の亡霊とは――「ただ一滴の鮮緑」など、全5編の短編を収録。自らのうちに闇を抱え、人々の欲望の澱を引き受け、黒い運命を呼吸する魔道師たち。ときに迫害を受け、ときに体制に反抗する人々に手を貸し、栄光に包まれることもなく、賞賛を浴びることもない、そんな市井に生きる魔道師たちの姿を描く短編集。巻末にこれまではっきりとは描かれてこなかった、オーリエラントの神々についての資料を付す。/【目次】セリアス/運命女神(リトン)の指/ジャッカル/ただ一滴の鮮緑/神々の宴/あとがき――神々の存在 -
神の光
一攫千金を夢見て忍び込んだ砂漠の街にある高レートカジノで、見事大金を得たジョージ。誰にも見咎められずにカジノを抜け出し、盗んだバイクで逃げだす。途中、バイクの調子が悪くなり、調整するために寄った小屋で休むが、翌朝外へ出ると、カジノがあった砂漠の街は一夜のうちに跡形もなく消えていた──第76回日本推理作家協会賞短編部門の候補に選ばれた表題作を始め、奇跡の如き消失劇を5編収録。稀代のトリックメーカー・北山猛邦の新たな代表作となる、傑作推理短編集。/【目次】一九四一年のモーゼル/神の光/未完成月光 Unfinished moonshine/藤色の鶴/シンクロニシティ・セレナーデ -
カムパネルラ
16歳のぼくを置いて母は逝った。宮沢賢治研究に生涯を捧げた母は、とりわけ『銀河鉄道の夜』を熱心に読み込み、否定されている第四次改稿版の存在を主張していた。遺言に従って花巻へ散骨に訪れたぼくは、土砂降りのなか気がつくと、昭和8年9月21日に転移していた。賢治が亡くなる2日前だ。いまなら賢治の死を阻止できるかもしれない――その一念でたどり着いた賢治の家でぼくを迎えたのは、早逝したはずの妹トシと、彼女の娘「さそり」だった。永遠に改稿され続ける小説、花巻を闊歩する賢治作品の登場人物たち。『銀河鉄道の夜』をモチーフに時間と物語の枠を超える傑作長編。/解説=牧眞司 -
噛む老人
穏やかでもの静かな老人。アルツハイマー型認知症を患い、デイサービスで介助を受けている彼が、ある日ひとりのヘルパーの腕に噛みついて怪我を負わせる。事情を訊こうにも本人との会話は能わず、当のヘルパーも周囲の証言でも事故発生時に不審な挙動は見受けられない。もの言えぬながらも温厚な老人は、なぜヘルパーに噛みついたのか――市役所の介護福祉課の職員を務める青年・小紀(このり)は、単身調査することになる。日常に起こりうる出来事の底に潜む悪意を丁寧な筆致と構成で一編の謎解きに昇華させて、選考委員からも高い評価を集めた第17回ミステリーズ!新人賞受賞作。/第17回ミステリーズ!新人賞選考経過、選評=大倉崇裕 大崎梢 米澤穂信/(本電子書籍は『ミステリーズ! vol.103』(2020年10月初版発行)に掲載の同作品を電子書籍化したものです。) -
カメレオンの影
アクランド英国軍中尉は、派遣先のイラクで爆弾によって頭部と顔面に重傷を負い、片目を喪失する。昏睡から目覚めた彼は他人にふれられると暴力的になり、極端な女性嫌悪を示して看護師や精神科医を戸惑わせていた。退院後、除隊した彼はロンドンに住むが、暴力事件を起こしたことがきっかけで警察に拘束されてしまう。近隣では、軍歴のある一人暮らしの男性ばかりが自宅で殴殺されるという事件が続発しており、警察の捜す犯人像に合致しているアクランドは尋問されるが……。〈現代英国ミステリの女王〉が巧みな心理描写で紡ぐ傑作サスペンス。/解説=三橋曉 -
仮面の貴族
ファーシーア一族を恨むパイボルド一派から、デューティフル王子をとりもどしたフィッツ。赤船の乱で六公国に大惨事をもたらした外島人とのあいだに平和を築くべく王妃ケトリッケンがとりまとめた神呪字諸島の族姫との婚約の儀は、つつがなく執り行われることになった。バックキープにやってきた族姫エリアニアはまだ十一歳。だが並々ならぬものを内に秘めた少女だった。華やかな婚約の宴の陰に潜む外島人の思惑は? かつての暗殺者兼間諜のフィッツはなんとか探りだそうとするが……。圧倒的スケールの異世界ファンタジー〈道化の使命〉第二部。 -
辛い飴
唐島英治クインテットのテナーサックス奏者・永見緋太郎は、天才的な技術とは裏腹に、相変わらず音楽以外に興味を持たない日々。しかし、ひとたび謎や不思議な出来事に遭遇すると、大胆にも的確にその真相を突いてくる。名古屋のライヴハウスに現れたという伝説のブルースマンにまつわる謎、九州地方の島で唐島と永見が出合った風変わりな音楽とのセッションの顛末、“密室”から忽然と消失したグランドピアノの行方、など7編に、特別編「さっちゃんのアルト」を収録。ライヴ感溢れる、日常の謎的ジャズミステリ〈永見緋太郎の事件簿〉第2弾。/解説=山田正紀 -
彼は彼女の顔が見えない
アダムとアメリアの夫婦はずっとうまくいっていなかった。そんなふたりは、カウンセラーの助言を受け、旅行へと出かける。ふたりきりで滞在することになったのは、スコットランドの山奥にある、宿泊できるように改装された古いチャペル。彼らは分かっている。この旅行が結婚生活を救うか、とどめの一撃になるかのどちらかだと。だが、この旅行にはさまざまな企みが隠されていた――。不審な出来事が続発するなか、大雪で身動きがとれなくなるふたり。だれが何を狙っているのか? どんでん返しの女王が放つ、驚愕また驚愕の傑作サスペンス!/解説=村上貴史 -
韓国の囲碁はなぜ強い
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1970年代のはじめ、韓国との交流試合で日本は12勝1敗であった。ところが1989年に曺薫鉉九段が第1回応氏杯世界大会で劇的に優勝した後、韓国棋士は世界大会で23連勝した。その後、中国の棋士が世界戦で大活躍している。囲碁界の太陽であった日本の囲碁が遅れを取るようになったのは何故か。それは「石の形」を重視する伝統にあるのではないか。日本の囲碁の強みと弱みを解説し、風変わりな囲碁の知識と技術を体得できるるように構成してある。 -
監獄舎の殺人 ミステリーズ!新人賞受賞作品集
「ミステリーズ!新人賞」から、数多くの才能が登場してきた。さる旧家の美人姉妹の鞘当てから起きた悲劇を、圧倒的な筆力で描く美輪和音。胎児に憑依した“幽霊探偵”の謎解きを、緻密な構成で魅せる近田鳶迩。深夜の公園で起きた奇妙な事件を軽妙に描く、ユーモアミステリの新星・櫻田智也。脳外科の臨床講義を舞台にしたミステリを発表、医療ミステリの新たな書き手と期待される浅ノ宮遼。明治時代の監獄舎で囚人が殺害される謎を描く、時代ミステリの旗手・伊吹亜門。新鋭たちの輝かしい出発点となった受賞作五編を収録した作品集を贈る。/解説=福井健太*本電子書籍には、配信中の作品に収録されている次の短編が含まれます。『強欲な羊』(創元推理文庫版 2015年7月初版発行)収録の表題作。また、以下の収録作は、各短編ごとに単体の電子書籍で配信中です。「かんがえるひとになりかけ」「サーチライトと誘蛾灯」「消えた脳病変」「監獄舎の殺人」 -
感傷ファンタスマゴリィ
十九世紀末のフランス・パリ。職人ノアは、故人の姿を見ることができる特別な幻燈機の製作を得意としていた。新たな依頼人は、鏡だらけの奇妙な屋敷で暮らすマルグリット。五年前に亡くなった彼女の妹シャルレーヌの過去を読み解くうち、ノアは姉妹の秘密に呑み込まれてゆく……。SFと幻想が融合した世界を紡ぎ続ける著者、待望の第二作品集。/【目次】感傷ファンタスマゴリィ/さよならも言えない/4W/Working With Wounded Women/終景累ヶ辻(しゅうけいかさねがつじ)/ウィッチクラフト≠マレフィキウム/解説=高原英理 -
完全・犯罪
「本来、これはわたしが貰うべき賞だったのだ!」ライバル、水海月博士に研究発表で先を越された時空博士。憤慨した博士は、自ら開発したタイムマシーンを活用して過去の水海月博士を殺害しようと決心した。念のため、自分に鉄壁のアリバイがある日時を犯行時刻に設定したのだが──(「完全・犯罪」)。真帆と嘉穂は、服も、玩具も、名前まで共有する一卵性双生児。自分は本当に「真帆」なのか。成長するに従い、真帆は次第にアイデンティティーを失っていく。思春期を迎え、恋を覚えた姉妹の運命は──(「双生児」)。驚きと恐怖、黒い笑いが詰め込まれた、全5篇のミステリ短篇集。 -
感応グラン=ギニョル
昭和初期、浅草六区の片隅に建つ芝居小屋。ここでは夜ごと、少女たちによる残酷劇が演じられていた。俳優たちは座長の方針で、ある特殊な条件のもと集められ、共同生活を送っている。ある日、容姿端麗で美しい声を持つ新人が現れた。本来ここには「完璧な少女」は存在してはいけないはずなのに、なぜ? 彼女の秘密が明らかになるとき、〈復讐〉が始まる――。分かち合えない痛みと傷を抱えて生きる孤独な魂を描いた全五編。退廃と奇想、呪縛と変容。唯一無二の世界を築き上げる創元SF短編賞出身の鬼才、空木春宵のデビュー作がついに文庫化!/【目次】感応グラン=ギニョル/地獄を縫い取る/メタモルフォシスの龍/徒花物語/Rampo Sicks/解説=橋本輝幸 -
旱魃世界
十年ほど前から徴候を見せていた世界的な旱魃は、ここ五カ月のあいだ、各地で急速に文明社会を崩壊させつつあった。マウント・ロイヤル市の住人たちが競うように水を求めて海岸へと殺到する中、医師ランサムはハウスボートの船上で、破滅まで引き延ばされた時間を緩慢と生き続けていた。やがて、妄執に囚われた建築家ローマックスの不穏な企みをきっかけに、彼も海を目指して南下を試みるが……生物を拒絶するように変質する世界をシュルレアリスム絵画のように描き出した、バラード〈破滅三部作〉の一端をなす『燃える世界』の完全版、本邦初訳。/解説=牧眞司 -
寒波
冷えこみの厳しい十一月の朝。P分署にはいった通報が、アパートの一室で起きた二重殺人を知らせる。被害者は部屋で同居していた兄妹。化学者の兄とモデルの妹、仲の良いふたりを誰がなぜ殺したのか。ロヤコーノ警部とディ・ナルド巡査長補は即時捜査を開始する。いっぽう、署を訪れた中学校教師に受け持ちの女子生徒が家族に虐待されているという疑念を打ち明けられ、ロマーノとアラゴーナは確認のため学校に赴くのだが……。ナポリの街で発生する事件を解決するため、型破りな刑事たちは悩み、怒り、走る! 21世紀の〈87分署〉シリーズ第3弾。/解説=三橋曉 -
完璧な夏の日
1932年、突如として世界各地に現われた異能力者たち。ユーバーメンシュ――超人ともヒーローとも呼ばれる彼らは、第二次世界大戦を前に各国の情報機関や軍に徴集され、それぞれの能力を駆使して死闘を繰りひろげた。そして現在。戦時中にイギリスの情報機関に所属していたユーバーメンシュのひとりフォッグは、かつての上司と同僚に呼び出され、過去の回想をはじめる。レニングラード、ノルマンディ、ベルリン、そしてアウシュヴィッツ……やがてかれらは〈完璧な夏の日〉と呼ばれた少女にまつわる、歴史の陰に隠された事件の真相に迫ってゆく。新鋭の世界幻想文学大賞作家が放つ、最先端の“戦争×SF”。ガーディアン紙2013年ベストSF選出作。 -
完璧な夏の日(上下合本版)
1932年、突如として世界各地に現われた異能力者たち。ユーバーメンシュ――超人ともヒーローとも呼ばれる彼らは、第二次世界大戦を前に各国の情報機関や軍に徴集され、それぞれの能力を駆使して死闘を繰りひろげた。そして現在。戦時中にイギリスの情報機関に所属していたユーバーメンシュのひとりフォッグは、かつての上司と同僚に呼び出され、過去の回想をはじめる。レニングラード、ノルマンディ、ベルリン、そしてアウシュヴィッツ……やがてかれらは〈完璧な夏の日〉と呼ばれた少女にまつわる、歴史の陰に隠された事件の真相に迫ってゆく。新鋭の世界幻想文学大賞作家が放つ、最先端の“戦争×SF”。ガーディアン紙2013年ベストSF選出作。 -
完璧な秘書はささやく
人里はなれたところにある〈ザ・ローレルズ〉で、過去の新聞記事をスクラップしながら、わたしは回想する――英国の大手スーパーマーケットの社長マイナ・アプルトンの秘書として活躍した日々を。長くわたしは、完璧な忠誠心と職務遂行能力をもって、私生活を犠牲にしてまで彼女に仕えてきた。マイナの父を会社から追い出したときも、名誉毀損で記者を訴えた裁判のときも。強い信頼で結ばれたこの関係は、ずっと続くと思っていた――オフィスに警察がやってくるまでは。予測不能の展開に、じわじわとにじみ出る怖さ。俊鋭が放つ、傑作サスペンス!/解説=若林踏 -
崖の上のヒバリたち
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※この商品は、作品の内容を鑑み、固定レイアウト型で制作した電子書籍です。文字だけを拡大することができませんので、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できませんので、ご注意ください。また、お読みになる端末で無料サンプルをお試しいただいた上でのご購入をお願いいたします。※ジムは、両親や親族とトレーラーハウスで集団移動しながら暮らす“パヴィー”の少年。 アイルランドの小さな集落で、定住者である “バッファー”の学校に通いはじめるが、偏見や差別にさらされ、不良たちから理不尽な暴力を受ける。そんな中、ジムは周囲から浮いているバッファーの少女、キットと親しくなる。他人に流されず、芯の強いキットにジムは惹かれていくが、彼の病弱ないとこが不良たちに襲われる事件が起きてしまい──。苦しみや孤独を抱えた少年と少女の出会い、 揺れ動く気持ち。『ロンドン・アイの謎』 『すばやい澄んだ叫び』の著者による繊細な一編を、気鋭のイラストレーターが鮮烈な挿絵で彩った、心に響く物語! -
ガニメデの優しい巨人
木星最大の衛星ガニメデで発見された2500万年前の宇宙船。その正体をつきとめるべく、総力をあげて調査中のハント博士とダンチェッカー教授たち木星探査隊に向かって、宇宙の一角から未確認物体が急速に接近してきた。隊員たちが緊張して見守るうち、ほんの5マイル先まで近づいたそれは、小型の飛行体をくり出して探査隊の宇宙船とドッキングする。やがて中から姿を現わしたのは、2500万年前に出発し、相対論的時差のため現代のガニメデに戻ってきたガニメアンたちだった。前作『星を継ぐもの』の続編として、数々の謎が解明される!/解説=堺三保/*本電子書籍は『ガニメデの優しい巨人』(創元SF文庫 新装新版 2023年8月10日初版発行)を底本としています。 -
ガラスの顔
迷路のような地下都市カヴェルナの人々は自分の表情をもたず、《面(おも)》と呼ばれる作られた表情を教わる。そんなカヴェルナに住むチーズ造りの親方が、トンネルで痩せこけた幼子を見つけた。ネヴァフェルと名づけられた幼子は、ある理由から外の世界から隠されて育てられる。一瞬たりともじっとしていられない好奇心いっぱいの少女に成長したネヴァフェルは、ある日トンネルを抜けだし街に出てしまい、そこで奇しくも国全体を揺るがす陰謀のただ中に放り込まれるが……。『嘘の木』の著者が描く、健気な少女が大活躍する冒険譚。カーネギー賞候補作。 -
贋作
画商に修復の腕を見込まれ、ある富豪の弁護士が所有する17世紀オランダ女流画家の作品の贋作をひそかに制作し、心ならずも絵画窃盗に加担してしまった女子画学生。私立探偵を雇って彼女の存在を探り出したその弁護士は、罪を暴き、大切な絵を取り戻そうと、彼女に近づくが、彼女の絵に対するひたむきさと知識の深さに敬意を抱くようになる。そして彼女は、絵を愛する、自分とは別世界に住む大人の男に惹かれ始めたが……。40年以上の時が流れ、過去を封印し罪の意識におののきながら、美術史学者として活躍する彼女の前に、自身の手になる贋作と新作がそろって出現した! いったいなぜ? 17世紀の女流画家と現代の女性学者、それぞれの愛と喪失と苦悩が時代を超えて呼応する。絵画贋造の技法も、複雑に絡み合う人間関係も、ミステリアスで美しい光のなかに見事に描きあげられた情感溢れる物語。 -
ガンメタル・ゴースト
第二次世界大戦中、英空軍で活躍する不死身のエース・パイロット“高射砲(アクアク)”マカーク。隻眼、葉巻と二丁拳銃がトレードマークの彼はある日、禁断の真実を知る――本当の彼は仮想空間に囚われた、人ならぬ存在だったのだ! 西暦2059年の世界で目覚めたマカークは、彼を救出した若き皇太子メロヴィクや人工脳を装着した元記者ヴィクトリアらとともに、三人を陥れた謎の集団を追う。彼らは仮想現実と人格移植研究に潜む陰謀を暴き、地球と火星に迫る危機を阻止できるのか? 英国SF協会賞を『叛逆航路』と同時受賞した拡張現実SFの傑作登場! -
ガーデン
燃える火に夜と書いて、カヤ。赤い髪に華奢な躯、大きな眸をした捉えどころのない娘。行く夏の海で火夜に逢った真波は、何の違和感もなく一緒に住むようになっていた。その火夜が不意に姿を消してしまう。そして二週間、真波の許へ火夜と同じエナメルを塗った小指が届く。動顛した真波は同じマンション内の今泉文吾探偵事務所を訪ね、火夜を捜してほしいと依頼するのだが……。謎めいた娘を求めて、植物園と見紛うばかりの庭苑に足を踏み入れた探偵。血を欲するかのように幾たりもの死を招き寄せる庭で、今泉が見出したものは? 悲痛な真相が惻々と胸に迫る、本格ミステリの傑作。 -
黄色の扉は永遠の階 第三の夢の書
あたしを殺して魔物に捧げようなんて、正気の沙汰じゃないことをしでかして入院してたアナベルが、学校に戻ってきた。もちろん夢の世界にも。夢にかけては、アナベルの実力はヘンリーも、アーサーさえも凌ぐ。もちろんアーサーとあたしたちは完全に敵同士。アナベルは、自分もアーサーの敵だから、敵の敵は味方よ、なんて共闘をもちかけてきたけど、なんか胡散臭い。本当の敵はアーサー? アナベル? それとも二人はグルなの? 夢の世界を舞台に繰り広げられるロマンティック・ファンタジー完結。 -
消えた修道士
オー・フィジェンティの大族長が、和平協定締結のために、モアン王国を訪れたその時、大族長とモアン国王を何者かの矢が襲った。どちらも命に別状はなかったが、襲撃がモアン側の陰謀だというオー・フィジェンティの主張に、両国は一触即発の危機に。モアン国王は自国の潔白の証明を、妹で法廷弁護士でもある修道女フィデルマに託した。襲撃者はすでに殺されていた。フィデルマはわずかな証拠を頼りに、相棒エイダルフ修道士と共に、襲撃に使われた矢の出処と思われるクノック・アーンニャに向かう。美貌の修道女が名探偵。好評シリーズ、長編第7弾。 -
消えるヒッチハイカー アメリカの都市伝説とその意味
いつのまにか車内から消えているヒッチハイカー。カップルの車に忍び寄る鉤手の男。乾かすために電子レンジに放り込まれた猫の末路。ファストフードのフライドチキンを食べた夫婦を襲う衝撃。ニューヨークの下水に棲みついた元ペットの恐怖――「これは実際にあったことなんだけどね……」という前置きで語られ、時にはメディアによって流布される噂話は、人々の不安や願望を映し出す“現代の民間伝承”として変容を繰り返して受け継がれてきた。20世紀以降に北米で流布した〈都市伝説〉を項目別に網羅し、その起源や変容の過程を追いながら、なぜそれらが信じられ、語り継がれるのかを考察する。真偽不明の情報が瞬時に世界を駆け巡り多大な影響を及ぼすようになった、フェイクニュースの時代にこそ読まれるべき〈都市伝説〉研究の古典的名著が新訳にて復活。/【目次】はじめに/■第一章 古い伝説から新しい伝説へ/民間伝承としての都市伝説/都市伝説の実演/“ボーイフレンドの死”/文化的シンボルとしての都市伝説/都市伝説の解釈/■第二章 自動車にまつわる都市伝説/“死の車”/“浮気男のポルシェ”/路上の幽霊──“消えるヒッチハイカー”/■第三章 ティーンの怪談──“ザ・フック”ほか/怖い話とともに育つ子供たち/“ザ・フック”/“後部座席の殺人者”/“ベビーシッターと二階の男”/“ルームメイトの死”/“電子レンジに入れられたペット(あるいは赤ん坊)”/■第四章 混入の恐怖/“ぞっとする発見”のテーマ/“髪にクモ”/“ケンタッキー・フライド・ラット”ほか/“下水道のワニ”/■第五章 盗まれた死体と死者への恐怖/“包みの猫の死骸”/“逃げたおばあちゃん”/■第六章 情事、裸、そして悪夢/“セメント漬けのキャデラック”/“RV車の裸の男”/“切り離された車両”/裸また裸/“裸のサプライズパーティ”/さらに裸/“暗闇でおなら”/■第七章 あくどい企業──メディアお気に入りの二つの都市伝説/“レッド・ヴェルヴェット・ケーキ”/“毛布の中のヘビ”/■第八章 できかけの都市伝説/“経済的な車”/新品同様のヴィンテージ車/幽霊のトラック運転手と“幽霊旅客機”/“ダンスホールの悪魔”/笑える事故/誘拐/おわりに/都市伝説研究の用語集/補遺 都市伝説の採集と研究/解説 飯倉義之はじめに/■第一章 古い伝説から新しい伝説へ/民間伝承としての都市伝説/都市伝説の実演/“ボーイフレンドの死”/文化的シンボルとしての都市伝説/都市伝説の解釈/■第二章 自動車にまつわる都市伝説/“死の車”/“浮気男のポルシェ”/路上の幽霊──“消えるヒッチハイカー”/■第三章 ティーンの怪談──“ザ・フック”ほか/怖い話とともに育つ子供たち/“ザ・フック”/“後部座席の殺人者”/“ベビーシッターと二階の男”/“ルームメイトの死”/“電子レンジに入れられたペット(あるいは赤ん坊)”/■第四章 混入の恐怖/“ぞっとする発見”のテーマ/“髪にクモ”/“ケンタッキー・フライド・ラット”ほか/“下水道のワニ”/■第五章 盗まれた死体と死者への恐怖/“包みの猫の死骸”/“逃げたおばあちゃん”/■第六章 情事、裸、そして悪夢/“セメント漬けのキャデラック”/“RV車の裸の男”/“切り離された車両”/裸また裸/“裸のサプライズパーティ”/さらに裸/“暗闇でおなら”/■第七章 あくどい企業──メディアお気に入りの二つの都市伝説/“レッド・ヴェルヴェット・ケーキ”/“毛布の中のヘビ”/■第八章 できかけの都市伝説/“経済的な車”/新品同様のヴィンテージ車/幽霊のトラック運転手と“幽霊旅客機”/“ダンスホールの悪魔”/笑える事故/誘拐/おわりに/都市伝説研究の用語集/補遺 都市伝説の採集と研究/解説 飯倉義之 -
記憶の対位法
二〇一七年、フランス中部に位置する都市リモージュの新聞社に勤める事件記者ジャンゴ・レノールトは、亡き祖父マルセルの遺品整理のため、彼が晩年を暮らした寒村を訪れる。戦後、対独協力者として断罪された祖父は、一族から距離を置いてこの地に隠れ住んでいた。生前会うことがなかった祖父が遺したのは古書の山と、二十あまりの黒檀の小箱──そこに隠された意味とは何か? ジャンゴは西洋古典学を研究する大学院生ゾエ・ブノワの協力のもと、祖父が希求した真実を求め歴史の迷宮へと足を踏み入れる。〈図書館の魔女〉シリーズの俊英が満を持して贈る、知的探究の喜びに満ちた長編ミステリ。 -
記憶翻訳者 いつか光になる
過剰共感能力者とは、他人の感情に共感しすぎてしまう特異な体質のために、社会生活に支障をきたしてしまう人々。生きづらさを抱える彼らの共感能力を生かし、本来はその持ち主にしか理解できない記憶を第三者にも分かるようにする“記憶翻訳”の技術を開発したのが九龍という企業だった。珊瑚はその中でもトップクラスの実力を持つ記憶翻訳者だ。依頼人の記憶に寄り添い、その人生を追体験するうち、珊瑚は幼い頃に失った自身の一部について思いを馳せるようになる──第5回創元SF短編賞受賞作「風牙」を収録。心を揺さぶる連作短編集。/【収録作)風牙/閉鎖回廊/いつか光になる/嵐の夜に/あとがき/解説=長谷敏司※本書は、『風牙』(2018年10月刊行)を再編集・改題し、書下ろし2編を加えたものです。 -
記憶翻訳者 みなもとに還る
過剰共感能力を生かし記憶翻訳者として働く珊瑚は、勤務先の〈九龍〉に持ち込まれた仮想空間コンテンツをきっかけに生活共同体〈みなもと〉を訪れる。そこで珊瑚を待っていたのは、自身の母親だと名乗る女性・都だった。すでに亡くなっていると思っていた“母”は精神的支柱として生活共同体をまとめる日々のなかで、過剰共感能力の異常発現ともいえる症状があらわれて苦しんでいた。珊瑚は原因を探るべく、都の記憶データに潜行するが……第5回創元SF短編賞受賞作「風牙」に始まる、記憶をめぐる傑作SFエンタテインメント連作集、第2弾。/【収録作】流水に刻む/みなもとに還る/虚ろの座/秋晴れの日に/あとがき/解説=香月祥宏※本書は、『風牙』(2018年10月刊行)を再編集・改題し、書下ろし2編を加えたものです。 -
飢渇の人 エドワード・ケアリー短篇集
『堆塵館』でごみから財を築いた奇怪な一族の物語を紡ぎ、『おちび』でフランス革命の時代をたくましく生きた少女の数奇な生涯を描いた鬼才エドワード・ケアリー。その彼が本国で発表し、単行本未収録の9篇(『おちび』のスピンオフ的作品を含む)+『もっと厭な物語』(文春文庫)収録の1篇に、この短篇集のために特別に書き下ろした6篇を加えた、日本オリジナル短篇集。書き下ろしイラストも多数収録。ケアリーらしさがぎゅっと詰まった、ファン垂涎の一冊。/【目次】序/吹溜り/おれらの怪物/バートン夫人/アーネスト・アルバート・ラザフォード・ドッド/かつて、ぼくたちの町で/家庭で用いられる大黒椋鳥擬の歌/コズグレーヴ諸島/私の仕事の邪魔をする隣人たちへ/エドワード七世時代の寄せ集めの人物/おが屑/毛物/鳥の館 アーネスト・アルバート・ラザフォード・ドッド著/パトリックおじさん/名前のない男の肖像/グレート・グリート/飢渇の人/訳者あとがき -
聴き屋の芸術学部祭
生まれついての聴き屋体質の大学生、柏木君が遭遇する4つの難事件。芸術学部祭の最中に作動したスプリンクラーと黒焦げ死体の謎を軽快に描いた表題作、結末が欠けた戯曲の謎の解明を演劇部の主演女優から柏木君が強要される「からくりツィスカの余命」、模型部唯一の女子部員渾身の大作を壊した犯人を不特定多数から絞り込んでゆく「濡れ衣トワイライト」、深夜の温泉旅館で二人組の泥棒とともに〈いったいここで何が起こったか?〉を推理する「泥棒たちの挽歌」の4編を収録。第5回ミステリーズ!新人賞佳作入選のデビュー作を皮切りに、文芸サークル第三部〈ザ・フール〉の愉快な面々が謎を解く過程を描いた快作。ユーモア・ミステリ界に注目の新鋭登場! -
危険な男
ジョー・パイク、海兵隊あがりの元警官で、現在はロスで私立探偵を営んでいる。銀行の帰りに窓口で応対してくれた女性イザベルが拉致される現場を目撃、見過ごすことはできず、追跡して彼女を救い出す。二人組の犯人を警察に引き渡し、一件落着と安心したのも束の間、なんと二人組は保釈されてしまった。それを知ったイザベルは、犯人が再び自分を狙うのではと恐れ、パイクの電話にメッセージを残すも失踪する。だが、二人組は保釈直後に何者かに殺されていた。パイクは相棒コールの助けを借り、イザベルの行方を追うが……。実力派の著者最新作。/解説=若林踏 -
危険な友情
1924年、ニューヨーク。警察署で供述書を作成するタイピストとして働くローズの前に、新人タイピストのオダリーが現われる。彼女は美しい黒髪をボブにし、最新流行の高級な服に身を包んだ自由奔放な雰囲気の女性で、酔っ払いを上手にあしらって警官たちを感心させた。オダリーと親しくなったことでローズの人生は一変し、豪奢なホテルの一室で同居をはじめる。だがオダリーには秘密があった。贅沢な生活の資金はどこから? なぜ警察署に勤めているのか? そして彼女がローズに仕掛けた罠とは。2人のタイピストが織りなす優美なサスペンス!/解説=大矢博子 ※単行本版タイトル『もうひとりのタイピスト』を改題した文庫版を底本といたしました。 -
喜劇悲奇劇
右から読んでも左から読んでも「きげきひきげき」――アルコール浸りの落ちぶれ奇術師七郎は、動く一大娯楽場〈ウコン号〉の処女航海で冴えない腕前を披露することになった。紹介されたアシスタントを伴い埠頭に着いたところが、出航前から船内は何やら不穏なムードに満ちている。案の定というべきか、初日直前の船内で連続殺人の騒動が持ち上がり、犠牲者には奇妙な共通点が見出され……。章題はすべて回文、「台風とうとう吹いた。」の一文で始まる、奇抜な謎とぺてんの楽しさてんこ盛りの本格長編ミステリ。言葉遊びへの造詣こよなく深いミステリ界の魔術師泡坂妻夫が物した、他の追随を許さない会心作。/作者のことば=泡坂妻夫、解説=新保博久 -
鬼哭洞事件
夏の暑い盛りのある日、私立探偵・野上英太郎の事務所を佐方康之と名乗る依頼人が訪れた。彼は27年前に姿を消した母親と妹を、父に内密で捜しているという。手掛かりは写真一枚のみだが、野上は調査を引き受ける。しかし翌日、康之は死体となって発見された。彼の出身地・鳶笊村へ向かった野上と助手である中学二年生の少年・狩野俊介は、余命幾許もない康之の父が住まう、洞窟内に建てられた奇怪な屋敷を訪れた。そこで俊介は己と同じく推理の才を発揮する不思議な男と出会う――江戸時代から伝わる謎の神楽、佐方家の財産をめぐる確執、神楽のさなかに発生する殺人。少年探偵の成長を縦糸に本格の興趣を凝らす著者の代表作〈狩野俊介〉シリーズ誕生30周年を記念する待望の最新長編! -
騎士団長アルスルと翼の王
人間を滅ぼすほど危険な人外、六災の王討伐をかかげる鍵の騎士団。率いるのはかつてレディ・がっかりとよばれていた前皇帝の娘アルスルだ。新皇帝の要請を受けた騎士団は、六災の王の一体である隕星王の眷属、ワシ人外との戦いで疲弊した城郭都市アンゲロスの救援にむかう。一方、アルスルの護衛官となったルカは、アルスルへの恋心を抱きつつも、身分のちがいから想いを告げられずにいた。ところがアンゲロス公爵と対面した晩、ルカはとても奇妙な双子の夢を見たのだった。変わり者の少女の成長と戦いを描く、人気の『皇女アルスルと角の王』続編。/解説=乾石智子 -
奇手、妙手、鬼手
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 素晴らしい一手というのは、時代に関係なく輝き続ける。鬼のような手、打たれてみるとなるほどと感心するしかない手がどこかに潜んでいると考えるだけでも、囲碁の奥深さを感じる。本書は、本因坊秀策の「耳赤の一手」にも匹敵する妙手をプロの実戦に取材してまとめたものである。プロも気づかなかった一手を問題形式にまとめて、高段者のみならず中級者にも楽しめるように解説した。本書によって、あなたの碁が更に注意深い一局になることを願っている。