アンナ・スメイルの作品一覧
「アンナ・スメイル」の「鐘は歌う」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「アンナ・スメイル」の「鐘は歌う」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
記憶を無くした世界に響く鐘の音。
それは世界の秘密を閉ざす魔の旋律...
装丁に惹かれコレクションとして購入。
これが幻想文学。
ファンタジー とでは表しきれない、
淡い言葉のベールで包み込まれるような
どこか不思議なジャンル。
小川洋子さんの 猫を抱いて像と歩く と似た雰囲気。
終始ふわふわふわ...
きちんと理解出来ていなくても読み進めてしまうのは、
道筋の分からない地下トンネルを、
僅かな音を頼りに突き進んでいくのと似た感覚だろうか。
読みかけの本だからという使命感ではなく、
本の中になにか大切な忘れ物があるような...
上手に言い表せられないが、そんな気持ちにさせられる。
ストーリーの着眼点も鋭く、
冒険、ミステリー、恋、友情と内容もぎっしり面白いので、
大衆向けにデフォルメし、
映画やアニメに落とし込めば、きっとうけるだろう。
記憶を無くして作った平和な世界にも、
やはり搾取する者とされる者が存在する。
時代や手法が変わっても、変わらないこの縮図を通して、
あなたならどんな平和を作るかと問われている気がした。
400というページの中で、
記憶の微睡みに浸る、そんな不思議な体験をした一冊。
時間に余裕があるときに、ぜひ。
Posted by ブクログ
これはすごく評価が分かれそうな大人のファンタジーですね。
著者さんが元々詩人だけあって、文章がとても詩的です。
言葉をもたないことが、思考をやめたらどうなるのか、警鐘ともとれる物語。
この先のサイモンとリューシャンを想うと、労いたくもありほんとうにこれでよかった?と問いたくもなり。
でもきっと二人はこれからも共に生きていくのだろうな。失った多くのものの記憶を携えてちゃんと生きていってほしいね。
しかし、この音で地図を描くとか、会話をするとか、すごい発想だなぁ。
万人に受け入れられることをたぶん求めていないようなそんな潔さを感じます。
君にこれを理解できるか?と問われているような。
一度読んで終わりではなく、きっと何年か経ってまた読むとまた違う理解が生まれるのかもしれない。
わかりやすい物語ばかりが持て囃される昨今で、こういう毛色の物語があるってことに救われた気もする。
果たして、自分は、この物語に受け入れられたのかしら。