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無意味なものと不気味なもの
「あれはいったい何だったのだろう――?」 過去の人生において遭遇した、明確な恐怖とは言いがたい、けれど忘れることのできない記憶や小説。 大ヒット作『恐怖の正体』(中公新書)で話題を呼んだ作家・精神科医である著者が、精神の根源に触れるそうした〈恐怖寸前〉の〈無意味で不気味なものたち〉に惹かれて渉猟した、異色の文学エッセイにして読書案内。 刊行以来、ホラーや幻想文学の実作者を中心に、多くの読者から絶賛を得てきた名著に、書き下ろしの新章を増補した新版。 誰もが体験しながら、ふだんの日常においては意識の底に沈められがちな〈あれ〉を求めて……読めばきっと、あなたも語りたくなる。 推薦・澤村伊智 解説・朝宮運河 【目次】 文庫版のためのまえがき まえがき 1 隠蔽された顔――N・ホーソーン『牧師の黒のベール』 2 本物そっくり――河野多惠子『半所有者』 3 糞と翼――パトリック・マグラア『長靴の物語』 4 姿勢と連想――古井由吉『仁摩』 5 受話器を握る怪物――H・P・ラヴクラフト『ランドルフ・カーターの陳述』 6 孤独な日々――日影丈吉『旅は道づれ』 7 南洋の郵便配達夫――J・M・スコット『人魚とビスケット』 8 描きかけの風景画――藤枝静男『風景小説』 9 墜落する人――レイ・ブラッドベリ『目かくし運転』 10 救われたい気持ち――高井有一『夜の音』 11 果てしない日々――クレイ・レイノルズ『消えた娘』 12 世界の構造――富岡多惠子『遠い空』 13 グロテスク考――カースン・マッカラーズ『黄金の眼に映るもの』 14 うふふ。――車谷長吉『忌中』 16 昆虫的――内田百閒『殺生』+ブルーノ・シュルツ『父の最後の逃亡』 16 入り込んでくる人――庄野潤三『黒い牧師』 あとがき 解説 朝宮運河 〈本書は、無意味なものと不気味なものにまつわる探求報告であり、「あれはいったい何だったのだろう」という呟きの執拗な反復である。もし読者諸氏にも「あれはいったい何だったのだろう」との文言が病原菌のように感染すれば、著者としては嬉しい。寂しさがまぎれ、この世界に生を営んでいくことの不安を、幾分なりとも忘れさせてくれそうだからである。……〉(「まえがき」より) -
評伝 ナンシー関 「心に一人のナンシーを」
【目次】 まえがき プロローグ 第一章 ナンシー関の才能とその影響力 ・作家 宮部みゆきの場合 ・天性の観察眼と「規格外」という自意識 ・「後悔はしないのか」 ・テレビプロビューサー 土屋敏男の場合 ・視聴率とは別の、もう一つの指針 ・コラムニスト 小田嶋隆の場合 ・視聴者と同じ目線の高さ ・イラストレーター 山藤章二の場合 ・“自己批判"という新しいジャンル 第二章 <ナンシー関>が誕生するまで ・照れ屋のちょっと変わった女の子 ・「ホットドッグ・プレス」での初仕事 ・改行なしのコラム原稿 ・たけしの「オールナイトニッポン」の影響 ・マブダチとの出会い ・丁稚で勝負 ・消しゴムを彫って生きる覚悟 ・「ビックリハウス」に単身で売り込みに行く ・「ミュージック・マガジン」の表紙に抜擢 ・自分自身の物差し ・独自のスタイルが完成 第三章 青森での関直美 ・子どもころから「大人」 ・実家でのナンシー ・クラスの中の“最後の砦" ・マツコとの鼎談 ・高校受験に失敗 ・サブカルチャーに傾倒 ・「演歌はいいけど、精神的演歌は嫌だ」 ・はじめて消しゴムハンコを彫る ・投稿ハガキが読まれ、拍手喝采 第四章 旅するナンシー、歌うナンシー ・香港でパーマをかける ・ハンコとスタンプ台を持ち歩く ・台湾社員旅行の過酷すぎるスケジュール ・「今考えれば、いいこと浮かぶかも」 ・ナンシーのバンド時代 ・染之助・染太郎の前座でバンドデビュー ・なぜか「嫌いじゃなくなった」カラオケ ・サブカル好きなお相撲さんと出会う ・憧れのムーンライダーズに緊張 ・いくつもあったカラオケの十八番 ・免許持つ人、持たぬ人 ・箱根への日帰りドライブ 第五章 ナンシー関の全盛期 ・はじめての単行本 ・愛用の消しゴム ・「噂の真相」での連載開始 ・見えるものしか見ない「顔面至上主義」 ・日常生活では「人の顔など見ちゃいない」 ・永ちゃんのコンサートに「潜入」 ・「フォーエバー毒蝮」 ・「テレビには出ない」という決断 ・本領発揮のプロレス技 ・ページはじまって以来の抗議の投書 ・大月隆寛との対談「地獄で仏」 ・ナンシーの外見と文章 ・週刊誌コラム連載で全国区に ・テレビコラムを主戦場に定めて ・デープ・スペクターとの論争 ・松本の外したような笑いのセンス ・定点観測の視点 ・リリー・フランキーとの対談「小さなスナック」 ・ワンアンドオンリーの存在感 エピローグ あとがきにかえて <巻末インタビュー> マツコから見たナンシー 〈解説〉 ナンシー関と雑誌の時代 与那原恵 -
蓬莱島余談 台湾・客船紀行集
台湾はいつでも小鳥が啼いている。お正月に朝顔が咲き出す。まあ一ぺん来て御覧なさい――一九三九年十一月、精糖会社専務の友人に招かれ、鉄路で縦断した台湾紀行をはじめ、日本郵船の嘱託として主宰した船上座談会など、太平洋戦争開戦前夜の客船周遊記を集成。文庫オリジナル。 〈解説〉川本三郎 (目次より) Ⅰ 不心得/大和丸/東支那海/屏東の蕃屋/小列車/基隆の結滞/時化/砂糖黍/玄冬観桜の宴/バナナの菓子/蟻と砂糖/戻り道/船の御馳走/航路案内/迎暑/神風機余録/蕃さんと私/ * 当世漫語(昭和十四年十二月)/蓬莱島余談(昭和十五年七月) Ⅱ 波光漫筆 鎌倉丸周遊ノ一/入船の記 鎌倉丸周遊ノ二/三ノ宮の乞食 鎌倉丸周遊ノ三 /風穴 鎌倉丸周遊ノ四/山火事/流民/岸壁の浪枕/出船の記/門司の八幡丸/タンタルス/波のうねうね Ⅲ 新造/婦人接待係/沖の稲妻/虎を描いて/狗に類する/しっぽり濡るる 〈解説〉川本三郎 -
ストロベリー・フィールズ
「僕が今、女を感じてるのは、夏子先生だけです」 出版社社長・月川の後妻となった夏子は、夫の連れ子・りえの継母として、そして自らもクリニックを開業する女医として、七年余りの月日を平穏に過ごしてきた。しかし、りえの友人でロック・バーでバイトをする青年・旬と出会い、その危険なまでの若さに触れた夏子は、目を背けてきた己の渇きに気づかされてゆく……。 ひとりの女性の陶酔と孤独を描く傑作長篇。 〈解説〉稲葉真弓 〔著者のことば〕 誰もが、あからさまに「家族」の大切さを叫ぶ時代になって久しい。「家族」は人間にとって、最小単位の砦であり、「家族愛」ほど、愛の深さにおいて意味のある、健全で価値の高いものはないと見なされている。 とてつもなく嬉しいことが起こる。真っ先に誰に知らせたいですか、と聞かれる。誰もが「両親」「夫」もしくは「妻」「子供」と答える。 その健全さは微笑ましく、未来永劫、消えることはないかのように思われて、しかし、同時に、その健全な場所でこそ、人は苛立ったり、憎んだり、絶望したり、孤独の淵をさまよったりするのである。そこに「家族」がはらむ「魔」の部分がある。 (読売新聞2009年1月13日付、連載完結インタビューより抜粋) -
レギオニス 秀吉の躍進
織田家の軍団長(レガトゥス・レギオニス)で、最後に生き残るのは誰だ? 畿内の広範囲を勢力下に置く三好三人衆を降し、足利義昭を奉じて京に入った信長。主に上洛戦の先鋒を命じられるなど、その信頼を取り戻しつつある柴田権六勝家は、家中での存在感を増していく。だが、「天下布武」に邁進する信長に付き従う勝家らの前に、北近江の浅井長政、越前の朝倉義景、越後の上杉謙信、石山本願寺、一向一揆など、多くの敵が立ちはだかるのであった――。 武将たちの出世争いを描き、働くすべての人が感涙必至の大好評戦国絵巻、第三弾。「戦国の家は、まるで現代の会社だ!」 -
猫がかわいくなかったら
定年まで、あと四年――。長らく会社の花形部門で働いてきた吉岡だが、ここ数年はデータ管理の閑職についている。年齢なりに、体調ははっきりと怪しくなってきた。娘が就職して家を出た今となっては、妻の多恵子と共に静かに老いていくだけの毎日だ。ところが、近所に住む望月夫妻が二人とも入院したことから、状況が一変。彼らが飼っている老猫をどうするかを巡って、町内は大騒ぎとなる。望月夫妻が住むアパートの大家も、警官も救急隊員も生活支援課も、救いの手を差し伸べようとはしない。ある理由から、この猫を引き取ることができない吉岡と多恵子の選択は……。 誰もが身につまされること間違いなしの、ユーモアと愛情に満ちた人間ドラマ。 【目次】 日曜日に (その1)/他生の縁/望月盛衰史/日曜日に (その2)/吉岡家の猫/猫に通う/祇園精舎の鐘の声/里親さがし/最後に見た姿/奇特な人/深き淵より/静かな夜のために -
ひぐまのキッチン
「ひぐま」こと樋口まりあは23歳。学業優秀だったにもかかわらず、人見知りの性格が災いしてか、就活をことごとく失敗し、冴えない日々を過ごしていた。 そんなある日、祖母の紹介で、商社の面接を受けることに。そこは、米、粉、砂糖などを扱う、「コメヘン」という小さな食品商社だった。食品商社なら、大学で学んだ応用化学の知識を生かせるのではないかと意気込むまりあだったが、採用はよもやの社長秘書。 入社したまりあは、通常の秘書業務に加え、ときに取引相手に、ときに社長の友人に、料理をふるまうことになる――。 数々の児童文学賞を受賞した著者が贈る、心にも「おいしい」お仕事小説。 【目次】 商社コメヘン 引き継ぎのお好み焼き 苦しまぎれのTKG 愛しのオムライス つめたいおにぎり ふるさとの鬼まんじゅう -
おひとりシニア、かろやかに暮らす
気になる骨密度は、片脚立ちでキープ。 不安な家計問題をプロに相談。 ヲタ活はもう卒業! 処分に迷う服は、着てみれば一目瞭然!? 変わる自分、移りゆく社会をおおらかに受けとめながら、 暮らしをアップデートしていこう。 風とおしのいい「おひとりシニア」生活を考える、 大人のためのエッセイ。 (『60代、かろやかに暮らす』改題) ■目次(一部) その振込だいじょうぶ? / 無料の家計相談 若いときはなかった心配 / 骨をなるべく減らさない 抜歯するなら早いうち / 手荒れを治し、かつ防ぐ ベストな睡眠時間 / 不要品の売買 / 捨てずに再利用 着ればわかる、処分する服 / ヲタ活の終わり 争奪戦にさようなら / 体力の切れ目 近くて遠い診療所 / たんぱく質のタイミング 腸内環境を整える / 仕事のしかたを変えながら …… -
乱歩心象作品集
乱歩の心に映る執着と愛着、強迫的な思念、どこかへと惹かれてゆく心の有様……。 江戸川乱歩没後60年。その作品から、詩人のように一瞬の輝きを掬い取った、名場面をピックアップ。 「夢遊」「恐怖」「人形」「残虐」「身体」「錯視」「浅草」の七つの切り口で、作品を精選。乱歩の神髄・魅力を凝縮した一冊。 *編者より―― 「心象」は宮沢賢治が『春と修羅』を「心象スケッチ」と呼んだその「心象」です。乱歩の心に映るもやもやした執着の数々が、ときに見事な短篇小説としてときに長篇小説の一場面としてあるいは随筆として具象化され語られたもの、という意味で考えました。 それら自体は詩ではありませんが敢えて詩を読むように非物語的高潮に焦点をあててみるという意味でもあります。 -
ブラック・ムーン
「百舌」シリーズの逢坂剛が放つ、 至高のエンターテインメント、ついに完結! 新選組副長・土方歳三は箱館で落命した――はずだった。 頭部に被弾し記憶を失った土方は、内藤隼人と名を変え、 彼を慕う時枝ゆらとともにアメリカ西部へと渡る。 隼人は自らの命を狙う元新撰組隊士・高脇との 決闘の末、谷底に落下した。 瀕死の隼人を救ったのはトウオムア(黒い月)と名乗る謎の女性。彼女の目的は一体? そして隼人の行方不明により、ゆら、ピンキー、ボナーらにも、 大きな転機が訪れる。 サムライたちの旅路は、ついに終着点へ! 書き下ろし短篇「死者の手札」を特別収録。 -
ロシア文学を学びにアメリカへ? 増補版 屋根の上のバイリンガル
ロシア人亡命作家を追いかけ クロアチア移民とおしゃべりし イディッシュ語教室で人気者に―― 一九八〇年代、ロシア文学専攻でありながら米国に学んだ著者。 東欧系移民や亡命作家たちとの交流から得た豊かな体験談を起点に、 亡命者・移民・多言語話者の文学や言葉を縦横に考察。 ロシア・東欧文学から世界文学まで広く論じてきた著者の原点たるエッセイ。 「ハーバード生活から、三つのエピソード」他を新収録。 解説 「いつも身軽に「大事そうなもの」を集めること」奈倉有里 ニューヨークのこんな片隅のしがない食料品店の中でしぶとく生き続ける生粋のスラヴ語が聞けたという事実に嬉しくなったぼくは、つい好奇心にかられて、「いったい何語をしゃべっているんだい、スラヴ語みたいに聞こえるけど」と男の子のほうに脇から話しかけてしまった。 (「ブライトン・ビーチのロシア語街」より抜粋) -
だまされ屋さん
夏川秋代は、夫を亡くして公団住宅にひとり暮らし。ある日、「(長女の巴と)家族になろうとしている」と語る若い男が突然やって来た。戸惑う秋代をよそに家に上がり込む謎めいた男。彼は本当に娘の婚約者なのか、それとも新手の詐欺なのか――。 秋代には実は、長女だけでなく、二人の息子にも男の来訪について相談できない理由があった。アメリカで未婚のまま娘を産んだ長女、男らしさの抑圧に悩み在日韓国人のパートナーとうまくいかない長男、借金を重ねて妻子に出て行かれた次男……こじれた家族の関係は修復できるのか。 現代文学の最前線を走る作家が、家族のあり方や人々のつながり方を問う渾身の長編。 〈解説〉大前粟生 -
漱石先生と私たち
その時分の私たちというのが、なんでも先生の真似をして見ようという、随分馬鹿気きっていた時分なのである。――師・夏目漱石をはじめ、寺田寅彦、鈴木三重吉、森田草平から芥川龍之介まで。漱石山房で、ともに文学談義を交わし、酒を呑み、気焔を上げた人々を、第一の弟子が回想する。文庫オリジナル 〈コミックエッセイ〉香日ゆら 目次より 夏目漱石 休息している漱石/漱石二十三回忌/漱石と恋愛/漱石二題/漱石と読書/漱石と画/漱石と烟草/偽物/注釈/「漱石発狂」の報告者/漱石文庫/漱石半身像/漱石のうちの猫/修善寺日記 寺田寅彦と松根東洋城 『漱石・寅彦・三重吉』序/「寅彦全集」/「破門」/『回想の寺田寅彦』序/漱石と寅彦/寅彦と死相/寅彦と俳諧/寅彦と羽子板/「御髭」/松根東洋城のこと 鈴木三重吉 三重吉の思い出/鈴木三重吉/三重吉のこと/青春記/写真 安倍能成 安倍のこと/眼鏡/アンシュリアム 森田草平と内田百閒 森田草平/『実説草平記』/誤植/誤伝の経路/チョッキのまぼろし/白髪 野上豊一郎 野上の死/野上のこと 芥川龍之介 芥川龍之介の死/一挿話 -
禅とは何か それは達磨から始まった
栄西、道元、大応、大燈、関山、一休、正三、沢庵、桃水、白隠、盤珪、良寛などの禅僧の生涯と思想について語る。世俗を否定し、超越する本来の禅を「純禅」とする著者が、「純禅」に生きた先達の生き様を描く。達磨以来の中国禅の系譜に始まり日本で独自に発展した禅の歴史を一度に知ることができる名著を初文庫化。 第一章 それは達磨から始まった 第二章 臨済禅を築いた祖師たち 第三章 反時代者道元希玄の生き方 第四章 曹洞大教団の誕生 第五章 一休宗純の風狂破戒 第六章 三河武士鈴木正三の場合 第七章 沢庵宗彭体制内からの視線 第八章 雲渓桃水と白隠禅師の自由自在 第九章 日本禅の沈滞を破る明国からの波 第十章 大愚良寛「無住の住」の生涯 終章 民衆が純禅を支える -
少年は死になさい…美しく
妊娠中の妻と2歳の娘を少年たちに凌辱の末惨殺された恭介は、犯人の少年たちを切り刻み、それを撮影したDVDを犯人宅に送りつけた。しかしそれは復讐ではなかった。妻子の殺され方が美しくないことへの憤りだった。恭介にとって人間の死体は至福の「芸術品」であるべきなのだ。23年前、キスした姿の少年と少女の生首写真が被害者宅に届けられる事件があった。ご丁寧にもその写真には「ファースト・キス」というタイトルまで付けられていた。事件は迷宮入りし、警視庁の名倉警部は今でもその屈辱を胸に抱いているが、その犯人こそ当時中学生の恭介であった……。 -
増補版 ぐっとくる題名
●第1章 ロジック篇 【助詞の使い方】「ゲゲゲの鬼太郎」「無能の人」「僕が泣く」 【韻とリズム】「ヤング島耕作」「勝訴ストリップ」「噂の刑事トミーとマツ」 【言葉と言葉の距離(二物衝撃)】「天才えりちゃん金魚を食べた」「部屋とYシャツと私」 【題名自体が物語である】「脳手術の失敗」「お勢登場」「海へ出るつもりじゃなかった」 【濁音と意味不明な単語】「しだらでん」「少年アシベ」「ディグダグ」 【アルファベット混じりの題名】「D坂の殺人事件」「M色のS景」 【古めかしい言い方で】「ツァラトストラかく語りき」「されど孤にあらず」 【命令してみる】「大工よ、屋根の梁を高く上げよ」「メシ喰うな」 【パロディの題名】「長めのいい部屋」「百年の誤読」 【関係性をいわない】「隠し砦の三悪人」「11人いる!」 ●第2章 マインド篇 【先入観から逸脱する】「淋しいのはお前だけじゃな」「サーキットの娘」 【日本語+カタカナの題名】「少年ケニヤ」「三人ガリデブ」 【いいかけでやめてみる】「光ってみえるもの、あれは」「飼い犬が手を噛むので」 【いいきってしまう】「これからはあるくのだ」「幸せではないが、もういい」 【長い題名】「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」「おそうじをおぼえたがらないリスのゲルランゲ」「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」 【題名同士が会話する】「今夜わかる」シリーズ「買ってみた。」「それが本当なら」 【洒落の題名】「屁で空中ウクライナ」「ザ・先生ション!」 【人気歌人に学ぶ】「どうして長嶋有さんは枡野浩一なんかとつきあってるの?」「日本ゴロン」「世界音痴」「にょっ記」 -
まんぷく旅籠 朝日屋 ぱりとろ秋の包み揚げ
お江戸日本橋に、ちょっとワケありな旅籠が誕生!? 料理屋「夕凪亭」の娘ちはるは、雇われ人の裏切りで両親と店を失い、長屋でひとり借金苦に喘いでいた。そこに元火付盗賊改の工藤怜治が現れ、借金を清算してしまうと、日本橋室町に新しくできた旅籠「朝日屋」を手伝うようちはるに迫るが、ちはるには素直に頷けない事情があり……。 お腹も心も満たされる「朝日屋」の物語、ここに開店! ●主要登場人物● ちはる――17歳。いまはなき料理屋「夕凪亭」の一人娘 工藤怜治――28歳。朝日屋の主。元は腕利きの火付盗賊改で熱血漢 慎介――54歳。朝日屋の料理人頭。朝日屋の前身である料理屋「福籠屋」の主で、料理の腕前はピカイチだったが…… たまお――31歳。水茶屋の茶汲み女。外見はおっとりしているが、客あしらいがうまい。過去に悲惨な事件を経験している 綾人――16歳。乙姫一座の女形。かつての奉公先で事件に遭い、怜治に救われた過去を持つ 慈照――27歳。眉目秀麗な「天龍寺」の住職。幼い頃からちはるに目をかけている。甘党 柿崎詩門――24歳。火付盗賊改で、怜治の元同僚。怜治と違い、品のいい優男だが有能 -
スケープゴート 金融担当大臣・三崎皓子
テレビの経済コメンテーターとしても活躍する大学教授の三崎皓子51歳は、「昔の男」矢木沢からの20年ぶりの電話をきっかけに、政界へ入ることになる。民間人として金融担当大臣に就き、地方銀行の取り付け騒動を鮮やかに解決した後、故郷・京都で選挙を戦って参議院議員にトップ当選。そして山城総理から官房長官に抜擢される。しかし、この活躍を快く思わない古老たちが裏で結託し、皓子を陥れようと暗躍する。選挙活動中に死去した父との因縁に思いをはせる皓子に、矢木沢の不可解な行動が影を落とす。そしてある日、山城総理が倒れてしまう。権力、欲望、嫉妬が渦巻く永田町。日本初の女性総理大臣の期待が掛かる皓子は〝生贄〟となってしまうのか、それとも〝ジャンヌ・ダルク〟になれるのか? -
詩人の旅 増補新版
小海線の車窓の眺め、若狭の水、奥津の温泉……。荒地の詩人は、ウイスキーを道連れに日本各地に旅立った。「ぼくの感情旅行」と雑誌『旅』の作品を中心にユーモラスな十二の紀行文とエッセイ「ぼくのひとり旅論」を収める。〈ニホン酔夢行〉。単行本未収録の北海道紀行を増補。〈解説〉長谷川郁夫 ■目次 隠 岐/若 狭―小浜/伊 那―飯田・川路温泉/北海道―釧路/ 奥 津/鹿児島/越 前―越前町・三国町/越 後―新潟/ 佐 久―小海線/東 京―浅草/京 都/ 沖 縄 ぼくのひとり旅論 あとがきにかえて 解 説 長谷川郁夫 -
渓流釣り礼讃
人生の秋を迎え、無理のないペースで気の合う仲間たちとともに、東北の奥深い渓流に身を置きながら、イワナを追い、酒を堪能しつつ過ごす贅沢な時間。思わず同じ場所に足を向けたくなる好エッセイ。定年後の過ごし方を迷っている人々へ送る、絶好の提案書。 【目次】 Ⅰ 源流へ 失われた山里 阿仁・桐内沢/源流の焚火/トラゲの隠し湯 虎毛沢源流/尺上イワナと大ヤマカガシ/三十四年ぶりの滝ノ股沢/摺毛沢遡行/てんから瀑釣 滝ノ股沢/ヤマセミの棲む渓 Ⅱ 釣り日和 尺上イワナ一尾/小阿仁川のギンケヤマメ釣り/木の葉ヤマメの季節/渓流のサンマ/大釣り/スコンクの渓流解禁/路線バスで気ままな釣り旅①/路線バスで気ままな釣り旅② Ⅲ 渓流を思う 森吉山クマゲラ調査/初ヤマメ・初イワナ/山峡に遊ぶ 釣りさまざま/白髭仙人 十勝川、パンケヌーシ川/白神山地の神秘の沼 ノロの沢の沼/逃がした魚は大きい/雪解けのたより/渓流に咲く花 -
亀と観覧車
ホテルの清掃員として働きながら夜間高校に通う涼子、16歳。家には、怪我で働けなくなった父、鬱病になった母がいて、生活保護を受けている。ある日、クラスメイトからセレブばかりが集う「クラブ」に行かないかと誘われる。守らねばならないものなど何もなく、家にも帰りたくない。ちょっとだけ人生を変えてみようと足を踏み入れた「クラブ」には、小説家だという初老の男がいた。生きることを放棄しかけている親を受け入れ、人と関わらず生きる日々を夢見てきた涼子は、自らの人生に希望を見出すことができるのだろうか――。33万部超のヒットとなった『ピース』の著者が、原点に戻って描き上げた、一筋縄ではいかない一気読み「純愛」物語! 彼女は何をしたのか――このラスト、あなたならどう読む? -
1989年の因果 昭和から平成へ時代はどう変わったか
天皇崩御、与党の大敗、消費税導入、冷戦終結、東西ドイツ統一、天安門事件……世界的な激動の年であった1989年=平成元年の変調は、年を経て、形となって影響をおよぼすようになった。当時の記録をいまの視点からあらためて問い直す。『検証・平成維新』改題 -
シャーロック・ホームズの凱旋
「天から与えられた才能はどこへ消えた?」 舞台はヴィクトリア朝京都。 洛中洛外に名を轟かせた名探偵ホームズが…… まさかの大スランプ!? 【文庫限定音声特典】「登美彦氏、ヴィクトリア朝京都を語る」(QRコードを収録) ----- この手記は脱出不可能の迷宮と化した舞台裏からの報告書である。 いつの間にか迷いこんだその舞台裏において、私たちはかつて経験したことのない「非探偵小説的な冒険」を強いられることになったわけだが、世の人々がその冒険について知ることはなかった。スランプに陥ってからというもの、シャーロック・ホームズは世間的には死んだも同然であり、それはこの私、ジョン・H・ワトソンにしても同様だったからである。 シャーロック・ホームズの沈黙は、ジョン・H・ワトソンの沈黙でもあった。 -----(本文より) 謎が謎を呼ぶ痛快無比な森見劇場、ついに開幕! 目次 プロローグ 第一章 ジェイムズ・モリアーティの彷徨 第二章 アイリーン・アドラーの挑戦 第三章 レイチェル・マスグレーヴの失踪 第四章 メアリ・モースタンの決意 第五章 シャーロック・ホームズの凱旋 エピローグ -
たまごだいすき
※以下の作品は、『たまごだいすき』(電子版)には収録されておりません。 『たまごだいすき』(中公文庫)にのみ収録されていますのでご了承ください。 ・「フライパン問題と目玉焼き」江國香織 ・「親子の味の親子丼」東海林さだお ・「卵焼きキムパプ」平松洋子 生卵は、王様みたいだった――西加奈子 ありふれているようで唯一無二の食材、たまご! 思い出の料理、忘れられない記憶、その姿が訴えかけてくる謎など、 多種多様なエッセイを読めば、 もっとたまごが好きになるはず。 ■電子版収録作品 「卵」辰巳芳子 「玉子」高山なおみ 「極道すきやき」宇野千代 「プレーンオムレツ」阿川佐和子 「おうい卵やあい」色川武大 「ピータンのタン」新井一二三 「未観光京都」「続・卵焼きサンド」「卵サンド、その後のその後」「たどり着いたほんものの味!」角田光代 「幸福の月見うどん」稲田俊輔 「卵料理さまざま」阿川弘之 「鏡タマゴのクレープ」「神父さんのオムレツ」「タイの焼きタマゴ」玉村豊男 「残り物の白身を使ってフリアンを」甘糟幸子 「温泉玉子の冒険」嵐山光三郎 「たまごを数式で表した偉人たち」小林真作 「冷凍食品の話」西村淳 「たまごシールとわたし」ひらいめぐみ 「卵酒」小泉武夫 「ゆで卵」鎌田實 「ジャンクスイーツの旅」「迷路の卵」若菜晃子 「塗り椀の卵 微妙に重い」片岡義男 「オフ・ア・ラ・コック・ファンタスティーク―空想半熟卵―」森於菟 「鶏卵」矢野誠一 「ねェねェ私のこと好き?」佐野洋子 「茹玉子」水野正夫 「スポーツマンの猫」堀江敏幸 「やんなった」千早茜 「ゆでたまご」向田邦子 「カイロの卵かけごはん」西加奈子 -
海神の島
一九九九年、沖縄。花城泉は、気が合わぬ姉と妹に挟まれ窮屈さを感じていた。ある日、祖母の漣オバァが三姉妹に告げる。誰かが海神の墓を守れ──と。三人は即座に拒否したが、二十年後、図らずも彼女たちは失われた「海神の秘宝」を追うことに。 汀・泉・澪――一騎当千の花城三姉妹が、沖縄、東京、九州、山口、台湾を縦横無尽に疾駆する! 三人の凄まじいまでの欲望と日米中の思惑が錯綜する、空前絶後の冒険小説。 読売新聞、毎日新聞、日本経済新聞、産経新聞、週刊文春、週刊新潮、サンデー毎日、週刊朝日、小説現代、ミステリマガジン、SFマガジン、STORY BOX、ダ・ヴィンチ、CREA、ニュータイプ、沖縄タイムス、琉球新報ほか……各紙誌絶賛。山田風太郎賞受賞作家渾身の超大作が待望の文庫化。 カバーイラスト:mocha 【目次】 第一章 失われた秘宝 第二章 三姉妹の夢 第三章 相続人の行方 第四章 古墳は囁く 第五章 銅鏡と貝輪 第六章 暗躍する男 第七章 純白の平和と黒いアイドル 第八章 海神島の正体 第九章 見捨てられた疎開船 第十章 海底の決闘 第十一章 禁断の島へ 第十二章 太古からのメッセージ 解説 爆走するパワフルな冒険小説~「宝探し」の物語~ 阿津川辰海 -
午後三時にビールを 酒場作品集
求めたものは一杯の冷たい麦酒(萩原朔太郎)、呑まぬくらいなら蕎麦屋へは入らぬ(池波正太郎)、おしまいにひとロライスカレー(向田邦子)。酒友との語らい、行きつけの店、思い出の味……。銀座、浅草の老舗から新宿ゴールデン街、各地の名店まで酒場を舞台にしたエッセイ&短篇アンソロジー。 文庫オリジナル ■目次 虚無の歌 萩原朔太郎 【酒友のいる風景】 はせ川(井伏鱒二) 中原中也の酒(大岡昇平) 青春時代(森敦) 酒の追憶(太宰治) 酒のあとさき(坂口安吾) 池袋の店(山之口獏) 音問(檀一雄) 詩人のいた店(久世光彦) 後家横町/酒のこと(小沼丹) 【行きつけの店】 タンタルス(内田百閒) 藪二店(池波正太郎) 私と浅草/札幌の夜(吉村昭) 鯨の舌(開高健) 「ままや」繁昌記(向田邦子) ほろ酔いの背に響く潮騒(安西水丸) 新宿飲んだくれ/焼酎育ち(田中小実昌) 【文士の集う場所】 「ぼるが」に集う人人(石川桂郎) 昼間の酒宴/ある酒場の終焉(寺田博) 深夜の酒場で(中上健次) バーの扉を開けるとき(島田雅彦) てんかいそうろう(戌井昭人) 【酒場に流れる時間】 海坊主(吉田健一) 幻想酒場〈ルパン・ペルデュ〉(野坂昭如) 花の雪散る里(倉橋由美子) ゆうすず(松浦寿輝) -
狩場の悲劇
「五月の朝に詩的な《赤いワンピースの娘》に出会って以来、おびただしい数の犠牲者が、人生の暗い波間に、永久に姿を消し去った」……モスクワの新聞社へ持ち込まれた、ある殺人事件をめぐる小説原稿。そのテクストの裏に隠された「おそろしい秘密」、そして読み終えてなお残り続ける「もう一つの謎」とは何か? 近代ロシア文学を代表する作家が若き日に書いた唯一の長篇小説にして、世界ミステリ史上に残る大トリックを駆使した恋愛心理物語の古典。巻末に、江戸川乱歩による評論を収録。 江戸川乱歩――「チェーホフともあろう作家の、こういう作品を知らなかったのだから、われわれの全く気づかない面白い探偵小説が、まだどれほど残っているかと思うと楽しくなる。……探偵小説のトリックの歴史から考えても、相当大きな意味を持つ」。 解説・佐々木敦 -
神風連とその時代
明治九年、熊本の旧士族約一七〇名が決起し、政府に反旗を翻した神風連の乱。 彼ら敬神党はなぜ軍事的成算をかえりみずに蜂起したか。 神秘的秘密結社とも解される彼らの祖師、国学者・林櫻園の思想を読み解き、その「反時代的反乱」の淵源にせまる。 著者による、執筆当時の未公開日記を初収録。 〈巻末エッセイ〉橋川文三 〈解説〉髙山文彦 〈目次〉 第一部 神風連伝説 蜂起のあと 神風連百年 第二部 神風連とその時代 第一章 見神者 第二章 肥後冨勤皇党 第三章 熊本敬神党 第四章 反乱 第五章 予兆 註(第二部) あとがき 新版のためのあとがき 日記抄 解説 髙山文彦 巻末エッセイ 『神風連とその時代』にふれて 橋川文三 -
本郷菊富士ホテル 新装版
大杉栄と伊藤野枝が同棲し、谷崎は千代夫人から逃避。 夢二が代表作「黒船屋」を描き上げ、宇野千代と尾崎士郎が出会った運命の舞台……。 さらに、宇野浩二、広津和郎、坂口安吾など数多くの作家・芸術家が止宿し、そこから数々の名作を生み出した、文豪たちの巣「本郷菊富士ホテル」。 綿密な取材で作家たちの交流と生活を鮮やかに描き出す大正文学側面史。 〈解説〉小松伸六/〈新装版解説〉「丘の上のまぼろしの城」森まゆみ -
太陽の男 石原慎太郎伝
『太陽の季節』で日本中を熱狂させた「無意識過剰」「価値紊乱者」の石原慎太郎は、社会に何を警告したのか。 三島由紀夫を動揺させ、多大な影響を与えた慎太郎。 交錯、衝突し、天皇制と国家観をめぐって離反した二人の天才を考察し、慎太郎がその作品群に込めた真意に迫った。 著者と石原慎太郎、鹿島茂との対談も収録。 〈解説〉井上隆史 プロローグ――「君が代」と「我が日の本」 第1章 敗戦の子 第2章 ヨットと貧困 第3章 公認会計士の挫折と裕次郎の放蕩 第4章 運をつかむ 第5章 スター誕生 第6章 ライバル三島由紀夫 第7章 拳闘とボディビル 第8章 『亀裂』と『鏡子の家』 第9章 「あれをした青年」 第10章 挑戦と突破 第11章 石原「亡国」と三島「憂国」 第12章 嫌悪と海 第13章 天皇と核弾頭 エピローグ――価値紊乱は永遠なり -
悪魔くん 見えない学校と十二使徒
前代未聞の大天才といわれる“悪魔くん”こと埋(うも)れ木(ぎ)真吾。 “見えない学校”に招かれた悪魔くんは、メフィスト2世を召喚し、12の妖怪や妖精と力をあわせて、人間の幸せを奪う魔物たちに立ち向かう! 〈収録作〉見えない学校の巻/ゴーレムの巻/ピラミッド妖怪の巻/怪蝶モスの巻/カルマの巻/ズーの巻/トン=フーチンの巻/目玉椰子の巻/全9話収録 「オカリナ、風呂敷、魔法陣。 それからエロイムエッサイム! 漫画連載当時、街は姿や仕草の真似をする「リアル悪魔くん」であふれていたことでしょう。 本作は、子どもたちのために描かれた冒険活劇。 水木しげる先生の原点であり、ひとつの集大成をご堪能ください」 声優・梶裕貴さん推薦! (Netflix世界独占配信アニメ『悪魔くん』埋れ木一郎役)
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