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Posted by ブクログ
文庫書き下ろしピカレスク冒険小説。久しぶりに手に汗握り、血湧き肉躍るような物語に出逢った。登場人物の背景と人物造形、巧みなストーリー展開、そして、爽やかなラストと、非常に面白い作品だった。
東日本大震災の津波被害で家族を失い、死に場所を求めて流離う元刑事の村越謙作は、冬の長野の山中で中国人女性の張梨花と出会う。外国人研修生として過酷な労働と性的虐待を受けていた梨花は犬と共に逃亡を続けていた。梨花を救うべく村越は…
梨花を執拗に追う阿久津、柳のサイコパスとも言うべき冷酷なヤクザとその運転手の元お笑い芸人の田浦、村越と梨花を助けるペンション経営者の高野夫妻と獣医の三枝美緒、フリージャーナリストの沢井一磨と妻の麻由子と登場人物の造形が明確であり、それ故に面白いストーリーがより際立たせている。
Posted by ブクログ
裏表紙のあらすじから、外国人研修生制度問題を題材にした社会派作品かと思いました。が、読後の印象としては社会派色は薄く、前半はサスペンス色が、後半はアクション性が高い小説という印象が強かったです。
個人的には敵と味方の絶望的なほどの戦力差があった点が惹き込まれたポイント。元刑事とはいえ、齢70のおじいさんとその他数名の女性+一匹の犬に対し、相手は武闘派ヤクザ集団に加え、黒幕として政治家が控えているという…
普通に考えたら勝ち目がほぼなさそうな状況をいかに覆すかが気になって、惹き込まれた次第です。
結果としては…その状況を覆す手段が主人公達の知恵や機転によるものより、強運によるものが多かったような気がして、ちょっと残念でした。まぁ、現実的に考えたらこれほどの戦力差をはねのけるには、運が無いと到底無理なんでしょうけど。
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