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標高3,193mを誇る北岳の警備派出所に着任した、南アルプス山岳救助隊の星野夏実は、救助犬メイと過酷な任務に明け暮れていた。苦楽を分かち合う仲間にすら吐露できない、深い心の疵に悩みながら──。やがて、登山ルートの周りで不可解な出来事が続けざまに起こりはじめた……。招かれざるひとりの登山者に迫る危機に気づいた夏実は、荒れ狂う嵐の中、メイとともに救助へ向かった! 【解説】細谷正充
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浮かび上がる情景
引き込まれるように読みました。
山々の景色、メイの瞳、人々の動きや表情が、あたかも映像のように浮かび上がり入ってきました。命の息吹を吹き込んでくれる傑作だと思います。
他のご著書も拝読します。
Posted by ブクログ
どこかで「ブロッケンの悪魔」のことを見て読んでみようかと思ったが、シリーズ物だったので最初のものからにしようと、まずこの本を買ってみた。
シリーズ物の最初ということと、主人公が初めての職場に着任することが重なって、途中までは小ネタを挟みながら登場人物や救助犬や山岳救助隊の仕事や北岳周辺の様子を説明されているような話が続き、退屈なわけではないし後で効いてくるところもあるのだけれど、このまま大きな事件も起こらずに終わりはしないかと思わされるのは話の展開としてはどうかな。
ようやく270頁を過ぎてから山場の話となったが、不穏な天候の中での、神がかり的なヘリの操縦テク、荒唐無稽なヘリからの降下&空手対決、超人的(超犬的?)な犬の働き、政治家を叱咤する主人公に、叱咤された政治家の思わぬ心情の吐露(今の政治家に聞かせたい)と、色んな要素がてんこ盛りで一気呵成に読まされた(犯人はあんまり面倒なことをしなくても、3人だけになった時、どこか絶対助からないような所で突き落としてしまえば良かったのではないかと思うが、まあ野暮なことは言いっこなしで)。
次からはもう少し前半からスピーディーな展開になるかな、続編も読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
主人公は、南アルプス山岳救助隊に属するハンドラー。そして、共感覚という特殊な能力を持っている。
そんな彼女の成長物語かと思っていたら、終盤にきて事件性を帯び、俄然警察小説の趣きになって、急展開した。
著者は、南アルプスの山麓に居を構えているとのこと、それだけに山の描写は美しくリアルで、山の魅力はいやがうえにも読者に迫ってくる。(40年ほど前に北岳の頂上に立ったことを思い出させる)
山岳小説と警察小説とを融合した秀逸な作品には、笹本稜平氏の著者が多々あるが、さらに動物小説を加味したのは著者だけであろう。
東日本大震災、原発事故に触れられ、遭難者の死亡の事故等々もあるが、信頼し合う救助犬とハンドラー、爽やかで誇り高い山岳救助隊員たち、そして舞台は南アルプス。
読後に爽快感が残る傑作。
シリーズ化されているようで、次回作にも手が出る誘惑が・・・
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