歴史・時代小説 - 感動する作品一覧
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3.7全国の書店員が「世に出したい」新作を選ぶ、エンタメ小説新人賞 第 1 回 本のサナギ賞大賞作品が文庫版で登場! 「読み終えたときは胸が震えた。完成度の高さで群を抜き、これほど読ませる作品を書く作者が、いままで無名であることが信じられなかった」 さわや書店・松本大介 <あらすじ> 天保八年、飢饉の村から 9歳の少女、駒乃(こまの)が人買いによって江戸吉原の大遊郭、扇屋へと口入れされる。駒乃は、吉原のしきたりに抗いながらも、手練手管を駆使する人気花魁、艶粧(たおやぎ)へと成長する。 忘れられぬ客との出会い、突如訪れる悲劇。苦界、吉原を生き抜いた彼女が最後に下す決断とは…。 「ここは吉原じゃ。世間からは苦界とか地獄とか呼ばれておる。お前にもそのうちわかる。ここから生きて出たければ強い心を持たんといかん。それができないものは死んでいく。馴染むものには極楽じゃ、嫌う者には地獄じゃ。まあ、これはどこも同じじゃがな…… 地獄か極楽かはお前さん次第じゃ」 本書は2017年に小社より刊行された著作を文庫化したものです。
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3.4表情を少しあらためて家康は言った。「憚りながら、徳川家には、いざとなれば、水火を厭わぬ五百ほどの勇士がおります。これが、わが家の宝といえば宝かと……」秀吉の表情は曇った――終生、豊臣秀吉が羨んだ徳川家康の家臣団。その筆頭ともいえるのが「徳川四天王」である。家康に采配を教えた酒井忠次、武勇で戦局を一変させた本多忠勝と榊原康政、そして、赤備えを率いた井伊直政……。本書は、そんな名臣たちの知略と武勇のほどを、新解釈を交えて活写した力作長編である。はたして四天王は、今川家に翻弄された草創期、強敵・武田家との死闘、信長・秀吉政権下の苦境、そして天下分け目の関ヶ原に至るまで、いかに家康を支えたのか……。
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5.0鳳になって大空を羽ばたかんと岡山城へ出仕した若き吉備藩士・滝田蓮三郎。しかし故あって17歳で永蟄居の身となり故郷の金谷に戻される。それでも蓮三郎は心のどこかでじきに恩赦が出て、再び羽ばたく時が来ると信じていたが、無情にも歳月は流れ、次第に世から忘れ去られていく。屋敷の離れで暮らし、大兀僧と揶揄されながらも菜園作りに精を出し、文武両道の塾を開き、身分を問わず金谷の人々に学問、医学、剣術を教えていた。そんな蓮三郎に15年ぶりに再出仕が許される。しかし、その使命はあまりに惨い朝命であった。 史実「神戸事件」をもとに、知られざるラストサムライを描いた幕末時代小説。 【著者略歴】 赤神諒(あかがみ・りょう) 1972年、京都府生まれ。同志社大学文学部卒業。私立大学教授、博士(法学)、弁護士。2017年「義と愛と」(のち「大友二階崩れ」に改題)で第9回日経小説大賞を受賞しデビュー。他の著書に『大友の聖将』『大友落月記』『計策師 甲駿相三国同盟異聞』『太陽の門』『仁王の本願』『はぐれ鴉』(第25回大藪春彦賞受賞)『佐渡絢爛』(第13回日本歴史時代作家協会作品賞受賞)『碧血の碑』『我、演ず』ほか。
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3.61769年、コルシカ島の貧乏貴族・ボナパルト家の次男として生まれたナポレオンは16歳でパリ陸軍士官学校を出ると、地元の英雄・パオリの親衛隊となる。時はフランス革命真っただ中、コルシカにも革命をと勇み立つナポレオンだったが、過ぎた才知と熱意ゆえ故郷を追われる羽目に。だが、フランス共和国軍の砲兵指揮官として頭角を現し、革命の実力者・ロベスピエール兄弟や派遣委員バラスと知り合う。トゥーロンの戦闘でイギリス軍、スペイン軍に大勝利を収め名をあげるが、情勢は急転。クーデターでロベスピエール兄弟が処刑され、ナポレオンも投獄された。が、男はそこで終わらない。パリが、革命が、彼を求め、ふたたび表舞台へ――。
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3.7武家社会の中で江戸の裏長屋暮らしだった少年・弐吉は、直参の侍の狼藉がもとで両親を亡くし、札差・笠倉屋で小僧奉公をすることに。逃げ場のない俊吉は、家族を奪った武家への強い恨みを心の底に持ちつつも日々夢中で働いていた。弐吉の一生懸命な働きぶりと持ち前の優しさが伝わり、周囲には少しずつ味方が増えていく。また、札差の仕事を通じて、傲慢で威張ってばかりいるようにしか見えなかった直参御家人のお金事情やそれぞれの家の問題点が見えてくる。「これは、おもしろい」弐吉は、この稼業に一生をかけようと決めた。 その矢先、笠倉屋からの貸金がある札旦那が、辻斬りの嫌疑をかけられて御家断絶の危機に。そうなると貸金は一文の回収もできなくなる。主人から「冤罪を晴らせ」と命じられた弐吉は札旦那の身辺を探り始め……。著者渾身の新シリーズ始動!
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4.0第167回直木賞候補作、待望の文庫化! 「鎌倉幕府最大の失策」と呼ばれる謎多き事件・大姫入内。 その背後にあったのは、国の実権をめぐる女たちの政争。 そしてわかり合えない母娘の悲しい過去だった。 「大仏は眼が入って初めて仏となるのです。男たちが戦で彫り上げた国の形に、玉眼を入れるのは、女人であろうと私は思うのですよ」 建久六年(1195年)。京の六条殿に仕える女房・周子は、宮中掌握の一手として、源頼朝と北条政子の娘・大姫を入内させるという命を受けて鎌倉へ入る。気鬱の病を抱え、繊細な心を持つ大姫と、大きな野望を抱き、それゆえ娘への強い圧力となる政子。二人のことを探る周子が辿り着いた、母子の間に横たわる悲しき過去とは――。「鎌倉幕府最大の失策」と呼ばれる謎多き事件・大姫入内。その背後には、政治の実権をめぐる女たちの戦いと、わかり合えない母と娘の物語があった。
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4.0飯炊き下手な独り身の男ばかりが住み、夕餉どきには飯のこげる匂いが立ちこめるため“おこげ長屋”と呼ばれる浜町堀の裏長屋。元南町奉行所の定町廻り同心・伏木真九郎と、養子縁組をしくじって家を出た御家人の次男・蓮見健吾は、大家の為五郎から用心棒の仕事をもらい、細々と暮らす長屋の住人。ある日、二人のもとに刀傷を負った浪人が転がりこんできた。男は倉内又之助。藩のお家騒動の罠にはまり、脱藩してきたらしい。だがこの又之助、なかなかの剣の遣い手で、度重なる真九郎たちの危地を救うことに…。理不陣な理由でそれぞれの居場所を失った三匹の浪人が、立ち向かう悪の数々。ところが、その背後には又之助を狙う刺客の影が…。痛快時代長編。
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3.0草間大作は直参旗本一千石の総領息子。ある日、吉原でいやがる芸妓に無理強いしようとしていた商人と用心棒を相手に大立ちまわりを演じた大作は、その現場を幕府目付に見咎められ、父の平蔵から内勘当を申し渡されてしまった。屋敷を出て両国米沢町の料理屋の二階に厄介になった大作だったが、この勘当にはある条件がつけられていた。世のため人のため三千両を善行に使い切れば、勘当をとくというのだ。暴れん坊として名を馳せる大作。騒動はつぎつぎと舞い込み、厄介ごとの解決に大金を使うものの、その金はなぜかすぐに大作のもとに戻ってきて……。剣は凄腕、正義に重きを置く快男児の活躍を描く爽快時代長編。
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3.0「夜盗の頭目」や「盗賊の首領」であったと語られることの多い蜂須賀小六。実は、これらの話は巷談によって流布した創作であり、実際の小六は、「秀吉動くところに、正勝(小六)あり」と謳われたほどの知略に優れた武将であった。小六は決して勇猛な武人であったわけではなく、その寛容な人柄で多くの人々を惹きつけ、緻密な情報収集能力と鋭い状況判断力で豊臣秀吉の天下取りを支えた。なかでも有名な秀吉の墨俣一夜城建設も、小六が命知らずの川並衆を従えて、的確に事を運んだことが成功の大きな要因であった。川並衆が小六の人柄に惚れ込んだからこそ為し得たのである。信長への隷属を嫌いながらも互いに認め合った秀吉に従属し、齢四十を超えてから出世の糸口をつかんだ遅咲きの武将、蜂須賀小六。信長・秀吉をはじめ、今川義元、斎藤道三、明智光秀、徳川家康など五英雄英傑がひしめく時代を、独自の才で堂々と生き抜いた男の真実の生涯を描く力作小説。
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3.5赤穂浪士・大石内蔵助の妻、りく。 忠臣として語り続けられる大石内蔵助ではなく、その妻にスポットライトを当てた、影の「忠臣蔵」。 討ち入り後、りくは遺児となった大三郎とともに生きるが、その生涯は哀しいものだった。赤穂に嫁ぎ、夫を支え、そして夫亡き後は忠臣たちの遺族のもとをまわるなど、最期まで武士の妻であった。そんなりくの人生を平岩弓枝が鮮やかに描き出した傑作長編。涙なくしては読めません。 第25回吉川英治文学賞受賞作。 ※この電子書籍は1990年に新潮社より刊行され、文藝春秋より2020年12月に刊行した文庫版を底本としています。
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4.3歌舞伎役者が命を懸けて守りたかったもの。 公演中に毒殺された歌舞伎の女形――驚愕の事情と意外な下手人! 女形の歌舞伎役者・二代目瀬川路京は人気低迷に足掻いていた。 天に授けられた舞の拍子「神の音」が聞こえなくなっていたのだ。 路京は座元と帳元の強い勧めもあり、現状打破のため、因縁の演目を打つことに。 師匠の初代路京が舞台上で殺され、さらに瀬川家が散り散りになったきっかけの「母子月」だ。 子役として自分も出演した因縁の公演を前にして、初代殺しを疑われた者たちが集まってくる。 真の下手人は誰なのか? 初代はなぜ殺されてしまったのか? 終幕に明かされる真相に涙を流さずにはいられない、感動の時代小説。
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3.7黄巾の乱を横目に少年期を過ごした馬超――“無様な死に方だけはしたくない。圧倒的に強くなってやる”と、心に誓った彼は、父・馬騰の盟友である韓遂から刀を習う。そして半年で、泳ぐ魚を斬るほどの腕を身につけた馬超は、西暦194年、二百騎を統率して長安を攻め、大将の首を七つ取るという見事な初陣を飾るのであった。その後も厳しい修練を積み、西暦202年の「汾水の戦い」を経て、めきめきと頭角を表していった馬超は、西暦211年、曹操率いる二十万の大軍と激突する。世にいう「潼関の戦い」である。騎馬隊の先頭で、十万の大軍を指揮する馬超は、疾風の如く馬を走らせ、凄まじい活躍を見せる。そして、宿敵・曹操をあと一歩のところまで追い詰めるのだが……。屈強な肉体と際立つ腕っ節、あでやかな姿から「錦馬超」と称えられ、恐れられた豪将・馬超。戦場を駆け抜けるその勇猛果敢な姿を描ききった長編力作小説。
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4.7(上下共通)あの土方歳三も一目置いた美人剣士、中沢琴! 「おまわりさん」の語源は、新徴組にあり。 浪士組募集の檄文に応じ、法神流をひっさげて臨んだ伝通院での立ち合い。女と侮る男どもを徹底的に叩きのめして名をあげた琴。清河八郎らが立ち上げた新徴組に加わり、幕末の動乱期、幕府方の有力武闘集団として京、江戸、奥州で激闘を繰り広げる。 お国のためにという少女の純粋な思いは、やがて時代の激流に飲み込まれ、正義の在り方を問う苦いものに変わってゆく。いつの間にか自分たちが朝敵となって追いつめられる理不尽さとも闘いながら、目の前の敵を斬り伏せていく琴。その姿は健気で美しい。 赤城山の麓、利根郡穴原村に生まれ育った中沢琴。法神流を受け継ぐ家に生れ自身も研鑽に励み、身に着けた剣術は豪放にして苛烈。男でも敵うものは少ない。腕を買われ異例の抜擢をされた琴だったが、立ち上がったばかりの新徴組での勢力争いなどに翻弄される。そんな彼女は、ひそかに慕う土方歳三とともにあることを喜びとしながら、組士としての任務に精を出す。しかし、新徴組の存在自体が時代の鬼っ子となりつつあるとき、土方は京に新選組として残ることになり、琴の淡い恋は消える。江戸に戻って市中見廻りに精勤する琴たちは、いつしか江戸の庶民たちに「おまわりさん」と呼ばれ頼りにされるようになる。そんな琴らを悩ませていたのが、薩摩藩士たちによる狼藉だった。 彼らは江戸を騒乱状態にするために罪もない民衆から略奪し殺戮を繰り返す。ある日、琴が親しくしていた町家に押し込みが入り家族が惨殺された。その首謀者は討幕の大義とは縁の薄いただの異常殺人鬼・弓張重兵衛と判明。新徴組による三田薩摩屋敷襲撃の際に弓張を取り逃がした琴は、どこまでも追い詰めることを誓う。しかし、錦の御旗を掲げる薩長討幕軍の勢いは物凄く、新徴組も江戸から奥州へと落ちてゆく。庄内藩として戊辰戦争を戦うことになった新徴組は各地で無敵を誇るが、いかんせん多勢に無勢。しかもいまや朝敵。明日をも見えぬ戦いの中、琴は宿敵弓張とついに剣を交えることになる。果たして復讐は成就するのか⁉ 第一章 浪士組(伝通院での武勇伝) 第二章 上洛(土方歳三との交流) 第三章 策謀、そして瓦解(清河八郎暗殺) 第四章 新徴組誕生(暴れインド象を抑えて喝采) 第五章 新徴組士、中沢琴(松平権十郎との出会い) 第六章 鎮静(江戸市中の信頼を得る) 第七章 恋華(土方との別れ) 第八章 神田明神外(狼藉旗本を斬り捨てる)
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5.0愛と裏切りと、衝撃の真実! ときは戦国。陰流の祖・愛洲久忠(移香斎)は、神々の国・出雲で「この世にないはず」の刀剣と出会います。 「とうに滅びた備中青江鍛冶の新作に見えた……」 この刀こそ、若き剣豪の理想を体現していました。 久忠は又四郎という陽気な若侍と、山奥をさまよいます。ようやくたどり着いたのは、年寄から赤子まで、女だけで暮らしている隠れ里。そこで出会うのは、女たちの驚くべき風習、いのちを脅かすものたち、雪舟という奇妙な老人……。 なんとしても生きのびようとする誇り高き女たちは、久忠の求める刀をつくることを条件に、「私たちを守ってほしい」と、次から次へと難題を持ち込みます。 久忠たちの運命や、いかに?
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5.0★広島県知事・湯崎英彦氏推薦 一瞬にして多くの生命と暮らしを奪った原爆投下。 しかし、その広島から時代や国籍を超えた 人間愛の物語を生み出す 『作家の想像力に心が震えた』 ■広島の二人 友情を無慈悲に打ち砕く戦争と原爆の悲劇 脚本家・菊島隆三から未発表脚本「広島の二人」を託された保坂延彦が、 脚本の後日談となる「ミツ子の物語」も加えて小説化。 「8.6」を心に刻み、 受け継ぐ人々の姿を、時に切なく、時に逞しく描く。 1945年8月広島。 捕虜となった米国兵アーサーは、持ち前の反骨心により藤田軍曹と常日頃から対立していた。 一方の藤田は、捕虜生活の中でも誇りを失わないアーサーに対し、内心では秘かな敬意を抱いていた。 だが、藤田の内心を知らないアーサーは、かねてから画策していた脱走計画を実行する アーサーの身を案じ、単身で追跡する藤田。 二人の奇妙な旅路はやがて奇妙な友情を生む。 しかし、そんな二人の頭上から、敵味方を問わない無慈悲な黒い雨が降る。 そして数十年後「広島の二人」の物語が再び始まる。 ■著者 保坂延彦(ほさか のぶひこ) 映画監督・脚本家・小説家 1945年山梨県身延町生まれ。 明治大学文学部卒 「アフリカ物語」 80で監督補、総編集を経て監督デビュー。 斬新な映像感覚は80年代のヌーベルヴァーグとも評された。 (主な作品)「父と子」「愛しき日々よ」「国士無双」「そうかもしれない」「潜伏」の脚本・監督。 その他、ドキュメンタリー、アニメーション作品等を多数創作し独自の世界観に評価が高い。 ■原案 脚本家 菊島隆三(1914~1989)(後にシナリオ作家協会により菊島隆三賞創設) 黒澤映画にも多数脚本を執筆し、日本映画遺産となる代表作品を生み出し海外からも高く評価されている。 菊島隆三作品は、時代や国境を超える普遍性を持っており、 国内外の映画やドラマのリメイク作品として多数製作されている。 ■原案 脚本 安藤日出男
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4.0日本初のイコン画家・山下りん その情熱と波瀾の生涯! 明治13年にロシアに留学しイコンを学ぶ。一途さゆえ周囲と衝突し芸術と信仰のはざまでもがきながら生きた女性を描く感動長編。 「絵師になりたき一念どうにも抑え難く」茨城県笠間を飛び出した15歳の山下りん。東京で工部美術学校に入学を果たし、西洋画の道を究めようと決意する。ロシヤ正教の宣教師ニコライに導かれ、明治13年、聖像画制作を学ぶため帝政ロシヤに渡るのだが――情熱に従って生きた日本初のイコン画家を描く圧巻長編。解説・酒井順子 ※この電子書籍は2021年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.0青年剣士・沖田総司の数奇な一生を描く。 不運な出会いを持たねばならなかった武家の娘・千鶴。その形見の懐中鏡に、新選組副長助勤・沖田総司はつぶやく。 「また、ひとり斬った」、命令のまま人を斬る! 組織に属し、その命に服しながら……。 だが、人斬りの空しさ、新選組への絶望、局長・近藤勇への不信、そして労咳に冒された肉体。幕末の青春とは、そして死とは? 筆者の美意識が投影された終章。多くの作品のテーマとなっている新選組を、沖田総司の視点から、組織に属しながらも“一匹狼”として厭世的な目で見つめた青年剣士の数奇な一生を描く異色の時代小説。
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5.0待望の上・下巻合本版!! 加藤清正と小西行長 相容れない同士の死闘。 秀吉の臣下、武人・加藤清正と商人・小西行長好対照をなす武将だった。 清正が尾張中村の鍛冶屋の息子、あくまで「土の人」である一方、行長は海外貿易で隆盛を極めた、堺の貿易商・小西隆佐の息子で「水の人」である。 徒手空拳、自分しか頼れなかった清正に対し、堺の会合衆の富と政治手腕を後ろ盾にもつ行長・・・両者は出発から違っていた。 そんな二人を秀吉は見事な近習操縦術で競わせる。しかし、武人と商人とは根底では手を握れない。 やがて2人のライバルは、死闘を演じる宿敵となっていった……。
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3.0北斎の生涯を描いた時代ロマン小説の傑作。 人々の生活を見つめ、大いなる自然を見つめ、その感動を絵にした男・葛飾北斎。妻・お砂との運命的な出会い、写楽、馬琴、蔦屋重三郎らとの交流を通じて画家として人間として成長していく姿を瑞々しいタッチで描く。 上巻では青年期の北斎の画家としての模索期間に、“異才”写楽との友情、そして絵画表現をめぐる議論が展開されていく。 写楽の個性的な言動に対比されて、北斎の青年期の人物像とその成長ぶりが浮かび上がってくる仕掛けが絶妙。 延々と続く絵画表現をめぐる議論が、不思議と退屈しないで読める。物語展開の軸になる人物視点が、北斎と写楽の二人に交互して効果をあげている。 また、北斎や写楽をとりまく女性達の人物造形にふくらみがあり、華やかで生き生きとしていて、江戸の女性の色っぽさも織り交ぜている。 北斎の伝記評伝ではなく、一人の絵描きを主人公にした、時代ロマン小説の傑作。
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