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一揆から三年、豊後羽根藩の欅屋敷で孤児を見守り平穏に暮らす楓の許を、謎の男・草薙小平太が訪れる。彼には楓の元夫で、大功を挙げた後、藩主・三浦兼清の旧悪を難じ上意討ちに遭った前家老・多聞隼人と因縁があった。だが、楓と出会った刹那、小平太の中に一つの想いが芽生える。やがて兼清の罪を断じ羽根藩の改易を目論む幕府の巡見使来羽の時が迫る中、旧悪を知る楓たちには藩の魔の手が……。人を想う心を謳い上げる、感涙の羽根藩シリーズ第四弾!
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Posted by ブクログ
春雷の正当な続編。新たな人物も前作からの人物も哀しいまでに不器用に愛おしく描かれてて相変わらず最高。情緒がぶっ壊れて何度も泣きながら読んだ。中でも臥雲のシーンがどれも最高でめちゃくちゃに胸を打たれた。前作の三人の中で唯一生き残った臥雲の生き様の最後には感情を揺さぶられた。全体的に最高なんだけど、小平...続きを読む太と楓が惹かれ合うあたりはよくわからん。小平太が懸想するのはわかるけど楓の気持ちは何が決めてなのかよくわからなかったな。そこを含めても最高の一冊だった。
「春雷」の続編として読むと大きな流れでわかりやすい。 終盤ちかく、兵衛にはかせた「秋霜のごとく、ひとに苛烈にあたるからには、おのれにも厳しくあらねばなるまい。遅れれば未練がます。」の言葉が染み入る。
面白かった これは、はまった。羽根藩シリーズ第4弾。 第3弾の「春雷」の続編なので、「春雷」を読まないとこの感動は伝わらないと思います。 ストーリとしては、豊後羽根藩の物語 「春雷」で語られてた欅屋敷。 そこで孤児たちと暮らす楓のもとに、謎の男小平太が現れます。 小平太には亡くなった多門隼人との因...続きを読む縁があり、 前藩主の旧悪を隠ぺいするため、楓とその孤児たち抹殺する密命が.. 小平太は敵なのか、味方なのか? しかし、小平太は楓たちと暮らす中、多門の生き方、楓の生き方に感化され、楓の味方に しかし、様々な魔の手が楓たちに襲いかかります。 小平太、臥雲、姜斎は楓や孤児たちを救うことができるのか? クライマックスに向け、藩からの脱出を試みます。 無事逃げ延びることができるのか? こういう展開は弱いんです(笑) 一方、悪役側も奥深い。 真の悪役は前藩主なわけですが、それに使える兵衛、佐十郎の覚悟も敵ながら凛と清々しい。羽根藩の改易を目論む幕府の巡見使がくる前に、羽根藩を継続さえるため、楓たちを亡き者にしようとしていたわけですが、最後の最後がまたスッキリ。 武士の矜持を感じました。 エンディングがとてもよい とってもお勧め 絶対に春雷を先に読むべき!
春雷に続けて読んだ 多聞隼人が秋霜でも大きな影響を及ぼすとは 人の心は周りの愛情で変わっていく この作品であらためて気付かされた
他人に惑わされず、互いを思いあいながら己の生き方を大事にしている欅屋敷の人々の優しさと強さを感じる。 登場する人々が、違和感を感じるほど素直であったり信念を貫き通す強い人であったりして戸惑う場面もあったが、著者が描きたかった日本人の慈悲深さ、美しさの表れであると思うと納得できる。 ところ...続きを読むどころ、学問の話も出てきて、臥雲の孟子に関する講義が良かった。
「春蕾」の続編。羽根藩シリーズ4作目。 ラストに救われた。 人は自分の真の値打ちを知らないで生きてる人が多い。 人が人の縁によって変わっていく有様を丁寧に描ききっていると思う。 小平太と楓の幸せを想像するだけで心温くなるそんなラストだった。 生き様は背中に現れると思う。 どう生きるか...続きを読むは何を思い、何を大切にするかで決まる。 そして、それを支えるのは生き様を見せてくれた人との出会いだろう。 生涯変わらぬ尊敬をいだける出会いは何ものにも代え難い。
前作「春雷」の続編。 鬼隼人が亡くなった三年後の欅屋敷の話。 あの時集まった三悪党の生き残り臥雲の想いに涙したし、子供たちの成長や欅屋敷に集まったもの達の心の変化に熱いものがあった。
羽根藩シリーズ第4作。「春雷」を受けてのストーリーとなっている。展開が早く飽きさせない。また「秋霜」は多聞隼人であり、児島兵衛であろうが、新たな像が小兵衛の名のもとに登場してきたことを感じる。これは第5作に何らかの形でつながるのだろうか。
とても面白かった。前作から続きになっており、前作が少し物足りない感じというか、葉室麟の話としては違和感があるという感想は、この本で払拭された。前作と併せて大団円に至る感じで、前作もよくできていたことが分かってスッキリした。しかし、元々前作は本作を想定して書かれたないのではないだろうか。私はそこは分か...続きを読むらないが、本作で前作をうまく活かしたのだと思う。とにかく葉室麟は弱者に対する考えが温かい。
憎しみ苦しみを他者にぶつけるのではなく 自分の中で丁寧に向き合い育て消化させていく 喜びも悲しみもすべてが自分である 人間の尊さを教えてもらいました
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