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アップルと月の光とテイラーの選択
「心に神様がいる」少女が紡ぐ壮大な物語! 父親を交通事故で亡くした15歳の少女テイラー。その死はスキャンダラスに報じられ、母親は精神バランスを崩してしまう。心に壁を作ったテイラーは母と二人で孤独に暮らしていたが、ある日強盗に襲われ危篤状態に。病室に現れた精霊ジョイに導かれ、彼女は二つの人生を生きどちらかを選択することを迫られる。ひとつは意識を戻し後遺症を抱えて生きる人生。もうひとつは別人に転生し地球最後の日を見届ける人生。それぞれの人生で様々な出会いと学びを得たテイラーの選択とは?そして父の死の真実とは? 生命と宇宙、神と人間、愛と孤独……審査員に「心に神様のいる人」と言わしめた、「12歳の文学賞」大賞受賞者。恐るべき16歳が紡ぐ、「文学」の枠を遙かに超え、読む者の魂を激しく揺さぶる壮大な物語。 -
ヒポクラテスの涙
命を救う現場に、闇は潜んでいた。 病に向き合うとは何か。医師であるとは何か。 救急再建に挑む幸田正太郎の前に立ちはだかるのは、 先進医療の名のもとに隠された病院の歪んだ実態だった。 患者を救うはずの医療が、いつしか別の論理に絡め取られていく―― 理想と現実を鋭く抉る、社会派医療小説 延命治療をめぐる騒動を機に前職を去った救急医・幸田正太郎は、 旧友に請われて関東臨海病院の副院長に就任する。 託されたのは、立ち遅れていた救急部門の再建。 地域医療の立て直しに奔走するなか、彼は腫瘍内科で相次ぐ患者の急変と、 先進医療を推し進める院内の不可解な動きに気づく。 新天地で託された使命の先に、正太郎を待っていたものとは―― -
海の底に雨は降らない
逆境のなかでは、人生を物語ることが救いになる? 介護していた母への自殺幇助容疑で捕まった光莉。 奪われた青春を取り戻す、彼女の再生の物語。 悲劇的に描かれがちなヤングケアラーの作品に反旗を翻した 『救われてんじゃねえよ』でデビューした著者、初の長編! 幼少期から十年間、学校にもほとんど通わず、北九州市の自宅で難病の母親をほぼ一人で介護してきた光莉。彼女は母の首吊り自殺を幇助した疑いで逮捕され、執行猶予付きの有罪判決を受けてしまう。拘置所を出たあとは、叔母に引き取られて上京。二十歳の彼女は介護施設で働きながら中学の勉強をやり直すなど、青春を取り戻そうともがくなか、作家の日比谷と出会う。そして、自身の体験を小説にするよう勧められるのだが……。 -
飛距離の長い青春
今の輝きが、すべてじゃない。 過酷な医学部受験、その先にあるものとは――。 注目の作家が描く、ほろ苦い青春。 開業医の息子で、絶対に医者にならなければならない千浩。 真面目で努力家、あこがれの医者をまっすぐ目指す睦。 なんとなく周りに流されて医学部を目指している耕平。 タイプも様々な三人が出会ったのは、医学部受験専門の鳳緑予備校飯田橋校舎。浪人生として“人生のエアポケット”を過ごす彼らは、予備校の近くで行き会った救命救護をきっかけに距離を縮める。上がらない成績、親からのプレッシャー、大学生になった友人たち、挫折、葛藤、焦燥、諦念……。それでも前を向く三人の、よるべのない浪人生時代とその先を描いた傑作青春譚。 -
日本買収 団塊世代の天命
セブン&アイ買収未遂が意味するものとは何か? 太平洋戦争での敗北、バブル経済の崩壊と失われた30年。そして今、新たな悲劇が日本を襲おうとしている……。 企業法務のオーソリティである現役弁護士にして作家の著者が描く「日本復活への道」、逆襲の人間ドラマ!!︎ 誰もが「会社」という協同組合の聖なる祭壇への生贄だった。 70代半ばを過ぎた男女の恋と人生を通して浮き彫りになる、今の日本を創り上げた団塊の世代の記憶と悔恨、戦後日本の企業史の真実、日本的上場株式会社の終焉。彼らが最後に見出した「日本新生のシナリオ」とはいったい……? Japan for Sale! -
サチコ
褒められもせず、苦にもされず――。 そういう人で55年生きてきたサチコ。 「食堂キング」でアルバイトを始めて、 その人生にささやかだけど鮮やかな変化が訪れた。 両親が残してくれた1DKのマンションで一人暮らし。内向きで、控えめで、読書さえしてれば幸せ。「褒められもせず、苦にもされず」が生きるモットー。そんなサチコが55歳で長年勤めた職場を早期退職し、自宅から徒歩3分の「食堂キング」でアルバイトを始めた。初めての接客が不安なサチコだったが、気のいい店主夫婦やユニークなお客さんたちに囲まれ、遅ればせながら人生の色々を学んでいく。けれど、店主の腰痛が長引いて、キング閉店の危機が……!? ときにじんわり、ときにほろ苦く、どこか滑稽で――。ささやかな人生の豊かさを味わえる長編小説。 -
7人の7年の恋とガチャ
裏切り者を、探せ。 孤島に集められたのは、16歳から22歳の男女7人。 好感度の〝牢獄〟、背負わされた〝物語〟。 この番組(ゲーム)の行く末は? どうして7年ぶりにまた「恋ガチャ」をすることになったんでしょう。 声優志望の引っ込み思案な高校生、まつり。 容姿端麗、高校生クイズ王の虎太郎。 中三のデビュー以来メディアに引っ張りだこの小説家、琴葉。 チャラくて思い込みの激しい高校生、田中。 売れないシンガーソングライターの柚子。 元高校球児で、常に不機嫌な大夢。 役者の卵で、恋がわからないアキト。 一気読み必至の、恋愛リアリティショー×ミステリー! -
絵馬と脅迫状
医者、患者、病気、医学部、医学研究、医療。 生まれてから死ぬまで、人は病院と医者から離れられない。 「医」と「病」をめぐる6篇の傑作短編小説集。 学生時代に自殺した親友と瓜二つの男が、新人医師として自分が勤務する病院で働きだした。以後、不可解な事件が頻発する。彼は誰なのか?(「「爪の伸びた遺体」」)著書はベストセラー、新聞の人生相談も好評、患者からの信頼も厚い女性精神科医のもとに「二度と人前に出られなくしてやる」と差出人不明の脅迫状が届いた(「悪いのはわたしか」 )。信心がまったくない医学信奉者の内科医が、病院の近所にある神社で同僚外科医の絵馬「手術が無事に終わりますように」を誤って割ってしまった。以降、降りかかる悲劇 (「絵馬」 )。突如として髪が増え始め、若返った元教員・泉宗一(68)の数奇な体験 (「リアル若返りの泉」)など全6篇。 -
しずかなパレード
私はあの人と付き合うとるとよ。 あの人を好いとると。 そう言い残して、一人の女が姿を消した。 失踪したのか、死亡したのか――。 圧倒的な「不在」がもたらす感情を炙り出す、 不穏でミステリアスな物語。 誰にでも自分だけの神様がいるのかもしれない。 だとすれば、その神様は私の味方であるはずだ。 東京から佐世保の和菓子店に嫁ぎ、娘を育てながら若女将として生きる、晶。誕生祝いの夜、夫から贈られたエルメスのバングルを手首に巻きながら、好きな人がいる、その人のところへ行くと告げ、いなくなった。残された夫・伸吾の怒りと嘆き、愛人・武藤の不審と自嘲、捨てられたと感じながら成長する娘・結生……。「不在」の12年間を、さまざまな視点から綴る長編小説。 -
桜が散っても
時を隔ててわかる、愛するということ、家族であること “森沢文学”の真髄!心が静かに癒される、珠玉の家族小説 趣味の釣りをきっかけに、週末を桑畑村で過ごすようになった忠彦。現地でできた親友の浩之をはじめ、温かな人々や美しい自然に囲まれた桑畑村は、彼にとって「第二の故郷」と呼べるほどの場所だった。しかし、数年後、自身が勤める建設会社が桑畑村でリゾート開発を進めていることを知る。その事実を知った忠彦は浩之に会いに桑畑村へ向かうが、そこで人生を揺るがす出来事に遭遇してしまう。その日を境に、忠彦と家族の運命は大きく変わり出していき……。 不器用ながらも自分の信念を貫いた男と、その家族の絆を描いた感動の物語。 -
放課後死体クラブ(仮題)
【おすすめポイント】 ・選考委員絶賛! 講談社児童文学新人賞大賞受賞作! 期待の大新人デビュー作! ・死体役を目指す孤高の中学生女子二人が「自由」を求めるユーモアたっぷり青春小説! ・話題沸騰のため、早くもコミカライズ決定! ・「青春!でありました! 面白かったです! 」(「小説現代」編集長) ・「児童書の編集長として読み始めたはずなのに、完全に自分自身がハマっていました。」(講談社児童図書出版部 編集長) ・あさのあつこさん、驚嘆! 「見て! わたしたちは、こんなにも図太く脆弱で、狡くて、しなやかで逞しい。 だから、わたしたちをちゃんと見て! 少女たちの叫びが行間からほとばしる。 由木とひより。完璧な死体役を夢見る二人の少女の生を描きながら、見事な群像劇ともなっている。 ヘタレな自分を大人を世界を蹴飛ばして、少女たちは叫び続ける。何と鮮烈な物語であることか」 ・宮下恵茉さん、絶賛! ひりつく思いを抱え、作り笑いをしているあなたへ。大丈夫。ひなたきなの物語があ れば、明日も生きていける。 【内容紹介】 ・死んだ「ふり」をしたとき、私たちは初めて自由になれた。 中学二年生の内海ひよりにとって、学校とは「透明人間」でいるための場所だった。 ある出来事がきっかけで、孤立した過去を持つひよりは、二度と同じ過ちを繰り返さないよう、 スクールカースト上位のグループで顔色をうかがい、「いい子」の仮面を貼り付けて生きていた。 そんな彼女の日常に入り込んできた異物、それがクラスの嫌われ者・由木だった。 背中まで伸びた長い髪、絶えない生傷、そして愛読書はオカルト本。 周囲から「キモい」「呪われる」と蔑まれる由木だが、ひよりは彼女とある秘密を共有することになる。 それは、二人とも熱狂的な「ホラー映画オタク」であること。 由木の夢は、敬愛するホラー映画監督の作品で、観客の脳裏に焼き付くような「完璧な死体役」を演じること。ひよりは由木に演技の感情表現を教え、由木はひよりに「死体としての呼吸法」や「痛くない倒れ方」を伝授する。放課後、誰にも内緒で結成された「死体クラブ」が誕生する──!!! 【担当編集者が魅了されたシーン】 これは、自分の輪郭を見失いかけているすべての人に捧ぐ物語。生きづらいこの世界をサバイブするために、彼女たちは今日も「死体」になる。型破りな少女たちの成長物語。 痛みと爽快感が同居するラストシーンを見逃さないでほしいです!! -
靄のかかる下北沢にご用心。
月に一度ほど、下北沢には靄のかかる晩があるという。 そんな夜は、用心したほうがいい。 “時空の裂け目”に、のみ込まれてしまうからだ――。 「下北沢のあのあたりは、少し時空がずれていたのかもしれない。」 ――吉本ばなな(巻末書き下ろし解説) 迷い込んだ昭和の街、異世界に繋がる非常階段、 祭囃子が鳴り響くキャンパス、そして、亡き愛犬との再会…… テレビやYouTubeで話題の 「下北沢タイムリープ」の著者が描く 読後、言葉を失うエッセイ集。 ふらりと入った下北沢の焼肉店で、 昭和に迷い込んだとしか思えない光景を目にする。 数年後、その夜の出来事を裏づけるような不可解なLINEが届き……。 (――靄のかかる下北沢にご用心) 開いている非常階段の扉から中へ入った途端、 “場所”も“時間”も狂った世界へと迷い込んでしまう。 元の世界には、どうやって戻ったらいいのか? (――開いている扉にご用心) 高尾山キャンパス。ここでは不可思議な現象が多発する。 あるとき、どこからか祭囃子が聞こえてきて……。 (――祭囃子にご用心) 行く先々で、同じ見知らぬ老人がじっとこちらを見つめている。 ありえない場所に現れつづける、その人物の正体とは。 (――見知らぬ人の視線にご用心) ……ほか5編、コラム2編収録。 日常のすぐ隣にある、説明のつかない出来事を綴った体験エッセイ。 この先にあるのは、もしかしたら、あなたがまだ知らない世界の話。 でも、“いつか”あなた自身が体験することになるのかもしれない。 【目次より】 ◎靄のかかる下北沢にご用心 ◎未来人にご用心 ◎夢の世界にご用心 ◎赦しの声にご用心 ◎開いている扉にご用心 ◎謎の少年にご用心 ◎祭囃子にご用心 ◎見知らぬ人の視線にご用心 ◎診察室にご用心 ◎解説のようなもの 吉本ばなな -
カナエトメイ 怪奇専門探偵事務所
3年前のクリスマスイブ。御燎(みりょう)かなえは最愛の夫と娘を失った。遺体はまるで破裂したかのように、血だまりで残骸として発見され、科捜研の調査でも犯行の手掛かりは一切見つからなかった。 刑事を辞めて怪奇事件専門の探偵事務所を立ち上げたかなえ。ある日、刑事時代からの知り合いである都庁特別対策室・御堂筋(みどうすじ)から、顔のない男に眼を取り替えられたという家出少女・早凪冥(さなぎめい)にまつわる相談を受ける。それは人にかけられた呪いが視える眼だった。冥の眼の力を使い、失踪した彼女の仲間の行方を捜すが…。 『夜行堂奇譚』嗣人が贈る、異色バディホラーシリーズ。 -
静かなよろこびのある暮らし ―100年ライフを輝かせる定年後の生き方―
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人生100年時代を迎えた今、私たちは「長く生きること」と「幸せに生きること」の違いに向き合う必要があります。本書は、定年後の人生をより豊かに、より自分らしく生きるための指針を示した一冊です。 健康、孤独、人とのつながり、自己表現、読書、学び――。人生後半に訪れるさまざまな課題と可能性を見つめながら、心が本当に喜ぶ生き方を探求します。著者自身の経験や仏教的な人生観も交え、「生きる目的とは何か」「本当の幸福とは何か」をやさしく問いかけます。 定年後を人生の終着点ではなく、新たな成長と発見の始まりとして捉えたい方へ。静かなよろこびに満ちた人生を歩むためのヒントが詰まっています。 -
言葉の欠片
高校一年生の柴乃は、場違いという自認もありつつ、一軍女子グループの一人として日々を送っていた。そんなある日、グループの中心人物であり、一番の仲良しである友人のあかりが亡くなる。明るくかわいく人気者だった彼女の突然の死 。心臓発作だというが、前兆もなく理由もわからない。弔問のあと、形見分けで持っていきたいものがあればと、特別に彼女の部屋に通された柴乃だが、「怖い」「イヤ!」という言葉が書かれた、柴乃にしか見えない透明の欠片を発見する。その帰り道、同伴の担任からあかりは遺書を残していたと知らされる。心臓発作なのに遺書? と眉をひそめる柴乃だが、直後、「イジメはなかったよな?」と確認される。そして、担任の足元に「お前らがやったんじゃないよな?」という、あかりの部屋で拾った欠片と似たものが転がったことに気付いた。「口に出さなかった言葉が欠片となって見える」能力を獲得したと気付いた柴乃は、あかりの言葉の欠片を不穏に思い、彼女の死にもなにか裏があるのではと探り始める。調査を進めるうちに自分以外にも能力者がいることを知った柴乃は、あかりの死が能力者による他殺ということに思い至る。そして新たな犠牲者が発生し――。 -
キリコのタクト~YELL~
映画化原作! 「夢を見るから人は輝く!」~モーツァルト~ あの日言えなかった「ありがとう」を歌に乗せて…… 〝希望〟というタクトが動く── 〈いきものがかり〉の大ヒット曲「YELL」をモチーフにした 音楽を通し希望を教える教師と教え子たちの絆を描く心温まる成長物語! 映画「キリコのタクト~YELL~」2026年10月2日公開 主演 鈴木京香 出演:藤原大祐・井頭愛海・田辺桃子・西垣 匠 監督・脚本:雑賀俊朗 〈あらすじ〉 北村翔は小さな音楽出版社に勤め、「音楽ジャーナル」の特集企画「伝説の音楽教師」の取材を任されることになった。 今回取り上げる教師は、全国合唱コンクールで数々の賞を獲得し、「優勝請負人」とまで呼ばれた原田貴理子。 だが、彼女は既に退職し、消息不明となっていた。 実は翔にとって、貴理子は自らが学生時代に全国優勝を果たした際の恩師。 取材を始めた翔は、彼女の足取りを追って母校を訪ねるが、有力な手がかりは得られない。 そんな中、かつての合唱部のメンバーだった同級生と再会し、謎に満ちた貴理子の探す旅に出る。 次第に明かされていく、教師の素顔と生徒たちに隠されていた真実とは――。 -
あかりの燈るハロー
言葉に迷ったことのあるすべての方にーー 六年生になる茜は、五歳で母を亡くし吃音となった。思い出の早口言葉を歌い今日もひとり図書室へ向かう。特別な目で見られ、友達なんていないーー吃音を母への愛の証と捉える茜は治療にも前向きになれないでいた。ある日、知らない人物から、「友達になりましょう」というメールがパソコンに届く。差出人は朱里(あかり)、ふたりはすぐに仲良くなった。話すことへの抵抗、思いを伝える怖さーー友だちとの付き合い方に悩みながらも、少しずつ自分を見つめなおし、朱里に対する信頼を深めていく。そんななか、茜は父の部屋で一冊の絵本を見つける……。 【目次】 第一章 バイバイ、お母さん。ハロー、ハンデ。 第二章 ハローワールドの住人 第三章 吃音という証明 第四章 最高の友だち 第五章 うるさい! うるさい! うるさい! 第六章 レインボー薬局 第七章 はーい! せんせー。 第八章 イフ・アカリ 第九章 ハウマッチ 木・木・木 第十章 未来永劫チクワ 第十一章 あたしがやりました。 第十二章 お父さんの恋人 第十三章 アカネ・ゴーラウンド 第十四章 # to the world. epilogue… 【著者】 虹乃ノラン 愛知県生まれ。2024年『そのハミングは7』で第9回カクヨムWeb小説コンテスト〈エンタメ総合部門〉特別賞を受賞しデビュー。喪失と再生を主題に物語を書き、翌年同作で第5回みんなのつぶやき文学賞〈国内篇〉第2位、第1回ずんだ文芸部大賞を受賞。著書に『銀盤のフラミンゴ』など。 -
カラスに似た足指
父を看取り、私の身体に刻まれた記憶を辿る。 祖父が案じ、私から次男へと引き継がれた、カラスに似た足指。 懐かしさに手を伸ばしたあの日から、 穏やかなはずの日常が、静かに「すべり」始める。 希望は卑しい者の言葉であると考えさせられる。——建築家・石山修武 あらすじ 郊外で家族と暮らす「私」は、次男の足指に自分と同じ「歪み」を見つける。大陸から引き揚げ、土建屋として生きた父。その最期を看取り、ある懐かしさから、「私」はかつて暮らした町に向かう。そこで投函した一通の手紙。しかし、郷愁は、思いもよらぬ事件へと「私」を連れ去っていく――。 世代を超えて流れる血と、一瞬で姿を変える日常。「私」は、祖父が案じていた「歪み」のある足指に語りかけるように、かつてあったものを、ひとつずつ拾っていく。 【目次】 カラスに似た足指 【著者】 宮本浩典 1969年5月岡山県生まれ。 早稲田大学理工学部建築学科卒業。家庭教師。 郊外の風景と父を看取る日々をもとに、小説『カラスに似た足指』を書く。 -
七、八月のストローク
「ままならぬ現実を生きる彼らのしんどさを、私たちはよく知っている。けれど、ほんの少しの希望があれば前に進めることにも、私たちは気付いているのだ。」――恩田 陸 「新たな一歩」を踏み出す人々のひと夏を描いた感動作!長嶋有デビュー25周年記念作品。 築50年の大規模マンションの子供用プールで、監視員のアルバイトをする高校生の少女二人、ある日漫画が描けなくなった元人気漫画家、万引き癖をもつシングルマザー、突然高校を自主退学した息子とその父、年下の友人を亡くした漫画好きの老嬢……。ささやかな悩みを抱えた老若男女が過ごす夏の日々。老朽化し利用者も減る一方のプールに廃止の危機が迫り、 少女二人が立ち上がる。大好きなプールを守るために。 -
頭を木魚に
誰もが心の奥に抱える闇と社会への違和感を哲学とユーモアで昇華させた、笑い飯・哲夫が贈る愛と悟りに溢れる渾身の長編小説! なぜ、こんなにも生きづらいのか――。 お笑い界の知性派・笑い飯の哲夫が、現代人が抱える自己嫌悪と社会への違和感の正体に迫る。 独自の哲学と鋭いユーモアを注ぎ込み、「僕たちは人間をやるのが下手なのではないか」という痛切な問いに挑んだ長編小説。 主人公は、組織という檻を脱ぎ捨て、ハンドルを握ることで個の静寂を手に入れたはずのタクシードライバー。 しかし、理不尽な社会の牙は、そのささやかな聖域すらも無慈悲に食い破る。 最後に待ち受けるのは、破滅か、それとも――。 【編集長よりコメント】 すごい原稿を頂いてしまった。いつもの仕事のつもりで読み始めた原稿なのに、めくるめく展開に感情が先走り、ついに仕事が手につかなくなってしまった。 笑い飯 哲夫(ワライメシ テツオ):1974年、奈良県桜井市生まれ。関西学院大学文学部哲学科卒。2000年、西田幸治と「笑い飯」を結成し2010年、M-1グランプリ優勝。自称“仏教マニア”で関連番組・催事の出演多数。スポーツ、農業、料理、写経、純文学、学習塾、花火鑑賞など趣味多彩。著書に『えてこでもわかる 笑い飯哲夫訳 般若心経』『ブッダも笑う仏教のはなし』ほか。 【電子版のご注意事項】 ※一部の記事、画像、広告、付録が含まれていない、または画像が修正されている場合があります。 ※応募券、ハガキなどはご利用いただけません。 ※掲載時の商品やサービスは、時間の経過にともない提供が終了している場合があります。 以上、あらかじめご了承の上お楽しみください。 -
猫君 りんねの輪
波瀾万丈! お江戸猫又ファンタジー! 二十年生きた猫は、人に化けて言葉を操る妖怪「猫又」となる――。 花のお江戸には、密かに猫又達が暮らす六つの陣があり、将軍様の庇護のもと、江戸城内の学び舎「猫宿」で新米たちが妖怪修業をする「猫宿」があった。 茶虎のみかんは、仲間と力をあわせて様々な難関を乗り越えて無事、二年生に進級した。 ところがある日、かつて“魔王”と呼ばれた武将であり、すべての猫又を司る“猫君”だったとも噂される猫宿の長(おさ)が惨殺される恐ろしい凶事が起きて・・・・・・。 新米猫又を狙う強大な“敵”と猫又二年生たちとの明日を賭けた戦いが今、始まる。 【著者プロフィール】 畠中恵(はたけなか・めぐみ) 高知生まれ、名古屋育ち。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー。病弱な若だんなと摩訶不思議な妖たちが様々な事件を解決する同シリーズで2016年、第1回吉川英治文庫賞を受賞。その他に、揉めごとの裁定をする町名主の跡取りが幼馴染とともに難問奇問に立ち向かう「まんまこと」シリーズ、『うずら大名』『猫君』『まろ丸伊勢参り』など著書多数。 -
新版 御堂関白記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
摂関政治の頂点を極めた藤原道長の日記『御堂関白記』。著名な「この世をば」の歌が詠まれた夜の狂騒、政敵たちとの優美な暗闘、自身の病――、華やかな王朝文学の背後で、政務に邁進し、苦悩する道長の人間臭い実像を活写する。ユネスコの「世界の記憶」にも登録された自筆本等の現存する膨大な記事から、研究の第一人者が真実を伝える鮮烈な条を抽出して現代語訳。絶頂期を築いた男の視点から、平安貴族たちの正体に迫る。 平安時代というのは、ともすれば『源氏物語』に代表される文学作品を基にして考える傾向が強かった。平安貴族が実際に恋愛と遊宴にばかり熱中しているように誤解している人が多かったのである。しかし、女房文学も一面での真実を伝えているとはいえ、平安貴族の真実の姿、特に男性貴族によってとり行なわれる政務や儀式は、古記録を読み解くことによってしか解明できない。 『御堂関白記』の現存三八二四条の記事のなかから、比較的短めで初心者の方にも面白いものを選んで、現代語訳、訓読文、原文で掲げた。原文は誤字・脱字や漢文の誤りも、原文のとおりにした。長い記事については、なるべく一部のみを抜粋して掲げた。興味を持たれた方は、現代語訳でも訓読文でもいいから、『御堂関白記』の他の条もご覧になっていただきたい。『御堂関白記』と道長、ひいては平安貴族のすごさを、きっと実感していただけるものと思う。【はじめにより】 -
アンソロジア
一般文芸を中心とした小説投稿サイト「ステキブンゲイ」5周年を記念して、ゆかりの作家・作品を収録した6編のアンソロジー。 実在しない住所に手紙を送り続ける老女。興味を持った郵便局員の女は、老女の言葉の断片からそれらしき場所を見つけたが……。「護岸工事」坂崎かおる 片想いでも、恋が実っても、心がすれ違っても――それでも続く毎日を不器用に生きる少年少女たち。誰にも心当たりがありそうな青春群像。「不器用たちの物語」青入彼方 「二人の女」と「三人の女」の物語。五人がそれぞれに抱えた愛憎を描いた、アンソロジー内アンソロジー。「今日、恋が」クニシマ 知人の通夜に参列することになり、レンタルで喪服を調達した祐二は、それをきっかけにはじめて生と死について思いを巡らせる。「喪服エマージェンシー」作道雄 自分のすべてを小説へと昇華し続ける有里。その契機は、幼少時にたった一度だけ会った大叔父の言葉だった。「嗤い」懸上詠己 冴えない先輩を密かに慕い続ける中学生・亜衣乃の行動は、先輩の卒業を前にどんどんエスカレートする。そんなとき、まさかの「同担」が現れた!?「慕活」中村航 -
魚の話・話の魚
「魚の話・話の魚」は〈魚食民族〉を自称する著者(中嶋雷太)の魚を巡るドキュドラマ小説です。魚を獲り魚を調理し魚を食べる。旅する著者は、バルセロナ、アムステルダム、ボストン、ニューオーク、札幌、浜松、京都、長崎…に身を置き「魚食に人あり人に魚食ある」情景に出会います。塩焼きの一尾のスズキ、青春に刺さる棘、つきに見放された老いた漁師のライオンの夢、朝靄たちこめる湖畔のへら鮒釣り師、味蕾が驚く鰻の燻製、難波千日前でのアラ煮、六十缶のオイルサーディン、ガーシュウィン聴こえるチェリー・ストーンとサムエル・アダムス、貧乏長屋の七輪の上の秋刀魚、出刃包丁研ぎ…。魚を巡り、時に厳しく時に優しい心象風景が大小濃淡重なり立ち現れます。 -
恋して、書いて、咲きほこる 宇野千代の人生劇場
恋をすれば、人生が動いた。 書けば、時代がついてきた。 NHK連続テレビ小説『ブラッサム』葉野珠(はの・たま)のモデル、宇野千代を知るならこの一冊 「どんな境遇にあっても、人は何度でも生まれ変われる」 そのことを、宇野千代の人生そのものが教えてくれる。 初めて宇野千代に触れる読者にも、すでに作品を愛読してきた読者にも贈る、決定的評伝。 恋に生き、言葉に生きた。 明治・大正・昭和・平成を駆け抜けた、日本一“自由”な女流作家の生涯。 奇人と呼ばれた父、早すぎる母との別れ。十四歳での結婚と破綻、幾度もの恋愛と別離。作家として、編集者として、実業家として宇野千代は、つねに「自分の人生」を選び続けた。 本書は、恋と仕事と表現に一切の妥協をしなかった一人の女性の「生き方」そのものを描く評伝である。 装画は2024年にNHK連続テレビ小説『虎に翼』のオープニング映像を手がけ話題を呼んだシシヤマザキが担当。 【目次】 はじめに 第1章 千代、愛と波乱の幕開け 宇野千代誕生 奇人の父と病弱の母―波乱の家に生まれて たった10日間の結婚生活―十四歳の花嫁の決断 他 第2章 北の大地から芽吹いた文豪への道 上京と出会い―燕楽軒で出会った名編集長 新天地・札幌へ―「貧乏生活」との決別 懸賞小説『脂粉の顔』で一等入選! 若き作家の誕生 『墓を発く』、「中央公論」掲載―文壇デビュー 文壇と恋が交錯した日―尾崎士郎との邂逅 他 第3章 書くために求めた行動が、知らぬうちに運命を動かしていた 湯ヶ島へ―新婚生活の陰で始まる小さな軋轢 梶井基次郎との静かな交友―文学と心が触れ合う時 尾崎士郎との関係のほころび―湯ヶ島がもたらした距離 東郷青児との出会い―“白夜”で始まった物語 他 第4章 恋と時代に翻弄されながら、それでも自由に生きる 作家・北原武夫との出会いがもたらした転機 創作と情熱が絡み合った、北原武夫との恋 他 宇野千代 略年譜 おわりに 参考文献 -
贅沢な関係
いつからだろう? 会えなくてもさみしいと思わなくなったのは。 あんなに一緒の時間を過ごしたのに、社会人になって、次第に自分の中心からこぼれて落ちていく存在ーー「友だち」。 注目の新鋭・川上佐都の瑞々しい筆致が冴えわたる! あの頃と同じではいられないもどかしさ、大人になった苦味が心に染みる、「青春のその後」の物語。 ☆☆☆変わりゆく関係と、身に覚えのある感情を掬いあげる全5編!☆☆☆ 「友だちなんてありがたい存在、がんばってつづけないと簡単に終わるんだけど!?」 高校時代からの親友シバサキとドライブするニッタ。シバサキは何か言いたいことがあるようで? (「音めぐり」) 「うそつけ。きっと約束までの時間が長すぎて、会うモチベーションがなくなっただけだろ」 友人の結婚式の帰り道、りさは中学の同級生・毛利と数年ぶりに邂逅する。 (「あかし」) 「……じゃあ、なにしたら友達なんですか?」 友人が減ることに慣れた柊には、偶然出会った小学生・みつほの悩みがまぶしくてーー。 (「ルガっち」) 「あれ? あいつ……LINEグループ、抜けてんだけど」 弟たちの友達グループが崩壊する瞬間を目の前で見てしまった姉・藍は途方に暮れかかるが……。 (「崩せない光景」) 「えーこのコート、カーテンみたいなの? もう消えたいんだが……」 数年ぶりの高校の同窓会に出席した町田。みんなが懐かしく呼ぶ「マッチン」と「今の自分」は少し違うみたいだ。 (「色めき同窓会」) -
月がきれいな夜に、誰かに思い出してほしかった
いつも、二番目。 私を一番に思ってくれる人は、誰もいない。 それでも私は——ひとりぼっちじゃ、なかった。 恋人に「プロポーズするなら元カノがいい」と告げられ、婚約寸前でフラれた桃子。 田舎の父からも、 「天国の母さんに、桃子が幸せになった姿を見せてやりたい」と言われてしまう。 「私には、愛し愛されるパートナーができない。 他の人はじょうずに進める人生ゲームのマスが、自分には進めない。 私は、なにかが足りてない人間なんじゃないか——」 桃子が働いているのは、三軒茶屋の小さな喫茶店、「雨宿り」。 ここでは、毎週金曜夜十時、“元カレごはん埋葬委員会”が開かれる。 失恋相手との思い出のごはんが作れなくなった人たちが、 その恋を「埋葬」するために集まる場所だ。 モラハラを受けているのに、相手に好かれるように振る舞ってしまうかれん、 推しが結婚してつらくても平気なふりをする美穂、 二股をされても「彼以上に成長させてくれる人に会える気がしない」と悩む夏希、 「初デートで牡蠣を食べようと誘われたら、脈なしってことですよね?」と思い出を語る黒田…… 相談者たちの失恋の話を聞き、 思い出の料理をつくって共に食べるうち、桃子は気づいていく。 誰かに選ばれないからといって、足りていない人間なわけではない、と。 元カレごはん埋葬委員会。 迷った心が帰る場所は、ここにある。 “ままならない気持ち”の名手、川代紗生の新作・書き下ろしが登場! 共感とおいしさのつまった、なんども読みたくなる1冊です。 【目次】 第1話 プロポーズ未遂の洋風茶碗蒸し 第2話 ググれよ男のさっぱり煮 第3話 推しに捧げたカルボナーラ 第4話 二股男の不合格オムライス 第5話 "脈なし"を悟った牡蠣フライ 第6話 ママがいない日の塩胡椒チャーハン 第7話 愛されなくても愛せるからあげ -
AIと生きる 対話から始まる成長の物語
本書は、AIの技術解説書ではありません。高校二年生のテトラが、友人や先輩、そしてAIとの対話を重ねながら、AIと人間の付き合い方を探り、自らの生き方を選択していく青春教養小説です。 専門的な予備知識は必要ありません。物語を読み進めるうちに、現代を生きるために不可欠な「AIリテラシー」と「考える姿勢」が、自然と身につきます。 ◆物語を通じて、こんな「問い」に答えるヒントが見つかります◆ Q. AIに聞いても「正論」ばかり。どうしたら納得できる回答がもらえる? → 中学生・ユーリの疑問から学ぶ、AIへの「質問力」と学びの本質 Q. AIが文章を書ける時代、人間が書くことに意味はあるの? → 才媛・ミルカさんが語る「創造性は選択に宿る」という視点 Q. 自分の考えを、うまく言葉にできない → AIを「壁打ち相手」に、思考を整理するプロセス Q. AIがミスをしてトラブル発生。責任を取るのは誰? → 天才プログラマー・リサが直面した事件と「責任」の所在 Q. AIの進化で、私のなりたい職業はなくなるの? → 予測不能な未来を、不安ではなく「動的に」捉えるヒント ◆あらすじ◆ 言葉が大好きな高校二年生のテトラは、放課後の図書室で、数学が得意な「先輩」や、憧れの「ミルカさん」と過ごす時間を大切にしています。 勉強でも悩みでもAIに相談する日々。でも、急速に進化するAIが変えていく未来への不安も隠せません。 中学生のユーリやノナ、リサといった仲間たちとの交流、そして先輩への淡い恋心。 便利な回答に頼るのではなく、自ら考え、悩み、選ぶこと。 揺れ動く感情の中でテトラが見つけたのは、AIには決して生成できない「私だけの言葉」でした。 ※カバー画像が異なる場合があります。 -
描いた未来に君はいない【電子特典付き】
冴えない高校生・鳴海大和のクラスに大阪から南奈海が転校してきた。 下校中に駅で出会ったことをきっかけにふたりの距離は縮まっていく。 南の特技は「握手をしたら人の心が読める」ことらしく、戸惑いながらも、天真爛漫な彼女に振り回される鳴海だった。 ある日、鳴海が小説を書いていることを打ち明けると、南は「私を主人公にしてよ」と言う。 二人で創作について話す時間は楽しく、惹かれていく一方で、 日に日にクラスメイトと打ち解ける南に、やはり自分とは違う立場なのだと複雑な思いが湧いてきて――。 号泣必至、珠玉のラブストーリー! -
奈良千夜一夜物語
■金の小野 別れ話で口論となり、彼氏を奈良公園近くの猿沢池に突き落とした大学生の霧江。すると池から奈良時代の采女装束の女が現れ、彼女に選択を迫ってくる。「あなたが落とした彼氏は――」 ■「私メリーさん、今から奈良県十津川村へ行くの」 グラフィックデザイナーの俺は、フリーランスへの転身を機に奈良県十津川村へと移住した。東京のワンルーム暮らしとは別世界の、のんびりとした生活に少しずつ馴染んできた矢先、スマホに非通知の着信が。「私メリーさん。いま、東京駅にいるの」 ■シンデラレン 冴えないホテルマンの新出礼助は、家族との冷え切った関係に悩みながら夜の東大寺を歩いていた。大仏殿の東側に「猫段」と呼ばれる石段があり、ここで転んだ人間は猫になってしまうという。そんな伝説を思い出した礼助が、鳴り響く鐘の音に合わせて石段を登り始めたところうっかり足を滑らせて――。 ■逆杜子春 大手ゼネコンの社長・御子柴俊春は、筋金入りのミニマリスト。しかし社長という立場が彼の理想を妨げていた。ある日、藤原宮跡で出会った僧侶のような老人が、俊春の「理想の暮らし」を叶える方法を告げる。「今日の午後三時ちょうどに、お前はきっと、お天道様の下に立っとるはずや。そのとき、自分の影の頭に当たる場所を、思いっきり掘れ」 -
小説 ゴルフ人間図鑑 波乱万丈編 ゴルフ人生、泣いて、笑って
人気シリーズ「小説ゴルフ人間図鑑」待望の続編! ゴルフは単なるスポーツではない。人の生き方、価値観、心の揺れまでも映し出す「人生の縮図」である。 『小説ゴルフ人間図鑑2 波乱万丈、ゴルフ道』は、現代のゴルフ場を舞台に、立場も年齢も異なる人々の心模様を描き出す全5話の連作短編集。どんな相手にも怖気づかない勇気、人生の再挑戦、家族の絆、世代交代、引き際の美学まで。ゴルフという舞台を通じて「人がどう生きるか」を照らす短編が集う。 第1話「キャディ里子の矜持」…会社員・久常譲二は務めている会社のとある秘密を知ってしまう。それを胸に抱えたまま、その秘密の核心人物である会長とコンペでコースをともにすることに。しかしその場で会長が…。 第2話「支配人圭吾の憂鬱」…クラブ運営の重圧に耐える支配人・圭吾が主人公。経営者の期待、会員の不満、人間関係の軋み――プレッシャーの渦中にありながらも、ゴルフそのものへの愛によって心を立て直していく姿を描く。 第3話「レッスンプロ浩二の勇気」…元実力者でありながらプロになれず、「ゴルフ場のホストのようだ」と自嘲するレッスンプロ・浩二。娘がプロテストに挑戦すると知ったことをきっかけに、彼も再び挑戦を決意するが、彼には昔から治らない癖があり…。 第4話「食堂係恵美子の献身」…ゴルフ未経験で食堂係として働き始めた58歳の恵美子。問題を抱えるクラブを恵美子が変えていく方法は……? 第5話「女子リーダー榊原弥生の焦燥」…所沢の不動産会社を継いだ榊原弥生。女子研修会リーダーとして長年クラブを支えてきたが、年齢による衰え、台頭する若い世代に押され、自信を失いかけているが… ゴルフの技術描写だけでなく、そこに生きる“人間”を深く描ききる。本作は、ゴルファーはもちろん、働く人、挑戦する人、壁にぶつかった人、すべての読者に勇気を届ける物語である。 -
おしゃべりな食卓 フジテレビアナウンサー短篇小説集
宮司愛海アナウンサーをはじめ、フジテレビの現役アナウンサー5名が小説執筆に初挑戦! 作品のテーマ「料理」 安宅晃樹『満天のハンバーグ』 料理をすることは好きで、頭の中でいろいろなイメージをするも、そこから物語としてどう落とし込んでいくかに苦労しました。 最後まで読んだ後、『あの描写はこういうことだったのか』という要素をいくつか盛り込んだので、ぜひ再読してもらえると嬉しいです。 佐々木恭子『カレーリレー』 無理かも?と思うチャレンジこそ『やってみる』のがモットー。小説を書くことは予想もしていなかったですが、大好きな“本”に関われるチャンスであればやらないわけにはいかないです。 『カレーリレー』を読んで、何か自分をしんどくさせている思い込みや縛りがほどけるといいなと思いますが、ただただ、楽しんでもらえたら嬉しいです。 島田彩夏『母からの梅干し』 イチから物語を生み出すのは至難の業でした。完全に創造の物語ですが、作中の梅仕事は実体験から。居場所はいつだって自分自身の中に見出すことができる。そんなことを感じていただけたら嬉しいです。 西山喜久恵『鯛の鯛』 旅館の娘として育ったため、365日、朝から晩までいつも私の周りには、“料理”が溢れていました。幼き頃の記憶をベースにいろいろなシーンをつないだフィクション。 主人公の旅館の娘と、彼女を取り巻く優しい登場人物とのかかわりなど、個々のキャラクターの魅力をお楽しみいただければ嬉しいです。 宮司愛海『もやもやのロールキャベツ』 小説はじめ本を読むのが昔から好きで、『いずれは書く側にまわってみたいなあ』と思っていました。 もし今後ロールキャベツを作ってみようという方がいたら、レシピにも注目していただきたいです。 イラスト/上垣皓太朗 -
山之口貘 小説全集
近代・現代を代表する沖縄生まれの詩人。生涯、借金に追われる貧乏生活を送りながらも、その精神は詩人であり続けた。 山之口貘は、近代・現代を代表する沖縄出身の詩人である。 1922年、絵の勉強を志して19歳で上京し、日本美術学校に入学するが、わずか1カ月で中退。父の事業が失敗し、約束されていた仕送りが一度も届かなかったため、放浪生活に入る。友人の下宿を転々としながら本郷絵画研究所に通った。 翌年の9月1日、関東大震災に遭遇。罹災者恩典により一度帰郷するが、22歳で詩稿を抱えて再び上京。しかし定職には就けず、再び放浪の日々が始まる。結婚までの16年間、書籍問屋の荷造り人、暖房屋、鍼灸屋、ダルマ船の運搬助手、汲取屋、鍼灸医学研究所勤務、ニキビ・ソバカス薬の通信販売など職を転々としながら、夜は公園や駅のベンチ、友人の下宿、勤め先のビルの空室などを仮住まいとして詩作を続けた。 結婚後も貧乏神に取り憑かれたような借金生活が続いたが、「生涯詩人」としての姿勢は一貫していた。そして、その生き方に呼応するように、暮らしもまた「生涯貧乏」であった。 本全集に収められた21篇の小説は、すべてが過去の生活実態を赤裸々に描いた私小説である。貘が生きた時代、そして詩が生まれた背景が、独自の飄々とした筆致で描かれている。 【目次】 自伝 ぼくの半生記 小説 ダルマ船日記 詩人便所を洗う 天国ビルの齋藤さん 詩人国民登録所にあらわる 詩人の結婚 無銭宿 お福さんの杞憂 野宿 穴木先生と詩人 親日家 貘という犬 月謝 第四「貧乏物語」 質屋の娘 関白娘 光子の縁談 第三日曜日 アルパカ・ルパシカ 詩人の一家 汲取屋になった詩人 首実験に来た客 年譜 山之口貘の生涯 【著者】 山之口 貘 1903年、沖縄県那覇市に生まれる。1922年に上京後、職を転々としながら詩作を続ける。 1936年、草野心平が金子光晴を通して原稿を依頼したのが縁で詩誌『歴程』の同人となる。生前に『思弁の苑』(1938)、『山之口貘詩集』(1940)、『定本山之口貘詩集』(1958)の3冊の詩集を上梓。死後1年経って『鮪に鰯』(1964)が出版されたが、4冊を合わせても198篇しか残していない。 1963年、59歳で胃癌で逝去。死の直前に沖縄タイムス賞受賞。1978年、琉球新報社によって山之口貘賞が設立。 -
最後の皇帝と謎解きを
2026年第24回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作 紫禁城で起こる密室殺人事件に溥儀と日本人絵師が挑む! 身分も国も超えた人々の友情×歴史ミステリー 選考委員絶賛! 「この時代のこの場所をピンポイントで選んだ着眼点はすばらしく、たいへんユニークな歴史ミステリーに仕上がっている」大森望(翻訳家・書評家) 「過酷な運命を強いられた少年廃帝と異郷で孤立しがちな若き日本人画家の絆が育まれていくありさまが素晴らしい」香山二三郎(コラムニスト) 「当時の紫禁城を知らない読者とほぼ同じ目線の主人公のため、物語世界に入りやすい」瀧井朝世(ライター) (あらすじ) 1920年、中国。北京在住で日本人絵師の一条剛は、紫禁城に住む廃帝・溥儀に水墨画の師として雇われた。しかし溥儀には、城に眠る水墨画を贋作にすり替えて真作を秘密裏に売却し、清朝復興のための資金を調達する目的があったのだった――。 使用人の宦官のひとりが密室で不審死を遂げた事件を皮切りに、龍の絵に何者かの手で描き加えられていた目、ある時を境に感情をなくした宦官など、一条はさまざまな謎を少年廃帝とともに解き明かすことになる。立場を超え、ふたりの間には徐々に友情が芽生えていくが……。 【著者について】 犬丸幸平(いぬまる・こうへい) 1994年、大阪府箕面市出身。神奈川県川崎市在住。京都産業大学英米語学科卒業。在学中からバックパッカーに夢中になり、中東、南米、アフリカなどを中心に約40ヵ国を訪問。現在はパキスタンで絨毯の買い付けなどをしている。趣味は筋トレ。推理小説を読むきっかけになった漫画『名探偵コナン』の連載開始年に生まれ、誕生日は5月7日(コナン)。 -
日下狂四郎の奇奇怪解
時は明治末期。日露戦争が終わって早一年が経とうというのに、民衆の生活は困窮するばかり。兵隊時代の貯蓄が僅かとなった僕こと犬飼馬鞭助(いぬかいまめすけ)は、武を活かす職を求めて東京に流れついた。ひょんなことから、牛乳店を営む三木りん(みつきりん)の屋敷に居候して、警官職の試験を受けることに。 居候を続けるうちに、三木牛乳店に「ぬらりひょん」と綽名される男が、寄生していることを知る。 その男の名は日下狂四郎(くさかきょうしろう)。洋装を身にまとった、ちぢれたザンバラ髪のいかにも怪しい男で、「妖怪狩り」を生業にしているという。民衆の無知蒙昧に付け込み、人心を流言飛語で惑わす連中を、飯の種にしているとのこと。 ならばと、僕は狂四郎という人物を見定めるため、天狗の祟りで奇怪な犬が生まれた村の調査に同道することになった…。 第3回黒猫ミステリー賞特別賞受賞、痛快デビュー作! -
キャッチボール
ファン待望! あめんぼぷらすの監督役、おまつこと松井尚斗氏による野球小説。 もがき、苦しみながら、エース峯木は何を掴むのか……。 ==================================== 甲子園常連校、絶対王者の浪速一栄高校。 2年生でエースを担う峯木は、甲子園出場への予選大会初戦で春江高校を相手に苦戦を強いられていた。 大勢の観衆が見守る中、峯木は自分の存在価値が分からなくなっていく。 自分は何をしなければならないのか、何のためにマウンドに立つのか……。 孤軍奮闘していた峯木が、挫折を経験したことで、 今までの自分や仲間との関係について見つめ直すことになる。 あの栄光を取り戻すため、 峯木と仲間たちとの熱い闘いが幕を開ける。 夢、家族、友情、青春時代の葛藤をスポーツを通してリアルに描き出した心に響く一冊。 -
小説 #拡散
【内容紹介】 笑えるほど滑稽で、笑えぬほど、悲惨。 現代を映す痛烈な社会派エンターテインメント。 映画『#拡散』脚本を手掛けた港岳彦による小説版 ワクチンを打った次の日に、妻が突然死んだ。 ふつうなら泣く。沈む。静かに喪に服す。 しかし、夫の浅岡信治は、妻の死の真実を求めてまずスマホを開いた。 「原因はワクチンに違いない……。」 ネット上の膨大な情報の波にさらわれた彼は、抗議活動として巨大な遺影を首から下げて病院前に立つ。 その姿はSNSで拡散し、”悲劇のヒーロー”として祭り上げられる。 悲しみはどこへやら、SNS上の見ず知らずの人たちからのコメントが、彼の心を温かく満たしていく。 しかし、信治のもとに集まってくるのは同情だけではない。 マスコミ、インフルエンサー、政治――欲望とデマが渦巻く中で、信治の運命はあらぬ方向へ転がりだす。 ――あなたのSNSタイムラインにも、この物語の続きがもう流れてきているかもしれない。 小説版では、映画では描ききれなかった登場人物たちの過去や心理をより深く、緻密に描きだす。映画の世界観をさらに掘り下げ、映画鑑賞の前後どちらでも楽しめる作品。 【著者紹介】 [著]港 岳彦(みなと・たけひこ) 1974 年宮崎県生まれ。日本映画学校(現・日本映画大学)卒。1998年に「僕がこの街で死んだことなんかあの人は知らない」で、シナリオ作家協会主催・大伴昌司賞受賞。脚本を手掛けたおもな映画作品は「あゝ、荒野 前篇・後編」(2017年)、「アナログ」(2023年)、「正欲」(2023年)、「ぼくが生きてる、ふたつの世界」(2024年)、「ゴールド・ボーイ」(2024年)、「#拡散」(2026年公開予定)など。TVドラマ作品に「前科者 -新米保護司・阿川佳代-」(2021)、「仮想儀礼」(2023年)、「水平線のうた」(2025)、「I,KILL」(2025)。 -
富士山と、コーヒーと、しあわせの数式
夢に迷う孫と、夢を見つけた祖母――。ふたりが紡ぐ、人生のふとした喜びを描く家族の物語。映画『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』のノベライズが、巻頭カラー16ページ付きで登場! 世代も価値観も異なる二人が、ひとつ屋根の下で暮らしながら、少しずつ互いの心を温めていく。湯気立つコーヒーの香り、富士山のように揺るがない愛、そして「学び直す」勇気が、やがて人生を変えていく。 監督は『大河への道』の中西健二、脚本は『サイレントラブ』のまなべゆきこ。原案は、女性が学びの場に立つことすら困難だった時代に学校を創立した島田依史子氏の著作『信用はデパートで売っていない 教え子とともに歩んだ女性の物語』。「学ぶことは楽しい」という信念を胸に生きた彼女の姿勢が、現代の家族の物語として息づく。 《STORY》 大学生の拓磨は、夢も自信もなく将来に迷っていた。母・綾の海外研修をきっかけに祖母・文子と暮らし始めたある日、亡き祖父・偉志の書斎で大学入学案内と「謎の数式」を発見。それは偉志が文子に用意したサプライズだった――。文子は過去の夢を思い出し、大学の生涯カレッジへ。新しい仲間との出会い、知る喜び、そして孫との時間が彼女を輝かせていく。やがて数式に隠された祖父の想いを知った二人は、新しい人生に一歩、踏み出していく。 映画『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』 2025年10月24日公開 監督:中西健二 脚本:まなべゆきこ 出演:豆原一成、市毛良枝 ほか (c)2025「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」 配給:ギャガ -
おおぎりぼっち 大喜利百題百答
芥川賞作家でお笑い芸人の「ピース・又吉直樹」も推薦、「赤嶺総理は、面白い言葉を生み続けている。日常を掘り下げ、世界を拡張し、純性の愚かさで笑わせる。大喜利界、異端の旗手だと思う。 」ーーー。大喜利最強芸人の頭の中が丸分かり。「こんな学校はイヤだ」をテーマに赤嶺総理自身がお題をアレンジ。「こんな〝少年漫画みたいな〟学校はイヤだ」のような自作アレンジお題が100題ズラリと並ぶ、。そのお題にストイックに打ち返していく姿は、まさに大喜利100本ノック。R藤本、ザ・ギース高佐との共作のお題・回答も収録。読むだけで少し大喜利が得意になった気になれる至極の一冊。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
カレンダーのない家
◎嫌いなのに、あなたを知りたい。 そう思うのは家族だからでしょうか? ◎第43回向田邦子賞受賞『マイダイアリー』 気鋭の脚本家・小説デビュー作 幼い頃から苦手だった母が死んだ。 母は昔から 「未来のことなんて考えても仕方ないでしょ。 いまを生きるの」と言っていた。 だからうちには、ずっとカレンダーがなかった。 母の葬儀で、わたしは16年ぶりに妹と再会した。 母の遺品から見つかったのは 一通の手紙とカレンダー。 手紙に綴られていたのは、 わたしと妹をちゃんと家族にできなかったという後悔、 そして月に1日、母が考え、 カレンダーに記した家族にまつわる予定を 姉妹で果たしてほしいという願いだった——。 カレンダーのない家に カレンダーが来た、 1年間の姉妹の再生の物語。 ◎脚本家・坂元裕二氏 推薦! 嫌いだった人と旅行に行ったら 意外と仲良くなれた。 それも人生のご褒美だってこと 忘れたくないですよね。 大人になってもはじめてのおつかいは続く。 -
中野正彦の昭和九十二年 新版
フリマサイトで超高額取引された 「発売禁止の書」、奇跡の復刊! 安倍晋三元首相暗殺を予言した小説 「本当の本音を言うと、みんな戦争がやりたいのだ」 安倍晋三元首相を「お父様」と慕う中野正彦-- 過激で偏った思想を持った革命家気取りのテロリストが、 一発逆転、国家転覆を目論む。 「水道橋博士のメルマ旬報」連載時から物議を醸し、 大手出版社が刊行を躊躇った未完の小説が、大幅加筆のうえ完成。 ※本書のSNSへの転載を禁じます。 ※実在する人物、団体、出来事とは一切関係ありません。 高江ヘリパッド建設、日当二万円、放射脳、金正男暗殺、森友学園、共謀罪、特定秘密保護法、サタンの母、國民の創生、在日特権、慰安婦像、南京大虐殺、テロの経済学、山口二矢、よど号ハイジャック、朝鮮人虐殺、自己責任、内乱罪、非国民、核シェルター、金正恩、Jアラート、憲法改正、美しい日本の憲法をつくる国民の会、三島由紀夫、奔馬、加計学園、マスゴミ、原発再稼働、売国奴、少年B、朝鮮人虐殺、安重根、純日本人、忠臣蔵、ドナルド・トランプ、3・11、中野、大久保。 -
さよならの保険金
就活の最終面接の日、青森で漁師をしている父の船が遭難したという連絡が入った。家族と就職先を一度に失った桐ケ谷麻海は、東京で暮らす叔父・響介のもとに転がり込むことに。 居候としてなにか仕事をさせてほしいという麻海に、響介がかけた言葉は「掃除も洗濯も料理も別にやらなくていいから、俺の仕事をちょっと手伝って」。 響介の職業は、保険調査員。保険会社から依頼を受け、保険金を支払うにあたって不正や問題点がないか調べる仕事だ。 麻海は見習い調査員として詐欺が疑われる事案の調査をするなかで、生と死、お金にまつわる様々な家族の思いにふれていく。 -
そっと呼ぶ名前
設計事務所「コード・アーキテクツ」で働く建築士のスジンは、休日出勤で出社したある日、オフィスビルにある室内庭園の造園作業に来ていたハンソルと偶然出会う。ハンソルはスジンに一目惚れするが、スジンの心には長年思いを寄せてきた建築士の先輩・ヒョクボムがいた。8歳年下のハンソルは、まっすぐで透き通るような愛情をもってスジンに近づいてくるが、スジンは距離を置こうと努力する。けれど、過去の傷によって心に壁を築いているヒョクボムとの関係に孤独を感じていたスジンは、ハンソルのひたむきな愛に次第に心を揺さぶられていく…。『ホテル物語 グラフホテルと5つの出来事』『リスボン日和 十歳の娘と十歳だった私が歩くやさしいまち』の韓国ベストセラー作家イム・キョンソンが贈る大人の恋愛劇。 -
マリッジ・アンド・ゴースト・ストーリー
俺、ほんとに結婚するのか? 27才の春崎は、大学から付き合っているさやかと結婚を控えている。だが、世間のいう「結婚」の世間体や両家のしがらみにもやもやする。というか、ちょっと結婚したくなくなっている。でもしたほうが、「まっとう」な社会人ぽい気がする。そんな折、さやかと共通の友達であったヒロが事故で亡くなったと知らされる。世間に流されるように婚姻届を提出したその日、さやかとささいなことで大げんかになり、勢いのまま当日離婚へ。さやかとともに同棲する家へ帰りつくと、そこには死んだはずのヒロの幽霊がいて――。 27才男性・春崎の目から見る「結婚」のリアリティと、本当の人との絆とは何かを問う独身青春物語。 -
店長がバカすぎて
カリスマ書店員・谷原京子は、長いスランプが続いていた。そんな中、「おもしろい本の話と店長のグチを言い合える」唯一無二の元同僚・磯田さんの結婚式が行われた。京子の心配をよそに、マイクを握りしめ、颯爽と燕尾服を脱ぎ捨てた山本店長が高らかに歌う――その一週間後、磯田さんが京子を訪ねてきた。「谷原さんにはこれからもちゃんと戦い続けてもらわないと困るんです、書店を守ってもらわなきゃ」という彼女の言葉に、京子は複雑な気持ちに駆られる。ぶっ飛んだ店長や書店を取り巻く厳しい状況と日々闘いながらも、自らの人生と書店の未来を切り開いていこうとする京子だが……
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