ユーザーレビュー 鈴木家の嘘 野尻克己 テレビドラマ『きのう何食べた?』の監督を務めた野尻克己さんの小説デビュー作。 実の兄を自死で亡くした著者の実体験を元に描かれている。 三年間、引き籠っていた鈴木家の長男・浩一がある日突然自室で自殺する。 鈴木家の父・幸男、母・悠子、妹・富美、物語は3人の視点で交互に語られる。 非常にショッキン...続きを読むグなテーマでありながら、所々に「嘘」を交えユーモアさえ感じられる。 残された遺族の「何故?」考えても答えなど出ない空しさ。 家族の葛藤と自罰感情が伝わる。 生きる事は簡単ではない。 それでも死を選ばずに生きていて欲しいと心から願う。 Posted by ブクログ 鈴木家の嘘 野尻克己 自死した息子と残された家族の苦悩と葛藤。 小説初執筆。 ひきこもりの浩一が首を吊り、その現場を発見し、ショックで記憶喪失になってしまった母・悠子。 父・幸男と娘・富美は、浩一がひきこもりを脱し、アルゼンチンで働いていると嘘をついてしまう。 息子に対し、向き合ってこなかった父、兄を好きでありなが...続きを読むら、自分の理想の兄から離れていく兄に憤りを覚えていた富美、浩一を心の底から愛している悠子。 母の記憶が戻る時、家族の心情が爆発する。 残された者は生きなければならない、その苦悩と葛藤、創生を描く。 脚本家らしい書き方というか、つながりが「んっ?」と思う部分あり、イマイチ乗らなかった部分も。 霊媒師のところいるかな? でも話はとても面白かった。 Posted by ブクログ 野尻克己のレビューをもっと見る