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三年間引きこもっていた鈴木家の長男・浩一が突然この世を去った。母の悠子はショックのあまり意識を失ってしまう。浩一の四十九日の日、父の幸男と娘の富美は、意識を失ったままの悠子の今後について話し合っていた。そんな中、悠子が病室で意識を取り戻す。しかし、悠子は浩一の死を覚えていなかった……。各種映画賞に輝いた傑作を監督自らが小説化。突然自死した長男と向き合う家族の姿をユーモアたっぷりに描く。
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Posted by ブクログ
笑えるシーンが多く、決して暗い作品ではないが、過酷な運命を背負ってしまった人たちの苦しみが伝わってくる。木皿泉さんの『昨日のカレー、明日のパン』『さざなみの夜』が好きな私にはとても良かった。
テレビドラマ『きのう何食べた?』の監督を務めた野尻克己さんの小説デビュー作。 実の兄を自死で亡くした著者の実体験を元に描かれている。 三年間、引き籠っていた鈴木家の長男・浩一がある日突然自室で自殺する。 鈴木家の父・幸男、母・悠子、妹・富美、物語は3人の視点で交互に語られる。 非常にショッキン...続きを読むグなテーマでありながら、所々に「嘘」を交えユーモアさえ感じられる。 残された遺族の「何故?」考えても答えなど出ない空しさ。 家族の葛藤と自罰感情が伝わる。 生きる事は簡単ではない。 それでも死を選ばずに生きていて欲しいと心から願う。
自死した息子と残された家族の苦悩と葛藤。 小説初執筆。 ひきこもりの浩一が首を吊り、その現場を発見し、ショックで記憶喪失になってしまった母・悠子。 父・幸男と娘・富美は、浩一がひきこもりを脱し、アルゼンチンで働いていると嘘をついてしまう。 息子に対し、向き合ってこなかった父、兄を好きでありなが...続きを読むら、自分の理想の兄から離れていく兄に憤りを覚えていた富美、浩一を心の底から愛している悠子。 母の記憶が戻る時、家族の心情が爆発する。 残された者は生きなければならない、その苦悩と葛藤、創生を描く。 脚本家らしい書き方というか、つながりが「んっ?」と思う部分あり、イマイチ乗らなかった部分も。 霊媒師のところいるかな? でも話はとても面白かった。
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