新潮社作品一覧
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4.0朝令暮改の文科省に翻弄され、会議と書類の山に埋もれながらも研究、講義に勤しむ工学部平教授。安給料で身体を酷使する「女工哀史」さながらの毎日。累々たる屍を踏み越えつつ頂上を目指す大学出世スゴロク。そして技術立国日本の屋台骨を支える「納期厳守」「頼まれたことは断らない」等エンジニア七つの鉄則。理系裏話がユーモアたっぷりに語られる、前代未聞の工学部実録秘話。
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4.0時は槐暦元年、腹上死した先帝の後を継いで素乾国の帝王となった槐宗の後宮に田舎娘の銀河が入宮することにあいなった。物おじしないこの銀河、女大学での奇抜な講義を修めるや、みごと正妃の座を射止めた。ところが折り悪しく、反乱軍の蜂起が勃発し、銀河は後宮軍隊を組織して反乱軍に立ち向かうはめに……。さて、銀河の運命やいかに。第一回ファンタジーノベル大賞受賞作。
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3.7華やかな舞台での熱演、鳴り止まぬ大歓声……しかしその裏では、血と汗と金にまみれた争いがあった――。情熱と野望で大衆芸能の発展に貢献した、松竹・吉本・大映・東宝の創業者たち。その波瀾万丈の人生やライバルとの仁義なき戦いを、膨大な資料からドラマチックに描く。ヤクザや官との癒着、札束攻撃、二枚舌……昔も今も、芸能界はグレーゾーンだらけの弱肉強食の世界。注目の演劇研究者による、興行師たちの物語。
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4.3「弟や妹には、普通の暮らしをさせたいんです」「もう嫌や。金、降ってこーい」スマホを持つ一見普通の高校生が、親に代わって毎日家事をこなす。家計を支えるためにダブルワークをする。進学費用として奨学金という借金を背負う。彼らのSOSはなぜ見過ごされてしまうのか? 働かなければ学べない高校生の声を集め、この国の隠れた貧困層の実態を浮かび上がらせた切実なルポルタージュ。(解説・荻上チキ)
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4.0「甲子園なんてこなければよかった」──。球史に刻まれた一戦、1992年夏、星稜vs明徳義塾。松井との勝負を避けた明徳は非難を受け、試合をきっかけに両校ナインには大きな葛藤が生まれた。あれから15年、自らの人生を歩みだした監督・元球児たちが語る、封印された記憶。高校野球の聖地で、彼らは何を思い、何が行われたのか。球児たちの軌跡を丹念に追ったノンフィクション。
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3.9甲子園はいつもドラマに事欠かないが、背後の「不都合な真実」に光が当たることは少ない。本来高校野球は「部活」であり「教育の一環」である。勝利至上主義の指導者が、絶対服従を要求して「考えない選手」を量産したり、肩や肘を壊してもエースに投げさせたりするシステムは根本的に間違っている。監督・選手に徹底取材。甲子園の魅力と魔力を知り尽くしたジャーナリストによる「甲子園改革」の提言。
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3.9二〇一九年夏、岩手県大会の決勝で大船渡高校のエース、佐々木朗希が登板を回避したことは、賛否の論議を呼んだ。それは突き詰めると、「甲子園にすべてを捧げる」か「将来の可能性を取る」かの選択に他ならない。「負けたら終わり」のトーナメント方式の中で、どう選手を守り、成長させていくのか。球数制限、丸坊主の廃止、科学的なトレーニングの導入など、新たな取り組みを始めた当事者たちの姿を追う。
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3.3人類の歴史が始まって以来、広大な後背地を抱えた近代都市が巨大地震に遭遇したことは、一度もありません。首都圏や関西圏、東海圏で巨大地震が起こった際には、想像を絶する事態が待ち受けているのです。本書では、高層マンションの住民が「高層難民」になる可能性をはじめ、都市を襲う巨大地震が見せる「震災の新しい顔」の実態を解説、あわせて我々が採りうる対策法についても講じていきます。
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-2013年2月の『新潮45』3月号に発表されるや、世論を二分した論争に発展した宗教学者・山折哲雄氏の論文を全文配信! 論壇から女性週刊誌まで、山折氏の真摯かつ大胆な提言に触発され、議論は沸騰した。山折氏は、現下の象徴天皇制が近代家族制との狭間で異変が生じていると看破。天皇家の危機を回避するために退位し、弟である秋篠宮への「譲位宣言」をなさっては如何かと論陣を張る。いま改めて虚心に読まれて然るべき、2013年の論壇で最高の問題作。
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4.0日本の交通行政は「部分最適」の集合体である。新幹線の延伸によって寸断される在来線のネットワーク。欧州で復活続くも日本では広まらない路面電車。自転車に加え電動キックボードも乗り上げカオス化が進む歩道。権限を警察が握り、「まちづくり」の観点での施策が進まない道路行政……。そろそろ全体最適を意識した総合的な交通政策を構想すべきではないか。都市・交通問題に精通したジャーナリストによる提言。
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4.0幸福は人間の一大迷妄である。蜃気楼である。がそうは悟れない。この悟れない人間を悟れないままに、幸福の夢を追わせつつ救済しよう。人生はこの意味では喜劇であり戯曲である。従ってこれを導く人生論も、諷刺的、ユーモア的にならざるをえない。本書は厭世哲学者といわれる著者が、豊富な引用文と平明な表現で人生の意義を説き幸福を教える名随筆「処世術箴言」の全訳である。
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3.5何かしろ、何ができる? ――愛着ある街の悲報に接して、作家は現地に駆け付けた。バイクに跨がり、水、下着、化粧品などを直接手渡す。そして見えてきたのは、マスコミや企業の偽善、被災者の心を汲みとれない知事や市長の体温の低さだった。その後もテント村や仮設住宅に通い続けて、何ひとつ震災前と変わらぬまま封印されてゆく現代日本の病巣までを焙り出し、作家から長野県知事へ転身させた根本的動機となる経験の、渾身のレポート。
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3.3横須賀から、横浜、町田、八王子、川越、柏などを経て木更津まで。東京をぐるりと囲む16号線エリア。約1100万人が住む一大経済圏である。旧石器時代から人々が集まり、二つの幕府の礎となった。絹の輸出で近代国家を支え、戦後はユーミンをはじめ新たな才能がここで育まれる。子供たちも増加し、未来へつながる道となった16号線、その秘密とは。胸躍る、新・日本文明論。(解説・三浦しをん)
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3.5人は道なしには生きていけない。しかしふだん、その存在を意識することはほとんどない。人の道同様、道にも様々な道がある。廃道、酷道、登山道、階段、海に消える国道などなど。国が定めた「国道」でさえ、目を疑うような末路を辿る道もある。マニアを自認する筆者が日本の道の実態を浮き彫りにする「国道ノンフィクション」。
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4.1差別の激しい土地に生まれ、同性愛者として長じ、「八歳で作家になった」と豪語したという天才はデビュー前から天才だった。ニューヨーク公共図書館が秘蔵する貴重な未刊行作品を厳選した14篇。ホームレス、老女、淋しい子どもなど、社会の外縁にいる者に共感し、仄暗い祝祭へと昇華させるさまは、作家自身の波乱の生涯を予感させる。明晰な声によって物語を彫琢する手腕の原点を堪能できる選集。(解説・村上春樹)
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3.5梶真琴(かじまこと)が、喫茶店で耳にした不可解な会話。それは、保険外交員風の男が老婦人に契約書のサインを求めている光景だった。男は、死んだことに気づかぬ人間を説得する「死神」だと宣(のたま)う。漫画家志望で引きこもりの梶は、なかば強引に死神業を手伝わされることに。最期を迎えた人々を問答無用であの世へ送る、空前絶後、死神お仕事小説! ――あなたは、死んでいないと言い切れますか?
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4.0人生初の彼女に振られた。そして、俺の部屋の窓は閉まらなくなった。怪奇現象? あるいは、メンタルの問題? 悩みを抱える俺に「彼」は飲み会で声をかけてきた。濃見秀一。誰もが振り向くイケメン。しかし、変態。この男、俺の話を聞いてくるかと思いきや……。元カノと窓。最高に可愛い女の子とラーメン。笑って泣ける、ふしぎな日常をエモーショナル全開で綴る、最旬青春小説。
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4.2人生は挫折の連続だ。それを乗りこえていくのが人生ではないか。敗北をおそれず、勝利に甘えるな、と、小声で耳打ちするしかない。――この激動の時代をどのように生き抜けばいいのか。そして、生きていく上でのピンチをいかに克服するのか。不条理にみちた人生の危機からの脱出術を、自らの体験をもとに、深く丁寧に、そしてやわらかく伝える豊潤な講義録。『七〇歳年下の君たちへ』改題。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 花に感じ入るのはそのいさぎよさである。時期が来れば咲き、時節が去れば散ってゆく。そんな姿を求めて、早春、他の植物が地中で眠っている時に咲く花に会いに行き、陽春から秋には海辺と高山を行き来する。晩秋から冬は信州に住む地の利を生かし、野山や高原へと向かう……。半世紀に亘り花を追い続けてきた著者が50の探索コースを極上のエッセイと写真で解説する花紀行、渾身の最終作! ※当電子版は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。ご了承ください。
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3.6「心に傷を受けた」と宣言したら、あとはやりたい放題。詳しい検証もなく、一方的に相手を加害者と断罪する――そんな「エセ被害者」がのさばっている現代日本。PTSD、適応・パニック障害から、セクハラ、痴漢冤罪、医療訴訟まで、あらゆる場面で「傷ついた」という言い分が絶対視されている。そう、「被害者帝国主義の時代」が到来したのだ。過剰な被害者意識はもうたくさん! 現役精神科医が示す処方箋。
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4.41930年代末、恐慌の嵐が吹き荒れるアメリカ。南部の町のカフェに聾唖の男シンガーが現れた。店に集う人々の痛切な告白を男は静かに聞き続ける。貧しい家庭の少女ミック。少女に想いを寄せる店主。流れ者の労働者。同胞の地位向上に燃える黒人医師――。だがシンガーの身に悲劇が起きると、報われない思いを抱えた人々はまた孤独へと帰っていくのだった。著者23歳の鮮烈なデビュー作を新訳。
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4.0子供の教育には多大な費用と時間を割かねばならない。家庭の限られたリソースを使って、いかに効果的に果実を得るか。中学受験と高校受験ではどちらがコストパフォーマンスがいいのか。身も蓋もないが、子供にはできれば一流大学を卒業し、高い年収を得られるやりがいのある仕事に就いてほしい。そんな親心に応えるべく、膨大なリサーチと実体験をもとに、子供が現代の学歴獲得競争で勝ち抜くための戦略を論じる。
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4.319世紀に誕生した国民国家・株式会社・中央銀行の3点セット。しかし、資本移動を伴うグローバリズムと、AIやブロックチェーンなどのテクノロジーが、3者のバランスを突き崩し、中間層を蝕み始めた。超低金利、株主優遇、財政赤字、タックスヘイブン、GAFA、リブラ、MMT……悪循環に陥った資本主義を再生する道を探る。
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